2012年6月30日土曜日

今年で最後の?加クイーンズプレート、ストレートオブドーヴァーが優勝

6月24日に行われたカナダ3歳3冠第1戦クイーンズプレート(AW10ハロン)は、2番人気ストレートオブドーヴァーがトラックレコードで逃げ切りました。牝馬第1冠ウッドバインオークスの勝ち馬アイリッシュミッションが中団追走から追い上げましたが1・1/4馬身差2着。1番人気リバーラッシュは中団のまま6着でした。

ストレートオブドーヴァーは父イングリッシュチャンネル、母バーレーンスター、母の父ダンジグという血統。イギリス海峡(English Channel)の最狭部をドーヴァー海峡(Strait Of Dover)と言うと。前走のマリンS.(AW8.5ハロン)を6馬身差で楽勝していました。初勝利はデビュー4戦目で、その初勝利から4連勝で頂点に立ちました。

なお、カナダ・オンタリオ州ではスロットなどギャンブル事業の再編成が行われることになり、これに伴ってウッドバイン競馬場の収入が50%程度減少するとの予測から、クイーンズプレートの枠順抽選会後にニック・イーブス氏(ウッドバイン競馬場CEO)は「レフェリーが敵なのにどうやって競争すれば良い?」「新しい運営方法を見つけることができなければ2013年4月以降の経営は困難で、そうなればクイーンズプレートも行えない」と述べています。ちなみにG1カナディアン国際もウッドバイン競馬場であり、またカナダではすでにこの影響でいくつかの競馬場が閉鎖されることが決まっています。カナダ競馬はすでに息の根を止められたも同然の状態かもしれず、少なくとも長期低落は免れないと思われます。詳しくは以下の日本語ブログをどうぞ。

Slot売上金の分配打ち切りによるカナダOntario州競馬の危機 - 馬メモ
Slot売上金の分配打ち切りによるカナダOntario州競馬の危機(その2) - 馬メモ

2012年クイーンズプレートのレース映像。4番がストレートオブドーヴァー。


クイーンズプレート(Queen's Plate)
2012年6月24日、カナダ・ウッドバイン競馬場、AW10ハロン
3歳、カナダ産限定、14頭、レース結果(PDF)、総賞金100万カナダドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ストレートオブドーヴァー
Strait Of Dover
3牡
4.8倍
J.スタイン2分01秒997戦【4-0-1-2】
初勝利から4連勝
2アイリッシュミッション
Irish Mission
3牝
9.55倍
A.ソリス1・1/49戦【2-2-0-5】
ウッドバインO.1着
3ディキシーストライク
Dixie Strike
3牝
7.4倍
P.ハズバンズ3・3/410戦【4-2-2-2】
加G3セレンS.1着
ウッドバインO.1人気5着

2012愛ダービー、独ダービーの出馬表とレース映像

6月30日(日本時間7月1日)に行われる愛ダービーの出馬表です。馬場状態の悪化でキャメロット回避のうわさもあります(追記:オブライエン調教師はキャメロットを出走させる責任を感じているようで出走する可能性が高いです。ただすでに2頭が取り消して5頭立ての予定です)。

Dubai Duty Free Irish Derby - Racing Post
愛ダービー出馬表 | 欧州競馬
愛ダービー 2012 出走馬展望 (Irish Derby)

愛ダービーは日本時間7月1日の午前3時台の発走ということで生で見る人はほとんどいないと思いますが、レース映像はレースのあと比較的すぐに「http://www.youtube.com/user/attheracesuk?feature=results_main」にアップロードされると思うので、朝にでもご覧ください。



7月1日(日本時間午後10時40分)に行われる独ダービーの出馬表はこちら。
Sparda 143 Deutsches Derby- Racing Post
2012年ドイツダービー有力馬紹介
(予想)kolikolaのblog : 2012年Sparda 143.Deutsches Derby予想

注目はドイツ重賞を圧勝で2連勝したノベリスト Novellist で単勝1倍台に支持されています。2走前の独3歳G3フリューヤールス賞でノベリストから6馬身差の2着に負けた All Shamar が、6月17日の独G3ヴィルトシャフト大賞で古馬相手に3・1/2馬身差の快勝をしており(古馬と6kg差でしたが)、ノベリストがダービーを勝つかどうかよりもどんな勝ち方をするかに関心がある人のほうが多いかもしれません。

2012年6月26日火曜日

トルコダービー、マタドールヤサールが優勝

6月24日に行われたローカルG1ガジダービー(トルコダービー 、芝2400m、3歳)は前走2200mのローカルG3勝ち馬で圧倒的1番人気のマタドールヤサールが同8着馬サンザツをわずかに差しきって優勝し、重賞2連勝でG1初勝利を挙げました。トルコオークス勝ち馬ミーリマハルは9着、トルコ2000ギニー勝ち馬ファストスターズラインは19着、ディヴァインライト産駒は1頭も出走しませんでした。

また同日行われたローカルG1 Hagia Sophia S.(芝1900m、3歳牝馬)に出走したディヴァインライト産駒 Joanykoは11番人気17着(重賞初出走)。ヴェロシラプター産駒の8番人気 Serenara が優勝。

ローカルG1 Anafartalar (AW2000m、3歳)にディヴァインライト産駒が4頭出走し、4番人気5着(前走G3マタドールヤサールの9着)、5番人気6着(前走1500mG3で2着)、13番人気14着(重賞初出走)、17番人気17着(重賞初出走)でした。勝ったのはアンアカウンテッドフォー産駒の1番人気 Baldovino。

2012年トルコダービーのレース映像。11番枠発走の水色の勝負服がマタドールヤサール。


ガジダービー(Gazi Derby)
2012年6月24日、トルコ・競馬場、芝2400m
3歳、牡馬58kg、牝馬56kg、G1、22頭、レース結果、1着賞金100万トルコリラ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1マタドールヤサール
Matador Yasar
3牡
1.65倍
H.Karatas2分30秒7310戦【4-2-2-2】
近5走【4-0-1-0】
2サンザツ
Sanzatu
3牡
30.75倍
E.Yavuz0.01秒15戦【5-1-2-7】
重賞初2着
3バスカンネクシア
Baskan Nexia
3牡
45.25倍
Y.Bilik0.06秒11戦【3-4-2-2】
重賞初出走

チェコダービー、カディーニが優勝。タイガーカフェ産駒は出走せず

6月24日に行われたローカルG3チェコダービー(芝2400m)は、9番人気カディーニがスロバキア2000ギニー勝ち馬で1番人気のムーブユアヴィジョンに2・1/4馬身差をつけて勝ち、重賞初勝利をあげました。

カディーニが9着だった前走2240m戦で1着だったペガスは13着。

チェコ2000ギニー勝ち馬ミスティックウイングは9着。チェコ産馬として唯一出走し、母がチェコオークスとダービー、セントレジャーを勝っているロビンソン Robinson は15着。タイガーカフェ産駒でダービーに登録していたアンソン Anthon はおそらくレイティングが低くフルゲート16頭に入れなかったためだと思いますが出走しませんでした。


カディーニは父ザミンダー、母ホーマイダーリング、母の父ダンシリという血統。フランスで6戦し仏G3シェーヌ賞(芝1600m)3着。今年からチェコに移籍して3戦はまったく良いところがなく、スロバキア2000ギニーでもムーブユアヴィジョンから5馬身差の4着に敗れていました。

2012年チェコダービーのレース映像(予備公式、下の動画は観客の直撮りで見にくいかも)。 観客はそれほど多くないですが良い雰囲気のダービーであります。


チェコダービー(Ceske Derby Radia Impuls)
2012年6月24日、チェコ・ベルカフフレ競馬場、芝2400m
3歳、ローカルG3、16頭、Good To Soft 、レース結果、総賞金250万チェココロナ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1カディーニ
Kadyny
3牡
20倍
J.Chaloupka2分30秒7610戦【3-1-1-5】
仏G3シェーヌ賞3着
2ムーブユアヴィジョン
Move Your Vision
3牡
2.6倍
Z.Smida2・1/44戦【3-1-0-0】
スロバキア2000ギニー1着
3マイアファントウ
My Afantou
3牡
36倍
J.Pavlicek1/28戦【1-2-1-4】
2240mでカディーニに先着

キャメロットは30日の愛ダービーに。フランケルの次走は8月1日のマイルG1サセックスS.に

英2冠馬キャメロットが6月30日の愛ダービーに出走する予定です。前売り2番人気はインペリアルモナーク、3番人気はスピーキングオブウィッチ Speaking Of Which。後者は前走の愛G3ガリニュールS.(芝10ハロン)を9馬身差で勝っています。ただいくら圧勝し、3代母がトリプルワウであるなど優秀な牝系ではあってもインヴィンシブルスピリット×ミスタープロスペクターで愛ダービーの12ハロンはどうかなという気はしますが。


また英G1クイーンアンS.を11馬身差で圧勝したフランケルについて、22日、セシル調教師が「状態は良い。今後の予定はグッドウッドからヨークになりそうです」と述べており、8月1日のG1サセックスS.(芝1マイル)から同22日の英G1インターナショナルS.(芝10ハロン)というローテーションでほぼ確定。クイーンアンS.直後は7月7日のG1エクリプスS.で10ハロン初出走があるようなコメントでしたが、オーナーとの協議の結果なのか、先送りとなりました。サセックスS.は昨年古馬初対戦したレースです。

そのエクリプスS.はソーユーシンクの引退レースであり、20日の英G1プリンスオブウェールズS.で2着したカールトンハウスとの再戦ムードです。9ヶ月ぶりに出走予定の昨年のキングジョージ勝ち馬ナサニエルは、あまり順調ではないようで今季初戦が何度か遅れておりその状態に注目です(無事に出走できればですが)。

2012年6月25日月曜日

ブラジルG1ジョッキークラブブラジレイロ大賞、マイクロチップが重賞初勝利

6月24日に行われたブラジルG1ジョッキークラブ・ブラジレイロ大賞(芝1600m、2歳)に出走したアグネスゴールド産駒で2番人気のエネルジアエレガンテ Energia Elegante はスタートから逃げましたが直線半ばでつかまり5着に終わっています。デビューからの連勝は4で途切れました。勝ったのは前走ローカルG1で?4着だったネダウィ産駒マイクロチップ Micro Chip

2着に前走ブラジルG2の2着馬アーカンサスサンドが入り、さらに4馬身差の3着には同G2の勝ち馬で1番人気のヴィトリアオリンピカが入っています。マイクロチップが4着したローカルG1の勝ち馬 Heaven Fleur は4番人気7着に敗れました。

エネルジアエレガンテの負担斤量は53kgですが55kgで、1着マイクロチップは55kgのところ56kgで出走しました。

ちなみにジョッキークラブ・ブラジレイロ大賞のライブ映像はこのURLで見れましたので備忘録も兼ねて。発走5分くらい前に早起きしてしまいました。
http://www.jockeysp.com.br/transmissao_aovivo_flash.asp

ジョッキークラブブラジレイロ大賞のレース映像。7番枠がエネルジアエレガンテ。


ジョッキークラブ・ブラジレイロ大賞
(GRANDE PREMIO JOCKEY CLUB BRASILEIRO)
2012年6月24日、ブラジル・ガベア競馬場、芝1600m
2歳、G1、9頭、Heavy、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1マイクロチップ
Micro Chip
2牡
43倍
M.Mazini1分37秒817戦【2-0-2-3】
2走前に初勝利
2アーカンサスサンド
Arkansas Sand
3牡
8.1倍
H.Fernandesクビ4戦【1-3-0-0】
前走G2で3/4馬身差2着
3ヴィトリアオリンピカ
Vitoria Olimpica
2牡
2倍
M.Cardoso43戦【2-0-1-0】
前走G2勝ち
5エネルジアエレガンテ
Energia Elegante
2牝
2.8倍
C.Lavor1着から
6馬身差
5戦【4-0-0-1】
G3G2を1勝ずつ

仏G1サンクルー大賞典、ミアンドルがG1競走2勝目。デインドリームは4着

6月23日に行われた仏G1サンクルー大賞典(芝2400m、4歳以上)は、シリュスデゼーグルが脚部不安で回避しましたが、4頭立てで昨年の凱旋門賞1,2,6,9着馬が出走。2番手を追走した凱旋門賞馬デインドリームは直線入り口で逃げたシャレータを交わして先頭に立ちましたが、外から3番手追走のミアンドルが残り200mで差し、2着に1・1/4馬身差をつけて優勝しました。シャレータはミアンドルの追い上げにあわせて盛り返し2着。デインドリームは凱旋門賞以来の出走だったガリコヴァにも交わされて最下位4着に終わりました。

ギュイヨン騎手は「道中いいポジションにつけることができて、素晴らしい加速を見せてくれました。使われて良くなる馬なので今年はじめのレースは結果を出せませんでしたが今日は良いレースをしてくれました」と述べています

ミアンドルは父スリックリー、母ペン、母の父セーブルローズという血統。昨年7月の仏G1パリ大賞典(芝2400m)以来、5走ぶりの勝利でこれが重賞2勝目です。

単勝1.8倍の1番人気だったデインドリームは前走もそうですがやはり斤量負けするのかなという懸念があり(RacingPost の成績一覧)。しかし、ちなみにこの2レース前に仏3歳牝馬G2マルレ賞(芝2400m、つまりサンクルー大賞典と同じコース)が行われたのですが、デインドリームは昨年、伊オークスを6馬身差で勝った次走にマルレ賞に出走し1着から1・1/2馬身差の5着に敗れ、その次走から独古馬混合G1を2連勝し凱旋門賞も制しています。だから単にこのコースがまったく合わないのかもしれません。

