2012年7月31日火曜日

仏G1ロートシルト賞、イルーシヴケイトがゴールデンライラックを下しG1競走2勝目

7月29日に行われた仏G1ロートシルト賞(芝1600m、3歳以上牝馬)は、吉田照哉氏所有の2番人気イルーシヴケイトが直後を進んだ1番人気ゴールデンライラックに並ばせることなく逃げ切り、G1競走2勝目を挙げました。ビュイック騎手とゴスデン調教師は7月だけでG1競走4勝目(プリティーポリーS.エクリプスS.愛オークス)。

2走前に仏G1サンタラリ賞を勝っているサガワラは4着。昨年の仏G1ジャックルマロワ賞勝ち馬で昨年のマイルチャンピオンシップ以来の出走だったイモータルヴァースは最下位5着に敗れています。

イルーシヴケイトは父イルーシヴクオリティ、母Gout De Terroir(米1勝、プレザントリーパーフェクトの半妹)、母の父レモンドロップキッドという血統。昨年の仏G1マルセルブサック賞(芝1600、2歳牝馬)1着。BCジュベナイルフィリーズターフ8着以来の出走だった前走7月13日の英G1ファルマスS.(芝1マイル、3歳以上牝馬)で1/2馬身差2着していました。吉田照哉氏はマルセルブサック賞後に共同所有者になり、今年は単独所有のようです。次走は不明。

2012年ロートシルト賞のレース映像。


ロートシルト賞(Prix Rothschild)
2012年7月29日、フランス・ドーヴィル競馬場、芝1600m
3歳以上牝馬、G1、5頭、レース結果、総賞金30万ユーロ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1イルーシヴケイト
Elusive Kate
3牝
3.25倍
W.ビュイック
55kg
1分37秒408戦【5-1-0-2】
仏G1マルセルブサック賞1着
2ゴールデンライラック
Golden Lilac
4牝
2.25倍
M.ギュイヨン
58kg
1・1/49戦【6-1-1-1】
仏3歳牝馬2冠
仏G1イスパーン賞1着
3マシューラ
Mashoora
3牝
9倍
C.スミヨン
54.5kg
2・1/28戦【3-3-1-1】
前走重賞初勝利
重賞7戦【2-3-1-1】

独G1ダルマイヤー大賞、パストリオスが8馬身差圧勝

7月29日に行われた独G1ダルマイヤー大賞(芝2000m、3歳以上)は、古馬と初対戦のパストリオスが昨年の勝ち馬ダーバンサンダーに8馬身差をつける圧勝で、前走の独ダービー(芝2400m)に続きG1連勝しました。ダービーまで騎乗していたヘリヤー騎手が骨折のため、シュタルケ騎手に乗り替わっていました。

昨年の伊G1ローマ賞(芝2000m)勝ち馬で、今年のG1ドバイワールドカップ5着、星G1シンガポール航空国際カップ(芝2000m)4着のザズーが1番人気に支持されましたが3着でした。昨年の独ダービー馬ヴァルドパークが4着。今年のG2伊ダービー勝ち馬フォイアーブリッツは5着。

パストリオスは父ソルジャーホロウ、母 Princess Li(独3勝)、母の父モンズンという血統。ソルジャーホロウは独伊でそれぞれG1を2勝(計4勝)しており、ドイツでの2勝はダルマイヤー大賞だったから父子制覇です。

ホファー調教師はレース後、次走は5週後の独G1バーデン大賞を考えていると述べています。ちなみに昨年はデインドリームがダルマイヤー大賞とほぼ同時期のベルリン大賞とバーデン大賞をどちらも圧勝し、続く凱旋門賞も優勝して3連勝しました。

2012年ダルマイヤー大賞のレース映像。先行する赤の帽子がパストリオス。


ダルマイヤー大賞(Großer Dallmayr-Preis - Bayerisches Zuchtrennen)
2012年7月29日、ドイツ・ミュンヘン競馬場、芝2000m
3歳以上、G1、7頭、レース結果、総賞金15万5000ユーロ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1パストリオス
Pastorius
3牡
4倍
A.シュタルケ
55.5kg
2分14秒048戦【4-2-0-2】
重賞3勝目
2ダーバンサンダー
Durban Thunder
6牡
13.1倍
M.ハーリー
60kg
816戦【6-4-2-4】
重賞2勝
3ザズー
Zazou
5牡
2.4倍
A.スボリッチ
60kg
1/222戦【7-1-5-9】
重賞4勝

米G1ビングクロスビーS.、アマゾンビーがザファクターを下しG1競走3勝目

7月29日に行われた米G1ビングクロスビーS.(AW6ハロン、3歳以上)は、1番人気のザファクターが2番手追走から最後の直線でわずかに先頭に立ちましたが、少し離れた3番手追走の2番人気アマゾンビーが差し切って優勝し、G1競走3勝目を挙げました。

ザファクターは追い込んだキャピタルアカウントを何とかアタマ差しのいで2着確保。

通算2度目、それぞれチャンピオンクラスにのし上がってから初の対戦はアマゾンビーに軍配が上がりました。ザファクターが7ハロンG1を2勝に対して、アマゾンビーが6ハロンG1を2勝だから当たり前か。次は7ハロンでの対戦も見たいですね。


アマゾンビーは父ノーザンアフリート、母ウィルシーアメイズ、母の父インエクセスという血統。昨年のこのレース3着の後、G1エンシェントタイトルS.でG1初勝利を挙げると、続くG1 BCスプリントも連勝しました。その2つはダート6ハロンで、今回がAW重賞初勝利であり、AWで行われる今年のBCスプリントにも不安はなさそうです。次走は不明です。

スミス騎手は「ビル(・Spawr 調教師)は今年まだまだこの馬が良くなると思っていて、恐ろしい考えだけど彼が正しいと思う」と述べています。ちなみに騎手・調教師ともに今日はよく走ったがダートのほうが向いていると考えている模様。

2012年ビングクロスビーS.のレース映像。


ビングクロスビーステークス(Bing Crosby Stakes)
2012年7月29日、アメリカ・デルマー競馬場、AW6ハロン
3歳以上、G1、5頭、レース結果(PDF)、総賞金30万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1アマゾンビー
Amazombie
6セン
2.9倍
M.スミス
55.8kg
1分08秒6527戦【12-5-6-】
重賞5勝、うちG1競走3勝
2ザファクター
The Factor
4牡
2.0倍
M.ガルシア
55.8kg
1・1/413戦【6-2-0-5】
G1パットオブライエンS.1着
G1マリブS.1着
3キャピタルアカウント
Capital Account
5牡
3.7倍
D.フロレス
54kg
アタマ8戦【4-2-2-0】
重賞初出走

米G1ハスケル招待S.、ペインターが完勝し重賞初勝利

7月29日に行われた米G1ハスケル招待S.(ダート9ハロン、3歳)は、2番手を追走した1番人気ペインターが3コーナーで早くも先頭に立つと直線に入って後続を突き放し、2着に3・3/4馬身差、3着にさらに4・1/2馬身差をつける完勝で重賞初勝利を挙げました。G1初出走の2頭が2,3着に入っています。

キョウワアリシバの甥でスティルインラヴのいとこであり、米G1ウッドメモリアルS.勝ち馬ジェモロジストはケンタッキーダービー16着以来の出走でしたが2番人気6着(最下位)。G1競走2勝馬でケンタッキーダービー3着のデュラハンは3番人気5着に敗れています。この2頭はほかの4頭より約1kg重い斤量だったとはいえ案外な結果でした。


ペインターは父オーサムアゲイン、母ティズコ(米2戦未勝利、ティズナウの全姉)、母の父シーズティジーという血統。2月にデビューしたばかりですが、G1サンタアニタダービー4着、前走のG1ベルモントS.2着などしていました。

バファート調教師はこのレース3連覇で6勝目。バファート調教師はザヤットステーブル所有馬のボーディマイスターでケンタッキーダービーとプリークネスS.どちらも2着、べルモントS.も同所有馬のペインターで2着しており、「大レースをようやく勝ててよかったです」と述べています。バファート調教師によると次走は8月25日の米G1トラヴァースS.のようです

2012年ハスケル招待S.のレース映像。


ハスケル招待ステークス(Haskell Invitational Stakes)
2012年7月29日、アメリカ・モンマスパーク競馬場、ダート9ハロン
3歳、G1、6頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金100万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ペインター
Paynter
3牡
2.0倍
R.ベハラノ1分48秒876戦【3-2-0-1】
米G1ベルモントS.2着
米G1サンタアニタD.4着
2ノニオス
Nonios
3牡
9.1倍
C.ナカタニ3・3/46戦【3-2-1-0】
米G3アファームドH.1着
3スティールケース
Stealcase
3牡
29.1倍
S.ブリッジモハン4・1/29戦【2-1-2-4】
米G3マットウィンS.2着

米G1ダイアナS.、ウィンターメモリーズがG1競走2勝目

7月28日に行われた米G1ダイアナS.(芝9ハロン、3歳以上牝馬)は4番手の外を追走した1番人気ウィンターメモリーズが最後の直線入り口で先頭に立つと、2着に1・1/2馬身差をつけて優勝し、G1競走2勝目を挙げました。

後方追走し、最終コーナーでうまく最内をついて差を詰めたドリームピースが2着に入っています。昨年の勝ち馬ザゴラは3着。

6月の米G1ジャストアゲームS.(芝1マイル、3歳以上牝馬)でウィンターメモリーズを2着に負かしていたタピッツフライが2番人気に支持されましたが逃げて4着でした。


ウィンターメモリーズは父エルプラド、母メモリーズオブシルヴァー(米G1競走2勝)、母の父シルヴァーホークという血統。3代母ジャバムーンがブライアンズタイムの母ケリーズデイの全姉。シルヴァーホークの父はロベルトだからメモリーズオブシルヴァーはブライアンズタイム(やダイナフォーマー)にかなり近い配合。

デビュー勝ち以外の6勝はすべて重賞で、G1は昨年9月のガーデンシティーS.以来のこと。トナー調教師は次走候補について「特に考えていない」と述べており不明です。

2012年ダイアナS.のレース映像。芦毛がウィンターメモリーズ。


ダイアナステークス(Diana Stakes)
2012年7月28日、アメリカ・サラトガ競馬場、芝9ハロン
3歳以上牝馬、G1、6頭、Good、レース結果(PDF)、総賞金60万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ウィンターメモリーズ
Winter Memories
4牝
2.75倍
J.カステリャーノ1分48秒5012戦【8-2-0-2】
重賞7勝
2ドリームピース
Dream Peace
4牝
8.5倍
J.ルパルー1・1/214戦【4-2-4-4】
加G1E.P.テイラーS.3着
3ザゴラ
Zagora
5牝
5.1倍
R.ドミンゲス3・1/419戦【8-4-3-6】
仏重賞2勝、米重賞4勝

2012年7月30日月曜日

米G2ジムダンディS.、アルファが重賞2勝目

7月28日に行われた米G2ジムダンディS.(ダート9ハロン、3歳)は、ケンタッキーダービー12着以来の出走だった1番人気アルファが水の浮く不良馬場を逃げ切って優勝し、重賞2勝目を挙げました。

3番手追走した前走G3マットウィンS.勝ち馬ネックンネックが2番人気2着に、前走G2スワップS.3着だったリエゾンが3番人気3着でした。

アルファは父バーナーディニ、母 Munnaya(英準重賞オークストライアル1着)、母の父ニジンスキーという血統。バーナーディニと同じウィザースS.、ジムダンディS.を勝ち、次走予定は8月のG1トラヴァースS.でこれも父子制覇を狙います。

ジムダンディS.のレース映像。


ジムダンディS.(Jim Dandy Stakes)
2012年7月28日、アメリカ・サラトガ競馬場、ダート9ハロン
3歳、G2、8頭、Sloppy、レース結果(PDF)、総賞金60万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1アルファ
Alpha
3牡
2.8倍
R.ドミンゲス1分50秒478戦【4-2-0-2】
G1シャンペンS.2着
G1ウッドメモリアルS.2着
2ネックンネック
Neck ’n Neck
3牡
4.7倍
L.ゴンカルべス211戦【3-2-0-6】
米G3マットウィンS.1着
3リエゾン
Liaison
3牡
6.3倍
M.ガルシア 211戦【3-1-3-4】
G1キャッシュコールF.1着

福永祐一騎手、2012年夏アメリカ遠征初勝利のレース映像

アメリカ遠征している福永祐一騎手が7月29日のメイドンスペシャルウェイト(新馬未勝利馬戦、デルマー競馬場、AW6ハロン)で5番人気スウィッチトゥザリードに騎乗し、2番手追走から最後の直線入り口で先頭に立つと、2着に1・1/2馬身差をつけて優勝しました。

レース映像。赤い帽子、シャドウロール装着馬がスウィッチトゥザリード。

福永騎手はこれが今年アメリカにおける初勝利であり、29日終了時点で36戦【1-0-6-29】という成績です。

スウィッチトゥザリードを管理する Patrick Biancone 調教師が福永騎手を多く乗せてくれているようで、福永騎手は8月3日までに計6レースに騎乗予定ですがそのうち3レースが同調教師の管理馬です。

