2011年5月31日火曜日

英G1セントジェームズパレスS、グランプリボス4番人気、ディープ産駒バロッチは回避?

グランプリボスが出走を予定している6月14日のイギリスG1セントジェームズパレスステークスは今年から創設された英国チャンピオンシリーズに組み込まれています。

QIPCO British Champions Series | The St James's Palace Stakes

で、上のリンクに現時点でセントジェームズパレスS.の出走登録馬一覧と思われるページ("View Race Entries"のタブ)と、ベットエクスチェンジ最大手 betfair のオッズが掲載されており、朝日杯フューチュリティーS.とNHKマイルカップを勝ったグランプリボスは4番人気です。

馬名主な成績オッズ
フランケル
Frankel
G1英2000ギニー優勝1.36倍
ウートンバセット
Wootton Bassett
2歳G1ジャンリュックラガルデール賞優勝
仏2000ギニー5着
13.8倍
エクセレブレーション
Excelebration
G2独20000ギニー優勝18.1倍
グランプリボス
Grand Prix Boss
G1NHKマイルカップ優勝20倍
ティンホース
Tin Horse
G1仏2000ギニー優勝30倍
ベノマス
Venomous
G1仏2000ギニー3着34倍

英2000ギニーを6馬身差圧勝したフランケルが断然の1番人気、仏G1ジャンリュックラガルデール賞でのちの仏2000ギニー馬ティンホースを2着に負かしたウートンバセット(今年初戦の仏2000ギニーは5着)が2番人気、独2000ギニーを7馬身差圧勝し、その前のG3でフランケルの4馬身差2着しているエクセレブレーションが3番人気に支持されています。

グランプリボスはティンホースより上の4番人気。ティンホースは出走してこない可能性が他の馬より大きく見積もられて、その分オッズが高めなだけかもしれませんが、グランプリボスはそれでも独2000ギニー勝ち馬と同じぐらい勝てる見込みがあると思われているようです。

英2000ギニーは無敗のフランケルが楽勝(レース映像あり)
仏2000ギニーはティンホースがG1初勝利、ディープインパクト産駒バロッチは6着(レース映像有り)
G2独2000ギニーはエクセレブレーションが7馬身差圧勝(レース映像有り)


なお、仏2000ギニー6着だったディープインパクト産駒バロッチは仏ダービーに出走せずマイル路線に進むということでしたが、一番上のリンク先にバロッチの名前はなく、セントジェームズパレスS.には出走しないのかもしれませんね・・・ 一方で、フランスギャロップのサイトには、以前の予想通り、6月12日に行なわれる仏G3ポール・ド・ムーサック賞(シャンティ競馬場、芝1600m)に登録されているのが確認できました。おそらく次走はこのレースでしょう。

亜G1グランクリテリウム大賞、エスケープオブグローリーが制覇

アルゼンチンの2歳G1グランクリテリウム大賞は、向こう正面で最後方だったエスケープオブグローリーが直線入り口で上手く内をついて抜け出すと、2着馬の追い上げを振り切って優勝しました。2着にアルゼンチンオークスにあたるセレクシオン大賞勝ち馬 Kesplendida を母にもつキーデシジョンが入りました。



アルゼンチングランクリテリウム(Gran Premio Gran Criterium)
2011年5月29日、アルゼンチン・サンイシドロ競馬場、芝1600m
2歳牡セン、G1、7頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1エスケープオブグローリー
Escape Of Glory
2牡
25/4
A.Giannetti1分35秒241戦【1-0-0-0】
2キーデシジョン
Key Decision
2牡
43/20
J.Noriega22戦【0-1-0-2】
G3競走4着(5頭)
3マラガンバ
Malagamba
2牡
113/10
H.Betansos1・1/21戦【0-0-1-0】
通算成績はレーシングポスト掲載分のみ

(おそらく)1番人気の Storm Listado、2番人気の G1勝ち馬 Suggestive Boy が揃って3着以下になる中波乱でした。

ウナカベサが亜G1ポトランカス大賞制覇

アルゼンチンの2歳牝馬G1ポトランカス大賞は、前走のG1エリセオ・ラミレス大賞で2着だったウナカベサが勝ちました。2着にエリセオラミレス大賞でウナカベサに3/4馬身差をつけて勝っていたカムイントゥーが入り、1,2番人気馬の決着です。

ウナカベサは、父がケンタッキーダービー馬アニマルキングダムを出したばかりの Leroidesanimaux、母が2003年にG1エストレージャス大賞ディスタフ(芝2000m)を勝ったポトラファビュラスです。

ポトランカス大賞のレース映像。ウナカベサは青い帽子、赤い勝負服です。


ポトランカス大賞(Gran Premio De Potrancas)
2011年5月29日、アルゼンチン・サンイシドロ競馬場、芝1600m
2歳牝馬、G1、10頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ウナカベサ
Una Cabeza
2牝
19/10
J.Ricardo1分36秒402戦【1-1-0-0】
G1エリセオ・ラミレス大賞2着(12頭)
2カムイントゥー
Come Into
2牝
57/20
G.Calvente2・1/22戦【1-1-0-0】
G1エリセオ・ラミレス大賞1着(12頭)
3リンダリンダリンダ
Lindalindalinda
2牝
オッズ
A.Giannetti1・1/21戦【0-0-1-0】
G1ポトランカス大賞制覇(10頭)
通算成績はレーシングポスト掲載分のみ

上位馬は6月25日にサンイシドロ競馬場・芝1600mで行なわれるエストレジャス大賞ジュヴェナイルフィリーズに向かうと思われます。

ブラジル2歳重賞2つ

現地時間5月29日に行われた2歳重賞2つのレース映像をおいておきます。画質が悪すぎてよくわからないですが。

Grande Premio Francisco Vilella De Paula Machado
2歳牝馬G2、芝1500m
最内枠発走で中団最内を進むのが勝った2番人気プロメモリア Pro Memoria です。初重賞勝ち。レース結果はこちら



Grande Premio Conde De Herzberg
2歳牡センG2、芝1500m
こちらも最内枠だったジョーディーゼル Joe Diesel が逃げ切り勝利。スタートからいったん他の数頭に前に出られたものの、押して押して先頭に立つすごく積極的な競馬でした。4番人気。レース結果はこちら


ブラジルには2歳G1が他にあるのでどちらのレースも2歳チャンピオン決定戦ではなさそう。

独G3オレアンダー・レンネン、トレスロックダノンが重賞3勝目。スボリッチ騎手は復帰後初のグレードレース勝ち

ドイツの長距離G3オレアンダー・レンネンは、A.スボリッチ騎手のトレスロックダノンが勝ち、重賞3勝目を挙げました。スボリッチ騎手は復帰後初のグレードレース勝利です。

オレアンダー・レンネンのレース映像。4番枠(内から2頭目)発走がトレスロックダノンです。


オレアンダーレンネン(Oleander-Rennen)
2011年5月29日、ドイツ・バーデンバーデン競馬場、芝3200m
4歳以上、G3、頭数、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1トレスロックダノン
Tres Rock Danon
5牡
7/10
A.スボリッチ3分27秒2510戦【5-1-0-4】
2アールサルサ
Earlsalsa
7セン
98/10
A.ヘルフェンバインアタマ8戦【4-2-0-2】
3フラミンゴファンタジー
Flamingo Fantasy
6牡
54/10
T.ヘリアー3/48戦【3-1-1-3】
G1ドイツ賞2着(7頭)
通算成績はレーシングポスト掲載分のみ


2着のアールサルサはグレードレース初出走。昨年の準重賞4着(11頭)以来の出走で最低人気でした。3着フラミンゴファンタジーは09年にG1で2着、重賞2勝していますが、2010年以降は良成績が無いようです。

トレスロックダノンのヒクスト調教師は「もっと柔らかい馬場のほうが良いこの馬に適したレースがドイツに無いので、海外に目を向けなければならないかもしれません」と述べています。トレスロックダノンは昨年、独G3 Grosser Ehrmann Steher Cup、独G3 Rossmann-Rennen と二つの長距離重賞(どちらも3200m)を制したあと、仏G2ケルゴルレイ賞(芝3000m)に出走し、1着から3・1/4馬身差の5着(8頭立て)に敗れています。

フェイムアンドグローリーが準重賞2連勝

5月29日に行われた準重賞サヴァルベッグS.にフェイムアンドグローリーが出走し、前走ヴィンテージクロップS.に続き準重賞2連勝です。

サヴァルベッグS.のレース映像(要会員登録)

サヴァルベッグS.(Saval Beg Stakes)
2011年5月29日、アイルランド・レパーズタウン競馬場、芝14ハロン
4歳以上、準重賞、8頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1フェイムアンドグローリー
Fame And Glory
5牡
30/100
J.スペンサー2分58秒6617戦【11-2-1-3】
G1アイリッシュダービー1着(11頭)
2ヴィヴァシャスヴィヴィアン
Vivacious Vivienne
5牝
50/1
C.ヘイズ1/220戦【5-5-2-8】
G3ブルーウィンドS.(10頭)
3ライトオブパッセージ
Rite Of Passage
性齢
9/2
P.スムレン3/411戦【7-0-3-1】
英G1アスコットゴールドカップ(12頭)

7番人気のヴィヴァシャスヴィヴィアンが2着に。この馬は2走前に初めて重賞(牝馬限定G3ブルーウィンドS.)に出走し、上位馬とは斤量差もありましたが、1着から3・1/2馬身差に敗れている馬です。今回は1,3着と比べて4.2kg軽かったのが好走理由でしょう。

2番人気3着は昨年6月のG1アスコットゴールドカップ勝利以来の出走でした。すこし離れた5着に前走ヴィンテージクロップS.でフェイムアンドグローリーの2着だったネビュラストームが入っています。

フェイムアンドグローリーは同厩舎のソーユーシンクとの使い分けもあって準重賞を使われているのだと思いますが、昨年G1タターソールズゴールドカップ(リンク先YouTube)およびG1コロネーションカップを勝っている馬なんだからそろそろ重賞使ってくださいよ、と思います。ブックメーカー各社の見立てでは次走は6月16日のG1アスコットゴールドカップ(20ハロン)になりそうです。

2011年5月30日月曜日

愛G3バリコラスS.、ビウィッチドが重賞3連勝

愛G3バリコラスS.は今年初戦のビウィッチドが人気の3歳馬を蹴散らして勝ち、昨年から重賞3連勝です。

ビウィッチドは後方につけるピンクの帽子・勝負服。
レース映像(要会員登録)

バリコラスS.(Ballycorus Stakes)
2011年5月29日、アイルランド・レパーズタウン競馬場、芝7ハロン
3歳以上、G3、8頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ビウィチド
Bewitched
4牝
6/1
J.ムルタ1分30秒5515戦【7-0-3-5】
英G3ベンゴーフS.1着(17頭)
2ゾファニー
Zoffany
3牡
7/4J
C.ドノヒュー1・1/48戦【5-1-1-0】
愛G1フェニックスS.1着(7頭)
3グローナマラ
Glor Na Mara
3牡
10/1
K.マニング短クビ9戦【0-3-2-4】
愛G1フェニックスS.2着(7頭)

愛G1フェニックスS.1着、愛G1ナショナルS.3着のゾファニーが今年初戦で2着に、愛G1フェニックスS.でゾファニーの2着、続く英G1デューハーストS.でフランケルの3着だったグローナマラが3着でした。準重賞テトラークS.でグローナマラらを下し、前走仏2000ギニー7着のインペリアルローマが4着です。昨年の勝ち馬シックスオブハーツ Six Of Hearts は5着でした。

C.オブライエン調教師はビウィチドのG1挑戦について「ロイヤルアスコットのG1ゴールデンジュビリーS.にいくかもしれない。しかし、ゴールデンジュビリーS.は強い馬が集まりそうなので、8月の仏G1モーリスドギース賞か9月の英G1スプリントカップまで待つ可能性もある」と述べています。

米G2シープスヘッドベイS.はヒバーイェブが勝利

牝馬限定の米G2シープスヘッドベイS.は昨年の米G1 BCフィリー&メアターフ8着のヒバーイェブが勝ち、今季初勝利、重賞4勝目です。

シープスヘッドベイS.のレース映像。2,3番手追走の青い帽子・勝負服がヒバーイェブです。


シープスヘッドベイS.(Sheepshead Bay Stakes )
2011年5月28日、アメリカ・ベルモントパーク競馬場、芝11ハロン
3歳以上牝馬、G2、6頭、レース結果(PDF)、レース動画予備
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ヒバーイェブ
Hibaayeb
4牝
2.45
R.ベジャラノ2分00秒4414戦【4-2-3-5】
英G1フィリーズマイル1着(9頭)
2ジャイアンツプレイ
Giants Play
4牝
6.80
R.マラー110戦【1-2-5-2】
米G3オーキッドS.3着(8頭)
3チーター
Cheetah
4牝
3.65
G.ゴメスクビ8戦【3-1-3-1】

前走で重賞初出走3着のジャイアンツプレイが2着、イギリスで6戦、準重賞1勝したあとアメリカに移籍したチーターが前走アローワンス快勝に続き、重賞でも3着に来ました。また昨シーズンのチリ年度代表馬 Belle Watling が4着。この馬はアメリカ移籍後4戦し、アローワンス3着がある以外は、重賞3戦して今回の4着が最高の成績です。

ヒバーイェブはBC以来の出走だった前走のアローワンスで6頭立て3着でしたがきっちり立て直してきました。S.ビンスルール調教師は「そう遠くないうちにまたG1に使うつもりです」としていて、8月13日のG1ビヴァリーD.S.の可能性を指摘しているサイトもあります。

加G3エクリプスS.はジャパンカップ出走馬フィフティープルーフが重賞初勝利

加G3エクリプスS.は昨年のジャパンカップで最下位だったフィフティープルーフが勝ち重賞初勝利です。

エクリプスS.(Eclipse Stakes)
2011年5月28日、カナダ・ウッドバイン競馬場、オールウェザー8.5ハロン
4歳以上、G3、6頭、レース結果(PDF)、レース動画
8-2-3
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1フィフティープルーフ
Fifty Proof
5セン
11.35
J.スタイン1分42秒5612戦【6-3-0-3】
加G1ノーザンダンサーターフS.2着(9頭)
2ドンカヴァロ
Don Cavallo
4牡
9.7
J.コントレラス1/212戦【4-2-1-5】
G3コモンウェルスターフS.8着(13頭)
3スタンニングスタグ
Stunning Stag
7セン
3.45
G.オルギン128戦【10-8-4-6】
G2オータムS.1着(8頭)