シャレータ、ガリコヴァ、デインドリームは"キングジョージ"に登録しています。

2012年サンクルー大賞典のレース映像。黄色の勝負服がミアンドル。


サンクルー大賞典(Grand Prix de Saint-Cloud)
2012年6月24日、フランス・サンクルー競馬場、芝2400m
4歳以上、G1、4頭、レース結果、総賞金40万ユーロ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ミアンドル
Meandre
4牡
6.9倍
M.ギュイヨン
58kg
2分31秒5014戦【4-4-1-5】
重賞2勝目
2シャレータ
Shareta
4牝
3.3倍
C.ルメール
56.5kg
1・1/412戦【3-5-2-2】
仏G1ベルメイユ賞3着
3ガリコヴァ
Galikova
4牝
5.5倍
O.ペリエ
56.5kg
1・1/29戦【5-1-1-2】
仏G1ベルメイユ賞1着
4デインドリーム
Danedream
4牝
1.8倍
A.シュタルケ
56.5kg
1/215戦【6-0-4-5】
独G1ベルリン大賞
独G1バーデン大賞
仏G1凱旋門賞1着

2012年6月24日日曜日

智G1コパデプラタ賞、ケリドマチトがG1初勝利

6月20日に行われた智G1コパデプラタ賞(芝1500m、2歳)は、前走の芝1400mG2で2・1/2馬身差3着に敗れていたケリドマチトが2着に5馬身差をつけて逃げ切り、重賞2勝目、G1初勝利を挙げました。同G2の1,2着馬はそれぞれ1番人気8着、11着に敗れました。

ケリドマチトは父ハリケーンキャット、母クワイエットコール、母の父クワイエットアメリカンという血統。ハリケーンキャットは現2歳が2年目の産駒で、2012年のチリの総合リーディングですでに2位に入っているようです(南半球ですが1月から12月の集計だから日本で言う「わずか2世代で」とは意味が異なる)。

2012年コパデプラタ賞のレース映像。


コパデプラタ賞(Premio Copa De Plata)
2012年6月20日、チリ・ヴァルパライソ競馬場、芝1400m
2歳、牡馬57kg、牝馬55kg、G1、11頭、レース結果(要登録)
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ケリドマチト
Querido Machito
2牡
3.7倍
A.Maureira1分36秒195戦【3-1-1-0】
重賞2勝目
2ゴルフォアズール
Golfo Azul
2牡
5.5倍
H.Berrios5・1/25戦【1-2-0-2】
重賞初出走
3ヴィエホスモーキング
Viejo Smoking
2牡
21.4倍
J.Albornoz66戦【1-1-2-2】
ケリドマチト1着のG2で3着

米G2ハリウッドオークス、ポテスタがハナ差を制し重賞初勝利

6月23日に行われた米G2ハリウッドオークス(AW8.5ハロン、3歳牝馬)は、残り1ハロンで3番手追走の最軽斤量ポテスタ(51.3kg)が逃げた1番人気エデンズムーン(54.4kg)をわずかに交わすと、内からエデンズムーンが差し返しましたがゴール直前でポテスタがもう一度伸び、最後はハナ差先着して重賞初勝利を挙げました。

米G1サンタアニタオークス勝ち馬で、ケンタッキオークスを見送って出走した前走のメレアS.(カリフォルニア州産馬限定、総賞金30万ドル)もハナ差で勝っていた3番人気ウィラビーオーサム(54.8kg)は6着に敗れています。斤量と向こう正面で少し狭くなったことも影響したでしょうか。

ポテスタは重賞初出走でしたが、前走デビュー2戦目のメイドンスペシャルウェイトを11馬身差で勝っており2番人気に支持されていました。父マッチョウノ、母カツェン(米ステークス1勝)、母フュリオスリーという血統。次走は不明。

2012年ハリウッドオークスのレース映像。


ハリウッドオークス(Hollywood Oaks)
2012年6月23日、アメリカ・ハリウッドパーク競馬場、AW8.5ハロン
3歳牝馬、G2、8頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金15万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ポテスト
Potesta
3牝
4.9倍
J.タラモ
51.3kg
1分43秒223戦【2-1-0-0】
重賞初出走
2エデンズムーン
Eden's Moon
3牝
2.0倍
R.ベハラノ
54.4kg
ハナ6戦【2-2-1-1】
米G1ラスヴァージネスS.1着
米G1サンタアニタオークス3着
3ヴィアヴィラージオ
Via Villaggio
3牝
14.2倍
J.ロザリオ
53.1kg
2・1/411戦【3-3-3-2】
前走G3レイルバードS.1着

米G1マザーグースS.、ゾーインプレッシヴが重賞初勝利。ビリーヴユーキャンは3着

6月23日に行われた米G1マザーグースS.(ダート8.5ハロン、3歳牝馬)は、3番手追走のゾーインプレッシヴが直線入り口で逃げるコンテステッドを捕らえて先頭に立つと、最後方追走のディスポーサブルプレジャーが半馬身差まで迫っていましたが、最後までその差を保ったまま先頭でゴールし、重賞初勝利をG1で挙げました。

前走の米G1エイコーンS.でゾーインプレッシヴに5馬身差をつけて勝ち、単勝1.5倍の1番人気で出走したコンテステッドは最下位5着に、G1ケンタッキーオークス1着以来の出走だった2番人気のビリーヴユーキャンは1着から9馬身差の3着に敗れました。ビリーヴユーキャンは、内で包まれたG3レイチェルアレクサンドラS.で大敗し、外を追走したほうが良いと陣営は考えていたのですが、今回は最内枠からの発走でそう出来なかったのが響いたかもしれません。

ゾーインプレッシヴのアルバートラニ調教師は「良い枠を引いてすべて計画通りに進めることが出来ました。少頭数でしたが、この国の最良の3歳牝馬がそろっていたことが特別なレースにしています」 と述べました。マラージ騎手「エイコーンS.は前の止まらない馬場でコンテステッドに楽な逃げを許してしまいました。今回は2頭がマークしており、それが助けになりました」と述べています。

ゾーインプレッシヴは父ハードスパン、母ゾフティグ、母の父コジーンという血統。現3歳が初年度産駒のハードスパンはこれがG1初勝利です。母ゾフティグは米G1セレンS.勝ち馬、また本馬の半姉ザフティグは08年に米G1エイコーンS.を勝っています。

ゾーインプレッシヴとビリーヴユーキャンは7月21日の米G1 CCAオークスに進む模様。

2012年マザーグースS.のレース映像。


マザーグースステークス(Mother Goose Stakes)
2012年6月23日、アメリカ・ベルモントパーク競馬場、ダート8.5ハロン
3歳以上、G1、5頭、Good、レース結果(PDF)、総賞金300万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ゾーインプレッシヴ
Zo Impressive
3牝
7.3倍
R.マラージ1分44秒285戦【3-2-0-0】
米G2ガルフストリームS.2着
2ディスポーサブルプレジャー
Disposablepleasure
3牝
11.5倍
R.ドミンゲス3/48戦【2-3-1-2】
ダート9fG2を1勝。
前走米G2で2着
3ビリーヴユーキャン
Believe You Can
3牝
3.5倍
R.ナプラヴニク8・1/210戦【6-0-1-3】
G1含む重賞3勝

ブラックキャビアのノレン騎手、ゴール板誤認ではなかった

英G1ダイヤモンドジュビリーS.の最後の数十メートルで、ブラックキャビア騎乗ルーク・ノレン騎手が追うのを止めた結果、危うく負けそうになったことについて、ノレン騎手がレース後に語ったことをまとめると「アスコット6ハロンのタフさをなめていた。(オーストラリアでいつもそうしていたように)最後は軽く流すだけのつもりでいたら、普段はリラックスして駆け抜けるブラックキャビアが考えていたより早くにスピードが落ちてしまった」ということのようです。

証言はこのあたりに
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レーシングポスト

2012年6月23日土曜日

英G1ダイヤモンドジュビリーS.、ブラックキャビアが22連勝でG1競走12勝目

6月23日に行われた英G1ダイヤモンドジュビリーS.(芝6ハロン、3歳以上)は、大外枠のブラックキャビアが3番手を先行し、残り2ハロンで先頭に立つと、外から追い上げたムーンライトクラウドを鼻差制して優勝し、デビューから無敗の22連勝でG1競走12勝目を挙げました。ノレン騎手が追うのを止めるのが早すぎて負けそうでしたね。ノーレン騎手は初日のG1キングズスタンドS.でも騎乗しているのでゴール板誤認ではないと思いますが。

2番人気ムーンライトクラウドは昨年の仏G1モーリスドゲスト賞4馬身差をつけて勝ち、前走の仏G3パレロワイヤル賞も2馬身差で勝っていました。3着にフランスの3歳牝馬レスティアダージェントが入っています。

昨年の勝ち馬で3番人気のソサエティーロックは5着。2走前のドバイゴールデンシャヒーンでロケットマンに2馬身をつけて勝ったクリプトンファクターは6着。シンコウフォレスト産駒ジェンキ Genki は11着でした。

2012年ダイヤモンドジュビリーS.のレース映像(予備、要登録)。



ブラックキャビアは父ベルエスプリット、母ヘルシング(未出走馬)、母の父デザートサン、さらにオーストラリアの名スプリンターで、のちにリーディングサイアーにもなった Vain の3×4という血統

G1競走12勝含む重賞19勝。5月12日の豪G1ザ・グッドウッド(芝1200m)以来の出走で、自身初の海外遠征でした。獲得賞金5,771,050豪ドルと、今回の優勝賞金283550ポンド、パティナックファームクラシック関連のボーナスを合わせると通算獲得賞金は5億5000万円くらいでしょう。

この勝利で7月の英G1ジュライカップを使わずに帰国することはほぼ確実で、予定では今日にも検疫厩舎に入り、自国オーストラリアの来シーズンに備えます(追記:ムーディー調教師は「100%の状態ではなかった。帰国して様子を見てからになるが、これで引退するかもしれない」と述べています。アトランティックジュエルとの対戦など見たいレースはありますが、たしかにもう1年現役を続ける意味もそれほど大きくなくて)。

無敗馬フランケルの11馬身差で始まって、エリザベス女王の所有馬も勝ち、、無敗馬ブラックキャビアのアタマ差で締める(あと3レースありますが)、いい開催でしたね。

ダイヤモンドジュビリーステークス(Diamond Jubilee Stakes)
2012年6月23日、イギリス・アスコット競馬場、芝6ハロン
3歳以上、G1、14頭、Good、レース結果、総賞金50万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ブラックキャビア
Black Caviar
5牝
1.16倍
L.ノレン
57.6kg
1分14秒1022戦【22-0-0-0】
G1競走12勝目
2ムーンライトクラウド
Moonlight Cloud
4牝
6倍
T.ジャルネ
57.6kg
アタマ11戦【6-2-0-3】
仏G1モーリスドゲスト賞
3レスティアダージェント
Restiadargent
3牝
41倍
M.ギュイヨン
55.8kg
クビ9戦【3-0-3-3】
昨年仏2歳重賞2連勝

英G2ハードウィックS.、1番人気シームーンが完勝

6月23日に行われた英G2ハードウィックS.(芝12ハロン、4歳以上)は、中団追走のシームーンが残り2ハロンで先頭に立って抜け出すと、豪G1メルボルンカップ1,2着のドゥナデンとレッドカドーに3・1/4差をつけて優勝しました。前走の仏G2でドゥナデンを3着に下していた2番人気エイケンは3番手追走から残り800mで先頭に立ちましたが、4着でした。

ライアン・ムーア騎手はこの勝利で今年のロイヤルアスコット4勝とし、ウィリアム・ビュイック騎手と最多勝争いで並びました。

昨年のG1英セントレジャー勝ち馬マスクドマーヴェルは出走取り消し。

シームーンはその英セントレジャーで大きな不利をふけながらマスクドマーヴェルの3着し、次走の米G1 BCターフで2着に入り、実力の高さを示しています。 英セントレジャーの前走、英G2グレイトヴォルティジュールS.(芝12ハロン)は8馬身差で勝っており、重賞はそれ以来の2勝目です。父ビートホロウ、母エヴァルナ、母の父アレッジドという血統

2010年のハードウィックS.を3・1/2馬身差で勝ったハービンジャーは次走G1"キングジョージ"を制しました。3着レッドカドーも英G1コロネーションカップでセントニコラスアビーの2着している強豪ですし、それをらくらく退けたシームーンが登録しているキングジョージに出てきたらディープブリランテにとって厄介ですね。

ハードウィックステークス(Hardwicke Stakes)
2012年6月23日、イギリス・アスコット競馬場、芝12ハロン
4歳以上、G2、12頭、Good To Soft、レース結果、総賞金20万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1シームーン
Sea Moon
4牡
4倍
R.ムーア2分29秒608戦【5-2-1-0】
主勝鞍
2ドゥナデン
Dunaden
6牡
5.5倍
C.ルメール3・1/432戦【9-9-6-8】
豪G1メルボルンカップ1着
G1香港ヴァーズ1着
3レッドカドー
Red Cadeaux
6セン
10倍
T.マクローリン3/429戦【6-8-4-11】
英G1コロネーションカップ2着