2012年7月27日金曜日

マイネルエテルネルの父タマユズ Tamayuz は英愛新種牡馬リーディング7位

29日の小倉1200mでデビューする注目の新馬マイネルエテルネルの父タマユズ Tamayuz は現2歳が初年度産駒で、サープランシアロットがすでに仏G2ロベールパパン賞2着しています。

レーシングポスト紙発表データによると、タマユズは英愛新種牡馬リーディングで現在7位です。またそのデータと France Galop のデータを合わせると14頭がデビューし3頭がすでに勝ちあがっています(27日午前1時時点)。

またマイネルエテルネルの5歳上の Warsaw(父デインヒルダンサー)は2歳4月にデビュー勝ちし、次走5月の英準重賞も勝っています。

エテルネルの英ダービーうんぬんはただの話題つくりとしか思えませんが、調教も動いているようなので初戦から走れるんじゃないでしょうか。


サープランシアロットはデビュー2戦目の英準重賞(5ハロン)で4馬身差1着。次走の英G2コヴェントリーS.(芝6ハロン)は22頭立て4着でしたが、その次走の仏G2ロベールパパン賞(芝1100m)で1・1/2馬身差2着しました。


ちなみに新種牡馬リーディングおよび2歳リーディングで首位にたっているのは英ダービー馬ニューアプローチなので見かけたら積極的に買うのがお勧めです。

仏G2ロベールパパン賞、レックレスアバンダンが重賞2連勝

7月22日に行われた仏G2ロベールパパン賞(芝1100m、2歳牡牝)は、1番人気レックレスアバンダンが、後方から差してきた3番人気サープランシアロットに1・1/2馬身差をつけて逃げ切りデビューから無敗の3連勝、重賞2連勝を達成しています。

レックレスアバンダンは父エクスチェンジレイト、母サントエレナ(英2勝)、父の父エフィシオという血統

前走英G2ノーフォークS.を勝ったときのように大きく寄れることがなかったのは良かった。また今回の2着サープランシアロットは前走の英G2コヴェントリーS.(芝6ハロン)で3・1/2馬身差4着(22頭)、3着のスノウデイは前走で仏G3デュボワ賞(芝1000m)を勝っています。

次走は8月の仏G1モルニー賞を予定。昨年はロベールパパン賞の勝ち馬ファミリーワンが次走モルニー賞でダビルシムから3馬身差2着しました。

2012年ロベールパパン賞の連続写真レース映像(有料)。

ロベールパパン賞(Prix Robert Papin)
2012年7月22日、フランス・メゾンラフィット競馬場、芝1100m
2歳牡牝、G2、8頭、Good、レース結果、総賞金13万ユーロ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1レックレスアバンダン
Reckless Abandon
2牡
3.25倍
G.モッセ1分04秒003戦【3-0-0-0】
重賞2勝目
2サープランシアロット
Sir Prancealot
2牡
4.3倍
R.ムーア1・1/24戦【2-1-0-1】
英準重賞ナショナルS.4馬身差1着
3スノウデイ
Snowday
2牡
7倍
O.ペリエ2・1/25戦【2-1-1-1】
仏G3デュボワ賞1着

2012年7月25日水曜日

英G2サマーマイルS.、ファルブラヴ産駒のセン馬ファヌンアルターが優勝

7月21日に行われた英G2サマーマイルS.(芝1マイル、4歳以上)はファヌンアルターが後方2,3番手の内を追走し、最後の直線では抜群の手ごたえで前の壁の外に持ち出されると、最後方追走から最内を突いて伸びたパストラルプレイヤーをクビ差抑えて優勝し、重賞2勝目を挙げました。3月のドバイG2ザビールマイル10着以来の出走でした。

単勝1倍台の圧倒的1番人気だったカールトンハウスは後方待機馬が1,2着を占めた展開をかかり気味に2番手追走したのが向かなかったのか4着同着に敗れています。

ファヌンアルターは昨年の英G2ディオメドS.以来となる重賞2勝目です。昨年好成績を残していたドバイで今年は散々な結果だったため人気を落としていましたが、昨年のサマーマイルS.ではディックターピンから3/4馬身差の2着に入っており、このコース得意なんでしょう。

父ファルブラヴ、母ステップダンザー(伊オークス2着)、母の父デザートプリンスという血統。トランスワープが函館記念においてフィリーサイアーであるファルブラヴ産駒の牡馬として初めて重賞勝利しましたが、トランスワープはセン馬でした。また望田潤さんが「ファルブラヴ牡駒で2番目に賞金を稼いでいるグローリーシーズもセン馬だというのは興味深い事実」とお書きになっているのですが、ファヌンアルターもディオメドS.勝利時点ですでにセン馬だったというのは面白すぎる。

ちなみにファルブラヴ産駒の海外重賞勝ち馬はファヌンアルター以外で少なくとも4頭おり、
Fravashi(豪重賞3勝、牡馬)
Distant Memories(英G3を1勝、セン馬)
Brava Fortune(豪重賞2勝、牝馬)
April Pride(米G3を1勝、牝馬)
という内訳で日本国内とほとんど同じ傾向。

2012年サマーマイルS.のレース映像(要登録)。

サマーマイルステークス(Transformers & Rectifiers Summer Mile Stakes )
2012年7月21日、イギリス・アスコット競馬場、芝1マイル
4歳以上、G2、8頭、レース結果、1着賞金5万6710ユーロ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ファヌンアルター
Fanunalter
6セン
34倍
O.ペリエ1分41秒3624戦【5-5-2-12】
伊マイルG1で7頭立て4着
2パストラルプレイヤー
Pastoral Player
5セン
19倍
D.ホランドクビ23戦【5-2-1-15】
2走前に英7ハロンG3勝ち
3トゥリウス
Tullius
4セン
7倍
J.フォーチュン3/414戦【6-4-1-3】
前走まで英マイル準重賞2連勝

英G3バーレーントロフィー、シャンタラムが重賞初勝利。英セントレジャー路線か

7月12日に行われた英G3バーレーントロフィー(芝13ハロン、3歳)は中団追走の2番人気シャンタラムが残り500mで先頭に立つと、2着に3・1/4馬身差をつけて重賞初勝利を挙げました。

レース後、ゴスデン調教師は英G2グレートヴォルティジュールS.(芝12ハロン)に登録してあり、厩舎にはセントレジャー向きの馬がほかにもいるがそれぞれ別のオーナーなのでオーナー次第だがセントレジャーも、という旨を述べています

英2冠馬キャメロットがセントレジャー前に1走するとすればグレートヴォルティジュールS.とオブライエン調教師が述べていました。

昨年のバーレーントロフィーを勝ったゴスデン調教師の管理馬マスクドマーヴェルはその次走、英セントレジャーを勝ちました。ちなみに22日のG1愛オークスを勝った同厩舎のグレートヘヴンズも英セントレジャーを検討されています。


シャンタラムは父ガリレオ、母オールズフォーゴットン、母の父ダルシャーンという血統。重賞は今回が2走目で、2走前に未勝利の身で出走した英G3ダービートライアルS.(AW12ハロン)ではのちにG1英ダービー2着、仏G1パリ大賞1・1/2馬身差4着するメインシークエンスから3/4馬身差の2着していました(3着に6馬身差)。

そのメインシークエンスもグレートヴォルティジュールから英セントレジャーへ向かうようです

またロイヤルアスコットの英G3ターセンテナリーS.(芝10ハロン)勝ち馬で17日にゴドルフィンにトレードされたエナジャイザーもグレートヴォルティジュールS.から英セントレジャーへ。キャメロットの無敗の3冠を阻止しようとする面子がそろそろ明らかになってきました。

2012年バーレーントロフィーのレース映像

バーレーントロフィー(Bahrain Trophy)
2012年7月12日、イギリス・ニューマーケット競馬場、芝13ハロン
3歳、G3、6頭、Soft、レース結果、1着賞金3万1190ポンド

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1シャンタラム
Shantaram
3牡
3.25倍
W.ビュイック2分53秒075戦【2-3-0-0】
前走初勝利
2ナシームアルヤスミーン
Naseem Alyasmeen
3牝
21倍
M.ハーリー3・1/415戦【3-5-3-4】
重賞初出走
3グッドモーニングスター
Good Morning Star
3牝
21倍
J.ファニング2・3/413戦【2-2-3-6】
英G2ランカシャーO.6着

英G3スーパーレイティヴS.、オリンピックグローリーが重賞初勝利

7月14日に行われた英G3スーパーレイティヴS.(芝7ハロン、2歳)は、中団追走の1番人気オリンピックグローリーが残り1ハロンで抜け出すと、後方追走した4番人気バードマンの猛追をアタマ差凌いで重賞初勝利を挙げました。

オリンピックグローリーは父ショワジール(Choisir)、母アシダンセラ、母の父アルザオという血統。デビュー2戦目の前走の英G2コヴェントリーS.(芝6ハロン)で3/4馬身差2着していました。

ちなみに同14日に行われたジンバブエG3ジンバブエ共和国杯(ボロウデールパーク競馬場・芝9.5ハロン、3歳以上)はアルゼンチン産の7歳馬 Choisir が勝っています(これが言いたかっただけ)。

2012年スーパーレイティヴS.のレース映像

スーパーレイティヴステークス(32Red.com Superlative Stakes)
2012年7月14日、イギリス・ニューマーケット競馬場、芝7ハロン
2歳、全馬同斤量、G2、9頭、Heavy、レース結果、1着賞金3万4026ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1オリンピックグローリー
Olympic Glory
2牡
2.5倍
R.ヒューズ1分32秒193戦【2-1-0-0】
重賞初勝利
2バードマン
Birdman
2牡
8倍
M.レーンアタマ4戦【2-1-1-0】
重賞初出走
3マクセンティウス
Maxentius
2牡
4倍
W.ビュイック1・3/43戦【2-0-1-0】
重賞初出走

英G2プリンセスオブウェールズS.、母父ピルサドスキーのフィオレンテが重賞初勝利

7月12日に行われた英G2プリンセスオブウェールズS.(芝12ハロン、3歳以上)は中団追走のフィオレンテが残り1ハロンで先頭に立って優勝し、重賞初勝利をあげました。スタウト調教師はこのレース9勝目。

2010年の加G1カナディアン国際S.勝ち馬で2011年は同2着のジョシュアツリーが2着に、2走前に英G1コロネーションカップ2着しているレッドカドーが3着に入っています。

フィオレンテは昨年の英G2キングエドワード7世S.でナサニエルから5馬身差の2着、その次走の英G3ゴードンS.は1/4馬身差の2着していました。

父モンズーン、母デザートブルーム(未出走、OP2勝イブロンの半姉)、母の父ピルサドスキーという血統。ピルサドスキーのオーナーだったウェインストック卿のバリーマコールスタッドが日本に繁殖牝馬(準重賞3着、母はG1馬)を送り込んでピルサドスキーを種付けして生産されたのが母デザートブルーム(アイルランド産)であり、フィオレンテはその産駒としては初の重賞勝ち馬となりました。

ちなみにレーシングポストの英愛平地集計によると、父ピルサドスキーは7頭が21戦0勝ですが、母の父ピルサドスキーだと6頭が出走し23戦6勝、5頭が勝ち上がり、うち3頭はデザートブルーム産駒という成績です。準重賞以上はフィオレンテが初勝利ですが。次走は不明。

2012年プリンセスオブウェールズS.のレース映像

プリンセスオブウェールズステークス(Princess of Wales's Goldsmiths Stakes)
2012年7月12日、イギリス・ニューマーケット競馬場、芝12ハロン
3歳以上、G2、7頭、Soft、レース結果、1着賞金61899ポンド

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1フィオレンテ
Fiorente
4牡
6.5倍
R.ムーア
58.1kg
2分33秒768戦【2-3-0-3】
重賞2着2回
2ジョシュアツリー
Joshua Tree
5牡
21倍
A.アッゼニ
58.1kg
2・3/421戦【4-6-2-9】
G1カナディアン国際1着
3レッドカドー
Red Cadeaux
6セン
3.5倍
T.マクローリン
59.4kg
1・1/230戦【6-8-5-12】
G1メルボルンカップ2着
G1コロネーションカップ2着

スロバキアダービー、マキシムールが優勝しマムール産駒のワンツー

7月15日に行われたスロバキアダービー(芝2400m)は、ドイツから遠征したマキシムールが1ハロン過ぎから先頭に立つと残り400m付近から後続を突き放し、チェコダービー5着のアタックに5馬身差をつけて優勝しました。

さらに4・3/4馬身差離された3着にハンガリー2冠馬で父の父サンデーサイレンスのラティンラヴァーが入り、チェコダービー馬カディーニは6着。スロバキア2000ギニー勝ち馬でチェコダービーは2着だったムーブユアヴィジョンが1番人気5着でした。