今年初戦のG3ヴィジルS.を3馬身差で勝ち重賞2連勝中だったスタンニングスタグが3着に入りました。前走ベンアリS.を勝つなど重賞2勝の圧倒的1番人気エクシー Exhi は逃げましたが、2番手追走のフィフティープルーフに早めにつぶされて最下位でした。

米G2アメリカンH.、ライヒルドリーマーが優勝

米G2アメリカンH.は、ライヒルドリーマーがゴール直前で差しきり、北米ステークス競走初優勝です。

道中3番手追走がライヒルドリーマー


アメリカンH.(American Handicap)
2011年5月28日、アメリカ・ハリウッドパーク競馬場、芝1マイル
3歳以上、G2、6頭、レース結果(PDF)、レース動画予備
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ライヒルドリーマー
Ryehill Dreamer
5セン
9.8
J.タラモ1分33秒5512戦【5-3-1-3】
米G3イングルウッドH.2着(4頭)
2シドニーズキャンディ
Sydney's Candy
4牡
2.0
J.ロザリオハナ13戦【6-4-0-3】
米G1サンタアニタダービー1着(10頭)
3ザユージュアルキューティー
The Usual Q. T.
5セン
2.8
V.エスピノーザ4・1/222戦【8-6-4-4】
米G1ハリウッドダービー1着(12頭)

G1サンタアニタダービーを含む重賞5勝で、前走G3マーヴィンルロイH.2着のシドニーズキャンディが1番人気2着。米G1エディーリードH.など重賞4勝で、昨年G1ドバイデューティフリー4着、米G1 BCマイル3着のザユージュアルキューティーが3着でした。

タラモ騎手は「逃げるシドニーズキャンディを(5着になる)Liberian Freighter が追いかけてくれてこの馬向きのレース展開になった。レース前からそういう展開にならないかなと願っていました」と述べています。ライヒルドリーマーは英愛で5戦した後、2009年にアメリカに移籍。母 No Way が仏2000ギニー馬ノーパスノーセルの半妹という血統。カナニ調教師は「オーナーと『G1ドバイデューティーフリーに行きましょう』と話しています」とレース後に語っています。シドニーズキャンディやユージュアルキューティーを負かしたのだからチャンスはそれなりにありそう。次走は不明です。

米G3ルイヴィルH.はキアターナが勝ち、重賞5勝目

米G3ルイヴィルH.は、昨年のG1 BCフィリー&メアターフ3着のキアターナが接戦を勝って重賞5勝目、牡馬混合重賞は初勝利です。

ルイヴィルH.のレース映像。黒い帽子、赤い勝負服の4番ゼッケンがキアターナ。


ルイヴィルH.(Louisville Handicap)
2011年5月28日、アメリカ・チャーチルダウンズ競馬場、芝12ハロン
3歳以上、G3、7頭、レース結果(PDF)、レース動画予備
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1キアターナ
Keertana
5牝
2.5
J.レズカノ2分23秒6126戦【11-5-6-4】
G3グレンフォールズH.優勝(8頭)
2ベアパス
Bearpath
5セン
6.9
F.レンクラッドハナ23戦【4-4-3-12】
G3パンアメリカンS.1着(9頭)
3ガイズリワード
Guys Reward
4牡
6.9
M.ミーナハナ23戦【4-4-7-8】
G3コモンウェルスターフS.2着(13頭)

1番人気で、前走G2エルコーンS.など重賞4勝のムスケティアはキアターナから4・1/4馬身差の5着でした。

米G3アーリントンメイトロンSはイギリス調教のパッチアタックが6馬身差快勝

現地時間5月28日に行われた米G3アーリントンメイトロンS.(牝馬限定)は、イギリスから遠征してきたパッチアタックがレース途中で先頭に立つとそのまま後続との差を広げ、6馬身差で優勝しました。グレードレース初勝利です。

向こう正面で馬群の内からポジションを上げていく白い帽子、濃紺の勝負服がパッチアタック。


アーリントンメイトロンS.(Arlington Matron Stakes)
2011年5月28日、アメリカ・ハリウッドパーク競馬場、ポリトラック9ハロン
3歳以上牝馬、G3、9頭、レース結果レース動画予備
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1パッチアタック
Pachattack
5牝
4.2
F.ゲルー1分49秒6422戦【5-3-3-11】
G3ウィンターダービー3着(13頭)
2ラグランベイラドラ
La Gran Bailadora
4牝
11.6
E.ベアード617戦【4-3-3-7】
G3ダブルドッグデアS.5着(11頭)
3ホームズザベスト
Home's The Best
7牝
49.7
E.ペレス3/432戦【9-4-7-12】
G3アーリントンメイトロンS.4着(9頭)

昨年、このコースのG3アーリントンオークスを4・3/4馬身差で圧勝していたアッパーライン Upperline が一番人気に押されましたが、4着でした。

パッチアタックは昨年イギリスの準重賞を2連勝。その後アメリカとカナダに転戦して、芝G1で6着(9頭)、5着(10頭)したあと、カナダ・ウッドバイン競馬場のメイプルリーフS.(ポリトラック、非重賞)で5・1/4馬身差の圧勝をしています。今年はイギリスでG3を3着、9着し、また北米遠征に来たのでした。このあとは7月9日のG3モデスティH.(アーリントンパーク競馬場、芝9・1/2ハロン)を使った後、昨年6着に敗れた米G1ビヴァリーD.ステークス(8月13日、アーリントンパーク競馬場、芝9・1/2ハロン)に向かう模様。

豪G3プレミアズカップ、シャッフルザキャッシュが重賞初勝利

5月28日に行われた豪G3豪G3プレミアズカップは、前走の豪G3 QLDチェアマンズカップ(芝2020m)7着シャッフルザキャッシュが重賞初勝利です。

プレミアズカップのレース映像。芦毛の馬がシャッフルザキャッシュです。


プレミアズカップ(Premier's Cup)
2011年5月28日、オーストラリア・ドゥーンベン競馬場、芝2200m
3歳以上、G3、16頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1シャッフルザキャッシュ
Shuffle The Cash
L.Nolen2分18秒1044戦【10-11-3-20】
豪G3 QLDチェアマンズカップ7着(15頭)
2ティンセルタウン
Tinseltown
H.ボーマン1・3/447戦【8-6-3-30】
G2 DHLカウンティカップ1着(12頭)
3リトルストレンジャー
Little Stranger
R.ウィギンズアタマ61戦【8-12-9-32】
豪G3 QLDチェアマンズカップ12着(15頭)

2着にG2・2勝馬ティンセルタウンが、3着に前走G3 QLDチェアマンズカップ12着のリトルストレンジャーが入りました。そのQLDチェアマンズカップで1、2、3着だった Humma、Viking Hero 、Count Encostaはそれぞれ5、11、14着に敗れています。1番人気の The Hombre が15着と大敗。

シャッフルザキャッシュの次走は6月4日のG2 QTCカップ(1300m)か6月18日の準重賞イプスウィッチカップ(2150m)になるようです。

2011年5月29日日曜日

豪G3グランプリS.はターンイットアップが優勝

3歳限定の豪G3グランプリS.は、1番人気のターンイットアップが勝って重賞初勝利です。

グランプリS.のレース映像。チークピーシーズをつけているのがターンイットアップ。


グランプリS.(Grand Prix Stakes)
2011年5月28日、オーストラリア・ベルモントパーク競馬場、芝2200m
3歳、G3、14頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ターンイットアップ
Turnitup
L.Nolen2分18秒1013戦【3-5-2-3】
豪G1 TJスミスH.14着(18頭)
2ミスターライトブルー
Mr Light Blue
T.Bell短アタマ13戦【3-5-2-3】
3アルマズフューリー
Alma's Fury
H.ボーマンクビ13戦【1-1-3-8】
G3ラフハビットプレート6着(15頭)

2着に2200m付近のレースの2連勝していた重賞初出走のミスターライトブルーが、3着に前走G3ラフハビットプレート(芝2020m)15頭立て6着(1着から4馬身差)のアルマズフューリーが入りました。

ターンイットアップの次走は、G1クイーンズランドダービー(芝2400m)の予定で、2歳時のTJスミスH.(芝1600m)は1着から7馬身差の14着(18頭)は大きく負けていますが、距離を伸ばしてビッグタイトルを狙います。クイーンズダービーには、5月のG1サウスオーストラリアンダービー(芝250m)を勝った同じデーンシャドウ産駒シャドウズインザサンも出走予定です。シャドウズインザサンはS.A.ダービーの次走に古馬相手のドゥーンベンカップに出走し9頭立て8着(1着から5馬身差)でした。

豪G3ローマカップはグランドニルヴァーナが09年以来のこのレース2勝目

5月28日に行われた豪G3ローマカップは、09年のこのレース勝ち馬で、昨年は3着だった7番人気グランドニルヴァーナが頭差制して勝ちました。

レース映像はありません。

ローマカップ(PM D'Orsongna - Roma Cup)
2011年5月28日、オーストラリア・ベルモントパーク競馬場、芝1200m
2歳以上、G3、14頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1グランドニルヴァーナ
Grand Nirvana
D.Staeck1分10秒3229戦【8-3-4-14】
愛G3ベルモントスプリント1着(13頭)
2パワープリンセス
Power Princess
P.Knuckeyアタマ17戦【8-2-2-5】
3キングクールカット
King Kool Kat
D.Miller1・3/463戦【7-7-19-30】
G2ウィンターボトムS.2着(15頭)

グランドニルヴァーナはベルモントパーク競馬場で行われたグレードレース4戦3勝、しかも今回を含めてグレードレース16回出走(うちG1は6戦)していますが、勝ったのはそのベルモントパーク競馬場の3勝だけというコース巧者振りです。

英G3ジョン・オブ・ゴーントS、ザチェカが重賞初勝利

英G3ジョン・オブ・ゴーントS.は、08年に2歳G3で2着があるなど早くから活躍していたザチェカが勝ち、ようやくの初重賞勝利です。

ジョン・オブ・ゴーントS.のレース映像。2番手追走の赤い帽子がザチェカです。
Video Timeform Jury Stakes (Registered As The John Of Gaunt Stakes) (Group 3) - Sporting Life

ジョン・オブ・ゴーントS.(John of Gaunt Stakes)
2011年5月28日、イギリス・ヘイドック競馬場、芝7ハロン
4歳以上、G3、9頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ザチェカ
The Cheka
T.クィリー1分29秒3713戦【3-4-1-5】
愛G3グラッドネスS.2着(9頭)
2リーガルパレード
Regal Parade
A.ニコルス1・1/438戦【10-7-2-19】
英G1スプリントカップ1着(14頭)
3ドンカスターロバー
Doncaster Rover
R.ウィンストン短クビ25戦【4-3-5-13】
G3クリテリオンS.2着(7頭)

ザチェカは前述した08年のG3ソラリオS.2着のあと、09年にステークスを1勝したほかはグレードレースや準重賞で時々好走するだけでしたが、今年に入ってからはG3と準重賞で連続2着しており、調子がよさそうです。

昨年の仏G1モーリスドギース賞勝ち馬で、前走英G2ブルースクエアS.で2着だったリーガルパレードが1番人気2着。3着に、昨年のこのレースで自身唯一のグレードレース連対(2着)していたドンカスターロバーが最低人気で入りました。


余談ですが、この日ニューマーケット競馬場のレーシングUKメイデンステークスで、Hayaku という名前の馬が2着になっています。Hayaku の母馬は Promptly(=すぐに、即座に、迅速に)。直訳です。

ウィジャボード産駒が2戦目で初勝利

ウィジャボードの初子ブードゥープリンス Voodoo Prince が2戦目で勝ちあがりました。前走デビュー戦は13頭立て6着(1着から7・3/4馬身差)でした。

レース映像は次のリンクから。白の帽子、黒の勝負服がブードゥープリンスです。
Video Haydock Park Zanussi Maiden Stakes - Sporting Life


ブードゥープリンスは2着には2馬身差、3着馬にはさらに3・1/2馬身差(計5・1/2馬身)つけて勝っています。3着馬は6着2回という成績でメイデンだから当然、全体のレベルは高くなかったのですが、初出走の2着馬 Kawssaj は父がドバウィ、母が英1000ギニーの勝ち馬アミーラットという期待馬で、これに2馬身差をつけて勝ったのだから次走以降も楽しみです。次走予定は不明です。

ウィジャボードにはモンズン産駒の2歳牡馬、ガリレオ産駒の1歳牝馬と0歳牡馬がおり、今年はドバウィが種付けされたとのこと。

2011年5月28日土曜日

豪G1ドゥームベン10000はビーデッドがG1初勝利

5月28日に行われた豪G1ドゥームベン10000は、前走G1ロバートサングスターS.で1/2馬身差2着だった2番人気ビーデッドが勝ち、G1初勝利を挙げました。ビーデッドは出走馬中、唯一頭の牝馬でした。2着に1番人気ラヴコンカーズオール。

ドゥームベン10000のレース映像。アズキ色の胴に白い袖が1着ビーデッドです。


ドゥームベン10000(Doomben 10,000)
2011年5月28日、オーストラリア・ドゥームベン競馬場、芝1350m
3歳以上、G1、7頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ビーデッド
Beaded
C.ブラウン1分19秒6720戦【10-4-5-1】
G3ハイデラバドレースクラブS.1着(16頭)
2ラヴコンカーズオール
Love Conquers All
C.ムンス短クビ17戦【6-5-1-5】
G3ジムビームミサイルS.1着(9頭)
3ブラックピラニア
Black Piranha
H.ボーマン3/454戦【8-13-4-29】
G1ストラドブロークH.2連覇中