準重賞チェサムS.、ニューアプローチ産駒サイーアが優勝

6月23日に行われた英準重賞チェサムS.(芝7ハロン、2歳)は、後方追走のサイーアが2・1/4馬身突き抜けて優勝しました。

サイーアはデビュー2戦目の前走を逃げ切って初勝利を挙げていました。父ニューアプローチ、母フラッシンググリーン、母の父グリーンデザートという血統。オペラハウスと同じ牝系です。現2歳が初年度産駒のニューアプローチは英G2コヴェントリーS.のドーンアプローチ、英G3アルバニーS.のニューファングルドについでここまで6戦行われたロイヤルアスコットの2歳戦のうち、3レースを制しています。

馬名の読みは、このレースの実況を聞いていなかったのですが、前走のレース映像(要登録)によるとサイーアが妥当でしょう。

チェサムステークス(Chesham Stakes)
2012年6月23日、イギリス・アスコット競馬場、芝7ハロン
2歳、準重賞、14頭、レース結果、総賞金5万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1サイーア
Tha'Ir
2牡
5.5倍
F.デットーリ1分30秒013戦【2-0-0-1】
前走4馬身差で初勝利
2クラックリアルタ
Cruck Realta
2牝
34倍
M.デイヴィス2・1/44戦【1-2-1-0】
前走初勝利
3ラブリーパス
Lovely Pass
2牝
12倍
S.デソウサクビ2戦【1-0-1-0】
前走初勝利

バッキンガムパレスS.、イートンフォーエヴァーが優勝

6月22日に行われたバッキンガムパレスS.(芝7ハロン、3歳以上)は、23頭立てで上から3番目のハンデを背負わされたイートンフォーエヴァーが残り1ハロンで抜け出して優勝しました。

イートンフォーエヴァーは父オラトリオ、母 トゥルージョイ、母の父ジルザルという血統。トゥルージョイは1戦未勝利馬ですが、種牡馬グリーンデザートの半妹。

昨年のロイヤルアスコットではロイヤルハントカップ6馬身差5着(28頭)、今年3月のドンカスター競馬場のリンカーンH.は3馬身差5着(22頭)と賞金の高いハンデ戦(ヘリテージハンデ)で健闘していました(バッキンガムパレスS.は賞金高めですがヘリテージハンデではありません)。

2012年バッキンガムパレスS.のレース映像(要登録)。

バッキンガムパレスステークス(Buckingham Palace Stakes)
2012年6月22日、イギリス・アスコット競馬場、芝7ハロン
3歳以上、ハンデ、23頭、Soft、レース結果、総賞金7万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1イートンフォーエヴァー
Eton Forever
5セン
15倍
N.カラン
60.8kg
1分29秒6811戦【3-2-0-6】
準重賞9馬身差4着
2カタカナ
Jamesie
4セン
17倍
J.ムルタ
55.8kg
1・3/422戦【3-7-1-11】
3カタカナ
Atlantic Sport
7牡
21倍
M.ハーレー
55.8kg
1/235戦【3-4-2-26】
08年に英準重賞1勝

豪G1ウィンターS.、デヒア産駒ペアタートがG1初勝利

6月23日に行われた豪2011-2012シーズン最後のG1レースであるウィンターS.(タターソールズティアラ、芝1400m、2歳以上牝馬)は、2番手を先行したペアタートが、しぶとく逃げ粘るレッドトレーサーを残り100mで交わして優勝し、重賞2連勝でG1初勝利を挙げました。ゴール直前でスカイアーラッシュとガイズチョイスが2,3着に上がっています。

ペアタートは重賞初出走だった前走の豪G2クイーンズランドギニー(芝1400m)で重賞初勝利したばかりでした。父デヒア、母タンジェリンドリーム(仏2戦未勝利)、母の父サドラーズウェルズという血統。2001年から2005年まで日本で種牡馬として供用されていたデヒア産駒は4月の豪3歳牝馬G1シュウェップスオークスを勝ったインヴェストに続き、今シーズンの豪G1競走2勝目です。

ペアタートについては11月のマイルG1マイヤークラシックが目標であるとのこと

2012年ウィンターS.のレース映像。プルダウンメニューから「Australia(B)」を選択し、「22日」の第7レースを選んでください。






ウィンターステークス(Winter Stakes - Sky Racing Tattersall's Tiara)
2012年6月23日、オーストラリア・イーグルファーム競馬場、芝1400m
2歳以上牝馬、G1、18頭、Dead、レース結果、総賞金50万豪ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ペアタート
Pear Tart
3牝
15倍
J.ロイド
55.5kg
1分23秒379戦【6-0-0-3】
重賞2連勝
2スカイアーラッシュ
Skyerush
6牝
41倍
B.アヴドゥラ
57.0kg
短クビ35戦【8-7-9-11】
2走前に豪マイルG2勝ち
3ガイズチョイス
Gai's Choice
4牝
9倍
J.フォード
57.0kg
アタマ25戦【7-1-3-14】
前走準重賞1着

英G3クイーンズヴァーズ、エリザベス女王のエスティメイトが重賞初勝利

6月22日に行われた英G2クイーンズヴァーズ(芝2マイル、3歳)は、エリザベス女王の所有馬で唯一の牝馬として出走した1番人気エスティメイトが残り2ハロンで早くも前の馬を交わして先頭に立つと、2着に5馬身差をつける圧勝で重賞初勝利を挙げました。

優勝杯は夫のフィリップ殿下から手渡されています他の画像)。女王陛下所有馬がロイヤルアスコットを勝つのは2008年チェシャムS.のフリーエージェント以来のことです。

エスティメイトは昨年9月のデビュー戦は7着。それ以来の出走だった前走12ハロン戦は2・3/4馬身差で完勝していました。父モンズーン、母エバジヤ(愛G3で2着)、母の父ダルシャーンという血統。アガカーンスタッドの生産馬です。エスティメイトの半姉エバディラ Ebadiyla は愛オークスと、仏G1ロワイヤルオーク賞(3100m)の勝ち馬。また半兄エンゼリ Enzeli がアスコットゴールドカップ(20ハロン)の勝ち馬と、長距離適正の高さは血統から確かであったと。エリザベス女王とアガカーン殿下との間で所有馬の交換が行われ、そのときの1頭がエスティメイトだったようです


スタウト調教師「(ロイヤルアスコット勝利をエリザベス女王に贈ることができて)とてもすばらしい事です。(G1プリンスオブウェールズS.の)カールトンハウスではそう出来ず残念でしたが、このレースで実現できました。英国全体が女王陛下の勝利をお祝いしていると思います。」「前走後からさらに状態も良く、距離さえ持てば十分やれるだろうと思っていましたが、もし女王陛下の所有馬でなければ6番人気だったのではないでしょうか」「(シルバージュビリーの77年に女王の Dunfermline が英セントレジャーを勝っているがと聞かれて)現段階ではそれを考えるのは早すぎます。今後の成長を見守りながらです。」と述べています

この距離の重賞を勝ったのだから、英セントレジャーで3冠を狙う(かもしれない)キャメロットにエリザベス女王のエスティメイトが挑む可能性は確かにありますね。今回の対戦相手は重賞良績がほとんどないですが、その弱い相手にしっかり5馬身差をつけているのは好感が持てるので、今後の進展に期待。

2012年クイーンズヴァーズのレース映像(要登録)。

クイーンズヴァーズ(Queen's Vase)
2012年6月22日、イギリス・アスコット競馬場、芝2マイル
3歳、G2、10頭、Soft、レース結果、総賞金6万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1エスティメイト
Estimate
3牝
4倍
R.ムーア3分34秒053戦【2-0-0-1】
重賞初出走
2アテンズ
Athens
3牡
6.5倍
J.オブライエン59戦【2-2-2-3】
前走愛G3ガリニュールS.
11馬身差3着
3エドデギャス
Ed De Gas
3牡
9倍
C.キャトリン1・1/25戦【3-0-1-1】
前走英G3ダービートライアルS.は
8頭立て7着

ウォルフェートンレイテッドS. 、ゲートウッドが準重賞初勝利

6月22日に行われた英準重賞ウォルフェートンレイテッドS.(芝10ハロン、4歳以上)は中団追走の1番人気ゲートウッドが、それより少し前を追走し最後の直線で先に抜け出した2番人気ミジャーを残り50m付近で差しきって優勝しました。さらに外から追い込んだブラックスピリットが2着に入っています。

ウィリアム・ビュイック騎手とジョン・ゴスデン調教師はこの勝利により、ロイヤルアスコット4日目のここまで4レースのうち3レースで優勝しています。

ゲートウッドは前走10ハロンのハンデ戦をクビ差で勝っており、これで3連勝。準重賞以上は初出走でした。父ガリレオ、母フェリシティ(英G3勝ち)、母の父セルカークという血統。サドラーズウェルズの2×4です。

2012年ウォルフェートンレイテッドステークスのレース映像(要登録)。

ウォルフェートンレイテッドステークス(Wolferton Handicap)
2012年6月22日、イギリス・アスコット競馬場、芝10ハロン
4歳以上、準重賞、13頭、レース結果、総賞金5万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ゲートウッド
Gatewood
4牡
4倍
W.ビュイック2分08秒006戦【4-1-0-1】
準重賞初出走
2ブラックスピリット
Black Spirit
5セン
21倍
A.カービークビ19戦【2-2-3-12】
英G3ゴードンリチャードS.2着
3ミジャー
Mijhaar
4牡
5.5倍
N.カランアタマ6戦【1-2-2-1】
英G2キングエドワード7世S.4着

米2冠馬アイルハヴアナザー、日本のビッグレッドファームで種牡馬入り

今年の米3歳クラシック2冠馬アイルハヴアナザー I'll Have Another日本のビッグレッドファームで種牡馬入りすることが明らかになりました。ビッグレッドファームの購入額は未公表。

I'll Have Another to Enter Stud In Japan | BloodHorse.com
I’ll Have Another sold for stud duty in Japan | Daily Racing Form

オーナーのポール・レダム氏「彼がアメリカで種牡馬入りしないことになって残念です。彼の子を生産するのを楽しみにしていました。私は、アメリカ競馬の目標はケンタッキーダービーを勝つことでそのためにはスタミナ豊富な馬を生産して初めてダービーを勝つチャンスが訪れると考えていましたが、どうやら私は少数派のようです。」

レダム氏のアドバイザーでこの取引を仲介したマッカルモント氏によるとケンタッキーダービー後から種牡馬としての引き合いが多く寄せられたようですが、レダム氏はアメリカ国内ではそれほど強く求められなかったと明かしています。

レダム氏「私たちの希望額に届いたのは日本からのオファーだけで、ケンタッキー州からのオファーはそれにはるかに及びませんでした」「日本からの購入希望額は他を大きく上回っており、合理的な人間なら、日本は遠すぎるので彼の子を生産しづらくなっても、この日本との取引に応じるでしょう」と述べています。また日本では10ハロンを走れる馬が好まれるのにアメリカ人はスピードを好むと繰り返しています。

アイルハヴアナザーの5代血統表。母母母父のCaucasus はマルゼンスキーの3/4同血。


以下、この記事の終わりまで過去記事「2冠馬アイルハヴアナザー I'll Have Another が引退(ベルモントS.出走取り消し)」のコピペです。

アイルハヴアナザーは通算7戦5勝2着1回(G1競走3勝)。2011年4月のOBS2歳トレーニングセールにおいて3万5000ドルで落札されていました。獲得賞金は269万3600ドル(1ドル=80円として2億1548万8000円)。

2011年7月にデビュー戦を勝ち、G2ベストパルS.(ダート6.5ハロン)で2着。G1ホープフルS.(ダート7ハロン)は6着に敗れて2歳は3戦1勝で終えた。

約5ヶ月ぶりの出走となった3歳初戦のG2ロバート・B・ルイスS.(ダート8.5ハロン)を最低人気で勝つと、G1サンタアニターダービー(ダート9ハロン)も制してG1初勝利を挙げた。9番人気で出走したG1ケンタッキーダービー(ダート10ハロン)は不利な19番枠を克服して優勝。G1プリークネスS.(ダート9.5ハロン)で2冠を達成。

父フラワーアレイ、母アーチズギャルエディス(1戦1勝)、母の父アーチという血統

父フラワーアレイは米G1トラヴァースS.勝ち馬でG1 BCクラシック2着馬であり、ブルーミングアレー、トーセンラー、スピルバーグらの半兄です。アイルハヴアナザーが2年目の産駒で2頭目のG1勝ち馬です。

母の父アーチの代表産駒は2010年のBCクラシックでゼニヤッタの20連勝を阻止して優勝したブレイム。

近親の重賞活躍馬は3代母 Last Cause がG3ミスグリロS.で3着し、その子 Noble Cause が米G3ビウィッチS.2着、また孫がG3で3着1回している程度。

サンタアニタダービーのレース映像。アイルハヴアナザーは内から3頭目の発走。


ケンタッキーダービーのレース映像。外から2頭目の発走。


プリークネスS.のレース映像。外から3頭目の発走

ブラックキャビアの英遠征はダイヤモンドジュビリーS.1戦のみの可能性

16日に行われたピーター・ムーディー調教師のインタビューにより、豪ブラックキャビアのイギリス遠征は23日のG1ダイヤモンドジュビリーS.だけとなる可能性が改めて確認されました。

Royal Ascot likely to be Black Caviar's only run in Britain - Racing Post

ブラックキャビアは7月の英G1ジュライカップにも登録していますが、ムーディー師は
  • 目標はあくまでダイヤモンドジュビリーS.
  • ロイヤルアスコットで勝った場合さらにジュライカップを使う意味があるか?
  • ジュライカップを使ってしまうと自国のレースを走る機会がそれだけ少なくなる
  • ジュライコースは起伏が激しくブラックキャビアのコース適性が心配だ
としています。もともとジュライカップは登録だけの可能性は述べられていましたから出走しなくても予定どおりですが。ジュライカップ出走はダイヤモンドジュビリーS.で負けた場合にあるかもしれない、といったところでしょう。