マキシムールはデビューから5戦は勝てませんでしたが、今年6月に2400m戦で初勝利を挙げると前走の2200mで2連勝してここに臨んでいました。父マムール、母Mondalita(4戦1勝)、母の父Alkaldeという血統。4代母のMona Lisa は東ドイツの1000ギニー2着、同オークス3着しています。

2012年スロバキアダービーのレース映像。


スロバキアダービー(Slovenske Derby)
2012年7月15日、スロヴァキア・競馬場、芝2400m
3歳、58kg、12頭、レース結果、総賞金6万ユーロ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1マキシムール
Maximool
3牡
4倍
R.Juracek2分37秒738戦【3-1-1-3】
3連勝
2アタック
Atack
3牡
8倍
J.Linek58戦【1-3-1-3】
チェコダービー5着
3ラティンラヴァー
Latin Lover
3牡
3.8倍
V. Janacek4・3/49戦6勝
これが今年5戦目で初敗戦

ハウグレート、準重賞ジャージーダービー優勝。次走は9月のG2デルマーダービー

7月21日に行われた米準重賞ジャージーダービー(芝8.5ハロン、3歳)は、3,4番手追走のハウグレートが最後の直線入り口で抜け出すと外から追い上げたファイアアラームに1・1/4馬身差をつけて優勝しました。

ハウグレートは父ハットトリック、母ジンジャーシー(南アフリカ5戦1勝)、母の父ウェスタンウィンターという血統。準重賞格は1月のキトゥンズジョイS.(芝8.5ハロン)以来2勝目。

次走予定(PDF)は9月2日の米G2デルマーダービー(芝9ハロン、3歳、総賞金30万ドル)で米G3パームビーチS.(芝9ハロン)以来となる重賞2勝目を狙います。芝路線の3歳馬では、たとえば3着だった米G2アメリカンターフS.(芝8.5ハロン)の勝ち馬シルヴァーマックスはその後も3連勝してジャージーダービーと同日で賞金額が10倍の米G2ヴァージニアダービーを制しており、だいぶ差をつけられたましたが、ハウグレートにもなんとか健闘してほしい。


ちなみに同21日の準重賞ニューヨークダービー(ダート8.5ハロン、3歳)でユートピア産駒のアイルステークユーが6・1/2馬身差の2着(6頭)しました。こちらは賞金が高いため、アイルステークユーの2着賞金とハウグレートのジャージダービー1着賞金は10%くらいの違いしかありません。

2012年ジャージーダービーのレース映像。外から2頭目、赤の帽子がハウグレート。

2012年ニューヨークダービーのレース映像。2番手追走、シャドウロール装着馬がアイルステークユー。

ジャージーダービー(Jersey Derby)
2012年7月21日、アメリカ・モンマスパーク競馬場、芝8.5ハロン
3歳、準重賞、6頭、レース結果(PDF)、総賞金6万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ハウグレート
Howe Great
3牡
1.3倍
J.ブラーヴォ
55.8kg
1分42秒679戦【5-2-1-1】
米重賞【1-1-1-1】
2ファイアアラーム
Fire Alarm
3セン
13.9倍
K.カムーシェ
53.1kg
1・1/48戦【2-1-1-4】
G2ルイジアナダービー9着
3クラフティユニコーン
Crafty Unicorn
3牡
11.8倍
C.デカルロ
55.8kg
24戦【1-0-3-0】
OBSチャンピオンシップS.1着

2012年7月23日月曜日

G1愛オークス、グレートヘヴンズが勝ち兄妹G1制覇。英セントレジャーへ?

7月22日に行われたG1愛オークス(芝12ハロン、3歳牝馬)は、3番手追走の1番人気グレートヘヴンズが残り2ハロンで前を行く2,3番人気の2頭にいったん離されましたが、残り300mで外に持ち出されるとすばらしい末脚で突きぬけ2着に3馬身差をつけて優勝し、G1初出走初勝利を挙げました。

英オークス2着のシロッコスターが2着、ロイヤルアスコットの英G2リブルスデイルS.(芝12ハロン)で3着のシロッコスターに6馬身差をつけて優勝していたプリンセスハイウェイが3着に入っています。英オークス馬ワズは4着。

グレートヘヴンズは父ガリレオ、母マグニフィセントスタイル、母の父シルヴァーホークという血統で、昨年のキングジョージ勝ち馬で今年ハナ差2着だったナサニエルの全妹。ナサニエルも昨年のこの時期(7月23日)に"キングジョージ"でG1初出走初勝利していました。ゴール前でもう一伸びできるところも兄とそっくりですね。

次走について管理するゴスデン調教師は「(8月23日の)英G1ヨークシャーオークスか(9月15日の)G1英セントレジャーを考えています」「このクラスの牝馬がキャメロットの相手にならないとは思わない」と述べています。ブックメーカーが掲示する英セントレジャーのオッズで6-7倍の2番人気となりました。キャメロットは1倍台前半です。

2012年アイリッシュオークスのレース映像。下のYouTube動画はテレビ直撮りで見にくいですが。Racing Post のこの記事上部でも見れます。こちらはAt The Races で要登録。3番手内を追走するのがグレートヘヴンズ。


アイリッシュオークス(Darley Irish Oaks)
2012年7月22日、アイルランド・カラ競馬場、芝12ハロン
3歳牝馬、全馬同斤量、G1、7頭、Soft、レース結果、1着賞金23万2000ユーロ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1グレートヘヴンズ
Great Heavens
3牝
2.25倍
W.ビュイック2分42秒925戦【4-0-0-1】
英G2ランカシャーオークス1着
2シロッコスター
Shirocco Star
3牝
8倍
J.ムルタ36戦【1-4-1-0】
重賞未勝利
3プリンセスハイウェイ
Princess Highway
3牝
3.25倍
P.スマレン1・3/45戦【3-0-1-1】
重賞2勝

独G1ベルリン大賞、ミアンドルがG1連勝

7月22日に行われた独G1ベルリン大賞(芝2400m、3歳以上)は、3番手外を追走したミアンドルが残り300mで先頭に立つとそのまま押し切り、前走の仏G1サンクルー大賞(芝2400m)に続く連勝でG1通算3勝目を挙げました。

昨年の独G1ラインランポカル(芝2400m)勝ち馬で、前走伊G1ミラノ大賞(芝2400m)も勝っているアールオブティンスダルが2着。前走2400mの独G2で4着に敗れていたバシャーがG1初出走で3着に入っています。そのG2勝ち馬オマンボクイーンは4着。

ミアンドルは父スリックリー、母ペン、母の父セーブルローズという血統。昨年7月の仏G1パリ大賞典も含めて重賞3勝はいずれもG1です。

次走は独G1バーデン大賞から凱旋門賞へ。この2戦にはデインドリームも出走予定で、ミアンドルはサンクルー大賞でデインドリームを負かしています。昨年の凱旋門賞では6馬身差6着でした。

2012年ベルリン大賞のレース映像。黄色の勝負服、黒の帽子がミアンドル。


ベルリン大賞(Großer Preis von Berlin)
2012年7月22日、ドイツ・ホッペガルデン競馬場、芝2400m
3歳以上、G1、6頭、レース結果、総賞金17万5000ユーロ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ミアンドル
Meandre
4牡
1.8倍
M.ギュイヨン
60kg
2分31秒5015戦【5-4-1-5】
重賞3勝
2アールオブティンスダル
Earl Of Tinsdal
4牡
3.4倍
A.シュタルケ
60kg
1・1/410戦【5-2-1-2】
G1独ダービー2着
3バシャー
Baschar
5牡
12.6倍
A.ピエッチ
60kg
1/213戦【3-2-4-4】
独G2ユニオンレンネン3着

2012年7月22日日曜日

米G2ヴァージニアダービー、シルヴァーマックスが重賞3勝目

7月21日に行われた米G2ヴァージニアダービー(芝10ハロン、3歳)は、逃げたシルヴァーマックスが一時トゥーマンスズレント(鞍がずれて暴走)に先頭を譲りましたが、すぐに先頭を奪い返すとそのまま押し切って優勝し重賞3勝目を挙げました。G2 UAEダービー7着以来の出走だったラッキーチャッピーがよく追い込みましたが、1馬身差2着まで。

シルヴァーマックスはデビューから5戦連続で2着。6戦目で初勝利を挙げると、米G3ホーリーブルS.(ダート1マイル)5着のあと、ヴァージニアダービーを含めて芝で6連勝しました。3走前の米G2アメリカンターフS.ではハットトリック産駒のハウグレートを負かしています。通算7勝すべて芝のレースです。父バッジオブシルヴァー、母キッシンレネ(米1勝)、母の父キッシンクリスという血統

次走は8月18日の米G1セクレタリアトS.(芝10ハロン)の予定。その後1戦してBCへ、ということですがBCターフなのかどうかは分かりませんでした。

2012年ヴァージニアダービーのレース映像
ヴァージニアダービー(Virginia Derby)
2012年7月21日、アメリカ・コロニアルダウンズ競馬場、芝10ハロン
3歳、G2、8頭、Yielding、レース結果(PDF)、総賞金60万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1カタカナ
Silver Max
3牡
1.9倍
R.アルバラード2分04秒0513戦【7-5-0-1】
重賞3勝
2ラッキーチャッピー
Lucky Chappy
3牡
6.9倍
A.ガルシア19戦【2-4-1-2】
米G1BCジュベナイルT.4着
3フィネガンズウェイク
Finnegans Wake
性齢
4.5倍
K.デザーモ2・3/48戦【2-0-2-4】
アメリカンターフS.4着
米G3ゴーサムS.3着

米G1 CCAオークス、クエスティングが重賞初勝利

7月21日に行われた米G1 CCAオークス(ダート9ハロン、3歳牝馬)は、2番手追走から向こう正面で早めに先頭に立ったクエスティングが最後の直線に入っても後続を寄せ付けず、2着に4・1/4馬身差をつけて快勝しました。

前走で米G1マザーグースS.(ダート8.5ハロン)を勝っていたゾーインプレッシヴが2着に、重賞2連勝中で1番人気に支持されたエンパイアメーカー産駒のインランジェリーが3着に入っています。

クエスティングは父ハードスパン、母シャシュエーズ、母の父シーキングザゴールドという血統のイギリス産馬。父は米国繋養種牡馬で、シャシュエーズがハードスパンの子を受胎したままイギリスに移動して産まれたのがクエスティングです。またゾーインプレッシヴもハードスパン産駒です。

デビューから3戦はイギリスで走り、7ハロンの英2歳G3を2戦して、いずれも1/4馬身差の3着と2着。BCジュベナイルフィリーズ5着後は米移籍しており、今回はそれ以来4走振りの重賞出走でした。前走アローワンスオプショナルクレーミング(ダート1マイル)で米移籍後初勝利を挙げていました。

次走は8月18日の米G1アラバマS.の予定

2012年CCAオークスのレース映像。青色の勝負服がクエスティング。


CCAオークス(TVG Coaching Club American Oaks)
2012年7月21日、アメリカ・サラトガ競馬場、ダート9ハロン
3歳牝馬、G1、6頭、レース結果(PDF)、総賞金30万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1クエスティング
Questing
3牝
4.9倍
I.オルティズ1分50秒308戦【3-1-1-3】
英G3オーソーシャープS.2着
2ゾーインプレッシヴ
Zo Impressive
3牝
3.35倍
R.マラージ4・1/46戦【3-3-0-0】
米G1【1-2-0-0】
3インランジェリー
In Lingerie
3牝
2.55倍
J.カステリャーノ2・1/45戦【3-1-1-0】
G3とG2を1勝ずつ

米G1エディーリードS.、アクラメーションがG1競走6勝目

7月21日に行われた米G1エディーリードS.(芝9ハロン)は単勝1.5倍の1番人気アクラメーションがいつものように逃げると、直線入り口で後続を引き離し、2着に2・3/4馬身差をつけて優勝しました。

アクラメーションは父アンユージュアルヒート、母ウイニングインスタイル(未出走)、母の父シルヴィーヴィルという血統。これで重賞7連勝(うちG1競走5勝)。重賞通算9勝(G1競走6勝)で、エディーリードS.は2連覇。今年の目標はBCターフだから日本から遠征するトレイルブレイザーにとって強力な相手です。

騎乗したヴァレンズエラ騎手は「私は幸運なことにサンデーサイレンスやアラジ、ベストパルのようなチャンピオンホースに騎乗してきました。アクラメーションもそうした馬たちと同じ高みにいます。彼のように自分でペースを作ることができ、直線で走れる(34秒29で上がりをまとめられる)のは本当に良い馬です」と述べています

2012年エディーリードS.のレース映像。


エディーリードステークス(Eddie Read Stakes)
2012年7月21日、アメリカ・デルマー競馬場、芝9ハロン
3歳以上、G1、5頭、レース結果(PDF)、総賞金30万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1アクラメーション
Acclamation
6牡
1.5倍
P.ヴァレンズエラ
55.8kg
1分46秒8630戦【11-2-6-11】
G1競走6勝目
2インタラクション
Interaction
6牡
12.6倍
B.ブランク
54kg
2・3/416戦【6-3-1-6】
アルゼンチン年度代表馬
3カジノホスト
Casino Host
4牡
7.6倍
J.タラモ
54.8kg
2・1/414戦【3-3-2-6】
3走前に米G2勝ち