ビーデッドは今回の勝利でグレードレース3勝目。G1は6戦して【1-1-3-1】と堅実。ハイリストが直前で回避したチャンスにきっちり勝ちました。通算20戦して唯一3着以内を外したのが、昨年のG1ストラドブロークH.(1400m)であり、このレースには次走に出走予定(6月11日)です。

前2走でG1連続2着のラヴコンカーズオールが3戦連続の2着に、09年からストラドブロークH.2連覇中のブラックピラニアが3着でした。

なお直前に回避したハイリストは脚に膿瘍が見つかりましたが、調教師によると「最初に思っていたほどひどい問題ではなかった。ストラドブロークH.に行く可能性もまだ捨てていません」とのことです。

アルゼンチンG1・5月25日大賞典はヴィタミナドが逃げ切り勝ち

5月25日に行われたアルゼンチンの5月25日大賞典(G1)はヴィタミナドが逃げ切って重賞初勝利。2着に道中2番手追走のアストラルサンダーが入りました。(5月25日はアルゼンチンの革命記念日です)

5月25日大賞典のレース映像。シャドウロール装着馬がヴィタミナド。


5月25日大賞典(Gran Premio 25 De Mayo)
2011年5月25日、アルゼンチン・サンイシドロ競馬場、芝2400m
4歳以上、G1、13頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ヴィタミナド
Vitaminado
J.Noriega2分33秒252戦【1-0-0-1】
2アストラルサンダー
Astral Thunder
A.Giannetti短クビ2戦【0-1-0-1】
G1ミゲル・Aマルティネスデオス大賞4着(9頭)
3エスリチャード
Es Richard
J.Mendez51戦【0-0-1-0】
通算成績はレーシングポスト掲載分のみ

1,2着馬は3,4着馬より4.1kg軽い斤量でした。(レーシングポストの表記で。たぶん実際には4.0kgちょうど)

このページによると、ヴィタミナドは通算成績10戦4勝、G1ジョッキークラブ大賞典(2000m)3着があるとのこと。他に準重賞コマン賞(芝1800m)優勝(参考)。

仏オークス馬サラフィナが今年2戦目G2コリーダ賞を2馬身差で快勝

昨年のディアヌ賞(仏オークス)馬サラフィナが牝馬限定G2コリーダ賞を2馬身差で勝ちました。凱旋門賞でワークフォース、ナカヤマフェスタに続く3着になっているだけに、この辺のレースでは負けないですね。

コリーダ賞のレース映像。アガカーン殿下の緑と赤の勝負服で、シャドウロール装着がサラフィナ。


コリーダ賞(Prix Corrida)
2011年5月22日、フランス・サンクルー競馬場、芝2100m
4歳以上牝馬、G2、6頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1サラフィナ
Sarafina
C.ルメール2分10秒507戦【4-1-2-0】
G1ディアヌ賞1着(9頭)
2アナウンス
Announce
M.ギュイヨン26戦【4-1-0-1】
G3ミネルヴ賞(6頭)
3ワンクレバーキャット
One Clever Cat
F.プラット1/219戦【3-4-3-9】
G3クロエ賞2着(9頭)

前走G3アレフランス賞勝ちグレードレース2勝目を挙げたアナウンスが2着に、そのアレフランス賞で4着だったワンクレバーキャットが3着に入りました。今年初出走だった昨年のオペラ賞勝ち馬リリーオブザバレーは2番人気でしたが、サラフィナから7・1/4馬身離れた5着に終わっています。

サラフィナは昨年サンタラリ賞と仏オークスとG1を2勝したあとは、ヴェルメイユ賞3着、凱旋門賞3着ガネー賞2着と良い競馬をしていました。3走振りに牝馬同士の対戦となったここは楽勝して、今年も最終目標は凱旋門賞です。アガカーン殿下レーシングマネージャーによると、次走は再び牡馬相手のG1サンクルー大賞典(2400m)になりそうですが、今後、他の馬(アガカーン氏の、かな?)の様子を見てから決定されるそうです。

ドイチェスダービートライアルG3バヴァリアンクラシックはマヴィンゴがハナ差で優勝

5月22日に行われたドイチェスダービートライアルのG3バヴァリアンクラシックは、同オーナーブリーダーで、同厩舎の2頭が鼻差でワンツーしました。

バヴァリアンクラシックのレース映像。同じ勝負服の2頭のうち、前で競馬するのが2着アリゴ、後ろから競馬するのが1着のマヴィンゴです。


バヴァリアンクラシック(Bavarian Classic)
旧ミューラーブロート大賞典
2011年5月22日、ドイツ・ミュンヘン競馬場、芝2000m
3歳、G3、7頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1マヴィンゴ
Mawingo
F.ヨハンソン2分07秒183戦【1-0-2-0】
G3フリューヤールス賞3着(7頭)
2アリゴ
Arrigo
A.フリースハナ1戦【0-1-0-0】
3シルヴァーナー
Silvaner
F.ミナリック33戦【1-0-1-1】
G3ヴィンターファヴォリテン1着(8頭)
通算成績はレーシングポスト掲載分のみ。

マウィンゴは前走のG3フリューヤールス賞は1番人気で敗れましたが、今回はそのときの勝ち馬アールオブティンスダルを4着に負かして初重賞制覇です。1,2着馬は7月3日のドイチェスダービーに今回と同じ騎手で向かうとのこと。マウィンゴの F.ヨハンソン騎手は07年、09年と1年おきにドイチェスダービーを勝っているのはマウィンゴにとって心強いか。


ちなみに独2000ギニーを勝ったエクセレブレーションの次走は、マイル戦の英G1セントジェームズパレスです。
G2独2000ギニーはエクセレブレーションが7馬身差圧勝

2011年5月27日金曜日

仏G2ヴィコンテッスヴィジエ賞、ブリガンティンが長距離重賞2勝目

5月22日に行われた仏G2ヴィコンテッスヴィジエ賞はブリガンティンが勝ち、昨年のG3リュテス賞に続く長距離重賞2勝目です。

ヴィコンテッスヴィジエ賞のレース映像。先頭を走っていた馬が競走を中止したあと先頭に立っているのがブリガンティンです。シャドウロール装着馬が2着に入るドゥナデン。


ヴィコンテッスヴィジエ賞(Prix Vicomtesse Vigier)
2011年5月22日、フランス・ロンシャン競馬場、芝3100m
4歳以上、G2、6頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ブリガンティン
Brigantin
P.ブドー3分31秒6013戦【5-3-0-5】
G3リュテス賞(6頭)
2ドゥナデン
Dunaden
G.ベノワ短クビ17戦【4-6-3-4】
G3バルブヴィル賞優勝(9頭)
3マリノス
Marinous
T.ジャルネ222戦【4-6-4-8】
G2ドーヴィル大賞(10頭)

前走同じロンシャン3100mのG3を勝っていた1番人気のドゥナデンが2着に、昨年G2ドーヴィル大賞を勝っているマリノスが最低人気(といっても11倍)で3着に入りました。

ちなみに1着ブリガンティンの父はコジーン。コジーンは07年オークス勝ち馬ローブデコルテを出して欧米でそうだったように中距離で走れるところを日本でも見せましたが、(確認はできないものの)3000m以上の重賞を勝つというのはさすがにこの馬が初めてかもしれません。

ブリガンティンの5代血統表

仏G1サンタラリ賞、ウェヴァリングが重賞初勝利

5月22日に行われた仏G1ウェヴァリングは、前走クレオパトル賞3着のウェヴァリングが道中後方2番手の競馬から、最後の直線で前にいた10頭を大外から差し切って優勝しました。これが重賞初勝利です。


サンタラリ賞のレース映像。画質が悪い物しかなくて分かりずらいですが。後方2番手の外目を追走しているのがウェヴァリング。


サンタラリ賞(Prix Saint-Alary)
2011年5月22日、フランス・ロンシャン競馬場、芝2000m
3歳牝馬、G1、12頭立て、結果レース動画予備
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ウェヴァリング
Wavering
M.バルザローナ2分05秒804戦【2-1-0-1】
G3クレオパトル賞3着(8頭)
2エピックラヴ
Epic Love
S.パスキエ短クビ4戦【2-2-0-0】
G3ヴァントー賞優勝(8頭)
3ノンサッチウェイ
Nonsuch Way
S.ルイスクビ9戦【3-2-2-2】
準重賞フィンランド賞2着(5頭)

ウェヴァリングは前走の重賞初出走だったG3クレオパトル賞でゴルディコヴァの半妹ガリコヴァから5馬身差の3着でした。前走G3ヴァントー賞を勝っていた1番人気のエピックラヴが2着に。

G3ペネロペ賞勝ち馬で3番人気のドントハリーミーは8着、前走仏1000ギニー2着のグロリアスサイトは4着でした。

3着のノンサッチウェイは今回が重賞初出走も、前走の準重賞でグロリアスサイトから短クビ差2着でした。

サンタラリ賞8度目の優勝となったファーブル調教師は次走について「もちろん仏オークスだが、まずモハメド殿下と話し合ってからです」としています。

凱旋門賞馬ワークフォースが今季初戦を順当勝ち

現地時間5月26日に行われたG3ブリガディアジェラードS.に、昨年の凱旋門賞馬ワークフォースが今年初出走し、2着ポエトに1馬身差、3着ジャンフェルメールに12馬身差をつけて快勝しました。

ブリガディアジェラードS.のレース映像はこちら。赤い勝負服がポエト。ピンクの帽子がワークフォース。
Piper Heidsieck Champagne Brigadier Gerard Stakes (Group 3) - Sporting Life

ブリガディアジェラードS.(Brigadier Gerard Stakes)
2011年5月26日、イギリス・サンダウン競馬場、芝1m2f7y、約2018m
4歳以上、G3、8頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ワークフォース
Workforce
R.ムーア2分09秒976戦【4-1-0-1】
G1英ダービー優勝(12頭)
2ポエト
Poet
A.カービー122戦【5-4-6-7】
G3ローズオブランカスターS優勝(8頭)
3ジャンフェルメール
Jan Vermeer
W.ビュイック118戦【3-0-3-2】
G1クリテリウムアンテルナシオナル優勝
(7頭)

ワークフォースの斤量は、他馬に比べて7ポンド(約3.2kg)重い133ポンド(60.3kg)でした。3着のジャンフェルメールは昨年7月のG1パリ大賞典3着以来の出走。ワークフォースとジャンフェルメール
英ダービーでも対戦しており、このときは同斤量で11・1/2馬身差の4着だったから、ハンデが差が開きながら着差も広がっています。09年パリ大賞典勝ち馬で、昨年の凱旋門賞8着だったデットーリ騎乗キャバルリーマンが4着でした。

ワークフォースの馬主であるカリド・アブドゥラ殿下のレーシングマネージャーによると、今年最大目標は凱旋門賞であり、「2000mでも強いことを見せてくれたので」今後は7月2日のG1エクリプス賞が選択肢であり、6月15日のプリンスオブウェールズS.も考えていると述べています。

また、スタウト調教師は昨年のキングジョージで大敗したことについて「いくつかの要因が重なって起きたことで、良い環境で走れるならアスコットでも走れるはず」と述べています。なので、今後はプリンスオブウェールズS.、エクリプスS.、「キングジョージ」の3レースが候補になっていそうです(3つすべて走るかはともかく)。


プリンスオブウェールズS.に出走すればG1タターソールズゴールドカップを快勝したソーユーシンクとの対戦です。

G2独2000ギニーはエクセレブレーションが7馬身差圧勝

5月22日に行われたG2独2000ギニーは、1番人気のエクセレブレーションが残り400m付近で仕掛けられると一瞬で抜け出し、残り100mぐらいから2着以下をさらに突き放して7馬身差圧勝しました。約1時間前に行われた同距離で行われた3歳牝馬G3シュヴァルツゴルトレネンより3秒ジャスト速い勝ち時計です。

独2000ギニーのレース映像。緑の帽子がエクセレブレーション


独2000ギニー(Mehl Mulhens-Rennen - German 2,000 Guineas)
2011年5月22日、ドイツ・ケルン競馬場、芝1600m
3歳牡牝、G2、10頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1エクセレブレーション
Excelebration
A.カービー1分36秒205戦【3-1-0-1】
G3グリーンハムS.2着(6頭)
2ゲレオン
Gereon
G.ボシュカイ72戦【1-1-0-0】
G3ラティボアレネン優勝(7頭)
3アカディウス
Acadius
M.デムーロ1/24戦【2-0-1-1】
通算成績はレーシングポスト掲載分のみ。


2着は昨年のG3ラティボアレネンを4馬身差で勝っていたゲレオン、3着はG3ラティボアレネン最下位も準重賞2勝していたアカディウスが入りました。


エクセレブレーションは前走G3でフランケルの4馬身差2着していました。ポッティ調教師は「うちの馬はあれからとても良くなっているよ」と無謀にも(違う)、セントジェームズパレスS.でフランケルと対戦するつもりのようです。

独1000ギニートライアルG3シュヴァルツゴルトレネン、ジュママが重賞2連勝

5月22日に行われた独1000ギニートライアル、G3シュヴァルツゴルトレネンは直線先に抜け出したダラナをゴール直前でジュママが差しきって勝ち、グレードレース2勝目です。

道中、中団最内にいる白に見える勝負服がジュママ。


シュヴァルツゴルトレネン(Karin Baronin Von Ullmann - Schwarzgold-Rennen)
2011年5月22日、ドイツ・ケルン競馬場、芝1600m
3歳牝馬、G3、10頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ジュママ
Djumama
A.Helfenbein1分39秒202戦【2-0-0-0】
G3ヴィンターケーニギン賞1着(11頭)
2ダラーナ
Dalarna
A.Pietschクビ2戦【0-1-0-1】
G3ヴィンターケーニギン賞5着(11頭)
3Reine ViteJ.Palik2・1/21戦【0-0-1-0】
通算成績はレーシングポストで確認できるグレードレースのみ。