G1ダイヤモンドジュビリーS.は日本時間23日午後23時45分の発走予定です。

英G1コロネーションS. 、フォールンフォーユーが3馬身差完勝

6月22日に行われた英G1コロネーションS. (芝1マイル、3歳牝馬)は、後方2番手追走のフォールンフォーユーが大外から差し切り、2着に3・1/4馬身差をつけて重賞初勝利をG1で挙げました。2着に英1000ギニー2着のスタースコープが入っています。

ウィリアム・ビュイック騎手は今年のロイヤルアスコット3勝目で、このレース終了時点では単独最多勝です。

G1英1000ギニー勝ち馬で1番人気ホームカミングクイーンは逃げましたが、直線で早々につかまり10馬身以上離された8着。G1愛1000ギニー勝ち馬で3番人気のサミターは3番手追走も4着でした。

愛2歳牝馬G1モイグレアスタッドS.勝ち馬で、英1000ギニー3着、英オークス5着のメイビーと、仏2歳牝馬G1マルセルブサックS.を5馬身差で勝ち、今年から吉田照哉氏が所有するイルーシヴケイトは出走を取り消しています。

フォールンフォーユーは昨年9月に英G2メイヒルS.(芝1マイル)で1/4馬身差2着していましたが、前走の英7ハロンG3は約4馬身差6着に敗れていました。父ダンシリ、母フォールンスター(準重賞1勝)、母の父ブリーフトルースという血統。ダンシリは1レース前のG2キングエドワード7世S.に続き重賞連勝しました。また3代母 Light Duty はディープインパクトの3代母 Highclere の1歳下の全妹です。

2012年コロネーションS.のレース映像。後方2番手のピンクの勝負服(遠目にはほとんど白色)がフォールンフォーユー。


コロネーションステークス(Coronation Stakes)
2012年6月22日、イギリス・アスコット競馬場、芝1マイル(オールドマイル)
3歳牝馬、全馬同斤量、G1、10頭、Soft、レース結果、総賞金25万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1フォールンフォーユー
Fallen For You
3牝
13倍
W.ビュイック1分42秒956戦【3-1-0-2】
重賞初勝利
2スタースコープ
Starscop
3牝
12倍
J.フォーチュン3・1/45戦【1-2-1-1】
英1000ギニー3着
3アイリッシュヒストリー
Irish History
3牝
12倍
M.バルザローナ2・1/43戦【1-0-1-1】
前走準重賞7着

2012年6月22日金曜日

英G2キングエドワード7世S. 、良血トーマスチッペンデールが重賞初勝利

6月22日に行われた英G2キングエドワード7世S.(芝12ハロン、3歳牡セン)は、最後の直線でフランケルの全弟ノーブルミッションが不利を受けながらも2頭の間を割って先頭に立ちましたが、ゴール直前で中団追走のトーマスチッペンデールが差し返して優勝し、重賞初勝利を挙げました。ノーブルミッションが2着でセシル調教師はワンツー。

前走の英ダービー逃げて3着で、2走目に英3歳G3ディーS.を11馬身差で勝っていた1番人気アストロロジーはここも逃げましたが、3着から9馬身離された4着に終わっています。

トーマスチッペンデールは前走10ハロン戦を3・1/2馬身差で勝ち、これが重賞初出走でした。父ダンジリ、母オールマイラヴィング、母の父サドラーズウェルズという血統。母オールマイラヴィングは英愛オークス3着馬であり、その全姉イエスタデイが愛1000ギニー勝ち馬で英オークス2着馬という良血です。

昨年はこのキングエドワード7世S.を5馬身差で制したガリレオ産駒ナサニエルが次走のG1キングジョージも勝っていました。

2012年キングエドワード7世S.のレース映像(要登録)。

キングエドワード7世ステークス(King Edward VII Stakes)
2012年6月22日、イギリス・アスコット競馬場、芝12ハロン
3歳牡セン、全馬同斤量、G2、5頭、Soft、レース結果、総賞金15万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1トーマスチッペンデール
Thomas Chippendale
3牡
5.5倍
J.ムルタ2分35秒415戦【3-0-0-2】
重賞初勝利
2ノーブルミッション
Noble Mission
3牡
5倍
T.クウィリー1/25戦【2-3-0-0】
準重賞ニューマーケットS.1着
3ソートワーシー
Thought Worthy
3牡
9倍
W.ビュイッククビ5戦【2-1-1-0】
英ダービー4着

英G3アルバニーS. 、1番人気ニューファングルドが3馬身差逃げ切り

6月22日に行われた英G3アルバニーS.(芝6ハロン、2歳牝馬)は、1番人気のニューファングルドが残り2ハロンで数馬身抜け出し、最後は少し脚が上がって差を詰められましたが、2着に2・1/2馬身差をつけて完勝しました。

ニューファングルドは父ニューアプローチ、母スカーレットアイビス、母の父マキャベリアンという血統で、前走のデビュー戦を4・1/2馬身差で勝っていました。現2歳が初年度産駒のニューアプローチはロイヤルアスコット初日のG2コヴェントリーS.を勝ったドーンアプローチに続き、早くも2頭目の重賞勝ち馬を出しました。

ダーレー生産馬でハヤ王妃の所有馬。2日目の英G3ウィンザーフォレストS.もハヤ王妃のジョヴィアリティが勝っています。

2012年アルバニーS.のレース映像(要登録)。

アルバニーステークス(Albany Stakes)
2012年6月22日、イギリス・アスコット競馬場、芝6ハロン
2歳牝馬、G3、16頭、Soft、レース結果、総賞金6万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ニューファングルド
Newfangled
2牝
オッズ
W.ビュイック1分16秒782戦【2-0-0-0】
2エージェントアリソン
Agent Allison
2牝
7倍
J.スペンサー2・1/22戦【1-1-0-0】
デビュー戦7馬身差1着
3プレミアステップス
Premier Steps
2牝
26倍
R.キングスコート短アタマ3戦【1-1-1-0】
前走1馬身差初勝利

英キングジョージ5世S. 、7連闘のフェンネルベイが優勝

6月21日に行われたキングジョージ5世S.(芝12ハロン、3歳)は、6番人気フェンネルベイが先行しましたものの最終コーナーで2頭に前に入られたこともあって周りについていけず直線入り口ではいくらか後方に下がっていましたが、大外からじわじわと伸びて盛り返し、クビ、クビ差の接戦を差し切って優勝しています。

フェンネルベイは父ドバウィ、母ウッドライジング、母の父ノミネーションという血統。16日に8ハロンのハンデ戦を勝ったばかりでした。ちなみに5月11日から約7日ごとに出走しており、「7連闘」と言っていいローテーションで臨んでいました。

Fennell Bay | Racing Post

2012年のレース映像(要登録)。

キングジョージ5世ステークス(King George V Stakes)
2012年6月21日、イギリス・アスコット競馬場、芝12ハロン
3歳、ハンデ、頭、Good To Soft 、レース結果、総賞金5万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1フェンネルベイ
Fennell Bay
3牡
13倍
J.ファニング
50.8kg
2分35秒5912戦【5-1-1-5】
2連勝
2ハンサムマン
Handsome Man
3牡
15倍
H.ベントレー
49.4kg
クビ6戦【2-1-0-3】
前走12ハロン戦1着
3ルージュモント
Rougemont
3牡
26倍
R.ヒューズ
60.3kg
クビ6戦【3-0-3-2】
英G3クラシックトライアル3着(4頭)
タターソールズ3歳トロフィー1着

英G3ターセンテナリーS.、ドイツのエナジャイザーが重賞初勝利

6月21日に行われた英G3ターセンテナリーS.(芝10ハロン、3歳)は後方を追走した6番人気エナジャイザーが最後の直線に入ると大外から指し切り、2着に2・1/2馬身差をつける完勝で重賞初勝利を挙げました。1番人気のウローサムヒースは9着。ウローサムヒースと同厩舎の人気薄スティピュレートが2着に入っています。

エナジャイザーは父モンズーン、母エリシス、母の父シアトリカルという血統のドイツ生産・調教馬。前走のG2独2000ギニー4着でした。2走前にはドイツの9ハロンG3でアタマ差2着しています。

2012年ターセンテナリーS.のレース映像(要登録)。

ターセンテナリーステークス(Tercentenary Stakes)
2012年6月21日、イギリス・アスコット競馬場、芝10ハロン
3歳、G3、10頭、レース結果、総賞金7万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1エナジャイザー
Energizer
3牡
8.5倍
A.デフリース2分10秒036戦【2-1-0-3】
独2000ギニー4着
2スティピュレイト
Stipulate
3牡
12倍
I.モンガン2・1/27戦【2-2-1-2】
英9ハロン準重賞1着
3リワーデッド
Rewarded
3牡
8倍
K.ミルクザレク2・1/26戦【3-1-1-1】
準重賞以上初出走

英ブリタニアS.、ファストオアフリーが3連勝

6月21日に行われたブリタニアS.(芝1マイル、3歳牡セン)は、ここまで2連勝の1番人気ファストオアフリーが24番人気のミスターミュージックに1・1/4馬身差をつけて優勝しました。ライアン・ムーア騎手は今年のロイヤルアスコットで初めて2勝目を挙げた騎手となっています。1勝目も同じヘリテージハンディキャップのアスコットS.でした。

ファストオアフリーは父ノットナウケイト、母エウェニー、母の父ワルシャン(アサティスの半弟で3/4同血)という血統。昨年10月のデビュー戦6着に敗れたが、今年5月のデビュー2戦目を勝ち、今回の勝利で3連勝となった。

2012年ブリタニアS.のレース映像(要登録)。

ブリタニアステークス(Britannia Stakes (Heritage Handicap))
2012年6月21日、イギリス・アスコット競馬場、芝1マイル
3歳牡セン、ハンデ、29頭、レース結果、総賞金10万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ファストオアフリー
Fast Or Free
3セン
7倍
R.ムーア
55.3kg
1分42秒084戦【3-0-0-1】
2ミスターミュージック
Mister Music
3牡
51倍
J.フォーチュン
59kg
1・1/413戦【2-4-2-5】
9ハロン準重賞2着
3ブロンズエンジェル
Bronze Angel
3牡
21倍
H.ターナー
57.1kg
1・3/410戦【3-1-3-3】

亜G3パナマ共和国賞、トリステザキャットが3連覇で重賞12勝目

6月16日に行われた亜G3パナマ共和国賞(ダート1000m)は、単勝1.4倍のトリステザキャットが首差制して勝ち、このレース3連覇しています。重賞12勝目。ただしG2【0-1-0-0】、G1【0-1-1-2】と重賞の12勝はすべてG3です。ちなみに通算獲得賞金は116万1400アルゼンチンペソなので約2070万円(6月22日、1ペソ=約17.8円)。

2012年パナマ共和国賞のレース映像。ゲート向かって右から2頭めの発走がトリステザキャット。


パナマ共和国賞(Premio Republica De Panama)
2012年6月16日、アルゼンチン・パレルモ競馬場、ダート1000m
3歳以上、G3、8頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1トリステザキャット
Tristeza Cat
5牝
1.4倍
J.Noriega
60kg
55秒2539戦【21-8-6-4】
重賞12勝
2シナリナ
Sinalina
3牝
21.55倍
F.Lemma
58kg
クビ11戦【3-3-1-4】
重賞初出走
3サンバビラ
Sanbabila
3牝
12.45倍
O.Alderete
58kg
312戦【3-2-4-3】
重賞2戦。G3で3着1回

英G1アスコットゴールドカップ、カラーヴィジョンが優勝。デットーリの選択は正解

6月21日に行われたアスコットゴールドカップ(芝20ハロン、4歳以上)は、3番手追走のカラーヴィジョンが最後の直線で先頭に立つと、中団追走した同じゴドルフィンのオピニオンポールにいったん並ばれましたが、ゴール直前で1/2馬身差前に出て優勝しました。

昨年の勝ち馬でG1を5勝している1番人気(1.8倍)のフェイムアンドグローリーは、オピニオンポールの内を進み、最終コーナーでうまく外に持ち出されましたがあまり伸びずに7着に終わっています。

カラーヴィジョンは前走の英G3サガロS.(芝16ハロン)で重賞初勝利。2走前、昨年3歳時の英G2ブリティッシュ・チャンピオンズ・ロングディスタンスカップ(芝16ハロン)ではフェイムアンドグローリー、オピニオンポールに次ぐ3着に入っていました。デットーリ騎手はカラーヴィジョン、オピニオンポール2頭それぞれの前走に騎乗してどちらも重賞を勝っており、昨年のこのレース2着オピニオンポールではなく、前走重賞初勝利したばかりのカラーヴィジョンを選んでいました。人気はオピニオンポールのほうがありましたが、デットーリ騎手の選択のほうが正しかった。父レインボウクエスト、母ギヴミーファイヴ(独G3勝ち)、母の父モンズーンという血統


2012年アスコットゴールドカップのレース映像。ゴドルフィンの勝負服2頭のうち、青の帽子がカラーヴィジョン、白の帽子がオピニオンポール。フェイムアンドグローリーは1番枠。