米G2デラウェアH.、ロイヤルデルタが重賞5勝目

7月21日に行われた米G2デラウェアH.(ダート10ハロン、牝馬)は2番手追走した圧倒的1番人気のロイヤルデルタが3コーナーで押し上げて先頭に立つと、最後の直線では4kg軽い斤量のティズミズスーにクビ差まで迫られましたが何とかしのいで優勝し、重賞5勝目を挙げました。

昨年の米G1オグデンフィップスH.(ダート8.5ハロン)の勝ち馬で今年は同3着だったオーサムマリアは最終コーナーで進路が狭かった分もありましたが約6馬身差の3着(2番人気)に敗れました。今年2月の米G2サビンS.(ダート8.5ハロン)ではロイヤルデルタに8馬身差をつけて勝っていましたが、10ハロンだとロイヤルデルタのほうが強いか。


ロイヤルデルタは父エンパイアメーカー、母デルタプリンセス(米G3を3勝)、母の父エーピーインディという血統。昨年のアラバマS.BCレディースクラシックで米G1を2勝しています。前走の米G2フルールドリスH.(ダート9ハロン)は8馬身差圧勝していました。

次走は8月26日の米G1パーソナルエンスンS.の予定で、G1競走3勝目を狙います。

2012年デラウェアH.のレース映像。最内1番枠がロイヤルデルタ。


デラウェアハンディキャップ(Delaware Handicap)
2012年7月21日、アメリカ・デラウェアパーク競馬場、ダート10ハロン
3歳以上牝馬、G2、7頭、レース結果(PDF)、総賞金75万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ロイヤルデルタ
Royal Delta
4牝
1.5倍
M.スミス
56.2kg
2分03秒5112戦【7-2-1-2】
重賞5勝目
2ティズミズスー
Tiz Miz Sue
5牝
29.3倍
J.ロッコ52.2kgクビ26戦【6-9-3-8】
米G3アゼリS.1着
3オーサムマリア
Awesome Maria
5牝
2.8倍
R.ドミンゲス
54.8kg 
5・3/416戦【9-3-3-1】
米G1【1-2-1-0】

2012年 英G1キングジョージ、デインドリームが勝利。ディープブリランテは8着

7月21日に行われた英G1キングジョージ6世&クイーンエリザベススエークス(芝12ハロン)は4番手追走のナサニエルが先に抜け出しましたが、5番手の内を追走していたデインドリームがゴール直前で交わして優勝しました。

デインドリーム、ナサニエル、セントニコラスアビーの順でした。ディープブリランテは大きく離された8着。レース結果は明日。

2012年キングジョージのレース映像。下の動画が消えている場合は公式動画がこちらに上がるはずなのでどうぞ。


キングジョージ6世&クイーンエリザベススエークス
(King George VI And Queen Elizabeth Stakes Sponsored By Betfair)
2012年7月21日、イギリス・アスコット競馬場、芝12ハロン
3歳以上、G1、10頭、レース結果、1着賞金56万7100ポンド

2012年7月21日土曜日

2012年キングジョージの出馬表、ネット中継サイトと予想(ディープブリランテ出走)

7月21日に行われる英G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスの出馬表などの紹介です。ディープブリランテは他の出走馬から考えると2番手追走することになりそう。

キングジョージVI&QES 2012 出走馬展望 (King George VI & Queen Elizabeth Stakes)(出馬表、勝負服、参考レース映像)
嵐猫: King George Preview(1頭ずつ解説)

日本時間22日午前0時35分ごろ発走で、日本ではグリーンチャンネルで中継されます。22日のグリーンチャンネル無料時間は午前9時からなので"キングジョージ"は加入者でないと見れません。ご注意ください。


見れそうなネット中継サイト
ドバイレーシング
http://vod.dmi.ae/flv-player/player.swf?&streamer=rtmp://stream4.dmi.ae/live4/&file=dubairacing_source.flv&autostart=true

ニコ生
迷惑がかかるといけないのでリンクしませんが、5人が放送枠予約済みなので、「キングジョージ」で検索してください。
http://live.nicovideo.jp/

トルコ競馬
http://www.tjk.org/Content/CanliYayin.aspx
ドバイレーシング内でキングジョージの宣伝をしているのでほぼ確実に見れると思いますが、上3つで見れない人は2chの実況スレで探してください。
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/dome/1342857604/

BBC+プロキシ
英国内ではBBC2が中継するので、プロキシを通せば iplayer で視聴可能。設定が自分で分かる人のために私が使っているプロキシの3時間無料サービスを紹介しておきます。
設定方法は「OS名 ブラウザ名 site:hideipvpn.com」で検索すれば該当ページが見つかるでしょう。
http://www.hideipvpn.com/freetrial/


印をつけるならほとんど人気どおりですが、次のとおり。3強で思わぬ凡走がありそうなのはセントニコラスアビーかなと思うので何とか3着に食い込んでほしい。

◎シームーン
○ナサニエル
▲ディープブリランテ
△セントニコラスアビー
△リライアブルマン
△デインデリーム

ソーユーシンク引退

エクリプスS.を跛行で回避したソーユーシンク So You Think については、同7日、引退が発表されています。

Coolmore :: News :: So You Think retires
So You Think in pictures | Breednet(誕生から引退までの写真)

エクリプスS.後に予定されていたとおり、7日から検疫入りし、オーストラリアにわたって種牡馬入りします(シャトル種牡馬として来春はアイルランドで種付けするはず)。豪の検疫ルールを考えると、7日に検疫入りしているなら来週23日から数日以内にオーストラリアに到着(帰国)すると思われます。

ハウグレートは21日のジャージーダービーへ

ハットトリック産駒のハウグレートは21日のジャージーダービー(芝8.5ハロン)に出走予定。22日のダルースステークス(芝1マイル)にも登録していますがこちらは予備のようです。2レースとも3歳限定ステークス競走。

Equibase.com | Race Entries

ハウグレートは他の何頭かより重い斤量ですが、 このメンバーなら勝っておきたいところです。日本時間22日午前6時56分の発走予定。

今年のベルモントS.勝ち馬ユニオンラグズ引退

今年のベルモントステークスを勝ったユニオンラグズが引退することが発表されました。

Belmont winner Union Rags retired - Thoroughbred Times

7月10日の検査で繋靭帯に異常が見つかったため、翌11日に年内休養することが発表されていました。しかしオーナーが「今の時期であれば種牡馬場との交渉に十分な時間を持つことができる」と考えたため引退することになったと述べられています。

ユニオンラグズは父ディキシーユニオン、母テンポ(3戦2勝2着1回)、母の父ゴーンウェストという血統。 生産者のフィリス・ワイス氏は1歳時に一度他者に売ったユニオンラグズを2歳の2月に39万ドルで買い戻し、自身の Chadds Ford Stable の名義で走らせていました。現在所有するのは2頭だけでそのうちの1頭であると。「夢があって、それを彼がかなえてくれると分かっていたので(買い戻し た)」と述べていました

米2歳G1シャンペンS.でG1初勝利。BCジュベナイルで2着し、3歳緒戦の米G2ファウンテンオブユースS.を4馬身差で楽勝しましたが、米G1フロリダダービー3着、米G1ケンタッキーダービー7着と敗れていました。プリークネスS.を見送って挑んだ米G1ベルモントステークス優勝が最後のレースとなりました。

2012年ベルモントステークスのレース映像。内から3頭目の発走、黄色の勝負服、シャドーロール装着馬がユニオンラグズ。

岩田康誠騎手は7着。20日の英アスコット競馬

7月20日に英アスコット競馬場・芝6ハロンで行われた第1レース、新馬未勝利馬戦(2歳牝馬)で岩田康誠騎手が騎乗し、スタートから逃げるとかかる馬をなだめながら進みましたが、残り2ハロン辺りで後続に交わされ、約8馬身差の7着でした。9頭立て7番人気で、前走も惨敗している馬なのでそりゃこういう結果ですよねと。

赤と白の縦じま帽が岩田騎手騎乗シャファーニ


Good to Softの馬場で勝ち時計が1分17秒85、第2レースは7ハロンで1分31秒24だから明日21日のキングジョージも予想通り高速馬場とは行かない模様。

岩田騎手はキングジョージの1時間50分前に行われるハンデ戦(1マイル、3歳)にも騎乗する予定です。12頭立てで11番人気か12番人気のようですが、本日20日分も含めた2頭ともディープブリランテを受け入れてくれているブリテン調教師が用意してくれた馬なので、贅沢は言えません。


ちなみに岩田騎手は2010年のシャーガーカップでアスコット競馬場の芝12ハロンは2回騎乗した経験があり、3番人気で短アタマ差2着(10頭)と8番人気3・3/4馬身差4着(10頭)しています。


ところで第2レース3着(4頭立て)だったグラスオフィスの2代母がジュピターアイランドの半姉で、At The Races の中継内でも「ジャパンカップ」という言葉が出ていました。そしてジュピターアイランドを管理していたのはブリテン調教師。ディープブリランテが3着だったらオカルトネタにでもしてください。

2012年7月20日金曜日

仏G3ヴィシー大賞、ノーリスクアットオールが快勝。フォア賞から凱旋門賞へ

7月18日に行われた仏G3ヴィシー大賞(芝2000m、3歳以上)は、単勝1.6倍の圧倒的1番人気ノーリスクアットオールが後方2番手追走から残り200mで大外に持ち出されると一気に突き抜け、最後は手綱を抑える余裕を見せて完勝しました。これで重賞2連勝です。

準重賞5連勝中だったエイザヴォスキーは直線であまり伸びず2番人気5着。


ノーリスクアットオールは父マイリスク、母ニューネス、母の父シンプリーグレートという血統。ニューネスは仏障害G1で3着。またノーリスクアットオールの半兄は英愛で障害G1を3勝し、半姉は仏障害G1勝ち馬。

一昨年の仏G1ジョッケクルブ賞(仏ダービー)で16馬身差16着に敗れたあとはマイル路線で重賞入着2回していましたが、距離延長となった5月の仏G1イスパーン賞(芝1850m)で4着に入ると、前走の仏G3ラクープ賞(芝2000m) では昨年の仏G1パリ大賞(芝2400m)の勝ち馬ミアンドルに3・1/2馬身差をつけて重賞初勝利を挙げていました。ミアンドルはその次走で仏G1サンクルー大賞(芝2400m)を勝っています。

今年の凱旋門賞に出走する古馬の面子は、すでに昨年の凱旋門賞か今年のキングジョージでほとんど出揃っているわけですが、ノーリスクアットオールはそれ以外の路線からの上がり馬として期待できそう。ヴィシー大賞のメンバーはそれほどでも無かったですけどね。

オーナーで調教師のガロリニ氏は「フォア賞から凱旋門賞へ」と述べています。オルフェーヴルも同2戦を予定。

ちなみに昨年はシリュスデゼーグルがイスパーン賞2着、ラクープ賞1着、サンクルー大賞2着、ヴィシー大賞1着していました。

2012年ヴィシー大賞のレース映像(有料)。

右から2頭目がノーリスクアットオール。


ヴィシー大賞(Grand Prix De Vichy-Auvergne)
2012年7月18日、フランス・ヴィシー競馬場、芝2000m
3歳以上、G3、7頭、レース結果、総賞金8万ユーロ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ノーリスクアットオール
No Risk At All
5牡
1.6倍
I.メンディザバル2分06秒8213戦【5-2-1-5】
仏G1イスパーン賞4着
2オーケーコーラル
Ok Coral
5牡
27倍
N.ペレ2・1/211戦【2-1-0-8】
準重賞以上5戦目初連対
3ドンボスコ
Don Bosco
5牡
17倍
G.ベノワ1/223戦【5-4-4-10】
仏G3で7着

2012年7月19日木曜日

トレイルブレイザー、武豊騎手でBCターフを目標に

ドバイ遠征および宝塚記念を鼻出血で回避したトレイルブレイザー(5牡)について、11月3日に行われるG1ブリーダーズカップ・ターフ(芝12ハロン)を目標にすることが発表されました。

武豊騎手がブーツなどに紫を使用するのはブリーダーズカップの基調色だから、というのはご存知のとおり。

トレイルBCターフ挑戦へ 鞍上は武豊を予定 ― スポニチ Sponichi Annex 競馬
トレイルブレイザー ブリーダーズCターフ挑戦 - 競馬・公営 - ZAKZAK

アメリカでは鼻出血予防効果があるとされるラシックスを使用できるため遠征を決めたとのこと。同様の例として、2010年にレッドディザイアが米G1フラワーボウル招待S.3着、米G1 BCフィリーアンドメアターフ4着とそこそこの成績を残しています。トレイルブレイザーはすでにBC登録済み。