1番人気で、昨年のG3ヴィンターケーニギン賞2着 Aigrette Garzette は1着から6・1/4馬身差の6着に敗れました。

ジュママはこのあと独1000ギニー、さらにディアナ賞(独オークス、2200m)に向かうと調教師が述べています。

2011年5月26日木曜日

愛G3ガリニュールステークスは1番人気のアレキサンダーポープが優勝

愛G3ガリニュールステークスは、G2 UAEダービー6着で1番人気のアレキサンダーポープが優勝しました。A.オブライエン調教師は、この後のG1タターソールズゴールドカップをソーユーシンクで、また愛1000ギニーをミスティフォーミーで制し、この日カラ競馬場で行われた3重賞を全勝、また前日の愛2000ギニーもロデリックオコナーで勝っており、相変わらずの無双振りを見せました。

2着に前走の準重賞3着(7頭)だったモリアーティ、3着に前走で初勝利を挙げたばかりのスマートシティーでした。アレキサンダーポープの次走は不明。

ガリニュールS.(Airlie Stud Gallinule Stakes)
2011年5月22日、アイルランド・カラ競馬場、芝10ハロン
3歳、G3、10頭立て、結果レース映像(要会員登録)
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1アレキサンダーポープ
Alexander Pope
C.ドノヒュー2分08秒467戦【3-0-3-1】
G2 UAEダービー6着(14頭)
2モリアーティ
Moriarty
R.ムーア1・3/46戦【2-2-1-1】
フェイルデンS.3着(7頭)
3スマートシティー
Smartcity
C.ヘイズアタマ3戦【1-0-1-1】

パディオプラードが米G2ディキシーS.快勝も、骨折で引退

米G2ディキシーS.は、昨年のBCクラシック5着以来の出走だったパディオプラードが圧倒的1番人気に答えて優勝しました。しかし翌22日に右前脚に異常が見られたためX線検査を行ったところ、骨折が判明、このまま引退することになりました。種牡馬入りについての詳細は決定されていません。

ディキシーS.のレース映像。後方から競馬をする芦毛の馬がパディオプラード。


ディキシーS.
(Dixie Stakes)

2011年5月21日、アメリカ・ピムリコ競馬場、芝9ハロン
3歳以上、G2、7頭立て、結果(PDF)、レース動画予備
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1パディオプラード
Paddy O'Prado
K.デザーモ1分53秒5614戦【5-3-3-3】
G1セクレタリアトS.優勝(6頭)
2バリシニコフ
Baryshnikov
J.ルパルー1・1/234戦【7-6-5-16】
Tejano Run S.優勝(8頭)
3ビンバン
Bim Bam
G.ゴメス223戦【5-4-6-8】
G1プリークネスS.3着(12頭)

パディオプラードは昨年G3パームビーチS.で重賞初勝利(&未勝利脱出)。続くG1ブルーグラスS.で2着に入るとその次走ケンタッキーダービーでも3着に入りました。G1セクレタリアトS.優勝など、通算5勝すべてが重賞で、芝・ダート・オールウェザー問わず活躍しました。

3番人気バリシニコフが2着し、重賞2戦目で初連対。昨年のG2ファイアクラッカーH.は14頭立て12着でした。近2走は Tejano Run S.、アローワンスと2連勝していました。

3着ビンバンはこれまでグレードレース4走して5着2回が最高でした。

米G3ウィリアムドナルドシェイファーS.はアパートが重賞3勝目

6頭立てで行われた米G3ウィリアムドナルドシェイファーS.は、6着まで人気順で決まる順当な結果に。勝ったのは昨年のG2スーパーダービー、G3アクアクH.を連勝したアパートで、前走G2ニューオーリンズH.は2着でした。ちなみに昨年、アパートと同じ馬主、騎手、調教師でこのレースを勝ったのが、のちにBCクラシックを勝つブレイムでした。

ウィリアムドナルドシェイファーS.のレース映像。


ウィリアムドナルドシェイファーS.
(William Donald Schaefer Memorial Stakes)

2011年5月21日、アメリカ・ピムリコ競馬場、ダート8・1/2ハロン
3歳以上、G3、6頭立て、結果(PDF)
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1アパート
Apart
G.ゴメス1分43秒7012戦【5-3-1-3】
G2スーパーダービー優勝(6頭)
2コリゼオ
Colizeo
J.ヴェラスケスクビ15戦【5-3-3-4】
G3ノーザンダンサーS.優勝(6頭)
3イカバドクレーン
Icabad Crane
R.マラー1・1/224戦【6-6-8-4】
G1プリークネスS.3着(12頭)

3着のイカバドクレーンは08年のG1ベルモントS.(カジノドライヴが出走するはずだった)以来、18戦ぶりの重賞出走でした。

米G3ギャロレットH.はノーエクスプレイニングが初重賞制覇

3歳以上牝馬による米G3ギャロレットH.は、ノーエクスプレイニングが優勝し、重賞初勝利です。これまでグレードレース2走してどちらも3着していました。また、今回の勝利は種牡馬アザムールにとってアメリカにおけるステークス初勝利だそうです。

レース映像。3番手追走の、白と黒の市松模様の勝負服がノーエクスプレイニングです。


ギャロレットH.(Gallorette Handicap)
2011年5月21日、アメリカ・ピムリコ競馬場、芝9ハロン
3歳以上牝馬、G3、8頭立て、結果(PDF)
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ノーエクスプレイニング
No Explaining
J.ヴェラスケス1分46秒6511戦【5-0-4-2】
G2レイクジョージS.3着(12頭)
2デザートセイジ
Desert Sage
J.ルパルー110戦【3-2-1-4】
G1愛オークス7着(15頭)
2ダイナウォルツ
Dyna Waltz
R.ドミンゲス同着10戦【2-3-1-4】
英G1フィリーズマイル5着(9頭)

2着はデザートセイジとダイナウォルツの、今年になってイギリスから移籍してきた2頭が同着。ちなみにノーエクスプレイニングも09年シーズンを最後にイギリスからアメリカに移籍していました。

昨年、レッドディザイアも出走したBCフィリー&メアターフ(G1)の勝ち馬シェアードアカウントは同レース以来の出走でしたが、1着から5馬身離れた4着でした。2番目に重い馬より4.1kgも背負わされた斤量が響いたでしょうか。

米G3メリーランドスプリントH.、ヴェンタナが重賞2勝目

米G3メリーランドスプリントH.は、1番人気のヴェンタナがスタートから400m付近で先頭に立つと、直線入り口で人気薄のイモータルアイズにほぼ並ばれましたが、わずかにリードしたまま振り切って優勝しました。

メリーランドスプリントH.のレース映像。直線なかごろで、ヴェンタナのガルシア騎手はムチを落としています。


メリーランドスプリントH.(Maryland Sprint Handicap)
2011年5月21日、アメリカ・ピムリコ競馬場、ダート6ハロン
3歳以上、G3、9頭立て、結果(PDF)、レース動画予備
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ヴェンタナ
Ventana
M.ガルシア1分09秒8819戦【4-4-3-8】
G2ポトレログランデH.1着(8頭)
2イモータルアイズ
Immortal Eyes
T.ダンケルバーガークビ23戦【6-6-3-8】
ウェブスナイダーS.(4頭)
3チャイナ
China
J.ヴェラスケス5・1/410戦【3-3-2-2】
G3カナディアンターフS.10着(10頭)

イモータルアイズは今回がグレードレース初出走。前走はステークス初出走のウェブスナイダーS.を4・3/4馬身差で勝って2連勝しており、力をつけてきたようです。

ヴェンタナはここを含めてグレードレース連続8回出走(通算12回)で、今回が重賞2勝目。バファート調教師はヴェンタナの次走についてはまだ何も考えていないとのこと。

G1愛1000ギニーはミスティーフォーミーが勝ちG1競走3勝目

G1愛1000ギニーは、先行した3番人気のミスティーフォーミーが、ゴール前で開いた内を抜けてきた英1000ギニー2着の1番人気トゥギャザーの追撃をしのぎきって優勝しました。

愛1000ギニーのレース映像。先頭に立っている3,4頭のうち、一番外の馬がミスティーフォーミーです。


アイリッシュ1000ギニー(Etihad Airways Irish 1,000 Guineas)
2011年5月22日、アイルランド・カラ競馬場、芝8ハロン
3歳牝馬、G1、15頭立て、結果レース映像(要会員登録)
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ミスティーフォーミー
Misty For Me
S.ヘファーナン1分35秒907戦【3-0-3-1】
愛G1モイグレアスタッドS.1着(12頭)
2トゥギャザー
Together
R.ムーア1・3/411戦【2-3-3-3】
G1英1000ギニー2着(18頭)
3ラフィングラッシーズ
Laughing Lashes
F.ベリー16戦【1-3-1-1】
愛G1モイグレアスタッドS.2着(12頭)

ミスティフォーミーは今年初出走だった前走のG1英1000ギニーこそ1着から18馬身差の11着と大敗しましたが、そこから見事に立て直し、2歳G1の愛モイグレアスタッドS.と仏マルセルブサック賞に続くG1競走3勝目を挙げました。一方、同厩舎2着のトゥギャザーはG1競走2着3回目となかなかG1が勝てません。

ミスティフォーミーの次走は6月3日の英オークスか、6月13日のディアヌ賞(仏オークス)か、どちらかに出走する予定です。トゥギャザーも英オークスか、英3歳牝馬マイルG1コロネーションS.に向かう模様。ちなみにコロネーションS.にはマルセリーナが遠征を検討されていましたが、出走しないと決定しています。


ガリレオ産駒は今年、英・愛・仏の2000ギニーと1000ギニーあわせて6レース中、4レースを制しています。うち3レースが母父デインヒルの組み合わせです。
英2000ギニー フランケル(母父デインヒル)
仏1000ギニー ゴールデンリラック(母父デインヒル)
愛2000ギニー ロデリックオコナー(母父デインヒル)
愛1000ギニー ミスティーフォーミー(母父ストームキャット)

米G3アレールデュポンディスタフS.は5番人気のスーパーエスプレッソが勝利

プリークネスS.当日にピムリコ競馬場で行われた6つのグレードレース(プリークネス含む)のうち、1レース目の牝馬限定G3アレールデュポンディスタフS.は、前4頭から離れた5番手を進んだ5番人気のスーパーエスプレッソが差しきって勝ち、重賞初勝利を挙げました。前走、初めてグレードレースに出走した芝の12ハロンG3で1着から56馬身離された最下位7着だったので、人気の盲点だったでしょう。




アレールデュポンディスタフS.(Allaire Dupont Distaff Stakes)
2011年5月21日、アメリカ・ピムリコ競馬場、ダート8・1/2ハロン
3歳以上牝馬、G3、6頭立て、結果(PDF)、レース動画予備
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1スーパーエスプレッソ
Super Espresso
R.ロドリゲス1分42秒8512戦【4-1-3-4】
スカイビューティーS.1着(6頭)
2ペイトンドーロ
Payton d'Oro
G.サエズ3/416戦【6-5-1-4】
ブラックアイドスーザンS.
3ライフアットテン
Life At Ten
J.ヴェラスケス8・1/419戦【8-6-3-2】
G1ベルデイムS.1着(5頭)

惜しい2着にペイトンドーロで、グレードレース連対は09年ブラックアイドスーザンS.(ピムリコ、9ハロン)勝ち以来、2年ぶりのこと。よほどこの競馬場が合うようです。ちなみにメダーリアドーロ産駒のワンツーです。3着は昨年のCレディースクラシックにおけるレースぶりが物議をかもしたライフアットテンで、まだ復調していない様子です。

プレッチャー調教師はスーパーエスプレッソについて「これからまだまだ成長するよ」と述べ、またライフアットテンについては「確かにちょっと残念だ」とコメントしています。

スーパーエスプレッソとライフアットテンはこのあと、昨年ライフアットテンが勝ったG1オグデンフィップスH.(6月18日、ダート8・1/2ハロン)が検討されています。同レースには、同厩舎で重賞3連勝のオーサムマリアも出走予定です。

2011年5月25日水曜日

亜G3クラシコベロシダドはエンジョイドバイが4馬身差楽勝

5月21日に行われた亜2歳G3クラシコベロシダドは、1000mのレースなのにエンジョイドバイが2着に4馬身差をつけて勝ちました。同厩舎の3着馬が1000mの2歳牝馬G2を2馬身差で勝ち、さらに1200mの2歳牝馬G1サトゥルニノ・J・ウンスエ大賞を短クビ差2着しているので決してレベルが低いわけではないと思いますが、よく知らないのでレース映像の紹介だけ。



レース結果

米G3レイルバードS.はメイデイローズが勝って重賞2勝目

5月21日に行われた3歳牝馬G3レイルバードS.は、2番人気のメイデイローズが直線入り口で先頭に並ぶと軽く突き放し、2着に3・3/4馬身差をつけて優勝しました。G1は3戦して良いところがなかったですが、G3はこれで2戦2勝。オーナーは次走についてB.バファート調教師と相談して決めるとのこと。G1だと駄目だけど下のレベルだと活躍できるね的なことを述べているので、G2かG3戦になりそう。レイルバードS.の勝ち方を見る限り、距離も7ハロンぐらいがちょうど良さそうですが。


レイルバードS.のレース映像。大外枠発走がメイデイローズです。


レイルバードステークス(Railbird Stakes)
2011年5月21日、アメリカ・ハリウッドパーク競馬場、オールウェザー7ハロン
3歳牝馬、G3、6頭立て、結果(PDF)、レース動画
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1メイデイローズ
May Day Rose
J.ロザリオ1分22秒069戦【5-1-0-3】
G3サンタイザベルS.1着(3頭)
2ビッグティズ
Big Tiz
P.ヴァレンズエラ3・1/48戦【1-3-3-1】
G1ハリウッドスターレットS.2着(8頭)
3ペダルトゥザメダル
Pedaltothemedal
J.タラモ2・1/44戦【2-1-1-0】
アローワンス1着(8頭)

2着のビッグティズは昨年12月のG1ハリウッドスターレットS.、今年4月のアローワンスに続く3走連続2着。ちなみにメイデイローズはハリウッドスターレットS.(約1700m)で1着から3・1/4馬身差4着(8頭立て)です。