アスコットゴールドカップ(Gold Cup)
2012年6月21日、イギリス・アスコット競馬場、芝20ハロン
4歳以上、G1、9頭、Good to Soft、レース結果、総賞金35万ポンド
5歳以上 約58.1kg、4歳 約57.1kg
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1カラーヴィジョン
Colour Vision
4セン
7倍
F.デットーリ4分42秒0518戦【6-1-3-8】
重賞2勝目
2オピニオンポール
Opinion Poll
6牡
6倍
M.バルザローナ1/226戦【12-7-5-2】
重賞5勝、昨年2着
3サドラーズロック
Saddler's Rock
4牡
5.5倍
J.ムルタクビ8戦【3-1-2-2】
昨年G2ドンカスターC.で
オピニオンポールに4馬身差1着

2012年6月21日木曜日

英G2リブルスデイルS.、プリンセスハイウェイが6馬身差圧勝で母娘制覇

6月21日に行われた英G2リブルスデイルS.(芝12ハロン、3歳牝馬)は、英オークスの2-4着馬が出走する豪華なメンバーで行われましたが、中団追走のプリンセスハイウェイがオークス2,3着馬を6馬身突き放し、重賞2連勝です。中団内を追走したオークス3着の1番人気ザフューグが、逃げたオークス2着馬シロッコスターを抑えて2着。シロッコスターはほとんど差のない3着でした。

2002年のこのレースは母イレシスティブルジュウェルが、同じ馬主・騎手・調教師で勝っていました。

前走の準重賞フィリーズトライアルS.(10ハロン)で、シロッコスターを首差下していたモーメンタリー(エリザベス女王の生産所有馬)はブービー。英オークス4着のバウ Vow は2番人気5着。

プリンセスハイウェイは父ストリートクライ、母イレシスティブルジュウェル、母の父デインヒルという血統で、2走前のデビュー2戦目で初勝利を挙げています。ちなみに前走勝った英G3ブルーウィンドS.の3着馬が英オークスを首差で勝ったワズ Was です。プリンセスハイウェイはこの勝利で英3歳牝馬最強といって良いんじゃないでしょうか。

(というか、ブルーウィンドS.を勝った後、まったく英オークスをまったく考えずにリブルスデイル直行を決めたのはもったいなかった気もします)

リブルスデイルステークス(Ribblesdale Stakes)
2012年6月21日、イギリス・アスコット競馬場、芝12ハロン
3歳牝馬、G2、14頭、Good To Soft、レース結果、総賞金 12万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1プリンセスハイウェイ
Princess Highway
3牝
9.5倍
P.スマレン2分33秒674戦【3-0-0-1】
重賞初出走
2ザフューグ
The Fugue
3牝
3.5倍
W.ビュイック65戦【2-1-1-1】
英1000ギニー4着
3シロッコスター
Shirocco Star
3牝
8倍
D.ホランド短アタマ4戦【1-3-1-0】
英オークス2着

英G2ノーフォークS.、レックレスアバンダンが優勝

6月21日に行われた英G2ノーフォークS.(5ハロン、2歳)は、中団追走のレックレスアバンダンが残り2ハロンで馬場の真ん中から先頭に立つと、馬場の外まで大きく寄れてしまいましたが、何とか先頭で通過し、重賞初勝利を挙げました。前走のデビュー戦を2馬身差で勝っていました。

前走の準重賞を勝っていた1番人気 Cay Verde は6着。

レックレスアバンダンは父エクスチェンジレイト、母サントエレナ(英2勝)、父の父エフィシオという血統。サントエレナの半姉ティッカーテープは米芝G1を2勝し、日本に輸入されています。

ノーフォークステークス(Norfolk Stakes)
2012年6月21日、イギリス・アスコット競馬場、芝5ハロン
2歳、G2、12頭、Good To Soft、レース結果、総賞金7万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1レックレスアバンダン
Reckles Abandon
2牡
5倍
A.カービー1分01秒412戦【2-0-0-0】
重賞初勝利
2ゲールフォーステン
Gale Force Ten
2牡
9倍
J.オブライエン3/43戦【1-1-1-0】
重賞初出走
3イアンズドリーム
Ian´s Dream
2牡
17倍
F.デットーリ3/42戦【0-1-1-0】
前走デビュー戦2着

2012ロイヤルアスコットの新URL

http://www.vipbox.tv/watch/57249/1/royal-ascot-live-stream-online.html

準重賞サンドリンガムH.、1番人気ダントルが優勝

6月20日に行われた準重賞サンドリンガムH.(芝1マイル)は、先行したアサーディと中団追走し残り2ハロンでアサーディに並びかけたダントルとの2頭の追い比べとなり、最後は1番人気ダントルが1/2馬身差競り落として優勝しました。

(記事のタイトルが「重賞初勝利」となっていたのを訂正しました)

G3 UAEオークス勝ち馬フォールズオブローラは7着。英G3ネルグウィンS.勝ち馬エッセンティーピーは13着。G2独1000ギニー勝ち馬エレクトリレーンは16着。

ダントルはデビュー2戦目のマイル戦を18馬身差で圧勝。 1番人気で出走した前走のG3愛1000ギニートライアル(芝1マイル)は4着に敗れていました。父デインヒルダンサー、母レディーアンゴラ(英1勝)、母の父ロードアットウォーという血統

サンドリンガムハンディキャップ(Sandringham Handicap)
2012年6月20日、イギリス・アスコット競馬場、芝1マイル
3歳牝馬、ハンデ、準重賞、17頭、レース結果、総賞金5万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ダントル
Duntle
2牝
5倍
W.ローダン1分37秒904戦【2-0-0-2】
重賞初勝利
2アサーディ
Arsaadi
2牝
13倍
L.ジョーンズ1/29戦【1-2-1-5】
前走準重賞8着
3レディースファースト
Ladys First
2牝
8倍
P.ハナガン2・1/25戦【1-2-1-1】
準重賞以上初出走

英G2クイーンメアリーS.、シーリングキティが優勝

6月20日に行われた英G2クイーンメアリーS.(芝5ハロン、2歳牝馬)は、スタートがあまりよくなかったシーリングキティが残り2ハロンで先頭に立ち、残り1ハロンで抜け出すと、外から差を詰めたホヤムを1馬身抑えて優勝し、3連勝で重賞初勝利を挙げました。

この馬主、調教師、騎手は昨年のロイヤルアスコットのG2リブルスデイルS.にディープインパクト産駒サンデーベスで挑んでいましたが、12頭立て最下位に敗れていました。

シーリングキティは父レッドクラブズ、母ボールドヴィナ、母の父テイルオブザキャットという血統。ボールドヴィナは日本で重賞4勝したワンカラットの半姉です。デビュー2戦は敗れましたが、3戦目で初勝利、4戦目の前走準重賞も2馬身差で勝っていました。

2012年クイーンメアリーS.のレース映像(要登録)。ゲート向かって左から5頭目がシーリングキティ。

クイーンメアリーステークス(Queen Mary Stakes )
2012年6月20日、イギリス・アスコット競馬場、芝5ハロン
2歳牝馬、G2、27頭、レース結果、総賞金7万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1シーリングキティ
Ceiling Kitty
2牝
21倍
R.キングスコート59秒185戦【3-1-0-1】
準重賞1勝
2ホヤム
Hoyam
2牝
11倍
J.スペンサー12戦【0-2-0-0】
前走のデビュー戦2着
3ヘアリーロケット
Hairy Rocket
2牝
12倍
R.ムーア13戦【1-1-1-0】

バロッチが移籍2戦目を勝ってディープインパクト産駒アメリカ初勝利

6月20日に行われた米アローワンス・オプショナル・クレーミング戦(芝10ハロン)にディープインパクト産駒バロッチが1番人気で出走し、中団最内追走から直線入り口でうまく抜け出すと2着に1馬身差で勝って、アメリカ移籍2戦目で初勝利、通算2勝目を挙げました。ちなみに2着馬カナガロは、バロッチが2着した前走(移籍初戦)で3着だった馬で、そのときもバロッチとは1馬身差でした。

レース映像。青色の勝負服がバロッチ。

バロッチはビューティーパーラーの全兄。妹はイギリス産まれですが、バロッチは日本で産まれました。フランスでデビューし、昨年3月に2戦目の準重賞オムニウムII賞(芝1600m)で初勝利を挙げ、その次走の仏G3フォンテーヌブロー賞(芝1600m)では1/2馬身差4着。その後は重賞3走続けて3馬身以上離されて敗れていましたが、フランス最後のレースとなった仏G3プランスドランジュ賞(芝2000m)は1馬身差2着に入っています。次走は不明。

アローワンス・オプショナル・クレーミング(Allowance Optional Claiming)
2012年6月20日、アメリカ・ベルモントパーク競馬場、芝10ハロン
3歳以上、NW1X、10頭、レース結果(PDF)、総賞金7万7000ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1バロッチ
Barocci
4牡
2.4倍
J.ルパルー2分01秒269戦【2-3-0-4】
仏G3で2着
2カナガロ
Kanagaro
4セン
9倍
R.マラージ112戦【1-3-6-2】
重賞未出走
3チェンジオブコマンド
Shange Of Command
5セン
3.65倍
J.カステリャーノクビ11戦【5-1-2-3】
重賞未出走

ロイヤルハントカップ、キングストレイルは70馬身以上離れた29着

6月20日に行われたロイヤルハントカップ(芝1マイル)にアイルランドに移籍したキングストレイルが出走しましたが、途中から付いていけず鞍上が追走を止めた数頭のうちの1頭になってしまい、1着から70馬身以上離された29着に終わりました。

キングストレイルはこれが移籍5戦目。約3ヶ月ぶりの出走で、移籍後初のマイル戦でした。体調が不十分だったのもしれませんが、日本で終わった芝馬を持ち込むには英愛仏あたりだとレベルが高すぎるんじゃないでしょうかね。

ちなみにこのレースは「2012年ロイヤルアスコット開催の日程表(日本時間)」を見てもらえばわかりますが、たとえば2レース前のG2ウィンザーフォレストS.より賞金が高い。こういう賞金が一定額を超えるハンデ戦はヘリテージハンディキャップという格というかそういう呼ばれ方がされ、ロイヤルハントカップもそのひとつ。

勝ったプリンスオブヨハネは父ヨハネスブルグ、母Paiute Princess(2戦未勝利、メイショウベルーガの半姉)、母の父ダルシャーン、母の父サドラーズウェルズという血統。昨年9月、ヘリテージハンディキャップのひとつであるケンブリッジシャーH.で1着(芝9ハロン、32頭立て)。それ以来の出走だった5月に準重賞(芝1マイル)でハナ差2着していました。09年8月からケンブリッジシャーの1レース前までずっと10ハロン以上を使われてそれほどいい結果が出ていなかったので距離短縮が良かったのでしょう。ちなみに10ハロン以上を使わようになる前の09年8月にマイル戦で勝ったときの2着馬ティンシュはキングストレイルと3回対戦して3回とも先着している馬です。


2012年ロイヤルハントカップのレース映像(要登録)。キングストレイルはゲート向かって左から2頭目の発走。

ロイヤルハントカップ(Royal Hunt Cup (Heritage Handicap) )
2012年6月20日、イギリス・アスコット競馬場、芝1マイル
3歳以上、ヘリテージハンディキャップ、30頭、レース結果、総賞金12万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1プリンスオブヨハネ
Prince Of Johanne
6セン
17倍
J.フェイ
58.5kg
1分38秒2424戦【8-3-1-12】
準重賞ハンブルトンS.
2エクセレントゲスト
Excellent Guest
5セン
34倍
T.クウィリー
55.8kg
1/220戦【3-5-1-11】
昨年のロイヤルアスコットも2着
3ドントコールミーDon't Call Me5セン
51倍
S.ヒッチコット
54.4kg
3/421戦【5-1-5-10】

英G1プリンスオブウェールズS.、ソーユーシンクがG1競走10勝目。エリザベス女王のカールトンハウスは2着

6月20日に行われた今年で創設150回目の英G1プリンスオブウェールズS.(芝10ハロン)は、3番手追走した昨年2着のソーユーシンクが直線入り口で外から、中団追走のカールトンハウスが内から先頭に立つと2頭の追い比べに。しかし残り1ハロンでソーユーシンクがカールトンハウスを突き放して2馬身差で勝ち、オーストラリア時代も合わせてG1通算10勝目を挙げました。

しかし2頭が先頭で馬体を併せた時の場内の盛り上がりはすごかったですね。

2012年プリンスオブウェールズS.のレース映像。ソーユーシンクはゲート向かって右から5頭目、カールトンハウスは左から2頭めの発走。


重賞初出走、ここまで3戦3勝のファーが直線狭いところがありながら3着まで盛り返しています。昨年の仏ダービー馬リライアブルマンは4着。今年のドバイワールドカップ3着のプランテュールは7着。

ソーユーシンクは父ハイシャパラル、母トライアシック、母の父タイツという血統のニュージーランド産馬。ニュージーランド産馬はG1キングズスタンドS.のリトルブリッジと合わせて今年のロイヤルアスコット2勝目です。今年後半にオーストラリアで種牡馬入りすることが決まっているため、エイダン・オブライエン調教師によると、昨年勝った7月7日の英G1エクリプスS.が欧州最後のレースになるだろうとのこと。エクリプスS.はフランケルの10ハロン初挑戦である可能性が高いレースです。