今年のブリーダーズカップは米カリフォルニア州のサンタアニタパーク競馬場で行われます。「前哨戦を使って中2週でBCターフへ」と記事にありますが、10月13日14日の芝重賞レースだと適鞍といえるものは西海岸には無く、14日の加ウッドバイン競馬場のカナディアン国際S.か、13日の米G3ニッカボッカーS.(ベルモントパーク芝9f、東海岸)くらい。だから東海岸で重賞を使うか、西海岸で重賞以外を使うか、「中2週」という情報が間違っているかのどれかでしょう。


BCターフでライバルとなりそうなのは次のとおり。
セントニコラスアビーやシームーンが今年も遠征してくるかはもちろん不明ですが。昨年BC未出走も今年はBCターフが目標と断言されているアクラメーションが前で競馬をしてくれるのは京都記念のレースぶりを見るとトレイルブレイザーに有利な展開と言えそうです。


なお、ラシックスの当日投与はアメリカにおいても禁止される方向で検討されており、今年のBCでは2歳戦で使用禁止と定められています。また米国内の準重賞以上のレースについて、2014年に2歳馬のみ禁止、2015年に3歳以下で禁止、2016年から全馬禁止という案を中心に議論されています。

2012年7月18日水曜日

印G1ダービーバンガロール、ボルサリーノが8馬身差圧勝

7月15日に行われた印G1ダービーバンガロール(芝2000m、3歳、インディアンダービーに次ぎインドで2番目の高額賞金レース)は、逃げたボルサリーノが最後の直線に入ると後続を8馬身突き放して優勝し、重賞初勝利をG1で挙げました。

G1コルトチャンピオンシップ(芝1600m)の8,3着馬が2,3着に入っています。同レース勝ち馬マキャベリアニズムが1番人気4着。

渋谷のハチ公にちなんで命名されたハチコウは7着。ハチコウはG1プーナワラブリーダーズマルチミリオンなど1400m以下でデビューから3連勝した後、
  • G3(1600m)1・1/2馬身差3着
  • G1コルトチャンピオンシップ(1600m)4・1/4馬身差6着
  • G1ダービーバンガロール(芝2000m)20・3/4馬身差7着
と距離が伸びるにしたがって確実に成績を落としています。

ボルサリーノは2走前にマイルG3で3着。前走のG1コルトチャンピオンシップは3馬身差5着で、1600mを越える距離は今回が初出走でした。父シュワジール、母ランニングフレーム、母の父スタインベックという血統。ランニングフレームは印1000ギニー(3歳牝馬)、印オークス(4歳牝馬)、インディアンターフ招待カップ(4歳)、インド大統領ゴールドカップ(4歳以上)とG1を4勝した名牝です。

2012年キングフィッシャーダービーバンガロールのレース映像。


ダービーバンガロール(The Kingfisher Derby Bangalore)
2012年7月15日、インド・バンガロール競馬場、芝2000m
3歳、G1、13頭、レース結果、総賞金2097万2000ルピー
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ボルサリーノ
Borsalino
3牡
11倍
A.SANDESH2分07秒756戦【2-2-0-2】
重賞初勝利
2スーパーストーム
Super Storm
3牡
41倍
V.Sousa86戦【2-1-2-1】
3走前に1400mG3勝ち
3シルヴァーバーチ
Silver Birch
3セン
9倍
S.Zervan36戦【2-0-3-1】
前走G1で3着

2012年7月17日火曜日

ビューティーパーラーの次走は仏G1オペラ賞か。米BCも検討

ディープインパクト産駒ビューティーパーラー新しく管理することになったセシル調教師が、今後について述べています。

Cecil outlines Group 1 plans for smart filly Beauty Parlour - Racing Post

「マイラーであると思うので、おそらく10月20日の英G1クイーンエリザベス2世S.(芝1マイル)を秋の目標にするでしょう。その前にたとえば10月7日の仏G1オペラ賞(芝2000m)を使うかもしれません。またその後には米ブリーダーズカップも考えています」 といった感じで、まだ時期的に早すぎるとも述べられていますが。

ブリーダーズカップはBCマイルでしょうか。それから同厩舎のフランケルが英インターナショナルS.で距離延長に失敗するなどして昨年勝っているクイーンエリザベス2世S.に向かうことになった場合、ビューティーパーラーをどうするのかという疑問もあるのですが、これはセシル師もまだ答えられないでしょう。

少なくともヴェルメイユ賞から凱旋門賞という路線は消えたようです。 ただオペラ賞出走ならディープインパクト産駒とステイゴールド産駒(もちろんオルフェーヴル)がフランスG1同日制覇の可能性も相当程度期待できます。

ネクストキャメロット? マーズがデビュー戦勝利

16日のアイルランド新馬未勝利馬戦(ダンダーク競馬場AW7ハロン)でオブライエン調教師が管理するマーズ Mars がデビューし、残り1ハロンで抜け出すと2着に4・3/4馬身差をつけて快勝しました。

デビュー前から英ダービー1番人気に支持されていた評判馬ですが、この勝利を受けてブックメーカーが掲示する来年の英ダービーの前売りオッズは、パディパワーやウィリアムヒルが13倍、ボイルスポーツは11倍とさらに人気になりました。ちなみに2番人気は英G2コヴェントリーS.(芝6ハロン)を勝ち4戦無敗のドーンアプローチです。


マーズは父ガリレオ、母マサーラ、母の父デインヒルという血統。マサーラは英仏で重賞2着2回。また母の母ラファは仏G1ディアヌ賞(仏オークス)の勝ち馬。マーズの1歳上の半姉ナヤーラは伊G1グランクリテリウム(芝1600m)を勝っています(14日の米G1アメリカンオークスは8頭立て7着に大敗するなどそのあとはほとんど良い所がありませんが)。

ラファの代表産駒は次のとおり。
  • インヴィンシヴルスピリット : 英G1スプリントカップ勝ち馬、父グリーンデザート
  • サディアン : 英G3オーモンドS.(13ハロン)など重賞2勝、父シャーリーハイツ
  • アクツオブグレース : 英G3プリンセスロイヤルS.(12ハロン)勝ち馬、父バーリ
なので、ラファが能力の高さを伝えつつ、距離は交配相手に素直であると考えると、ガリレオ×デインヒル×ラファというのはほとんど完璧に思えますね。

次走は不明ですが、9月15日の愛G1ナショナルS.(芝7ハロン)に登録しています。

デビュー戦のレース映像(要登録)。

新馬未勝利馬戦(Irish Stallion Farms European Breeders Fund Maiden)
2012年7月16日、アイルランド・ダンダーク競馬場、オールウェザー7ハロン
2歳、新馬未勝利、11頭、レース結果、7245ユーロ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1マーズ
Mars
2牡
1.6倍
J.オブライエン1分25秒131戦【1-0-0-0】
初出走
2ザフェリーマン
The Ferryman
2牡
15倍
S.ヘファナン4・3/41戦【0-1-0-0】
初出走
3マイルールズ
My Rules
2牝
13倍
N.マックラー2・3/42戦【0-0-2-0】
前走5馬身差3着

南アG1マーキュリースプリント、ワットアウィンターがG1競走2勝目

7月14日に行われた南アG1マーキュリースプリント(芝1200m)は、1番人気のワットアウィンターが、5月の南アG1ゴールデンホースカジノスプリント(芝1200m)で1,2着していた2頭に2・3/4馬身差とさらに2・3/4馬身差をつけて完勝し、1年半ぶりのG1競走2勝目を挙げました。

ワットアウィンターはゴールデンホースカジノスプリントで他馬より3kgも重い60kgを背負って13着に大敗していました。ただ1000mの定量G1で2着2回があるように、定量のスプリント戦なら安定して強い(ちなみにその2着時の勝ち馬はどちらも13戦11勝で引退したヴァルデラ)。

バス調教師は「種牡馬として欲しいというところがあるのでオーナーと相談することになるが、あと1年現役を続けさせたいし、そうすればG1をもう2勝できる」と述べています

父ウェスタンウィンター、母ワシーラ、母の父アホヌーラという血統。2代母がワッスルの半妹。

2012年マーキュリースプリントのレース映像

マーキュリースプリント(Mercury Sprint)
2012年7月14日、南アフリカ・クレアウッド競馬場、芝1200m
3歳以上、G1、12頭、レース結果、総賞金60万南アフリカランド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ワットアウィンター
What A Winter
4牡
2.4倍
B.ファイドエルブ1分07秒7617戦【9-3-1-4】
重賞4勝目
2デラーゴデラックス
Delago Deluxe
3牡
4倍
A.マーカス2・3/412戦【7-1-3-1】
G1競走2勝
3スノウデン
Snowdon
4セン
6.5倍
A.デルペッチ2・3/415戦【6-4-1-4】
重賞2戦連続2着中だった

加プリンスオブウェールズS.、牝馬ディキシーユニオンが優勝

7月15日に行われたカナダ3歳3冠第2戦、プリンスオブウェールズS.(ダート9.5ハロン、カナダ産3歳限定)は、中団追走の牝馬ディキシーストライクが最終コーナーで2番手まで押し上げ、残り1ハロンで先頭のコリーンズセイラーを交わして優勝しました。アルティメットデスティニーが2着に入っています。

カナダ3歳牝馬3冠第1戦ウッドバインオークスの勝ち馬で、カナダ3歳3冠第1戦クイーンズプレート1・1/4馬身差2着だったもう1頭の牝馬アイリッシュミッションは1番人気6着に敗れています。ディキシーストライクはその2戦でそれぞれ1番人気5着、4番人気3着といずれも先着を許していました。

クイーンズプレート勝ち馬ストレートオブドーヴァーはダートが合わないとして出走を見送っています。第3戦ブリーダーズステークス(AW12ハロン)は8月5日に行われます。

父ディキシーユニオン、母ノーブルストライク、母の父スマートストライクという血統。1歳上の半姉イングロリアスは昨年のウッドバインオークスとクイーンズプレートを勝ち、カナダ最優秀3歳牝馬に選ばれています

2012年プリンスオブウェールズS.のレース映像。


プリンスオブウェールズステークス(Prince of Wales Stakes)
2012年7月15日、カナダ・フォートエリー競馬場、ダート9.5ハロン
3歳、グレードなし、9頭、レース結果(PDF)、総賞金50万カナダドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ディキシーストライク
Dixie Strike
3牝
3.95倍
P.ハズバンズ1分57秒5411戦【5-2-2-2】
加G3セレンS.1着
2アルティメットデスティニー
Ultimate Destiny
3セン
14.6倍
S.バーヘン18戦【2-4-0-2】
クイーンズプレート5着
3コリーンズセイラー
Colleen's Sailor
3牡
4・15倍
C.ナカタニ1/28戦【2-0-3-3】
クイーンズプレート4着

2012年7月16日月曜日

英G1ジュライカップ、メイソンが5馬身差完勝

7月14日に行われた英G1ジュライカップ(芝6ハロン、3歳以上)は、12頭立て11番人気のメイソンが逃げると残り2ハロンあたりから後続との差を広げ始め、最後は5馬身差をつけて快勝しました。

昨年の英G1ゴールデンジュビリーS.(芝6ハロン)の勝ち馬で、前走の英G1ダイヤモンドジュビリーS.はブラックキャビアから2馬身差の5着だったソサエティロックが1番人気でしたが、1着から6馬身差の3着。

G1アルクオーツスプリント勝ち馬の豪オルテンシアは8馬身差4着。豪G1を4勝したセポイは、ドバイゴールデンシャヒーン12頭立て10着、ジュライカップ12頭立て11着で移籍は大失敗ですね。


メイソン(メイサン)は父インヴィンシブルスピリット、母メイリーフ(未出走)、母の父ピヴォタルという血統。3走前に英G3パレスハウスS.(芝6ハロン)を勝ちましたが、近2走は英6ハロン重賞で10馬身差以上離されて大敗しており、人気を落としていました。

その敗れた2戦の敗因はそれぞれ、ゲートで後肢をぶつけたことと、ジュライカップよりもっとひどい重馬場だったことであるとファフェイ調教師は述べています

これでニューマーケット競馬場は3戦3勝。重賞2勝とも同競馬場です。ただし春の2勝はローリーマイルコース、今回はジュライコースです。

秋の目標は仏G1アベイユドロンシャン賞で、それまでに英G1ナンソープS.、英G1スプリントカップ、仏G1モーリスドゲスト賞のどれか(または2レース?)を考えているとのこと

2012年ジュライカップのレース映像(YouTube)。スタート後にすぐ先頭に立つ、赤色の勝負服がメイソン。

ジュライカップ(Darley July Cup)
2012年7月14日、イギリス・ニューマーケット競馬場、芝直線6ハロン
3歳以上、G1、12頭、Heavy、レース結果、総賞金40万ポンド