1番人気のペダルトゥザメダルは前走のアローワンスでビッグティズに1・1/2馬身差つけて優勝していましたが、3着に敗れました。

米G2ミレイディH.はウルトラブレンドが繰り上がりで初重賞制覇

現地時間5月21日に行われた米G2ミレイディハンデキャップは、1番人気で1位入線のセントトリニアンズがゴール手前で他馬の進路を妨害したため4着に降着、2位入線のウルトラブレンドが繰り上がりで優勝しました。ウルトラブレンドは3連勝で初重賞制覇です。重賞出走は09年以来13走ぶりでしたが、チャンスをものにしました。

ミレイディH.のレース映像。5番枠発走、ピンクの帽子と勝負服、黒いシャドウロール装着馬がセントトリニアンズです。


ミレイディハンデキャップ(Milady Handicap)
2011年5月21日、アメリカ・ハリウッドパーク競馬場、ダート9ハロン
3歳以上牝馬、G2、7頭立て、結果レース動画予備
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ウルトラブレンド
Ultra Blend
D.Flores1分43秒07
+1・1/4
21戦【10-4-5-2】
G2サンタポーラS.2着(5頭)
2アメリカンストーリー
American Story
A.Quinonez16戦【3-3-0-0】
3シーズチーキー
She's Cheeky
B.Blanc1/219戦【3-5-6-5】
G1サンタモニカH.3着

重賞初出走のアメリカンストーリーが繰り上がり2着に、最下位人気のシーズチーキーが繰り上がり3着になりました。ハリウッドパーク競馬場のグレードレースで1着降着になったのは、2001年のG1ハリウッドゴールドカップで1位入線 Futural が3着降着、Aptitude が繰り上がり優勝したとき以来だそうです。最後の直線に入ったところで、セントトリニアンズとウルトラブレンドに挟まれた最下位のチャーチキャンプも進路を失っていますが、こちらの降着処分は無いです。

チリ2歳G3ジョセ・サヴェドラ・バエザル大賞はアマニが11馬身差圧勝

5月21日に行われたチリの2歳G3ジョセ・サヴェドラ・バエザル大賞は、ここまで4連勝していたアマニが直線入り口で先頭に並ぶと、あとは後続をぐんぐん引き離し、2着に11・3/4馬身差をつけて優勝しました。次走チリ2歳G1タンテーオ・デ・ポトランカス(チリ競馬場、ダート1500m)に向かいます。

レース映像。2番手追走がアマニ。


ジョセ・サヴェドラ・バエザル大賞(Premio Jose Saavedra Baeza)
2011年5月21日、チリ・チリ競馬場、ダート1500m
2歳、G3、11頭立て、結果レース動画予備
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1アマニ
Amani
H.Ulloa1分32秒775戦【5-0-0-0】
グレードレース3勝目
2スピリットオブブーム
Victory Roar
G.Pontigo11・3/44戦【1-1-1-1】
準重賞 Estanislao Anguita3着(8頭)
3キスザハリケーン
Kiss The Hurricane
A.Rivera33戦【1-0-1-1】
キスザハリケーンは少なくとも3戦、それ以外に出走歴があるかは不明。

アマニはこの勝利で5戦5勝、グレードレースは、G3セレクシオン・デ・ポトランカス(ダート1200m、3・1/4馬身)、G3ジョアン・カヴィエレス・メラー大賞(ダート1300m、8・3/4)と3連勝です。前走のレース映像はこちら

アマニ血統表

母 Just Fine はアマニのオーナーブリーダーである Haras Sumaya の生産馬。また父の Morning Raider も Haras Sumaya の持ち馬(名義は Sumaya Us Stables)としてアメリカで走り、5戦2勝(グレードレース出走なし)。Morning Raider の母 Antics は、昨年のBCクラシック優勝ブレイムを出した種牡馬で自身もG1スーパーダービーを勝った Archの半妹です。

アマニも同馬主の Wild Spirit のようにチリでいくつか大レースを制した後は、アメリカに遠征・移籍する可能性がありそうですね。

豪G3フレッドベストクラシックはフサイチペガサス産駒が優勝

豪G3のフレッドベストクラシック(旧BTCクラシック)はフサイチペガサス産駒のファリーノが勝って重賞3戦目で初勝利です。これまでの重賞2戦はそれぞれ1着から1/4馬身差、1馬身差と惜しい競馬が続いていました。

ファリーノはことあと、6月4日のG2 QTCカップを使って、6月11日のG1ストラドブロークハンデキャップ(芝1400)に出走する模様です。G1勝利となれば父フサイチペガサスにとっては昨年10月、チャンプペガサスの米G1クレメントLハーシュターフチャンピオンシップ勝利以来のことです(おそらく)。

フレッドベストクラシック(Fred Best Classic)
2011年5月21日、オーストラリア・ドゥームベン競馬場、芝1350m
3歳、G3、16頭立て、結果、レース映像なし
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ファリーノ
Falino
T.クラーク1分18秒828戦【4-1-1-2】
G3ヴォーローグプレート2着(10頭)
2スピリットオブブーム
Spirit Of Boom
H.ボーマンアタマ15戦【4-3-1-7】
G2シャンパーニュクラシック2着(16頭)
3スキルド
Skilled
C.ブラウン1・3/415戦【3-3-4-5】
G1シャンペンステークス優勝

昨年の2歳G1勝ち馬で1番人気だったスキルドは3着でした。

G1ドゥーンベンカップ、8歳馬シーニックショットがG1レース3勝目

5月21日に行われた豪G1ドゥーンベンカップは8歳馬シーニックショットが勝ち、09年マッキノンS.および09年ドゥーンベンカップに続くG1競走3勝目を挙げました。2着に前走G2ホリンデールS.優勝のマイキングダムオブファイフが、3着に同ホリンデールS.2着のグラスハーモニムが入っています。昨年のAJCオーストラリアンダービー勝ち馬シュートアウトは1着から1・1/2馬身差5着でした。

ドゥーンベンカップのレース映像。中団追走の白い帽子、黄色の勝負服がシーニックショット。4コーナーで上手く内をついて距離を稼いだ分の勝利ですね。


シーニックショットは09年12月に休養に入り、今年2011年1月に復帰したあとこのレースまで7戦して1勝、グレードレースは未勝利でした。前走のG2ホリンデールS.ではマイキングダムオブファイフから1・2馬身差遅れた3着でした。このあとは6月4日の P・J・オシーS(G2、2200m)3勝目を狙った後、09年に勝っている6月11日のブリスベーンC.(G2、2400m)に出走する予定です。

2着マイキングダムオブファイフは元はエリザベス女王の持ち馬であり、キングダムオブファイフという名前で走っていました。昨年8月を最後に現在の馬主に売られオーストラリアに移籍、今年4月のG3ドンカスターマイルプレリュードでオーストラリア初戦を迎えるとこれをいきなり勝ってイギリス時代に5走して届かなかった重賞勝ちを収め、続くG1クイーンエリザベスS.、G2ホリンデールS.も勝って3連勝中でした。とても分かりやすい良血で、(5代血統表)。曾祖母がハイクレアなのはディープインパクトと同じです。こちらはこのあと、春(日本の秋)まで休養するとのこと。

3着のグラスハーモニウムもイギリスからの移籍組です。

ちなみに勝利ジョッキーのシェーン・スクリブン騎手については4月にこんな事件が ↓

レース中にジョッキーが他のジョッキーの鞭を奪い取った話|やっぱり馬が好き~オーストラリア放浪記~
事件は先週の金曜日、IPSWICH(イプスウィッチ)競馬場で起こりました。

クィーンズランド州・ブリスベンのシニアジョッキー Shane Scriven(シェーン・スクリブン)騎手が

レース中に自分の鞭を落としてしまい、

最後の直線100mの地点で隣を走っていた見習いのBen Looker(ベン・ルッカー)騎手から

鞭を奪ってそのままゴールした!

という話です。

奪ったスクリブン騎手は2着、奪われたルッカー騎手は3着に終わっています。

のちの経過を調べたところ、スクリブン騎手には5ヶ月の騎乗停止処分が下されましたが、スクリブン騎手が不服申し立てをしたため、再審理の結果が出るまでは騎乗する模様。45歳のスクリブン騎手は減量に苦しんでおり、5ヶ月も騎乗停止になれば体重増加で引退するしかなくなるかもしれないとスクリブン騎手はおそれている、と豪メディアは伝えています。

ドゥーンベンカップ(Doomben Cup)
2011年5月21日、オーストラリア・ドゥームベン競馬場、芝2020m
3歳以上、G1、9頭立て、結果
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1シーニックショット
Scenic Shot
S.スクリブン2分03秒7065戦【17-7-6-35】
G1マッキノンS.などG1競走3勝
2マイキングダムオブファイフ
My Kingdom Of Fife
D.ダンアタマ23戦【6-3-6-8】
G1クイーンエリザベスS.優勝(11頭)
3グラスハーモニウム
Glass Harmonium
H.ボーマン短クビ14戦【3-2-2-7】
G3ゴードンリチャードS.優勝

G3 BRCスプリント、ウーリムが重賞初勝利

豪G3のBRCスプリントは昨年9月のG1サー・ルパートクラークS.で惜しくも1/2馬身差で優勝を逃したウーリムが重賞初勝利。2着に1番人気で昨年G3の Gunsynd Classic 2着馬リスンサンが入りました。1着馬に比べて2.7kg軽い斤量(ハンデ戦)でした。前々走G1ギャラクシーS.2着のサンクゴッドユーアーヒアが3着に、前走G1ドンカスターマイル3着で、1着馬より2.3kg重いトップハンデのボールドバランスは10着でした。

ウーリムの次走は6月11日のG1ストラドブロークハンデキャップ(芝1400)が予定されています。


ちなみに勝ち馬の馬名 Woorim を検索すると、Google 先生がなぜか次のように第一生命の新卒採用エントリーシートの一文をオススメしてくるのですが、なんでしょうかこれは? さらに「鶴を折りましょう」なんていわれてもさっぱり意味が分からん

BRCスプリント(BRC Sprint)
2011年5月21日、オーストラリア・ドゥームベン競馬場、芝1350m
4歳以上、G3、16頭立て、結果、レース映像なし
着順馬名騎手着差通算成績
主な成績
1ウーリム
Woorim
D.ブラウン1分18秒7828戦【7-6-3-12】
G1サー・ルパートクラークS.3着(17頭)
2リスンサン
Listen Son
L.キャシディー短クビ25戦【7-7-1-10】
G3 Gunsynd Classic 2着(16頭)
3サンクゴッドユーアーヒア
Thankgodyou'rehere
L.ノーラン114戦【7-4-1-2】
G3ホークスベリーゴールドC優勝

豪G3グレンローガンパークはカンザンが重賞初勝利

豪G3グレンローガンパークは2番人気のカンザンが、グレードレース4戦目で重賞初勝利を挙げました。2着はクビ差でゼロロックが入り、昨年の豪G1クールモアクラシックH.勝ち馬で英G1ジュライカップ3着のアルヴェルタ Alverta が1番人気でしたが、1着から1・1/2馬身差の5着でした。

カンザンはこのあと、6月4日のG2デーンリッパークオリティ(芝1400m)に出走、その後6月25日のG1ウィンターステークスでG1初勝利を狙います。

グレンローガンパーク(Glenlogan Park Stakes)
2011年5月21日、オーストラリア・ドゥームベン競馬場、芝1350m
4歳以上牝馬、G3、16頭立て、結果、レース映像なし
着順馬名騎手
着差通算成績
主な成績
1カンザン
Kanzan
C.ブラウン1分20秒0617戦【5-3-3-6】
G3サラブレッドクラブS.3着(15頭)
2ゼロロック
Zero Rock
C.ムンス
クビ22戦【10-6-0-6】
G3ジョージムーアハンデキャップS.2着(15頭)
3リターントゥセンダー
Returntosender
L.ノーラン124戦【4-4-5-11】
G2クイーンオブザサウスS.優勝

シーザリオの半妹が豪G3ドゥーンベンロージズで2着

豪G3ドゥーンベンロージズはオーストラリア競馬初出走の、2番人気のスカーレットレディが優勝、前走ニュージーランドのG2トラヴィスS.を含めこれで5連勝です。ちなみにスカーレットレディといってもサンデーサイレンス産駒ではありません。2着のサヴァンナズチョイスは母がキロフプリミエールなので、05年に桜花賞2着、オークス優勝したシーザリオの半妹(父リダウツチョイス)です。3着に1番人気のディヴォーシズで、この馬はグレード競走13走して1勝2着2回3着3回と惜しい競馬が続いています。

ドゥーンベンロージズは6月4日のG1クインズランドオークス(芝2400)トライアルのひとつで、スカーレットレディとディヴォーシズがクインズランドオークスに向かうことは明言されています。シーザリオの妹サヴァンナズチョイスは母父サドラーズウェルズだから距離延長は歓迎ですが、行くのか行かないか書かれている記事がなく不明です。

ドゥーンベンロージズ(Hidden Dragon The Roses)
2011年5月21日、オーストラリア・ドゥームベン競馬場、芝2020m
3歳牝馬、G3、16頭立て、結果、レース映像なし
着順馬名騎手
着差通算成績
主な成績
1スカーレットレディ
Scarlett Lady
J.マクドナルド2分04秒509戦【5-2-0-2】
G2トラヴィスS.1着(16頭)
2サヴァンナズチョイス
Savannah's Choice
T.クラーク
3/412戦【1-5-1-5】
3ディヴォースズ
Divorces
H.ボーマンアタマ15戦【2-3-3-7】
G31000ギニープレリュード優勝

2011年5月24日火曜日

フリーホイーリングが豪G2シャンパーニュクラシックで初勝利

豪G2シャンパーニュクラシックは、モハメド殿下の未勝利馬フリーホイーリングが後方3番手の競馬から最後にクビ差差しきって優勝しました。唯一の重賞経験馬だった社台系の生産馬ホットスニッチェルは、短クビ+短クビという接戦の3着でした。

ホットスニッチェルは、G1勝ち馬であり、シーザスターズなどを輩出する人気種牡馬ケープクロスの従兄弟です。また母フレイムオブパリスは日本で繁殖活動をおくっていたことがあり、うち1頭のパリブレストが2歳オープンのクロッカスステークスを勝っています。