カールトンハウスは昨年、英G2ダンテS.優勝。1番人気で出走した英ダービー愛ダービーでそれぞれ3着、4着。その愛ダービー以来の出走だった英G3ブリガディアジェラードS.(芝10ハロン)を快勝していました。やはりダービーの12ハロンは長かったということでしょう。最後の数十メートルはカールトンハウス鞍上のムーア騎手もあまり追ってなかったですし、(完敗ですがそれでも)ソーユーシンク相手にこの競馬ならフランケルやキャメロットの進路、あるいはナサニエルやモンテロッソの体調次第ですが、英インターナショナルS.や英チャンピオンS.など10ハロンG1を勝てる可能性も十分ありますね。

プリンスオブウェールズステークス
(150th Anniversary of Prince of Wales´s Stakes)
2012年6月20日、イギリス・アスコット競馬場、芝10ハロン
4歳以上、全馬同斤量、G1、11頭、レース結果、総賞金50万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ソーユーシンク
So You Think
6牡
1.8倍
J.オブライエン2分03秒8623戦【14-4-1-4】
G1は豪5勝、愛3勝、英2勝
2カールトンハウス
Carlton House
4牡
4.5倍
R.ムーア2・1/47戦【3-2-1-1】
英ダービー3着
3ファー
Farhh
4牡
7倍
F.デットーリ1/24戦【3-0-1-0】
重賞初出走

2012年6月20日水曜日

英G3ウィンザーフォレストS.、ジョヴィアリティが重賞2勝目

6月20日に行われた英G3ウィンザーフォレストS.(芝1マイル、4歳以上)は、中団追走のジョヴィアリティと、スタートでひどく出遅れたチャチャメイディーの追い比べに。最後はハヤ王妃のジョヴィアリティがチャチャマイディーを首差下して優勝し、1年ぶり重賞2勝目を挙げました。


昨年の愛G1メイトロンS.(芝1マイル)勝ち馬で前走愛G3を勝って重賞4連勝していた1番人気のエミュラスは中団追走しましたが5着も確保できず。昨年の仏G1オペラ賞(芝2000m)勝ち馬で米G1 BCフィリーアンドメアターフ(芝11ハロン)も2着していたナーレインも今年初出走が響いたかあるいはマイル戦が合わなかったのか、先行してあまり伸びませんでした。

ジョヴィアリティは昨年の英G3ムシドラS.(芝10ハロン)で重賞初勝利。英G1ファルマスS.(芝1マイル)でも11頭立て4着しており、まあチャチャマイディーがあれだけ出遅れれば追い比べで勝ってもおかしくない実力の持ち主です。出遅れないのも実力。ちなみにムシドラS.の3着馬はクロフネ産駒ウェイソースでした。父ケープクロス、母ナイトフロリック、母の父ナイトシフトという血統です。半弟に今年の英G2ダンテS.勝ち馬ボンファイアがいます。

ウィンザーフォレストステークス(Windsor Forest Stakes)
2012年6月2日、イギリス・アスコット競馬場、芝1マイル
4歳以上牝馬、G3、13頭、レース結果、総賞金10万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ジョヴィアリティ
Joviality
4牝
12倍
W.ビュイック1分38秒378戦【2-2-1-3】
重賞2勝目
2チャチャメイディー
Chachamaidee
5牝
5倍
T.クウィリークビ17戦【5-5-3-4】
英G1サンチャリオットS.2着
3レイタイム
Lay Time
4牝
10倍
J.フォーチュン17戦【2-1-1-3】
前走G3で6着

英G3ジャージーS.、オブライエン夫妻のイシュヴァナが重賞初勝利

ロイヤルアスコット2日目、第1レースG3ジャージーS.(芝7ハロン、3歳)は、エイダン・オブライエン調教師の管理馬で、その妻メアリー・オブライエンが生産者兼馬主であるイシュヴァナが抜け出して優勝し、重賞初勝利を挙げました。鞍上はジョセフではなくシェイミー・ヘファナン騎手なのが惜しい。

スタンド側から差して来たセンタリルとアルジャマヒアの人気の2頭が僅差2着争いで、センタリルが2着しています。ジョセフ・オブライエン騎乗の3番人気リプライ(英G1ミドルパークS.3着、G1愛2000ギニー3着)は12着でした。


イシュヴァナは父ホーリーローマンエンペラー、母ソングオブザシーズ、母の父ベーリングという血統の3歳牝馬。前走のG1愛1000ギニーは1・1/2馬身差2着していました。2歳時は重賞で相手にならなかったのですが3歳になって力をつけてきたようです。

ジャージーステークス(Jersey Stakes)
2012年6月2日、イギリス・アスコット競馬場、芝7ハロン
3歳、G3、22頭、レース結果、総賞金7万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1イシュヴァナ
Ishvana
3牝
21倍
J.ヘファナン
56.2kg
1分25秒4510戦【3-3-1-3】
2走前にG3で7馬身差3着
2センタリル
Sentaril
3牝
6倍
J.ムルタ
56.2kg
13戦【2-1-0-0】
ここまで合計13馬身差で2勝
3アルジャマヒア
Aljamaaheer
3牡
5倍
P.ハナガン
57.6kg
短アタマ4戦【2-0-1-1】
前走準重賞1着

英準重賞ウィンザーキャッスルS.、ホトトが優勝

6月19日に行われた準重賞ウィンザーキャッスルS.(芝5ハロン、2歳) は後方追走の7番人気ホトトが内から伸びたアルハバイェブを1/2馬身抑えて優勝し、2連勝しています。前走アタマ差で初勝利を挙げたばかりでした。1番人気のペイブリーズは9着。

2012年ロイヤルアスコット初日の全6レースで2勝以上あげた騎手、調教師はいませんでした。

ホトトは父スリーピングインディアン、母ハーレムダンサー、母の父ドクターデヴィアスという血統。母はドクターデヴィアス再輸出後の産駒で仏2勝。

2012年ウィンザーキャッスルS.のレース映像。ゲート右から6頭目、シャドウロール装着馬がホトト。


ウィンザーキャッスルステークス(Windsor Castle Stakes)
2012年6月19日、イギリス・アスコット競馬場、芝5ハロン
2歳、牡馬58.5kg、牝馬2.3kg減、準重賞、23頭、レース結果、総賞金5万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ホトト
Hototo
2牡
15倍
P.マキン1分01秒124戦【2-1-1-0】
2連勝
2アルハバイェブ
Alhebayeb
2牡
13倍
P.ハナガン1/22戦【1-1-0-0】
デビュー戦首差勝利
3ディランバル
Dylanbaru
2牡
17倍
W.ローダン1/25戦【1-1-2-1】
前走の準重賞3/4馬身差2着

アスコットS.、平地競走7戦ぶりのシメノンが優勝

6月19日に行われたアスコットS.(芝20ハロン、4歳以上)は、中団の内を追走したシメノンが残り150mで先頭を捕らえると一気に後続を突き放し、2着に6馬身差をつけて完勝しました。

昨年の勝ち馬でトップハンデのヴェイルド Veiled は10着(シメノンと同斤量だがヴェイルドは牝馬)。

シメノンは父マルジュ、母エピストリア、母の父アルザオという血統の5歳セン馬。半姉に芝14ハロンの準重賞でフェイムアンドグローリーに1/2馬身差まで迫ったことがあるヴィヴァシャスヴィヴィアンがいます(約4kg軽い斤量でしたが)。シメノンは7走ぶりの平地競走出走で、平地勝ち鞍は09年9月以来のことです。


2012年アスコットS.のレース映像。左から7頭目の発走、紫の勝負服がシメノン。


アスコットステークス(Ascot Stakes)
 2012年6月2日、イギリス・アスコット競馬場、芝20ハロン
4歳以上、ハンデ、20頭、レース結果、総賞金5万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1シメノン
Simenon
5セン
9倍
R.ムーア
61.7kg
4分30秒5022戦【5-2-5-10】(障害含む)
英G3クラシックトライアル2着
2アルカワニー
Al Khawaneej
4牡
9倍
J.スペンサー
58.5kg
68戦【3-1-0-4】
前走まで下のクラスで3連勝
3ナファース
Nafaath
6セン
41倍
S.サンダーズ
58.1kg
1・1/424戦【4-4-2-14】(障害含む)

英G2コヴェントリーS.、ドーンアプローチが無傷の4連勝

6月19日に行われた英G2コヴェントリーS.(芝6ハロン、2歳)は、中団追走のドーンアプローチとクリストフォロコロンボが残り1ハロンで内と外に分かれて抜け出すと、最後はドーンアプローチが2着に3/4馬身差をつけて優勝し、デビューから無敗の4連勝で重賞初勝利を挙げました。また後方追走のオリンピックグローリーがゴール直前でオリンピックグローリーを首差交わして2着に入っています。準重賞ナショナルS.4馬身差完勝の1番人気サープランシアロットは後方から差をつめられず4着。

ドーンアプローチは父ニューアプローチ、母ヒムンオブザドーン、母の父フォーントリックという血統。前走準重賞のロチェスタウンS.を2・3/4馬身差で勝っていました。シンコウフォレストの半弟で英ダービー馬であるニューアプローチの初年度産駒でこれが産駒の重賞初勝利。母の半弟は加G1ウッドバインマイルS.で3着。

ニューアプローチの初年度産駒には日本生まれもおり、うち1頭ザミリアの2010は半姉Serious Attitudeが英加でG1を1勝ずつしている良血。

ドーンアプローチの次走は8月の愛G2フューチュリティS.(芝7ハロン)から9月の愛G1ナショナルS.(同)へ。その後は英G1デューハーストS.かフランスを考えているとのこと

2012年コヴェントリーS.のレース映像。ゲート向かって右から10頭目、白の勝負服がドーンアプローチ。


コヴェントリーステークス(Coventry Stakes)
2012年6月19日、イギリス・アスコット競馬場、芝6ハロン
2歳、全頭約57.6kg、G2、22頭、レース結果、総賞金8万5000ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ドーンアプローチ
Dawn Approach
2牡
4.5倍
K.マニング1分13秒644戦【4-0-0-0】
重賞初出走
2オリンピックグローリー
Olympic Glory
2牡
21倍
D.オニール3/42戦【1-1-0-0】
前走3馬身差1着
3クリストフォロコロンボ
Cristoforo Colombo
2牡
7.5倍
J.オブライエンクビ2戦【1-0-1-0】
前走1・1/2馬身差1着
英G1馬クルセイドの半弟

フランケルの次走は7月7日の10f英G1エクリプスS.が有力

クイーンアンS.後にセシル調教師が述べたところによると、フランケルの次走は7月7日の英G1エクリプスS.も考慮しているとのこと。「レース後の状態が良いか確認し、オーナーと相談してのことであるが、今日は厳しいレースではなかったので」ということで、落鉄の影響が大きくなければ17日後に出走することになりそうです。

Royal Ascot: Frankel dominates Queen Anne Stakes | Daily Racing Form
Royal Ascot 2012: Frankel wins Queen Anne Stakes | Mail Online

エクリプスS.はサンダウン競馬場の芝10ハロン7ヤード(約2018m)で行われるレースでソーユーシンクの引退レースとして予定されているレースでもあります。フランケルはこれまでマイルを越えた距離のレースを走ったことがなく、エクリプスS.に出走すれば10ハロン初挑戦を欧州の10ハロン大将相手に行うことになります。

昨年のエクリプスS.のレース映像(YouTube、ソーユーシンク対前年の英ダービー・凱旋門賞馬ワークフォース)。


また今後について、つまり実質的に引退までの話ですが、最大で4レース走るチャンスがあるとのこと。現在登録している以下のレースです。
  • エクリプスS.
  • サセックスS.(1マイル、8月1日)
  • 英インターナショナルS.(10ハロン、8月22日)
  • クイーンエリザベス2世S.(1マイル、10月20日)またはチャンピオンS.(10ハロン)
いずれも英G1で、インターナショナルS.はオーナーがスポンサー。エクリプスS.次第でぜひ使いたいと思っているレースでしょう。また米BCなど海外で走ることは以前から否定的でほぼ無いと思います。



関係ないですが、アグネスゴールド産駒エネルジアエレガンテ Energia Elegante が6月24日(日本時間25日)のブラジル2歳G1ジョッキークラブブラジレイロ大賞(芝1600m)に登録。牡牝混合競走ですが、ブラジルのメディアは一様に牝馬のエネルジアエレガンテを大きく取り上げています。ここまで4戦4勝、いずれも牝馬重賞のG3ルイス・フェルナンド・シルネ・リマ大賞(芝1400m)とG3フランシスコ・ヴィエラ・デ・ポーラ・マチャド大賞(芝1500m)を連勝しており、勝てば無敗まま重賞3連勝でG1初勝利です。

セクレタリアトは3冠すべてコースレコードで勝利

セクレタリアトがプリークネスS.で記録した勝ちタイム「1分54秒4」を見直すメリーランド州競馬委員会の検討会が19日に行われ、1分53秒0であったと認められました。この訂正によりセクレタリアトは3冠すべてコースレコードで優勝していたことが分かりました。

Secretariat's Preakness time from 1973 to be reviewed by Maryland commission | Daily Racing Form
上の記事は数日前のもので、以下はほぼそれに基づいた記事。

1973年のプリークネスS.を2・1/2馬身差で勝ったセクレタリアトの勝ち時計はピムリコ競馬場の自動計測器により1分55秒0と記録されました。しかし、デイリーレーシングフォーム紙の2人の計測員が手動で計ったタイムはどちらも1分53秒4であり、レース後にピムリコ競馬場は計測器はレース前に多くの観客が内馬場へ行こうとメイントラックを横切ったために故障していたとして、ピムリコ競馬場の担当者が手動で図った1分54秒4を公式記録として採用していました。一方、DRF紙は独自の検証を経て現在まで勝ち時計を1分53秒4と掲載していました。