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1メイソン
Mayson
4牡
21倍
P.ハナガン1分15秒9017戦【5-3-3-6】
英G3パレスハウスS.1着
2ザチェカ
The Cheka
6セン
15倍
J.フォーチュン523戦【4-6-3-10】
英G3ジョンオブゴーントS.1着
3ソサエティロック
Society Rock
5牡
4.5倍
R.ムーア118戦【4-4-2-8】
英G1ゴールデンジュビリーS.1着

星G1シンガポールダービー、チェイスミーが8馬身差圧勝

7月15日に行われたシンガポール4歳チャレンジ第3戦、星G1シンガポールダービー(芝2000m、4歳)は、中団追走の5番人気チェイスミーが残り600mで仕掛けられ残り400m地点で一気に抜け出すと後続との差を大きく広げ、2着に8馬身差をつけて圧勝しました。モレイラ騎手、コー(Koh)調教師はどちらもダービー初勝利。

チェイスミーが5着に終わっていた第2戦G1パトロンズボウル(芝1600m)で4着のディープポケッツと同7着のアロワナドットコムが後方追走から2,3着に入っています。同レースの2,3着馬は先行し6,7着。

またゼンノロブロイ産駒のニュージーランド産馬レッドベアードは4番人気最下位16着。重賞初出走で、先行馬総崩れを逃げたので仕方ないか。1600m以上の出走経験は1600m戦を1戦し3着があるだけでした。


チェイスミーは父ストームクリーク、母カルティエゴールド、母の父ゴールドブローズという血統のニュージーランド産馬。ここまで1800m以上の重賞2戦し、G3で0.3馬身差3着とG2で2.1馬身差6着で、このメンバーの中では距離適性もあったほうかなと。それにしても楽勝でしたが。

ちなみにリーディング騎手でもあるモレイラ騎手は、金曜日に10レース中9レースに騎乗し、自身2度目の1日5勝していました。またダービーの4レース前に行われた星G3パイティティゴールドトロフィー(芝1200m)でもシンガポール3歳3冠馬スーパーイージーに騎乗して優勝しています。スーパーイージーはシンガポール移籍後12戦して無敗を続けています。

2012年シンガポールダービーのレース映像(音量注意)。

シンガポールダービー(Emirates Singapore Derby)
2012年7月15日、シンガポール・クランジ競馬場、芝2000m
4歳、57kg、G1、16頭、Yielding、レース結果、総賞金115万シンガポールドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1チェイスミー
Chase Me
4セン
7.6倍
J.モレイラ2分04秒6323戦【6-3-5-9】
重賞初勝利
2ディープポケッツ
Deep Pockets
4セン
5.6倍
D.ビーズリー822戦【5-4-0-13】
星G1パトロンズボウル4着
3アロワナドットコム
Arowana Dot Com
4セン
98.2倍
I.サイフディン3・1/219戦【8-1-1-9】
G3で4着2回

米G2デラウェアオークス、エンパイヤメーカー産駒グレースホールが重賞3勝目

7月14日に行われた米G2デラウェアオークス(ダート8.5ハロン、3歳牝馬)は、圧倒的1番人気のグレースホールが4番手追走から最終コーナーで先頭に並びかけると一気に抜け出し、2着に3・3/4馬身差をつけて重賞3勝目を挙げました。

前走米G2ハリウッドオークス2・1/2馬身差3着のヴィアヴィラッジオが2着に、米G1ケンタッキーオークス8着のエイミーズディニが3着に入っています。前走の米G1エイコーンS.で約6馬身差3着だったオウビーケーは2番人気4着。

グレースホールは父エンパイヤメーカー、母シーズンズグリーティング(仏重賞2着3回)、母の父エズードという血統。 ケンタッキーオークス3着以来の出走でした。次走は8月18日の米G1アラバマS.(ダート10ハロン)の予定で、昨年はロイヤルデルタが勝っているのでエンパイヤメーカー産駒による2連覇の可能性があります。

2012年デラウェアオークスのレース映像。


デラウェアオークス(Delaware Oaks)
2012年7月14日、アメリカ・デラウェアパーク競馬場、ダート8.5ハロン
3歳牝馬、G2、5頭、レース結果(PDF)、総賞金40万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1グレースホール
Grace Hall
3牝
1.4倍
J.カステリャーノ1分42秒598戦【5-2-1-0】
米G1スピンアウェイ1着
2ヴィアヴィラッジオ
Via Villaggio
3牝
8.3倍
K.デザーモ3・3/412戦【3-4-3-2】
米G3レイルバードS.1着
3エイミーズディニ
Amie's Dini
3牝
9.4倍
J.コート2・1/49戦【3-3-2-1】
米重賞2着2回

2012年7月15日日曜日

米G1マンノウォーS.、ポイントオブエントリーがG1初勝利。トレジャービーチは5着

7月14日に行われた米G1マンノウォーS.(芝11ハロン)は、2番手追走の2番人気ポイントオブエントリーが、逃げたセンタディヴァイダーを最後の直線入り口で交わすと、最後は3・1/2馬身差をつけて完勝し、重賞2連勝、G1初勝利を挙げました。

7頭立て5番人気だったセンターディヴァイダーが2着に逃げ粘り、3番手追走した6番人気タホーレイクがそのまま3着に入っています。

単勝1.95倍の愛ダービー馬トレジャービーチは後方のまま1着から15馬身以上離された5着に終わりました。上がり3ハロンが33秒85では後続は届かないのは当然。


ポイントオブエントリーは父ダイナフォーマー、母マトラチャパス(米3戦2勝)、母の父シーキングザゴールドという血統。半姉に米G1を2勝したパインアイランド。3代母がメイプルニジンスキーです。ちなみにダイナフォーマー×シーキングザゴールドは米芝G1を3勝したリスカヴァースと同じ。

前走4月末の米G2エルクホーンS.で重賞初出走初勝利していました。ちなみにそのときの2着馬がタホーレイクで、センターディヴァイダーはスタート直後に落馬して競走中止していました。

またタホーレイクは自身から2代母までブラジル産馬であるにもかかわらず、米でデビューし、これで重賞は4戦して【0-2-2-0】だから大成功と言っていいでしょう。

ポイントオブエントリーの次走は8月18日の米G1ソードダンサー招待S.(芝12ハロン)が予定されています

2012年マンノウォーS.のレース映像。


マンノウォーステークス(Man o' War Stakes)
2012年7月14日、アメリカ・ベルモントパーク競馬場、芝11ハロン
3歳以上、G1、7頭、レース結果(PDF)、総賞金60万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ポイントオブエントリー
Point of Entry
4牡
3.95倍
J.レスカーノ2分13秒8712戦【5-2-1-4】
重賞2連勝
2センターディヴァイダー
Center Divider
5牡
18.1倍
R.ナプラヴニク3・1/218戦【4-5-3-6】
米G2で2着1回
3タホーレイク
Tahoe Lake
6セン
31.25倍
E.カストロ116戦【2-6-4-4】
米重賞4戦【0-2-2-0】

米G1アメリカンオークスS.、レディオブシャムロックがG1初勝利。福永祐一騎手は6着

7月14日に行われた米G1アメリカンオークスS.(芝10ハロン)は、中団内を追走した1番人気レディーオブシャムロックが最終コーナーでも内を回ると、最後の直線で先に抜け出したベストプレゼントエヴァーを内ラチ沿いから交わして優勝し、G1初勝利を挙げました。2着に中団追走のマイジージーが入っています。

福永祐一騎手が騎乗した8頭立て7番人気のレフトアメッセージは最後方追走から直線で大外に持ち出されるもばてた2頭を交わしただけの6着。最後方につけた位置取りは、レディーオブシャムロックの2馬身後ろで先行馬壊滅のレースでしたから悪くはないですが、人気薄なんで内を突いたほうが格好はついたかなと。マイク・スミスが騎乗する1番人気馬が最内を回っているわけですしね。


レディーオブシャムロックは父スキャットダディ、母ブラッシングイシュー(米3戦未勝利)、母の父ブラッシングジョンという血統。スキャットダディは昨年の米新種牡馬リーディングサイヤーでこれが産駒のG1初勝利。

2走前の米G3プロヴィデンシアS.(芝9ハロン)はスミス騎手が騎乗し最後方から差し切って重賞初勝利を挙げました。しかし単勝1.5倍の1番人気で出走した前走の米G2ハニームーンH.(芝9ハロン)では、別競馬場のベルモントS.にスミス騎手が騎乗するため A.クイニョネス(7月14日現在リーディング78位)に乗り替わり、先に抜け出したマイジージーをゴール前急追するもハナ差捕らえられずに敗れていました。

次走は8月18日の米G1デルマーオークスの予定

2012年アメリカンオークスのレース映像。2番枠発走で最初のコーナーまで最後方なのがレディーオブシャムロック。芦毛が福永騎手のレフトアメッセージ。


アメリカンオークスステークス(American Oaks Stakes)
2012年7月14日、アメリカ・ハリウッドパーク競馬場、芝10ハロン
3歳牝馬、G1、8頭、レース結果(PDF)、総賞金35万ドル

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1レディオブシャムロック
Lady of Shamrock
3牝
2.5倍
M.スミス2分03秒199戦【5-1-1-2】
2走前に米G3で1着
2マイジージー
My Gi Gi
3牝
7.1倍
J.タラモ1・1/48戦【2-3-0-3】
米G3セノリタS.で2着
3ベストプレゼントエヴァー
Best Present Ever
3牝
11.2倍
V.エスピノーザ1・1/27戦【3-1-2-1】
重賞初出走

サンデーブレイク産駒ユナイタスが米オークホールS.でステークス2勝目

7月14日に行われたオークホールS.(ダート7ハロン、3歳以上)は、2番手追走ユナイタスが逃げねばるダンスコーラーを競り落として優勝し、ステークス競走2勝目を挙げました。

ただこのレースは総賞金5万ドルで、たとえば同日の新馬未勝利馬戦でハットトリック産駒のファイヤトリックス Fire Tricks がデビュー戦を勝ったのですがその総賞金4万2000ドルだから賞金額が低いレースであることが良く分かるかと。

ユナイタスは父サンデーブレイク、母コートインザダーク(米英で計4勝、重賞未出走)、母の父ナイトシフトという血統。昨年12月31日に総賞金6万ドルのBコネクテッドS.(ダート1マイル)を勝っています。20戦して重賞はまだ出走したことがありません。

サンデーブレイクはファレノプシスの半弟で、父はサンデーサイレンスではなくフォーティナイナーです。

2012年オークホールS.のレース映像

オークホールステークス(Oak Hall Stakes)
2012年7月14日、アメリカ・エヴァンジェリンダウンズ競馬場、ダート7ハロン
3歳以上、ステークス、9頭、レース結果(PDF)、総賞金5万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ユナイタス
Unitas
4セン
7.9倍
G.メランコム1分22秒5920戦【5-2-2-11】
ステークス2勝目
2ダンスコーラー
Dance Caller
6セン
11.7倍
C.ヘルナンデス3/426戦【9-4-1-12】
ステークス1勝
3クリスタルモーメント
Crystal Moment
5牡
2.8倍
C.ボレル1・3/417戦【3-3-3-8】
ステークス初出走

【公式発表】凱旋門賞でオルフェーヴルにスミヨン騎手が騎乗

追記「オルフェーヴル、スミヨン騎乗で凱旋門参戦決定!:競馬:スポーツ報知」というわけでスミヨン騎手で向かうことが公式に発表されました。追記ここまで。あわせて記事タイトル改題。

フランスの競馬メディア Equidia の関係者によるツイートをグーグル翻訳を通して読む限りでは、「スミヨン騎手が凱旋門賞でオルフェーヴルに騎乗する契約を結んだことが確認されている」とのこと。


上の二つのツイートはそれぞれ「クリストフ・スミヨン騎手が日本のオルフェーヴルに騎乗することが決まった。この決定は今日、行われた(行われる)」「日本人と契約したことが、ロンシャンのMarcy Julianによって確認された」という内容です。

ちなみに本日、宝塚記念の祝勝会が開かれるとのことで、何らかの発表が行われる可能性が高いです。

現時点で分かっていることは以上。


ただオルフェーヴルにスミヨン騎手が騎乗することが決まったとするなら、スミヨン騎手が優先騎乗契約を結ぶウィルデンシュタイン家のディープインパクト産駒ビューティーパーラーは凱旋門賞に向かわない、または転厩先であるセシル厩舎の主戦であるクウィリー騎手など別の騎手が騎乗することも決まっている、ということになります。

ビューティーパーラーはセシル厩舎移籍が発表されて、ブックメーカーの凱旋門賞前売りオッズが下がった(より人気になった)ばかりです。

英G1ファルマスS.、ジオフラが重賞2勝目

7月13日に行われた英G1ファルマスS.(芝1マイル、3歳以上牝馬)は、ジオフラが先に抜け出した吉田照哉氏所有のイルーシヴケイトを残り1ハロンで交わして優勝し、重賞2勝目、G1初勝利を挙げました。

前走の仏G1イスパーン賞(芝1850m)でシリュスデゼーグルを下し、フランス国外で走るのはこれが初めてだった1番人気のゴールデンライラックはブービーの9着と大敗。ファーブル調教師は重馬場を敗因と述べています