シャンパーニュクラシック(Champagne Classic)
2011年5月21日、オーストラリア・ドゥームベン競馬場、芝1200m
2歳、G2、13頭立て、結果、レース映像なし
着順馬名騎手
着差通算成績
主な成績
1フリーホイーリング
Free Wheeling
H.ボーマン1分10秒504戦【1-1-1-1】
重賞初出走
2ドクターイチ
Dr Ichi
L.キャシディー
短クビ4戦【2-1-0-1】
重賞初出走
3ホットスニッチェル
Hot Snitzel
C.ブラウン短クビ7戦【2-1-2-2】
G3スカイラインステークス2着(9頭)
G3キンダーガーデンS.3着(9頭)

フリーホイーリングの次走は6月4日のG2 QTC Sires Produce Stakes(イーグルファーム競馬場・芝1400m)、その後6月11日のG1ザTJスミス(同競馬場・芝1600)に同オーナー、同厩舎のベンフィカ Benfica とともに向かう模様。ベンフィカは前走の準重賞ハンプデンステークス(1200m)を3馬身差で快勝しています。どちらかがザTJスミスを勝った場合、オーストラリアに5つある2歳G1をモハメド殿下所有、ダーレー生産の馬で年間全勝することになります。

豪G3ロードメイヤーズカップはファイアボルトが半年振りの重賞勝利

豪G3ロードメイヤーズカップは、ファイアボルトが昨春のG2シャノンハンディキャップ以来となるグレードレース勝ちを収め、重賞2勝目としました。豪G1勝ち馬 Casino Prince の半弟で、グリーンバーディーの従兄弟にあたるターガスが3着に入っています。

ロードメイヤーズカップ(Lord Mayor's Cup)
2011年5月21日、オーストラリア・ドゥームベン競馬場、芝1615m
4歳以上、G3、8頭立て、結果、レース映像なし
着順馬名騎手
着差主な成績
1ファイアボルト
Firebolt
H.ボーマン1分35秒4630戦【8-5-3-14】
G2JRAシャノンハンディキャップS.優勝(13頭)
2サンジェルマン
St Germaine
J.リデル
1・1/421戦【4-6-1-10】09年G1レヴィンクラシック2着(15頭)
3ターガス
Tagus
D.ダン1/241戦【9-1-9-22】
G3アランスコットS.3着(12頭)

オーサムマリアが重賞3連勝、G2シュヴィーハンデキャップ

ベルモントパーク競馬場で行われた牝馬限定のG2シュヴィーハンデキャップは、逃げるアブセンテマインデッドを重賞2連勝中だったオーサムマリアが2番手で追走する競馬。2.7kg重い斤量のオーサムマリアがゴール直前で頭差かわし重賞3連勝です。3位入線(4着降着)のハッピーウィークには5馬身差をつけています。


シュヴィーハンデキャップ(Shuvee Handicap)
2011年5月21日、アメリカ・ベルモントパーク競馬場、ダート8ハロン、約1609m
3歳以上牝馬、G2、5頭立て、結果(PDF)、レース映像
着順馬名騎手
着差通算成績
主な成績
1オーサムマリア
Awesome Maria
J.カステリャーノ1分35秒1911戦【6-3-1-1】
ランパートS.など重賞4勝目
2アブセンテマインデッド
Absinthe Minded
A.ガルシア
アタマ21戦【4-5-2-10】
G1アップルブロッサムH.3着(5頭)
3スパシティプリンセス
Spa City Princess
J.チャべス4・3/4
+アタマ
13戦【5-0-2-6】
重賞初出走、ステークス2勝



オーサムマリアは重賞4勝目、前走G3ランパートS.は8馬身差圧勝でした。G1は2走してガゼルS.(昨年)およびG1フリゼットS.(一昨年)で2着。そろそろG1のタイトルがほしいところで、次走6月18日のG1オグデンフィップスH.(ランパートS.と同じ約1700m)が検討されています。いちおう同じプレッチャー厩舎のスーパーエスプレッソ、ライフアットテン(G2アレールデュポンディスタフでそれぞれ1,3着)も同じレースを検討されていますが、使い分けるなら一番勢いのあるオーサムマリアが優先してG1出走になるでしょう。

阪神カップハンデキャップはワーキンフォーホップスが優勝

米アーリントンパーク競馬場で行われたG3阪神カップハンデキャップは、ワーキンフォーホップスが直線入り口で先行していた2頭に並ぶと、あとは後続の追い上げを許さず3馬身差をつけて勝ちました。グレード競走2勝目で、前走G1メーカーズマークマイルステークスでは2・3/4馬身差2着していました。

阪神カップハンデキャップ(Hanshin Cup Handicap)
2011年5月21日、アメリカ・アーリントンパーク競馬場、ポリトラック8ハロン、約1609m
3歳以上、G3、9頭立て、結果(PDF)、レース映像
着順馬名騎手
着差通算成績
主な成績
1ワーキンフォーホップス
Workin for Hops
J.グラハム1分34秒5514戦【6-4-1-3】
G2アメリカンダービー優勝
2パシフィックオーシャン
Pacific Ocean
J.アルヴァラード
34戦【3-1-0-0】
アローワンスを2勝
3ハヴロック
Havelock
J.ブリッグモーハン1/29戦【3-0-2-4】
重賞初出走

2,3着馬はいずれも重賞初出走でした。昨年このレースを勝っていたカントリーフレーバー Country Flavor が4着。08年の南アG1ケープギニー勝ち馬のポインティングノース Pointing North はアメリカ移籍後8走目にして初重賞でしたが5着に敗れています。

ワーキンフォーホップスの次走は7月4日のG2ファイアクラッカーH.(芝、チャーチルダウンズ競馬場1マイル)に向かう可能性が高そうです。

エミュラスが愛G3エクエストリアンS.を勝ってグレード競走2勝目

愛2000ギニーに引き続いて行われたG3エクエストリアンステークスは、エミュラスが中段待機から最後の1ハロンで鋭く抜け出して快勝、昨年10月のG3コンコルドS.以来、2走振りのグレードレース2勝目を挙げました。

エクエストリアンステークス(TRI Equestrian Stakes)
2011年5月21日、アイルランド・カラ競馬場、芝8ハロン、約1609m、
4歳以上牝馬、G3、9頭立て、結果レース映像
着順馬名騎手
着差通算成績
主な成績
1エミュラス
Emulous
P.スムレン1分38秒958戦【4-2-1-1】
牡馬相手のG3コンコルドS.優勝
2ロリーフォードリー
Lolly For Dolly
W.ローダン
1・3/49戦【4-2-2-1】
G3グラッドネスS.などG3を3勝
3キンキーアフロ
Kinky Afro
R.ヒューズ324戦【3-3-3-15】
G2国際イスタンブール欧州文化首都T※
※International Istanbul European Capital Of Culture Trophy(トルコ、芝)

ここを含めてG3を5戦3勝2着2回のロリーフォードリーをらくらくと差しきって勝ったエミュラスはG1も狙えそうで注目です。次走はロイヤルアスコットのG2ウィンザーフォレストS.(6月15日)に向かう模様。

G3グリーンランズステークスはヒッチェンズが勝って重賞初勝利

5月21日に行われた愛G3グリーンランズS.は、ヒッチェンズが勝ちグレードレース初勝利を挙げました。前走G2ブルースクエアS.では、09年に英2000ギニーおよびセントジェームズパレスS.で2着があるデレゲーターから1・1/4馬身差の4着(14頭)と好走していました。

グリーンランズステークス(Weatherbys Ireland Greenlands Stakes)
2011年5月21日、アイルランド・カラ競馬場、芝6ハロン、約1200m、
3歳以上、G3、8頭立て、結果レース映像
着順馬名騎手
着差通算成績
主な成績
1ヒッチェンズ
Hitchens
F.ベリー1分11秒4435戦【7-3-4-21】
G2ブルースクエアS.4着
2ティドリーウィンクス
Tiddliwinks
P.スムレン
1・1/421戦【5-2-2-13】
G2ブルースクエアS.3着
3サントパードレ
Santo Padre
R.ヒューズ1・1/219戦【4-1-2-12】
G3フライングファイブS.3着(15頭)

1・1/4馬身差2着にブルースクエアS.3着のティドリーウィンクスが、3着にサントパードレ、1番人気で前走G2ネルグウィンステークス1/4馬身差2着(14頭)のシングソフトリーは4着でした。昨年このレース2着で、唯一のグレードレース勝ち馬(G3を3勝)スネーフェルは5着でした。

ヒッチェンズのバロン調教師は「6歳だけどいまが一番状態が良い。次走はロイヤルアスコットのゴールデンジュビリーでG1を狙いたい」としています。

2011年5月23日月曜日

ロケットマン、3回目の挑戦でクリスフライヤーインターナショナルスプリント優勝

シンガポールのG1クリスフライヤーインターナショナルスプリントは、今年でこのレース3回目の出走だったロケットマンが2着に4馬身差をつけて圧勝しました。6番人気のエクレールファストパスが2着に、8番人気のパーフェクトピンズが3着と、どちらも重賞未勝利馬で、1着以外は波乱の結果になりました。

クリスフライヤーインターナショナルスプリントのレース映像。動画予備1予備2


クリスフライヤーインターナショナルスプリント(KrisFlyer International Sprint)
2011年5月22日、シンガポール・クランジ競馬場、芝1200m、
3歳以上、G1、10頭立て
着順馬名騎手
調教師
着差通算成績
主な成績
1ロケットマン
Rocket Man
F.コーツィー
P.ショー
1分09秒1420戦【16-4-0-0】
G1ドバイゴールデンシャヒーン
2エクレールファストパス
Eclair Fastpass
J.ヴェレンズエラ
D.コー
4・1/217戦【5-3-2-7】
前走G3クランジスプリント2着
3パーフェクトピンズ
Perfect Pins
J.サイミー
D.ドラゴン
アタマ14戦【6-0-3-5】
G3は1戦して13頭立て8着のみ



ロケットマンは昨年のクリスフライヤーインターナショナルスプリントでグリーンバーディーから1/4馬身差2着、一昨年もセイクリッドキングダムから1/4馬身差2着でしたが、3度目の正直で勝利しました。今年のドバイゴールデンシャヒーンに続く国際G1競走2勝目。シンガポールのローカルG1であるライオンシティカップは3連覇中です。

昨年の勝ち馬グリーンバーディーは7着に、一昨年のセイクリッドキングダムは6着に終わりました。

ジターノエルナンドがシンガポール航空インターナショナルカップ優勝

5月22日に行われたG1シンガポール航空インターナショナルカップはジターノエルナンドが優勝して、09年の米グッドウッドS.以来のG1競走2勝目を挙げました。2着は昨年のG1J&Bメット馬リヴァージェテスが、3着はワイカトとイリアンが同着に。

シンガポール航空インターナショナルカップのレース映像はこちら。動画予備1予備2


シンガポール航空インターナショナルカップ(Singapore Airlines International Cup)
2011年5月22日、シンガポール・クランジ競馬場、芝2000m、
4歳以上、G1、12頭立て
着順馬名騎手
調教師
着差通算成績
主な成績
1ジターノエルナンド
Gitano Hernando
G. スコフィールド
H.J.ブラウン
2分03秒916 戦【7-2-1-6】
米G1グッドウッドS.勝ち
2リヴァージェテス
River Jetez
B.フェイデルベ
M.デコック
1/239戦【12-8-8-11】
南アG1J&Bメット勝ち
3ワイカト
Waikato
J.モレイラ
L.ラクソン
2・1/213戦【2-2-2-7】
重賞未勝利、昨年ここで4着
3イリアン
Irian
D.ビードマン
J.ムーア
2・1/217戦【4-2-3-8】
G2独2000ギニー勝ち馬

1,2着馬と3着イリアンは前走のG1香港クイーンエリザベス2世カップでそれぞれ、8着、6着、4着でした。またそこで2着だった1番人気のカリフォルニアメモリーは8着に敗れ、2走前にG1ドバイデューティーフリーを勝っている2番人気のプレスヴィスは10着でした。どスローの先行決着で、後ろから行った馬にチャンスはありませんでした。

ジターノエルナンドは英国に帰国する予定ですが、ロイヤルアスコットに登録は無く、休養目的のようです。ブラウン調教師は「海外に適したレースがたくさんあるが、現時点でどれとは決めてない」とのこと。

タターソールズゴールドカップはソーユーシンクが4馬身差で楽勝

愛G1タターソールズゴールドカップは、ソーユーシンクが2着に4・1/2馬身差をつけて楽勝し、オーストラリアからヨーロッパに移籍後は2連勝です。2着は昨年の独G1ドイチュラント賞とラインラントポカルを連勝したキャンプアノーロジスト、3着にG3を6勝馬で、2年前のこのレースで2着だったフェイマスネームが入りました。

レース映像は次のリンクから(英語、無料ですが会員登録が必要です)
Tattersalls Gold Cup (Group 1) - At The Races


タターソールズゴールドカップ(Tattersalls Gold Cup)
2011年5月22日、アイルランド・カラ競馬場、芝10f110y、約2112mm、
4歳以上、G1、5頭立て
着順馬名騎手
調教師
着差通算成績
主な成績
1ソーユーシンク
So You Think
R.ムーア
A.オブライエン
2分14秒0814 戦【10-2-1-1】
オーストラリア時代にG1競走5勝
2キャンプアノーロジスト
Campanologist
L.デットーリ
S.ビンスルール
4・1/228戦【9-5-4-10】
グレード競走5勝2着5回(G1戦2勝)
3フェイマスネーム
Famous Name
P.スムレン
D.ウェルド
2・1/224戦【12-6-3-3】
仏ダービーなどG1で2着3回


ムーア騎手はソーユーシンクについて「トビの大きい馬で、他の馬が2完歩必要な距離を1完歩で進める」とレース後に語っています(大げさすぎる気もするが笑)。ソーユーシンクの次走は6月15日のG1プリンスオブウェールズS.です。ブックメーカー各社は今回の勝利でキングジョージおよび凱旋門賞に関してもソーユーシンクを1番人気にしていますが、オブライエン調教師は「次走以降のことは未定」としています。

またオブライエン調教師は「彼はこれまでわたしたちが見てきたのとは違う別の生き物で、今年彼を地球のこちら側でレースさせることが出来てとても幸運だ」と興奮している様子。