セクレタリアトのオーナー、ペニー・チェナリー氏の代理人は、レース映像から正しい勝ち時計を算出するよう独立した3社に依頼し、提出された推定タイムは0.03秒の精度で得られたと確信しているため公式タイムを見直すに十分な説得力のある証拠として再検討を求めていました。

レース映像から得られた新タイムがどのような数字か明らかにされていなかったのですが、セクレタリアトはケンタッキーダービーとベルモントS.をコースレコードで勝っており、仮にプリークネスS.の勝ち時計が1分53秒4であればこれもコースレコードであるため、3冠すべてコースレコード勝ちという記録が誕生すると注目されていました。

なおケンタッキーダービーの1分59秒4とベルモントS.の2分24秒0は現在もコースレコードです。またプリークネスS.の1分53秒4はそのあと3頭が記録しましたが、セクレタリアトの53秒フラットが「新」レースレコードです。つまりセクレタリアトは現在も3冠すべてのレースレコードを保有しているということです。ちなみに同コースの現在のコースレコードは1991年のピムリコスペシャルで Farma Way が記録した1分52秒55です。

1973年プリークネスS. のレース映像。

G1セントジェームズパレスS.、モストインプルーヴドが重賞初勝利

6月19日に行われた英G1セントジェームズパレスS.(芝1マイル)は、2番手を追走したモストインプルーヴドが直線半ばで抜け出して優勝し、重賞初勝利をG1で挙げました。

英2000ギニー3着のハーミヴァルがゴール直前で2着に上がり、仏2000ギニー5着のグレゴリアンは3着確保。ガリレオ、シーザスターズの半弟でアーバンシー最後の子ボーントゥシーが4着に入っています。

愛G1のナショナルS.、2000ギニーを勝っているパワー、仏2000ギニー勝ち馬ルカヤンは5着以下に敗れています。

モストインプルーヴドは父ロウマン、母Tonnara(未勝利)、母の父リナミックスという血統。今年初戦だった前走のG1仏ダービーは14着に敗れていましたが、2歳時には英G1デューハーストS.(芝7ハロン)3/4馬身差3着しており、距離短縮で巻き返しました。

2012年セントジェームズパレスS.のレース映像。


セントジェームズパレスステークス(St James´s Palace Stakes)
2012年6月2日、イギリス・アスコット競馬場、芝1マイル(オールドマイル)
3牡、G1、16頭、Good 、レース結果、総賞金25万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1モストインプルーヴド
Most Improved
3牡
10倍
K.ファロンタイム5戦【2-1-1-1】
英G1デューハーストS.3着
2ハーミヴァル
Hermival
3牡
10倍
G.ベノワ3/45戦【1-1-2-1】
G1英2000ギニー3着
3グレゴリアン
Gregorian
3牡
15倍
R.ムーアアタマ6戦【2-0-1-3】
主勝鞍

2012年6月19日火曜日

英G1キングズスタンドS.、香港リトルブリッジがG1初勝利

6月19日に行われた英G1キングズスタンドS.(芝5ハロン)は、香港から挑戦したリトルブリッジが優勝し、地元を含めてもG1初勝利を挙げました。ここまで地元の重賞を2連勝して挑んでいました。

英加G1で2着3回のベイテッドブレスはまたG1で2着。

リトルブリッジは父ファルタート 、母ゴールデンローズ、母の父ゴールドブローズという血統のニュージーランド産馬。昨年11月、G2香港ジョッキークラブスプリントを勝ち、G1香港スプリントに1番人気で出走しましたが2馬身差4着に敗れていました。ちなみにベイテッドブレスは同8着で、またカレンチャンはリトルブリッジから半馬身差の5着していました。レース後、今後の目標として日本のスプリンターズステークスが言及されています。

G1アルクォーツスプリントを勝った豪オルテンシアが1番人気9着。

2012年キングズスタンドS.のレース映像。


キングズスタンドステークス(King's Stand Stakes)
2012年6月19日、イギリス・アスコット競馬場、芝5ハロン
3歳以上、G1、22頭、Good To Soft、レース結果、総賞金35万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1リトルブリッジ
Little Bridge
6セン
13倍
Z.パートン59秒6920戦【10-2-1-7】
香港スプリントG1【0-0-0-4】
2ベイテッドブレス
Bated Breath
5牡J.ドイル3/416戦【6-4-1-5】
英G1ジュライカップ2着
英G1スプリントカップ2着
3ソールパワー
Sole Power
5セン
9倍
J.ムルタ25戦【4-5-4-12】
英G1ナンソープS.1着
G1アルクォーツスプリント2着

G1クイーンアンS.、フランケルが11馬身差で圧勝

6月19日に行われた英G1クイーンアンS.(芝1マイル)は、単勝1.1倍の圧倒的1番人気に支持されたフランケルが2着に大差(11馬身差)をつけて楽勝しました。フランケルの真横を進んだ2番人気エクセレブレーションが2着。

フランケルは自身の半兄でペースメーカーのブレットトレインの直後を進み、その真横にエクセレブレーションが併走。フランケルが軽く仕掛けられて先頭に立つと、付いていけたのは昨年の仏G1ムーランドロンシャン賞勝ち馬エクセレブレーションだけで、そのエクセレブレーションも残り200-300mで突き放されてしまいました。

コーフィールドギニーなど豪G1を3勝しているヘルメットは7着(遠征馬ではなく移籍馬)。重賞4勝の3番人気ストロングスイートは10着。

2012年クイーンアンS.のレース映像


フランケルは父ガリレオ、母カインド、母の父デインヒルという血統。これで11戦11勝で、G1は7勝目。これまでの6勝は、いずれも英G1のデューハーストS.、英2000ギニーセントジェームズパレスS.サセックスS.クイーンエリザベス2世S.ロッキンジS.と、デューハーストS.を除いて1マイル戦です。

フランケルの10ハロン初挑戦は7月のG1エクリプスS.とされていましたが、 これは8月の英国際S.になるとのことです。(追記:次走は8月1日の英G1サセックスS.(芝1マイル)へ。その後22日の英G1インターナショナルS.で10ハロン初挑戦する模様。)

クイーンアンステークス(Queen Anne Stakes)
2012年6月19日、イギリス・アスコット競馬場、芝1マイル
4歳以上、G1、11頭、Good to Soft、レース結果、総賞金35万ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1フランケル
Frankel
4牡
1.1倍
T.クウィリー1分37秒8511戦【11-0-0-0】
G1競走7勝目
2エクセレブレーション
Execelebration
4牡
6倍
J.オブライエン1112戦【6-4-1-1】
対フランケル【0-4-1-0】
3サイドグランス
Side Glance
5セン
34倍
J.フォーチュンクビ20戦【7-2-5-6】
加G1ウッドバインマイル4着

サンデーサイレンス産駒の現役最高齢馬はイギリスの11歳サンデーシティーか

サンデーサイレンス産駒の現役競走馬で最高齢なのはイギリスで走っている11歳のサンデーシティー Sunday City だろうと思います。白老ファームの生産馬。

Sunday City | Racing Post

6月15日の障害戦に出走し4頭立て3着でした。前走は6馬身差2着(6頭立て)しており、1年前に勝ったコース・距離に変わって1年ぶりの勝利を期待していたのですが1着から18馬身差に終わっています。ここまでの成績は平地は2着2回が最高で、障害競走8勝です。

その次に高齢、10歳の現役馬がアイルランドに移籍したキングストレイルと、岩手のビュレットランナーとのおそらく2頭で、6月11日にビュレットライナーが盛岡競馬場で勝ち、これが現在のところサンデーサイレンス産駒の最も新しい勝利であると思われます。

以前に紹介したとおり、今年4月にはオーストラリアの障害戦で9歳馬ゴールドタウン Gold Town が勝ち、ビュレットライナー以前で最近の勝利をあげています。ちなみにアメリカにはワイルドサンデー Wild Sunday という9歳馬がいます

各馬の関係者も意識していないでしょうが、誰がSS産駒最後の勝ち馬になるかの争いが世界中で行われていることもサンデーサイレンスの血の強さを表していると言えるでしょう。

ロイヤルアスコットが見れるかもしれないネット中継サイト


次のリンクのうち1つ目のリンクは9時49分時点で視聴可能。こういうのは直前で BAN されることもありますけどね。変な広告を踏まないようにご注意を。

http://www.vipbox.tv/sports/horse-racing.html
上のリンク先のページ下部にある「Royal Ascot」を探してください。6月23日午後11時30分現在、下のURLで視聴可能です。「http://www.vipbox.tv/watch/57665/2/royal-ascot-live-stream-online.html」です。


2012年ロイヤルアスコット開催の日程表(日本時間)」 もどうぞ。

2012年6月18日月曜日

2012年ロイヤルアスコット開催の日程表(日本時間)

6月19日から23日にかけて行なわれるロイヤルアスコットミーティングの日程表です。公式サイトからほぼコピペ。下表は全て日本時間ですが、その他記載事項も含めて間違いがあるかもしれないので気をつけてください。表中の(H.)はハンデ戦の意味です。

出走馬やオッズなどは「http://www.racingpost.com/horses2/cards/home.sd?r_date=2012-06-23」(←23日)で確認できます。

初日はクイーンアンS.にフランケル Frankel、キングズスタンドS.に豪オルテンシア Ortensia。2日目プリンスオブウェールズS.にソーユーシンク So You Think。3日目アスコットゴールドカップにフェイムアンドグローリー Fame And Glory。そしてブラックキャビア Black Caviar が最終日ダイヤモンドジュビリーS.に出走予定です。またキングストレイル King's Trail が2日目ロイヤルハントカップと4日目ウォルフェートンレイテッドS.、最終日デュークオブエディンバラS.に登録しています。

また、昨年10月、同条件のチャンピオンS.でソーユーシンクを2着に下して優勝したシリュスデゼーグルはプリンスオブウェールズS.を見送って仏G1サンクルー大賞典に出走することになりました。

6月19日(日本時間)レース名リンクは今年の結果と映像
22時30分 G1クイーンアンS. 4歳以上
35万ポンド
1マイル
23時05分 G1キングズスタンドS. 3歳以上
35万ポンド
5ハロン
23時45分 G1セントジェームズパレスS. 3歳牡馬
25万ポンド
1マイル
(オールドマイル)
24時25分 G2コヴェントリーS. 2歳
8万5000ポンド
6ハロン
25時00分 アスコットステークス 4歳以上(H.)
5万5000ポンド
20ハロン
25時35分 準重賞ウィンザーキャッスルS. 2歳
5万5000ポンド
5ハロン
6月20日
22時30分 G3ジャージーS. 3歳
7万ポンド
7ハロン
23時05分 G2ウィンザーフォレストS. 4歳以上牝馬
10万ポンド
1マイル
23時45分 G1プリンスオブウェールズS. 4歳以上
50万ポンド
10ハロン
24時25分 ロイヤルハントカップ 3歳以上(H.)
12万5000ポンド
1マイル
25時00分 G2クイーンメアリーS. 2歳牝馬
7万5000ポンド
5ハロン
25時35分 準重賞サンドリンガムS. 3歳牝馬(H.)
5万5000ポンド
1マイル
6月21日
22時30分 G2ノーフォークS. 2歳
7万5000ポンド
5ハロン
23時05分 G2リブルスデイルS. 3歳牝馬
12万5000ポンド
12ハロン
23時45分 G1アスコットゴールドカップ 4歳以上
35万ポンド
20ハロン
24時25分 ブリタニアS. 3歳牡セン(H.)
10万ポンド
1マイル
25時00分 G3ターセンテナリーS. 3歳
7万ポンド
10ハロン
25時35分 キングジョージ5世S. 3歳(H.)
5万5000ポンド
12ハロン
6月22日
22時30分 G3アルバニーS. 2歳牝馬
6万ポンド
6ハロン
23時05分 G2キングエドワード7世S. 3歳牡セン
15万ポンド
12ハロン
23時45分 G1コロネーションS. 3歳牝馬
25万ポンド
1マイル
(オールドマイル)
24時25分 準重賞ウォルフェートンレイテッドS. 4歳以上
5万5000ポンド
10ハロン
25時00分 G3クイーンズヴァーズ 3歳
6万ポンド
2マイル
25時35分 バッキンガムパレスS. 3歳以上(H.)
7万5000ポンド
7ハロン
6月23日
22時30分 準重賞チェシャムS. 2歳
5万5000ポンド
7ハロン
23時05分 G2ハードウィックS. 4歳以上
20万ポンド
12ハロン
23時45分 G1ダイヤモンドジュビリーS. 3歳以上
50万ポンド
6ハロン
24時25分 ウォーキンガムS. 3歳以上(H.)
12万5000ポンド
6ハロン
25時00分 デュークオブエディンバラS. 3歳以上(H.)
7万ポンド
12ハロン
25時35分 クイーンアレクサンドラS. 4歳以上
5万5000ポンド
22ハロン

2012年6月17日日曜日

仏G1ディアヌ賞(仏オークス)、ヴァリヤラ Valyra が優勝。ビューティーパーラーは2着。

6月17日に行われた仏G1ディアヌ賞(仏オークス、芝2100m)は、3番手追走したビューティーパーラーが1200m付近で早くも先頭に並びかけると、直線入り口で抜け出し、勝利目前に見えましたが、残り200mで8,9番手追走のヴァリヤラ(?、Valyra)に並ばれるとしぶとく粘ったものの最後は3/4馬身差交わされ2着でした。さらに3馬身差の3着にラジュワが、さらに4馬身差の4着にフォーシズオブダークネスが入っています。