フランス調教馬の1,3着馬はフランス外で初出走であり、今年初出走の2着イルーシヴケイトも英ゴスデン調教師の管理馬ですが英国内での出走は1年ぶりであるという3頭が上位を占めました。


ジオフラは父ダンシリ、母グレースフリー(英G3プレステージS.1着)、母の父オーペンという血統。前走の仏G1ガネー賞(芝2100m)はシリュスデゼーグルから8馬身差の2着に敗れていました。

ちなみに2走前の仏G2アルクール賞勝利時に「G1も狙えるのでは」と紹介したばかりです。

A. ドゥロワイエデュプレ調教師は「ロンシャンでの2戦がとても良かったので自信がありました。次走は英G1ナッソーS.も選択肢です。その後は仏G1オペラ賞か仏G1凱旋門賞に向かうかもしれません」と述べています

2012年ファルマスS.のレース映像(YouTube、埋め込み不可)。ゲート向かって右から2頭目がジオフラ。

ファルマスステークス(Etihad Airways Falmouth Stakes)
2012年7月13日、イギリス・ニューマーケット競馬場、芝1マイル
3歳以上牝馬、G1、10頭、Soft、レース結果、1着賞金9万0736ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ジオフラ
Giofra
4牝
11倍
C.スミヨン
約59.4kg
1分42秒146戦【4-1-0-1】
仏G2アルクール賞1着
2イルーシヴケイト
Elusive Kate
3牝
26倍
F.デットーリ
約55.3kg
1/27戦【4-1-0-2】
仏G1マルセルブサック賞1着
3シユーマ
Siyouma
4牝
34倍
G.モッセ
約59.4kg
3/47戦【2-0-3-2】
仏G2コリーダ賞3着

仏G1パリ大賞、インペリアルモナークがG1初勝利

7月14日に行われた仏G1パリ大賞(芝2400m、3歳牡牝)は、逃げた1番人気インペリアルモナークが残り100mで3番手追走のラストトレインにほぼ並ばれましたが、しぶとくアタマ差残して優勝し、G1初勝利を挙げました。母の父サンデーサイレンスで仏ダービー2着のセイントバウドリーノがさらに半馬身差の3着に入っています。

インペリアルモナークは父ガリレオ、母がフランス準重賞勝ち馬イオニアンシー、母の父スリップアンカーという血統。父サドラーズウェルズ系×母父シャーリーハイツ系というニックス。半兄に英ダービー2着馬ザグレートギャツビーがいます。

2走前の英G3クラシックトライアル(芝10ハロン)は1頭だけ終始大外を回るレースをして勝っていましたが(参考:「このレース映像は必見。インペリアルモナークが英3歳G3クラシックトライアルを制す」)、前走のG1仏ダービーは不利もあり、8着に敗れていました。次走は不明。

2012年パリ大賞のレース映像。


パリ大賞(Juddmonte Grand Prix de Paris)
2012年7月14日、フランス・シャンティイ競馬場、芝2400m
3歳牡牝、G1、9頭、Soft、レース結果、総賞金60万ユーロ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1インペリアルモナーク
Imperial Monarch
3牡
2.8倍
J.オブライエン2分35秒474戦【3-0-0-1】
重賞2勝目
2ラストトレイン
Last Train
3牡
13倍
M.ギュイヨンアタマ4戦【1-2-1-0】
準重賞以上初出走
3セイントバウドリーノ
Saint Baudolino
3牡
4.8倍
M.バルザローナ1/26戦【2-3-1-0】
仏G3ギシュ賞1着

仏準重賞ローランドゥシャンビュール賞、ハットトリック産駒ゼンジが2勝目

7月14日に行われた仏準重賞ローラン・ドゥ・シャンビュール賞(芝1400m、2歳、準重賞以上勝ち馬出走不可)は、最後方追走したハットトリック産駒ゼンジが2着に2馬身差をつけて快勝しました。通算2勝目、準重賞以上初勝利です。

ゼンジは父ハットトリック、母ジンジベリンヌ、母の父ザイーテンという血統の米国産馬。母はG3エクリプス賞とG2クリテリウム・ド・メゾンラフィットと仏2歳重賞を2勝。ゼンジの半兄に仏G3カブール賞(昨年はダビルシムが優勝)を勝ったザンジバリがいる仕上がりの早い血統で、ゼンジも2歳重賞制覇の期待がかかります。

2012年ローラン・ドゥ・シャンビュール賞のレース映像(有料)、連続写真


また、6月30日にはブラックホーク産駒のタスキーギホークが豪準重賞サンシャインコーストギニー(芝1600m、3歳)を勝っています(via 一番いい配当を頼むさん)。2着馬は近走4走内にG3で16頭立て3着とG2で18頭立て4着が、3着馬は3走前にG3で2着しているので、タスキーギホークは次走以降、重賞でも好走できそう。

ローラン・ドゥ・シャンビュール賞(Prix Roland de Chambure)
2012年7月14日、フランス・シャンティイ競馬場、芝1400m
2歳、57kg、牝馬1.5kg減、準重賞、6頭、レース結果、総賞金5万5000ユーロ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ゼンジ
Zenji
2牡
5.2倍
C.ブドー1分24秒413戦【2-0-1-0】
準重賞以上初出走
2サーパトリックムーア
Sir Patrick Moore
2牡
2.5倍
C.スミヨン23戦【2-1-0-0】
3カムラン
Kamran
2牡
3.0倍
O.ペリエ43戦【1-1-1-0】
前走サーパトリックムーアの2着

サンシャインコーストギニー(Sunshine Coast Guineas)
2012年6月30日、オーストラリア・サンシャインコースト競馬場、芝1600m
3歳、準重賞、16頭、レース結果、総賞金10万豪ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1タスキーギホーク
Tuskegee Hawk
3牝
12倍
M.ヘリヤー
55kg
1分43秒009戦【4-0-1-4】
準重賞以上初出走
2カタカナ
Double Impact
3セン
4.2倍
E.ウィルキンソン
57kg
1・1/421戦【4-2-4-11】
2走前に1400mG2で4着
3ゴールドスリック
Goldslick
3牝
17倍
G.コレス
55kg
117戦【6-1-1-9】
3走前にマイルG3で2着

2012年7月13日金曜日

ビューティーパーラー、英セシル厩舎に移籍

ディープインパクト産駒で仏1000ギニーの勝ち馬ビューティーパーラーがイギリスのヘンリー・セシル調教師の元へと移籍したことが発表されたとのこと。


14頭が英移籍したようです。ちなみにほぼ同時に英ルカ・クマーニ調教師もウィンルデンシュタイン家の未出走2歳馬12頭が到着したと発表しています。この12頭が上の14頭に含まれている模様。クマーニ調教師はウィルデンシュタインの3歳以上の馬を預かっていません。

ということは主にクマーニ調教師に預けながら、ビューティーパーラー(ともう1頭?)はセシル調教師に預けることになったということでしょう。公開されたというウィルデンシュタインの広報資料そのものは未読なので詳細不明。

また、セシル厩舎の主戦であるトム・クウィリー騎手が新しく騎乗するのか、ウィルデンシュタインの契約騎手であるクリストフ・スミヨン騎手とのコンビが継続されるのかも不明。

なお、ビューティーパーラーは凱旋門賞のほか、9月8日の愛G1メイトロンS.(芝1マイル、3歳以上牝馬)にも登録しています。


少なくともウィルデンシュタインがイギリスに拠点を移す、あるいは分散させようとしているのは確かなようです。明日以降、詳しい情報が上がったらまた記事にします。

2012年7月12日木曜日

2012年"キングジョージ"、グリーンチャンネルで生中継

日本ダービー馬ディープブリランテが出走する予定の英G1「キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス」は、グリーンチャンネルで生中継されます。無料放送ではないっぽいですね。発走予定時刻は午後4時35分(日本時間午前0時35分)。
●放送時間

7月21日(土)24:00~25:00
※日本馬の出走状況により放送予定が変更になる場合があります。
※発走時刻により放送時間を変更する場合があります。

解説:合田直弘(海外競馬ジャーナリスト)
司会:坂田博昭
実況:吉本靖

今年の日本ダービーを制したディープブリランテが、英国アスコット競馬場で行われる「キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(GⅠ) 芝2,400m」に挑戦します。日本馬としては、ハーツクライの3着以来6年ぶりとなるディープブリランテの参戦。世界最高峰のレースのひとつと言われる「キングジョージ」制覇の期待がかかります。この注目の一戦をグリーンチャンネルで生中継します。
2012キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス生中継 - グリーンチャンネル

"キングジョージ"の主な登録馬は次のとおり(有力と考える順)。
  • ナサニエル(昨年の勝ち馬、出否は直前に決定予定) 
  • セントニコラスアビー(12ハロンG1を3勝)
  • シームーン(BCターフ2着)
  • デインドリーム(昨年の凱旋門賞馬)
  • ドゥナデン(豪G1メルボルンカップ、香港ヴァーズ1着)
  • レッドカドー(豪G1メルボルンカップ2着)
  • モンテロッソ(G1ドバイワールドカップ1着)
キャメロットやシリュスデゼーグルは出走しません。 その他の出走馬はこちら(Racing Postおうまのアイコン)。

引退発言ブラックキャビア、現役続行なら11月の豪G1が当面の目標に。香港は否定

英G1ダイヤモンドジュビリーS.を勝ったブラックキャビアが7月11日、オーストラリアに帰国しました。今後2週間、着地検疫に入ります。

以下、英語で情報を追っている人には新情報ではないです。

同レース後にピーター・ムーディー調教師から「引退も」と発言がありましたが、引退するかどうかについては今後3ヶ月以内に決定されるとアナウンスされています。またオーナーの一人は「ムーディー調教師に一任する」と述べています。

現役続行の場合、公式サイトで出走する可能性があると表明されているレースは次のとおり。
  • 10月13日 G2スキラッチS.(コーフィールド・芝1000m)
  • 10月26日 G1マニカトS.(ムーニーヴァレー・芝1200m)
  • 11月10日 G1パティナックファームクラシック(フレミントン・芝1200m)
香港スプリントについては否定されています。

過去2年はスキラッチ→シュウェップス(G2)→パティナックファームクラシックと使われています。


伝えられる筋断裂については「以前も同じ症状があったが、それがキャリアを終わらせることはなかった」としています。

その以前の例とは、重賞初勝利だった09年9月5日のG2デインヒルS.(デビュー4戦目)後のことで、しかし翌年1月22日にはG2オーストラリアS.に出走し2馬身差で勝っていました。それを考えると、ダイヤモンドジュビリーS.が6月23日だったので10月中旬ごろに帰国初戦を走れるとするスケジュールはそれほど無理がなさそう。

ナサニエル、キングジョージ出走は来週まで未定

7月7日の英G1エクリプスS.を勝ったナサニエル Nathaniel について管理するジョン・ゴンスデン調教師は
「"キングジョージ"までは2週(中1週)しかないのは良くない。今日(エクリプスS.)は激しいレースだったので、出走は様子を見て考えたい。来週になればもう少しお話できると思います」「フランケルともう一度対戦することがあれば魅力的だ。デビュー戦は1/2馬身差しかなかったんだから。」「2頭ともすばらしい馬で、英G1インターナショナルS.は選択肢の一つであり、(引退レースとして)シーズン最後の英G1チャンピオンS.も考えている」
Nathaniel shades verdict in Eclipse - RTÉ Sport
と述べています。ナサニエルは昨年、3歳馬としては2003年以来に"キングジョージ"を勝ちました。今年は連覇がかかっています。

また、フランケルとナサニエルは2010年8月13日に行われた同じ新馬戦(芝1マイル)でデビューしフランケルが1着、ナサニエルが1/2馬身差2着(5馬身差3着馬は後に英G3勝ち)しており、これがフランケルの全11勝における最小着差での勝利です。

フランケルは8月22日の英G1インターナショナルS.で10ハロン初出走する予定。同レースにはナサニエルも登録しています。ナサニエルがキングジョージの次走、またはそれをパスしてインターナショナルS.に出走すれば約2年ぶり2度目の対戦となります。

2010年フランケルのデビュー戦のレース映像(予備)。

バロッチ、米G1マンノウォーS.は回避

7月14日(日本時間15日)の米G1マンノウォーS.(芝11ハロン)出走が検討されていたディープインパクト産駒バロッチは、出走しないことになったようです(出走馬一覧)。理由および次走は不明。

ちなみに同14日の仏準重賞 Prix Roland De Chambure(芝1400m)にハットトリック産駒のゼンジ Zenji が登録しています。

1ère(P/ 685) PRIX ROLAND DE CHAMBURE (Listed) , le 14.07.2012, LONGCHAMP

バロッチが移籍2戦目を勝ってディープインパクト産駒アメリカ初勝利
ハットトリック産駒の良血馬ゼンジが仏2戦目で勝ちあがり

2012年7月10日火曜日

智G1タンテーオデポトリョス、12番人気マックイーンが重賞初勝利

6月30日に行われた智G1タンテーオデポトリョス(ダート1500m、2歳牡セン)は、400m過ぎで一気に先頭に立った12番人気のマックイーンが最後の直線でもしっかりと伸び、2着に3馬身差をつけて重賞初勝利をG1で挙げました。