CURRAGH Easy Group 1 win for 'incredible' So You Think - Racing Post

ソーユーシンクの前走G3ムーアズブリッジS.のレース映像はこちら。
Mooresbridge Stakes - At The Races

ゴルディコヴァがイスパーン賞2連覇でG1競走13勝目(レース映像あり)

BCマイル4連覇を目指すゴルディコヴァ Goldikova が仏G1イスパーン賞に出走し、クビ差で勝ちました。ゴルディコヴァが3着以内を外したのは2年前のこのレースだけで、昨年も勝っているとはいえゴルディコヴァにとっては長めのレースですが、現役最後とされるシーズンの初戦を勝利で飾りました。

ゴルディコヴァは昨年このレースを勝ったあと、ロイヤルアスコット開催の英G1クイーンアンS.に出走して優勝しています。今年もクイーンアンに向かう可能性が高いはずですが、ヘッド調教師は慎重に「オーナーと話し合ってから」と述べるに留めています。

2011年イスパーン賞のレース映像は次の動画です。同じ白と水色の勝負服2頭のうち、後ろ(2番手)を走る白い帽子がゴルディコヴァです。


イスパーン賞(Prix d'Ispahan)
フランス・ロンシャン競馬場、芝1850m、4歳以上、G1、2011年5月22日
着順馬名騎手
調教師
馬主
着差通算成績
主な成績
1ゴルディコヴァ
Goldikova
O.ペリエ
F.ヘッド
ヴェルテメール兄弟
1分51秒0021戦【15-3-2-1】
BCマイル3連覇などG1競走13勝
2シリュスデゼーグル
Cirrus Des Aigles
C.スミヨン
C. バランドバルブ
J. デュプイ
クビ27戦【7-10-5-5】
G2ドラール賞などグレードレース3勝
3Rajsaman
ラジサマン
T.ジャルネ
F.ヘッド
S. N. アル・ロマイシ
3/414戦【5-1-2-6】
グレードレース3勝

クビ差2着のシリュスデゼーグル Cirrus Des Aigles は昨年のジャパンカップでブエナビスタ(1位入線も2着に降着)から4・3/4馬身差の9着と外国馬では最先着しています。また前走のG1ガネー賞ではプランテュールから2馬身差3着でした。

昨年の香港マイルでエーシンフォワードと4着同着だったラジサマンが3着に。前走G2ミュゲ賞でG1馬バイワードを負かして優勝していました。

2番人気で昨年のこのレース2着だったバイワードは1着から約7馬身差5着に、昨年のG1ジャンプラ賞勝ち馬ディックターピンは1着から25馬身以上離された最下位9着でした。ディックターピンのオーナーは「馬場が速すぎた」としていますが、距離が長かったのかもしれないし、また前走は得意のマイルG1ロッキンジS.でもキャンフォードクリフスから6馬身差4着と(この馬にしては)大敗しており、本調子に無い可能性もあります。

2011年5月22日日曜日

プリークネスステークスはシャックルフォードが優勝(レース映像あり)

アメリカ3歳クラシック競走2冠目プリークネスステークス(G1、ピムリコ競馬場、約1900m)は、ケンタッキーダービー4着だったシャックルフォード Shackleford がケンタッキーダービー馬アニマルキングダム Animal Kingdom を半馬身差押さえて優勝しました。3着はケンタッキーダービー不出走組のアストロロジー Astrology が入りました。勝てば1着賞金に加えて4.4億円のボーナスがもらえたダイアルドイン Dialed In は4着でした。

プリークネスステークス(G1)の結果 - JRA


プリークネスステークスのレース映像はこちら。5番枠発走の鼻面の白いのがシャックルフォード、11番枠発走がアニマルキングダム。


向こう正面に入ったところで2番手だったシャックルフォードが優勝、3番手だったアストロジーが3着なので、道中最後方から2番手で競馬をしたアニマルキングダムと最後方だったダイアルドインは位置取りが悪すぎたかなと思います。

シャックルフォードはG1フロリダダービーでダイアルドインの2着ですが、グレード勝ちは無く、プリークネスS.がグレードレース初勝利です。

アストロロジーは2歳時にG3イロコイステークス勝ち。今年はG3サンランドダービーおよびG2ジェロームステークスを連続2着してここへの出走でした。

5代血統表(シャックルフォードアニマルキングダムアストロロジー
シャックルフォードとアストロロジーは4代内にセクレタリアト、ファピアノ、Dr. Fager、Hold Your Peace が共通していて、素人目には血統が似ているように見えますが、専門家に任せます。


三冠最終戦ベルモントステークスは現地時間6月11日、日本時間12日に行われます。ケンタッキーダービー2着のネーロがプリークネスをスキップして万全の状態で出てきそうです。プリークネス上位馬ではダイアルドインがベルモント回避の姿勢を見せていますが他の馬については不明です。

ケンタッキーダービーはアニマルキングダムが優勝(レース映像あり)

愛2000ギニーはロデリックオコナー Roderic O'Connor が優勝

現地時間5月21日に行われたG1愛2000ギニー(カラ競馬場・芝8ハロン約1609m、8頭立て)は、前走英2000ギニーで2番人気に押されながら11着と大敗していたロデリックオコナー Roderic O'Connor が逃げ切って優勝、英2000ギニーで2着だったドバウィゴールド Dubawi Gold が道中最後方から追い込んで2着に入りました。3着は6番人気のオラクル Oracle

愛2000ギニーのレース映像はこちらから。無料ですが、会員登録が必要です。

ロデリックオコナーの英2000ギニー大敗は、逃げて圧勝したフランケルを追いかけすぎたことが原因とされており、普通に走れたここではG1クリテリウムアンテルナシオナル勝ち、またG1デューハーストS.でフランケルの2着という実績どおりの結果を出しました。また鞍上のジョセフ・オブライエンは17歳にして初クラシック制覇。いくら昨年のアイルランド見習い騎手リーディングでトップ(他2人とトップを分けた)だったといっても、今回騎乗機会に恵まれたのは父がロデリックオコナーを管理するエイダン・オブライエン調教師であることが大きいとは思いますが、勝ちきったんだから褒めるしかないです。

2着のドバウィゴールドの、英2000ギニーでの2着はロデリックオコナーら有力どころが自滅したことに恵まれたという評価も可能でしたが、愛2000ギニーも2着に入り決してフロックではなかったことを証明しました。しかしリチャード・ヒューズ騎手は「追い出してから3,4度、手前を変えてしまい、スピードに乗るまでが遅すぎた」というようなことを述べているので、スムーズなら逆転もあったかもしれません。

ロデリックオコナーの次走については「エプソムかフランス」とのことで、6月4日の英ダービー(芝12f10y、約2423m)、または6月5日のジョッケクルブ賞(仏ダービー、芝2100m)のようです。セントジェームズパレスでフランケルと対戦するよりは距離延長のリスクをとったほうが賢明と考えているのかもしれません。

英2000ギニーは無敗のフランケルが楽勝(レース映像あり)
フランケルはダービー回避、マイル戦のセントジェームズパレスステークスへ
エリザベス女王のカールトンハウスがダンテステークス優勝
仏2000ギニーはティンホースがG1初勝利、ディープインパクト産駒バロッチは6着

ソールパワーが英G2テンプルステークス優勝、オーバードーズ Overdoseは7着(レース映像あり)

現地時間5月21日に行われたイギリスG2テンプルステークスに、ハンガリーの名スプリンターオーバードーズ Overdoseが出走しましたが、12頭立て7着に敗れました。直線1200mの競馬で、スタート直後に1-3番手につけたオーバードーズですが、先行していた3頭が7、8,10着(たぶん)に終わった競馬でペースが速すぎたのかもしれません。

テンプルステークスのレース映像はこちら。6番枠のシャドウロール装着馬がオーバードーズ、隣の5番枠が勝ち馬ソールパワーです。下のYouTubeの動画はテレビ直撮りのため画質は悪いです。



テンプルステークスを勝ったのは、昨年8月の英G1ナンソープステークスを単勝100倍の人気薄で勝ったソールパワー Sole Power。あの勝利がフロックで無いことを証明し、これでG1競走2勝目(グレードレースも2勝目)です。前走は英G3パレスハウスS.で優勝したタンジェリンツリーズ Tangerine Trees(テンプルS.は先行し10着)から1/2馬身差の3着でした。

昨年のこのレース勝ち馬で、07年ナンソープS.と08年ゴールデンジュビリーS.と英G1競走2勝の優勝馬キングスゲートネイティヴ Kingsgate Nativeが昨年12月のG1香港スプリント以来の出走で2着(2番人気)に入りました。

3着はプロヒビット Prohibit。グレードレース出走は6回目で3着以内に入るのは今回が2回目(未勝利)ですが、昨年の仏G1アベイユドロンシャン賞では21頭立て6着に入るなど安定して走っています。

他の人気馬ではG1ナンソープステークス2連覇(08年、09年)のボーダレスコットBorderlescott が4着、昨年9月の英G1スプリントカップ勝ち馬マーカブ Markab が11着でした。


オーバードーズが負けるのは昨年8月のドイツG2ゴルデネパイチェ賞以来、2走ぶりのことで、これで通算成績は17戦15勝となりました。5月17日のレーシングポストが伝えるところによると、オーバードーズの次走はロイヤルアスコット開催の6月14日にアスコット競馬場で行なわれる英G1キングズスタンドS.(芝5ハロン、約1006m)の予定でした。当日はフランケルやグランプリボスが出走予定のセントジェームズパレスS.も行われます。また同記事でオーバードーズの共同馬主の一人は秋のアベイユドロンシャン、BCスプリントにも出走する可能性があるとし、またハンガリーのファンの期待にこたえて来年も現役を続け、それから種牡馬入りしたいという考えを述べていましたが、次走を含めて今回の敗戦で計画変更になる可能性もあり、さてどうなりますか。


ソールパワーもキングズスタンドS.へ、その後はナンソープS.を目指しているとのこと。

2011年5月21日土曜日

グランプリボスが検疫厩舎に入厩、イギリス遠征へ

NHKマイルカップを勝ってG1競走2勝目としたグランプリボス Grand Prix Boss は英G1セントジェームズパレスステークスで英2000ギニー勝ち馬だけでなく仏2000ギニー勝ち馬と対戦する可能性も高そうです。


グランプリボス号がイギリス遠征へ - JRA
グランプリボスは栗東トレーニングセンターの検疫厩舎に入厩し、5月27日に成田空港から出国する予定であると、JRAが発表しました。


グランプリボスは6月14日にアスコット競馬場で行なわれるヨーロッパ3歳マイル王決定戦セントジェームズパレスステークスに出走予定で、これには英2000ギニーを圧勝したフランケル Frankel も出走を予定していることはすでに記事にしました。
フランケルはダービー回避、マイル戦のセントジェームズパレスステークスへ
英2000ギニーのレース映像 - YouTube


さらに、5月15日付けレーシングポストの記事によると、バロッチらを負かして仏2000ギニーで優勝したティンホース Tin Horse も仏ダービー(6月5日)ではなくセントジェームズパレスS.を考えているようです。ティンホースのオーナーのレーシングマネージャーが「調教師はセントジェームズパレスS.について真剣に考えているようだ」と述べています。血統的に2100mの距離が持たないとは思わないので、オーナーが仏ダービーとどちらを選ぶかによります。
仏2000ギニーのレース映像 - YouTube

ティンホースがセントジェームズパレスを選ぶ場合、グランプリボスは、デューハーストS.および英2000ギニーとG1競走2勝のフランケル、仏2000ギニー優勝のほか 2歳G1で2着2回のティンホースらと対決することになります。


他にも日本時間で21日夜(今夜)に行なわれる愛2000ギニーで優勝した馬もセントジェームズパレスに出走してくる可能性があるので注目です。愛2000ギニーは、英2000ギニー2着のドバウィゴールド、今年初戦の英2000ギニーは11着に敗れたものの2歳G1で1勝2着1回のロデリックオコナー、G3戦2勝馬ダンボインイエクスプレス(前走マイルG3のレース映像) が有力どころです。

2011年5月19日木曜日

ブラックキャビア、今期はもう出走せず来シーズンに備える

BTCカップを勝って13戦全勝、G1競走6勝目をあげたブラックキャビア Black Caviar は、今シーズンはもう出走せず休養に入るとのこと。ブラックキャビアを管理するピーター・ムーディー調教師が述べました。

Black Caviar out of Doomben 10,000 - ABC Sport

オーナーと調教師が話し合って決めたとのこと。「状態には何の問題もありません。今シーズンはこれで終わりにすると決めただけです」としています。来シーズンのどのレースから始動するかなどについては「まだ何も決まっていません。決まっていることは休養に入ることと、春(日本では秋)にメルボルンの競馬に戻ってくることです」と述べ、また12月に香港に遠征するかどうかも未定であるとのこと。

ブラックキャビアは出走するとされていたドゥームベン10000に優勝した場合、1シーズンG1競走7勝となり、これはオーストラリア競馬史上歴代単独2位になるはずでした(1位は Tulloch が1957-58年に記録した10勝)。

休養に入る理由は不明ですが、今シーズンは1200のG1レースがもう無いことは理由のひとつだと思われます。ドゥームベン10000は芝1350m、ハンデを嫌って出走しないことになったストラドブロークH.は1400mです。ブラックキャビアはこれまで1200m以下のレースしか出走経験がありません。


ちなみに5月28日のドゥームベン10000には、G1でブラックキャビアの2着が3回もあるハイリスト Hay Listが出走する予定です。

ブラックキャビア Black Caviar が BTCカップも勝って13戦全勝(レース映像あり)

2011年5月18日水曜日

ジェントゥー、天皇賞(春)出走の代償?