仏オークスのレース映像。ゲート向かって右から4頭目がビューティーパーラー。


逃げた2番人気のキストは11着、2番手追走ベストオブオールは12着、4番手サガワラ(仏G1サンタラリ賞1着)は8着と前に厳しい競馬で、ビューティーパーラーはデビューから4戦がすべて1600m戦だったにもかかわらず2着に残ったのだから強い競馬といえるのですが、惜しい結果でした。


ヴァリヤラはこれで3戦3勝。4月に1900mのデビュー戦を3/4馬身差で勝ち、2戦目の前走は2000m条件戦を3馬身差で勝って、追加登録で仏オークスに出走していました。父アザムール、母ヴァリマ、母の父リナミックスという血統。半兄が1850mの仏G3で2着。また半姉が一昨年の仏オークス9頭立て7着。

3頭出しアガ・カーン殿下ではほかの2頭のほうが実績があり、仏G3クレオパトル賞を楽勝したダルカラ(娘のザーラ所有生産)に主戦のルメール騎手が、前走の仏G1サンタラリ賞を勝ったサガワラに2番手のモッセ騎手が騎乗しましたが、人気を集めたその2頭ではダルカラの5着が最高。しかし人気薄であっても「ザルカヴァの再来」をとりあえず阻止したのがザルカヴァの馬主であるアガカーン所有馬であったというのはさすがと言わざるを得ない。


ビューティーパーラーは父ディープインパクト、母バステット、母の父ジャイアンツコーズウェイという血統のイギリス産馬。母バステットが日本に送られてディープインパクトと2年連続で交配され、08年に日本で生まれたのがビューティーパーラーの全兄バロッチ Barocci(仏G3プランスドランジュ賞2着。ちなみにそのときの3着馬は今月9日の米G1を勝った)。そしてディープの仔を受胎したままイギリスに移ったバステットが産んだのがビューティーパーラーです。


ちなみにG1仏ダービーの2着は母の父サンデーサイレンスのセイントバウドリーノだったので、今年は仏ダービー、オークスともサンデーサイレンスの孫が2着に入ったことになります。

ディアヌ賞 - 仏オークス(Prix De Diane Longines)
2012年6月17日、フランス・シャンティ競馬場、芝2100m
3歳牝馬、G1、全馬57kg、結果、総賞金100万ユーロ
馬名 性齢
オッズ
騎手 タイム着差 通算成績
主な成績
1 ヴァリヤラ
Valyra
3牝
29倍
J.ムルタ 2分10秒11 3戦【3-0-0-0】
2000m条件戦3馬身差勝ち
2 ビューティーパーラー
Beauty Parlour
3牝
17倍
C.スミヨン 3 5戦【4-1-0-0】
G1仏1000ギニー1着
3 ラジュワ
Rjwa
3牝
2倍
T.ジャルネ 3/4/2012 6戦【2-1-2-1】
仏G1サンタラリ賞2着
仏G3ペネロープ賞3着
4 フォーシズオブダークネス
Forces of Darkness
3牝
46倍
I.メンディザバル 4 9戦【3-0-2-4】
仏G1サンタラリ賞3着
5 ダルカラ
Dalkara
3牝
8.3倍
C.ルメール クビ 4戦【3-0-0-1】
仏G3クレオパトル賞1着
6 レオパルティ
Leaupartie
3牝
58倍
G.ベノワ 短クビ 3戦【1-1-0-1】
2100m条件戦3・1/2馬身差勝ち
7 アップ
Up
3牝
49倍
R.ムーア 1/2 7戦【1-2-1-3】
G1仏1000ギニー2着
8 サガワラ
Sagawara
3牝
12倍
G.モッセ クビ 5戦【2-2-0-1】
仏G1サンタラリ賞1着
仏G3ヴァントー賞2着
9 プティットノブレス
Petite Noblesse
3牝
12倍
M.ギュイヨン 10 5戦【2-1-0-2】
仏1000ギニー8着
10 トワリュンヌ
Trois Lunes
3牝
25倍
F.ベルトラス 20 5戦【1-2-1-2】
仏G3ヴァントー賞
11 キスト
Kissed
3牝
5.8倍
J.オブライエン 大差 3戦【2-0-0-1】
英準重賞1着
12 ベストオブオール
Best Of All
3牝
80倍
A.クラストゥス 1 5戦【1-0-0-4】
仏G3ロワイヨーモン賞7着


ビューティーパーラーの成績
年月日 レース名 タイム 着順(着差)
2011年9月7日 アレダムール賞
ロンシャン競馬場・芝1600m
1分42秒40 1着(8馬身)
9月30日 エスメラルダ賞
サンクルー競馬場・芝1600m
1分43秒0 1着(3・1/2馬身)
2012年4月15日 G3グロット賞
ロンシャン競馬場・芝1600m
1分37秒82 1着(4・1/2馬身)
5月13日 G1仏1000ギニー
ロンシャン競馬場・芝1600m
1分37秒15 1着(1馬身)
6月16日 G1仏オークス
シャンティイ競馬場・芝2100m
2分10秒11 2着(3/4馬身)

ディアヌ賞(仏オークス)のネット中継サイト

ヌルヌル画質かどうかは別にして、仏オークスのレース映像は次のリンク先から見れるでしょう。もしどれも見れない場合は2チャンネルの実況スレ(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/dome/1339922564/)などで誰かが教えてくれることを期待してください(変な広告を踏んでしまってややこしくなっても私は知りませんのでご注意を)。

公式、というか怪しいサイトではないのはこちら
http://www.leturf.fr/index_video.php

上のミラー配信はこちら
http://pgratuit.free.fr/TV/Sport/TV_Courses_Pro_1.html


発走は日本時間22時45分の予定。フランスでは人気順に下のようなオッズです。
ビューティーパーラー1.7-1.8倍
ダルカラ8倍弱
キスト11倍

ディアヌ賞・仏オークスの出走予定馬(ディープインパクト産駒ビューティーパーラー出走)

ディープ産駒バロッチは20日のアローワンス戦に登録

ディープインパクト産駒でビューティーパーラーの全兄であるバロッチ Barocci は6月20日(日本時間21日)のアローワンス戦(芝10ハロン)に登録しました。出走すれば米移籍2戦目。先日お伝えした13日のアローワンス戦は出走しませんでした。

ちなみにバロッチですが米デビュー戦からラシックスを使っているとのこと

米G1ヴァニティH.、ラブザウェイユーアーが重賞初勝利

6月16日に行われた米G1ヴァニティH.(AW9ハロン)は、出走馬6頭が前4頭と後2頭に大きく離れた展開で進み、3,4番手を追走した単勝1.6倍の1番人気インクルードミーアウトが最終コーナーで先頭に立ち直線で後続との差を広げましたが、大外から追い込んだ最後方追走の5番人気ラブザウェイユーアーがインクルードミーアウトを差し切って重賞初勝利をG1で挙げました。また3着には5番手追走した6番人気ザフィーンズパールが入っています。

上位2頭は3月の米G1サンタマルガリータ招待H.(ダート9ハロン)で対戦し、インクルードミーアウトが1着、ラブザウェイユーアーが3・3/4馬身差2着(4頭立て)していました。ちなみに前走も同じG2マージョリーL.エヴェレットH.に出走し、インクルードミーアウトが1番人気1着しましたが、6頭立て5番人気だったラブザウェイユーアーはスタート直後に落馬しています(YouTube)。


ラブザウェイユーアーは父アーチ、母ディヴァーサ(米4勝、G3で3着)、母の父タバスコキャットという血統。3代母がサビン Sabin です。オーナー兼調教師は韓国系アメリカ人1世のMyung Kwon Cho氏。馬主としては08年の米G1ノーフォークS.勝ち馬ストリートヒーロー以来となるG1競走2勝目。Cho 氏は1978年にアメリカに入り、衣料品輸出会社を設立。現在も(世界のトレンドに反して)米ロサンゼルスからアジア向けに商品を輸出しているそうです


2012年ヴァニティH.のレース映像。ラブザウェイユーアーは内から4頭目の発走(ゼッケン5番)


ヴァニティハンディキャップ(Vanity Handicap)
2012年6月16日、アメリカ・ハリウッドパーク競馬場、オールウェザー9ハロン
3歳以上、G1、6頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金25万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ラブザウェイユーアー
Love Theway Youare
4牝
19倍
G.ゴメス1分51秒1019戦【3-1-3-12】
重賞12戦【1-1-1-9】
2インクルードミーアウト
Include Me Out
4牝
1.6倍
J.タラモ2・1/210戦【5-3-0-2】
重賞3連勝
3ザフィーンズパール
Zafeen's Pearl
5牝
27.7倍
C.サザーランド6・3/418戦【4-5-2-7】
移籍初戦、重賞初出走
英下級条件戦で4勝

米G1スティーヴンフォスターH.、ロンザグリークがG1競走2勝目。兄弟対決は実現せず

6月16日に行われた米G1スティーヴンフォスターH.(ダート9ハロン)は、3番手追走の1番人気ワイズダンがゴール直前でしぶとく逃げ粘るネイツマインシャフトを外から交わしましたが、中団追走のロンザグリークが内からワイズダンをアタマ差差し切ってG1競走2勝目を挙げました。

ワイズダンの半兄サクセスフルダンは出走を見送り。サクセスフルダンは2010年の米G1クラークH.で1位入線3着降着。前走の米G2アリシーバS.(ダート8.5ハロン)はコースレコード勝ちを収めていました。また、昨年の米G1クラークH.(ダート9ハロン)を勝ったワイズダンは前走の米G2ベンアリS.(AW9ハロン)で2着に10馬身差をつけてコースレコードで優勝しており、2頭ともここスティーヴンフォスターH.に登録していたので「前走レコード勝ちのG1クラスの兄弟2頭による対戦」が見られるかと期待して(されて)いたのですが。2頭を管理するロプレスティ調教師は「サクセスフルダンを登録したのはワイズダンが出走できない場合に備えてのこと」として今月初めにはサクセスフルダンはおそらく出走しないだろうことを述べていました。まあ同馬主でもあるのでここでわざわざ対戦させる必要もないでしょう。


ロンザグリークは父フルマンデイト、母フランベ(米2勝)、母の父フォーチュネイトプロスペクトという血統。今年3月に8走振りの重賞出走だった米G1サンタアニタH.(ダート10ハロン)で1着。前走4月の米G2オークローンH.(ダート9ハロン)は1番人気で2着に敗れており、そのためかここは8頭立て5番人気でした。なお、そのオークローンH.勝ち馬アルターネーションは3番人気5着に敗れています。

2012年スティーヴンフォスターH.のレース映像。5番枠がロンザグリーク。


スティーヴンフォスターハンディキャップ(Stephen Foster Handicap)
2012年6月16日、アメリカ・チャーチルダウンズ競馬場、ダート9ハロン
3歳以上、G1、8頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金40万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ロンザグリーク
Ron the Greek
5牡
10.4倍
J.レスカノ1分50秒5119戦【7-4-1-7】
米G1サンタアニタH.1着
2ワイズダン
Wise Dan
5セン
1.9倍
J.ヴェラスケスアタマ16戦【9-1-0-6】
重賞5勝(ここまで3連勝)
3ネイツマインシャフト
Nates Mineshaft
5牡
15.0倍
M.メナ3/416戦【7-1-2-6】
近4走で重賞3勝

米G2フルールドリスH.、エンパイアメーカー産駒ロイヤルデルタがほぼ馬なりで8馬身差圧勝

6月16日の米G2フルールドリスH.(ダート9ハロン)は、ドバイワールドカップ9着以来の出走だったロイヤルデルタが直線入り口で軽く追われただけで、残り1ハロンは馬なりのまま後続との差を8馬身広げて勝ち、昨年のG1 BCレディースクラシック以来となる重賞4勝目を挙げました。W.モット調教師はこの第7レースと、第8レースのG1スティーヴンフォスターH.を勝ち重賞連勝。

ロイヤルデルタは父エンパイアメーカー、母デルタプリンセス(米G3を3勝)、母の父エーピーインディという血統。年度代表馬のハヴルドグレースが故障で引退してしまったのでロイヤルデルタは古馬牝馬の代表格として無事に走り続けて欲しい。

ちなみに日本関係の種牡馬では、この2レース前に行われた米G3マットウィンS.(ダート8.5ハロン)をネックンネック Neck 'n Neck が2着に7・1/4馬身差をつけて勝ち、重賞4戦目で重賞初勝利を挙げました(映像)。ネックンネックの父フラワーアレイは、先日引退した2冠馬アイルハヴアナザーの父であり、ブルーミングアレー、トーセンラー、スピルバーグらの半兄です。2年目の産駒ネックンネックが4頭目の米重賞勝ち馬。

2012年フルールドリスH.のレース映像。外から2頭目、5番がロイヤルデルタ。


フルールドリスH.(Fleur de Lis Handicap)
2012年6月16日、アメリカ・チャーチルダウンズ競馬場、ダート9ハロン
3歳以上、G2、6頭、レース結果(PDF)、総賞金15万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ロイヤルデルタ
Royal Delta
4牝
1.6倍
M.スミス1分49秒4911戦【6-2-1-2】
米G1アラバマS.1着
2アフリーティングレディ
Afleeting Lady
5牝
6.2倍
C.ラナリー816戦【4-4-2-6】
米G2で2着2回
3セントジョンズリヴァー
St. John's River
4牝
4.0倍
C.サザーランド4・1/29戦【2-4-2-1】
G1 KYオークス2着