智G3セレクシオンデポトリョス(ダート1200m)の勝ち馬テリブルルチョは3着に、後方追走したカルロスガルデルと1番人気ハカサン(それぞれ智G3ヴィクターマテティックフェルナンデスの2着、1着)がそれぞれ2着、4着に入りました。智G3アウグスト・ブレケ・エスピノーサ賞(1300m)勝ち馬サルトデルタイガーは3番人気12着。

マックイーンは2月にデビュー3戦目のダート1200m戦を6馬身差で勝っていましたが、今回はそれ以来の出走だったので人気がなかったのでしょう。父ラストベストプレイス、母トークショー、母の父ハイピッチドという血統。ラストベストプレイスは米ステークス1勝止まりですが、初年度産駒からいきなりG1馬を輩出、これが産駒の重賞初勝利です。

2012年タンテーオデポトリョスのレース映像。


タンテーオデポトリョス(Tanteo De Potrillos)
2012年6月30日、チリ・チリ競馬場、ダート1500m
2歳牡セン、全馬56kg、G1、15頭、レース結果、1着賞金1500万チリペソ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1マックイーン
Mcqueen
2牡
46倍
V.Miranda1分29秒554戦【2-1-1-0】
前走6馬身差で初勝利
2カルロスガルデル
Carlos Gardel
2牡
7.8倍
O.Ulloa35戦【1-2-0-2】
智G3で2着
3テリブルルチョ
Terrible Lucho
2牡
7.5倍
J.Medina1・1/44戦【2-0-2-0】
智G3で1着

仏G1ジャンプラ賞、イソップズファーブルズが重賞初勝利

7月1日に行われた仏G1ジャンプラ賞(芝1600m、3歳牡牝)は、4番手追走の6番人気イソップズファーブルズが最後の直線で先に抜け出したグレゴリアンを1馬身差し切って優勝し、重賞初勝利をG1で挙げました。前走の英G1セントジェームズパレスS.(芝1マイル)で1馬身差3着のグレゴリアンがまたも1馬身差の2着に入っています。

仏2歳G1クリテリウム・アンテルナシオナル(芝1600m)勝ち馬で、G1英2000ギニー(芝1マイル)ではキャメロットから1/4馬身差2着だったフレンチフィフティーンは1番人気7着(8頭立て)と良いところがありませんでした。

イソップズファーブルズは父ディストーテッドヒューモア、母アブシシェカ(ラムタラの半妹)、母の父サドラーズウェルズという血統。重賞初出走だった前走の仏G3パレロワイヤル賞では、その次走の英G1ダイヤモンドジュビリーS.でブラックキャビアをハナ差まで追い詰めたムーンライトクラウドから2馬身差の3着していました。

2012年ジャンプラ賞のレース映像(要登録)。連続写真

ジャンプラ賞(Prix Jean Prat)
2012年7月1日、フランス・シャンティイ競馬場、芝1600m
3歳牡牝、G1、8頭、レース結果、総賞金40万ユーロ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1イソップズファーブルズ
Aesop's Fables
3牡
13倍
M.ギュイヨン1分37秒597戦【2-2-2-1】
前走仏G3で3着
2グレゴリアン
Gregorian
3牡
6倍
M.バルザローナ18戦【2-1-1-4】
G1仏2000ギニー5着
3クープドシアター
Coup De Theatre
3牡
51倍
C.ルメール27戦【2-1-1-3】
仏準重賞1着

ハンガリーダービー、父の父サンデーサイレンスのラティンラヴァーが2冠達成

7月1日に行われたハンガリーのダービーであるマジャールダービー(芝2400m、ローカルG3 ?)は、向こう正面で先頭に立った1番人気ラティンラヴァーが中団を進んだカテゴリーファイヴの追い込みを半馬身しのいで優勝しました(via @francekeiba)。

勝ちタイム2分26秒5は08年に記録されたダービーのレコードタイム2分26秒1より0.4秒遅いだけ。また2分28秒を切ったのは08年をのぞけば1994年以来のことです

ラティンラヴァーは父レイマン(その父サンデーサイレンス)、母ラスペクト、母の父スペクトラムという血統のフランス産馬。2代母が独1000ギニー勝ち馬。フランスのアルカナセールにおいて2500ユーロで落札されていました。

5月13日に勝ったネムゼティ賞(1600m)がハンガリー3歳3冠の第1戦なので、マジャールセントレジャー(2800m)を勝てば史上5頭目のハンガリー3冠馬となるようです。また前走1着のアラギ賞(2000m)はクラシックではないもののそれなりに重要なレースでJRAで言えば「G1.5 のNHKマイルカップ」くらいのレースなんだと思います。3勝とも1番人気でした。なお、アラギ賞後にスロバキアの Sándora  Kovácsa 調教師からハンガリーの Jozefa Rosivala 調教師の元へと移籍していますが、理由は不明。

レイマンはフランスで供用されていましたが、以前お伝えしたように、今年からスウェーデンに移動しています。2011年にボルドグサグが仏G3レゼルヴォワール賞(芝1600m、2歳牝馬)を勝って産駒の重賞初勝利。また7月8日の仏G3リゾランジス賞(芝1200m)で ガマース Gammarth が3/4馬身差の2着しました。

2012年マジャールダービーのレース映像。ゲート向かって右から6頭目の発走がラティンラヴァー。


マジャールダービー(Magyar Derby)
2012年7月1日、ハンガリー・キンチェムパーク競馬場、芝2400m
3歳牡牝、ローカルG3、15頭、レース結果、1着賞金700万ハンガリーフォリント
着順馬名性齢
オッズ
着差通算成績
主な成績
1ラティンラヴァー
Latin Lover
3牡
3.7倍
2分26秒58戦6勝
今年4戦無敗
2カテゴリーファイヴ
Category Five
3牡
19.7倍
1/26戦3勝
3ラファエルサンティ
Raphael Santi
3牡
5.6倍
310戦2勝

2012年7月9日月曜日

南アG1ガーデンプロヴィンスS.、プリンセスヴィクトリアがG1競走4勝目

7月7日に行われた南アG1ガーデンプロヴィンスS.(芝1600m、3歳以上牝馬)は、2010年の南アG1ケープフィリーズギニー勝ち馬エボニーフライヤーと同2011年の勝ち馬プリンセスヴィクトリアとの、どちらも11戦【8-1-1-1】、それぞれG1を3勝している2頭が抜けた1,2番人気に支持されました。

道中もほぼ同じ中団に位置した2頭は最後の直線で内からプリンセスヴィクトリアが先に抜け出すと、外から猛追したエボニーフライヤーを1/2馬身差抑えて重賞7勝目、G1競走4勝目を挙げています。

また昨年の勝ち馬ハッピーアーチャーは3番人気3着でした。ここより賞金の高い3月の南アG1ホースチェストナットS.(芝1600m、3歳以上牡牝混合)の勝ち馬ダンスウィズザデヴィルはイググらとともにモーリシャスでの検疫中で当然出走しませんでした。

勝ったマーカス騎手はレース前に「勝負はプリンセスヴィクトリアとエボニーフライヤーで決まるだろう。割って入れるとすればハッピーアーチャーだけ」と述べていたとのことで、そのとおり決まっています。今後は海外遠征も検討されているとのこと。

プリンセスヴィクトリアは父ヴィクトリームーン、母プラチナムプリンセス、母の父ラキーンという血統。ヴィクトリームーン産駒はこの日のG1で2勝目。2走前の南アG1サウスアフリカンフィリーズスプリントでもエボニーフライヤーと対戦しており、そのときはエボニーフライヤー1着、プリンセスヴィクトリア1馬身差5着でした。

2012年ガーデンプロヴィンスS.のレース映像

ガーデンプロヴィンスステークス(Jonsson Workwear Garden Province Stakes)
2012年7月7日、南アフリカ・グレイヴィル競馬場、芝1600m
3歳以上牝馬、G1、15頭、レース結果、総賞金50万南アフリカランド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1プリンセスヴィクトリア
Princess Victoria
3牝
3.2倍
A.マーカス
59kg
1分34秒2712戦【9-1-1-1】
重賞7勝目
2エボニーフライヤー
Ebony Flyer
4牝
2.1倍
B.ファイドハーベ
60kg
1/212戦【8-2-1-1】
重賞5勝
3ハッピーアーチャー
Happy Archer
4牝
9倍
G.レレナ
60kg
121戦【6-2-4-9】
G1競走2勝

南アG1ダーバンジュライ、ダービー馬ポモドーロがG1競走2勝目

7月7日に行われた南アフリカ最大のレースであるG1ダーバンジュライ(芝2200m、3歳以上、ハンデ)は、2走前に南アG1 SAダービー(芝2400m)を勝っていた10番人気ポモドーロが16番人気スマンジマンジとのハナ差を制して優勝し、G1競走2勝目を挙げました。昨年2着のピエールジョールダンは11着。

ストリドム騎手はこのレース3勝目。G1を20勝しているタリー調教師はこのレース初勝利で、「大外枠に決まったときはがっかりしましたが、それでも何とかやれるだけがんばろうと考えました。良いレースを期待していました」と述べています

SAダービーでポモドーロと1着同着だったロイヤルベンチャーは最低人気で12着。1番人気ジャクソンは10馬身差17着。ポモドーロ、ロイヤルベンチャー、ジャクソンの前走はいずれも6月の南アG1デイリーニューズ2000(芝2000m)で、それぞれ5着、7着、1着しており、ダービー馬2頭は人気を落としていました。ただポモドーロはデイリーニューズ2000後に肩に問題があったことが判明していたとのことで、その影響もあったのでしょう。


スマンジマンジも2走前の南アG1チャンピオンズチャレンジ(芝2000m)で1馬身差3着していますが、前走はG3で3着に終わっていたように普通の重賞でも成績が安定しない馬だから人気薄も当然で、大波乱の結果となっています。


ポモドーロは父ジェットマスター、母ゴールデンアップル、母の父ノーザンゲストという血統。ジェットマスター産駒のダーバンジュライ勝ちは08年のポケットパワーの1着同着以来2頭目。

2012年ダーバンジュライのレース映像。道中、中団から徐々にポジションを上げていく赤の帽子、青の勝負服がポモドーロ。

ダーバンジュライ(Vodacom Durban July)
2012年7月7日、南アフリカ・グレイヴィル競馬場、芝2200m
3歳以上、G1、20頭、レース結果、総賞金300万南アフリカランド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ポモドーロ
Pomodoro
3牡
29倍
P.ストリドム
55.0kg
2分13秒1911戦【6-2-0-3】
重賞3勝目
2スマンジマンジ
Smanjemanje
5セン
56倍
G.ニーカーク
57.0kg
ハナ40戦【5-8-6-21】
1800m重賞を2勝
3カタカナ
Chesalon
4セン
19倍
J.ロイド
58.0kg
116戦【5-4-3-4】
1800m重賞を2勝

南アG1ゴールデンホースシュー、ウォーホースが重賞2勝目

7月7日に行われた南アG1ゴールデンホースシュー(芝1400m、南半球2歳)は、逃げ馬の直後の内を先行したウォーホースが残り200mで先頭に立つと2着を2・1/4馬身突き放して優勝し、2走前の南アG3プロテアS.(芝1200m)以来の重賞2勝目を挙げました。

ウォーホース War Horse は前走の南アG1 SAナースリー(芝1160m)は10着に敗れていましたが、距離延長で巻き返し。父ヴィクトリームーン、母スターデピュティ、母の父デピュティガバナーという血統の南アフリカ産馬。ちなみに今年3月の新G1ダイヤモンドS.(芝1200m)はニュージーランド産馬のウォーホース Warhorse が繰り上がり優勝しています。

南アG1ゴールドメダリオン(芝1400m、2歳牝馬)勝ち馬ポテントパワーは出走取り消し。同3着のマイジェリービーンは2番人気12着でした。

2012年ゴールデンホースシューのレース映像。黄色と黒の縦じまの勝負服がウォーホース。

ゴールデンホースシュー(Zulu Kingdom Explorer Golden Horseshoe)
2012年7月7日、南アフリカ・グレイヴィル競馬場、芝1400m
南半球2歳、G1、16頭、レース結果、総賞金50万南アフリカランド

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ウォーホース
War Horse
2牡
4.3倍
J.ロイド1分22秒305戦【3-1-0-1】
南アG3 プロテアS.1着
2シマーアンドシャイン
Shimmer And Shine
2セン
26倍
B.ファイドハーベ2・1/44戦【1-2-1-0】
前走初勝利、重賞初出走
3オノリン
Honorine
2牝
8倍
A.デルペッチクビ3戦【2-0-1-0】
重賞初出走