今年の天皇賞・春に出走し7馬身差9着だったフランスのステイヤー、ジェントゥー Gentoo が6月16日に行なわれるヨーロッパの長距離最強古馬決定戦のひとつ、G1アスコットゴールドカップに出走しない可能性があるようです。レーシングポストによるとどうやら天皇賞・春に遠征したことで馬体重が激減したことも原因っぽいですね。それだけとは限らないですが。

French fancy Gentoo could miss Gold Cup - Racing Post

ジェントゥーのアラン・リヨン調教師は「遠征で馬体重を大きく減らしてしまったが、今は戻った。アスコットに向けて準備が整うという確信はない」と述べています。そういうわけで、もしゴールドカップに出ないのであれば、8月のG2ケルゴルレイ賞(ドーヴィル競馬場、芝3000m)を使う模様。その後はおそらく昨年制したカドラン賞(4000m、10月2日)とロイヤルオーク賞(3100m、10月23日)の両G1に向かうと思われます。


原発事故があったのに日本まで来てくれたんだから、ジェントゥーと陣営には良いシーズンをすごしてほしいのですが。夏以降に期待です。

アスコットゴールドカップには、昨年の勝ち馬ライトオブパッセージのほかにも、愛ダービーやコロネーションカップなどG1競走4勝のフェイムアンドグローリー、昨年のG1愛セントレジャー勝ち馬サンズフロンティアズ、G3オーモンドS.で復活したセントニコラスアベイなどが出走予定です。

天皇賞・春に出走予定のジェントゥーについて
フェイムアンドグローリーが今季初戦を勝利
愛セントレジャー、ポップロックは最下位

ゴルディコヴァの半妹ガリコヴァ Galikova がG3クレオパトル賞優勝

5月7日にフランス・サンクルー競馬場で行われた3歳牝馬限定G3クレオパトル賞(芝2100m、8頭立て)は、ゴルディコヴァ Goldikova の半妹ガリコヴァ Galikova が2着に3馬身差をつけて快勝しました。このあとは6月12日のG1ディアヌ賞(シャンティー競馬場、芝2100m、フランスオークス)に出走する予定です。

レース映像。白い帽子、白の袖に青の胴の勝負服がガリコヴァです。


2着には4番人気のアドベンチャーシーカー Adventure Seeker が、さらに2馬身離れた3着は3番人気のウェヴァリング Wavering。前走同じサンクルー競馬場2100mのG3ペネロペ賞で2着していた2番人気のピリカ Pirika は1着から9馬身離された6着でした。2-5着まではグレードレース初出走馬です。


ガリコヴァはこれで通算4戦3勝。唯一の敗戦は2歳牝馬G1マルセルブサック賞で1着から5・1/4馬身差の5着(8頭立て)でした。ガリコヴァの父はガリレオ。父アナバーのゴルディコヴァよりは血統的に距離が持つのではないかと考えられ、ゴルディコヴァがザルカヴァの3着に終わったディアヌ賞でも注目されます。現時点では仏1000ギニー勝ち馬ゴールデンリラックもディアヌ賞に出走する模様です。


ちなみにクレオパトル賞は1999年にサンデーサイレンス産駒のサンデーピクニックが勝利しています。サンデーピクニックはその次走の英オークスに出走し4着でした。


ゴルディコヴァは今週末5月22日のG1イスパーン賞に出走予定です。09年は7着、昨年は優勝しています。

BCマイル三連覇へ視界良好、ゴルディコヴァがG1イスパーン賞に勝利
ゴルディコヴァが史上初BCマイル3連覇
ゴルディコヴァ、BCマイル4連覇目指す

2011年5月17日火曜日

英G2ミドルトンS.はミッデイ Midday が貫録勝ち

5月12日に英ヨーク競馬場で行われたG2ミドルトンステークス(芝・約2092m、8頭立て)は、昨年のG1ブリーダーズカップ・フィリーアンドメアターフ2着以来の出走だったミッデイ Midday が2馬身差で快勝しました。ミッデイは他の出走馬より1.8kg重い斤量も関係ありませんでした。

2着は伊G3セルジオクマニ賞勝ち馬サジハー Sajjhaa、2着から4馬身差の3着に、準重賞3勝で昨年の英オークス15頭立て8着のタイムピース Timepiece が入りました。上位3頭は今年初出走馬でした。昨年の牝馬G1ファルマスステークス勝ち馬ミュージックショー Music Show は2番人気4着でした。ミュージックショーにとっては、1マイルより長いレースへの出走はこれが初めてであり、距離が長かったかもしれません。


ミドルトンS.のレース映像は次のリンクからどうぞ。ピンクの帽子がミッデイ、ゴドルフィンブルーの勝負服が2着のサジハーです。
totesport.com Middleton Stakes (Fillie Group 2) - Sporting Life

ミッデイはこれまでG1を5勝(ナッソーステークス2連覇、BCフィリーアンドメアターフなど)していましたが、G2、G3のレースに勝つのは今回のミドルトンS.がはじめてで、グレードレース6勝目です。次走は6月5日のG1コロネーションカップ(アスコット競馬場・芝12f)の予定です。

昨年2010年のコロネーションカップはフェイムアンドグローリーが優勝(結果、レース映像など)

ヨークシャーオークスはミッデイが優勝、スノーフェアリーが2着、1番人気サリスカはゲート膠着(レース映像あり)

バロッチは仏ダービー回避、マイル路線へ

ディープインパクト産駒バロッチはジョッケクルブ賞(フランスダービー、Prix du Jockey Club、シャンティ競馬場・芝2100m)には向かわず、マイル路線に進むとのこと。

【仏2000ギニー】ディープ産駒バロッチ豪脚発揮も6着 ― スポニチ Sponichi Annex 競馬
E・ルルーシュ師は「(略)仏ダービーは回避し、今後もマイル路線で戦う」


仏2000ギニー前に、バロッチと同じウェルデンシュタイン家が馬主の Prairie Star がスミヨン騎手騎乗で仏G2オカール賞(ロンシャン・芝2200m)を勝利しています。Racing Postに仏2000ギニー前に掲載された記事によるとルルーシュ調教師は Prairie Star について、「7月14日のパリ大賞典(芝2400m)が主な目標だ。(同馬主の)バロッチが仏ダービーを予定しているが、Prairie Star も仏ダービー出走の可能性がある」と述べていましたが、このあとバロッチは仏2000ギニーで6着に負けたためでしょう、スポニチの記事どおり仏ダービーには出走しない模様です。


現時点では6月14日の英3歳マイルG1セントジェームズパレスS.に登録があります。バロッチが出走するかは不明ですが、このレースには英2000ギニー楽勝のフランケルと、NHKマイルカップを勝ったグランプリボスが出走予定です。

あるいはフランスの1600mのレースであれば、6月12日のG3ポール・ド・ムーサック賞から7月3日のG1ジャンプラ賞(どちらもシャンティ競馬場)という路線が有力だと考えられます。続報があり次第紹介します。

英2000ギニーは無敗のフランケルが楽勝(レース映像あり)
仏2000ギニーはティンホースがG1初勝利、ディープインパクト産駒バロッチは6着

2011年5月16日月曜日

メイセイオペラ産駒は7着の韓国ダービー

韓国3歳三冠レース第1冠の KRA Cup Mile を優勝したメイセイオペラ産駒のソスルッテムン Soseuldaemun も出走した韓国ダービー(ダート1800m)は、おそらく重賞初出走の Gwangyajeil が勝ち、2・1/2馬身差2着に唯一頭の牝馬で KRA Cup Mile 5着だった Useung Touch が入りました。

レース映像はこちら。6番枠のピンクの勝負服、赤いメンコ装着馬がソスルッテムン。


Gwangyajeil の5代血統表。Gwangyajeil はここ2走を印象的な勝ち方をしていたようで、1番人気でした。


メイセイオペラ産駒ソスルッテムンは KRA Cup Mile から26kg減という馬体重と、スタート直後にせまくなって後方からの競馬になったのがひびいたのか、道中追い上げて見せ場を作ったものの7着に終わりました。三冠最終戦は10月の Minister of FAFF Cup(ダート2000m)だそうです。

過去記事メイセイオペラ産駒が勝った韓国・KRAカップマイルのレース映像

ブラックキャビア Black Caviar が BTCカップも勝って13戦全勝(レース映像あり)

5月14日にオーストラリアのドゥームベン競馬場で行われたG1 BTC Cup(芝1200m)は、世界最強の呼び声も高いブラックキャビア Black Caviar が2着に2馬身の差をつけて完勝しました。これで13戦13勝、G1は6勝目、グレードレース10勝目です。

ブラックキャビアは3番手を進む、ピンク地に黒の水玉の勝負服です。レース動画、画質はイマイチですが。予備1


2着は前走G1オールエイジドS.(芝1400m)を3・1/4馬身差をつけて勝っていたハイリスト Hay List で、ブラックキャビアの2着になるのはこれが3回目(いずれもG1)です。ただし、ブラックキャビアとの着差は3・1/4馬身、2・3/4馬身、2馬身と詰まってきています。単純計算で3-4走後には逆転できるので頑張ってもらいたい。

2着から4・3/4馬身差の3着にはG2競走2勝馬のバッファリング Buffering が入りました。


ブラックキャビアの次走ですが、5月28日のG1ドゥームベン10000(芝1350m)に出走する模様です。6月11日の総賞金100万オーストラリアドル(約8500万円)のG1ストラドブロークハンデキャップ(芝1400m)について、ブラックキャビアの負担重量は60.5kgと発表されたため、これには出走しないとのこと。ストラドブロークH.における最高斤量は1912年の Pittsworth Gun が背負った63kgであり、(ブラックキャビアは牝馬なので)2.5kgのセックスアローワンスを考慮すると実質64kgという、出走すれば過去最高の負担重量です。なおハイリストはドゥームベン10000からストラドブロークH.へ向かう可能性が高そうです。

追記
ブラックキャビアはドゥームベン10000には出走せず、来シーズンまで休養入りすると発表されました。
ブラックキャビア、今期はもう出走せず来シーズンに備える

2011年仏2000ギニーのレース映像

仏2000ギニーのレース映像がYouTubeにあったので紹介します。すぐ消されそうな気もしますが。

上位5頭までの勝負服は上の画像の通りです。勝った Tin Horse は内を進む芦毛の馬。バロッチは白い帽子、青の勝負服、シャドウロール装着の後方2番手から競馬をしています。



仏2000ギニーはティンホースがG1初勝利、ディープインパクト産駒バロッチは6着

仏2000ギニーはティンホースがG1初勝利、ディープインパクト産駒バロッチは6着

2011年5月15日にロンシャン競馬場・芝1600mで行われたフランス3歳牡馬クラシック第1冠、G1プール・デッセ・デ・プーラン(仏2000ギニー)は、ティンホース Tin Horse が優勝、これがG1初勝利です。父ディープインパクトということで注目されたバロッチ Barocci(クリストフ・スミヨン騎乗)は6着(1着から4~4.5馬身差ぐらい)でした。

仏2000ギニーの出走馬全頭の紹介(当ブログ記事)と全着順(フランスギャロップ)


ティンホースは昨年モルニ賞およびジャンリュックラガルデール賞と2歳G1で2着2回、今年初戦だった前走のフォンテーヌブロー賞では僅差3着でした。

2着は前走のG3ジェベル賞など仏G3で2着2回のハバナスモーカー Havane Smoker、3着にはグレードレース初出走のベノマス Venomousと比較的人気薄の2頭が2,3着。G1ジャンリュックラガルデール賞でティンホースに2・1/2馬身差をつけて勝ったウートンバセット Wootton Bassett は今年初出走が原因なのか5着に、バロッチの前走フォンテーヌブロー賞の勝ち馬グラスウェジアン Glaswegian は8着でした。

4着に入った Temps Au Temps(フランス語だと「タンオタン」という感じに読むっぽい)はバロッチと同じレースに2走続けて出走しており、バロッチが勝った準重賞オムニウム2世賞では5着、バロッチ4着のフォンテーヌブロー賞では10着とバロッチが2戦連続で先着していただけに、この馬よりは前でゴールできると思っていたのですが、短クビ+短クビ差だけ先着を許してしまいました。


バロッチの次走は不明ですが、6月5日のジョッケクルブ賞(仏ダービー、2100m)、6月14日のセントジェームズパレスS.(1600m)、7月14日のパリ大賞典(2400m)に登録があります。レース振りから距離を伸ばした方が良さそうにも見えるし、バロッチの母バステットはG1メルボルンカップ(3200m)勝ち馬マイトアンドパワーの半妹でもあり、血統的にも2100mの距離も持つか、むしろ向くかもしれないので、ぜひ仏ダービーに向かってほしいです。(セントジェームズパレスS.でフランケルおよびグランプリボスとの対決も見てみたいですが)


以下パリスターフに掲載されているレース画像です。レース映像は見つかったら紹介します。(あったので追加しました)



Poule d'Essai des Poulains - Paris Turf

上から順に1-5着までの勝負服、バロッチは水色の勝負服、白い帽子にシャドウロール装着馬です。スタートで後手を踏んで後ろから2番手の競馬。前にいた馬が1,2,5着なので後ろから行き過ぎたのが敗因でしょう。














【詳報】ディープ産駒バロッチが仏リステッド戦オムニウムII賞に優勝
ディープインパクト産駒バロッチは仏G3で僅差4着

仏1000ギニーはゴールデンリラック Golden Lilac が優勝(レース映像あり)

2011年5月15日にロンシャン競馬場・芝1600mで行われたプール・デッセ・デ・プーリッシュ(仏1000ギニー)は、3戦無敗だったゴールデンリラック Golden Lilac(オリビエ・ペリエ騎乗、アンドレ・ファーブル調教師)が2着に3馬身差をつけて勝ち、G1初勝利をあげました。

道中2番手を進む赤い帽子がゴールデンリラックです。


ゴールデンリラックの前走G2ガロット賞で5着だったグロリアスサイト Glorious Sight が2着に、3着にはG2で2着2回があるワイルドウィンド Wild Wind が入りました。G1英1000ギニーで3着だったマカーシド Maqaasid は8着、同レース4着のノヴァホーク Nova Hawk が4着でした。


ゴールデンリラックは父ガリレオ、母の父デインヒルという血統でこれは英2000ギニー勝ち馬フランケルと同じです。母グレイリラス Grey Lilas はG1ムーランドロンシャン賞勝ち馬で、仏1000ギニーは2着、仏オークスは3着で、ゴールデンリラックは母が出来なかった仏牝馬クラシック制覇を成し遂げました。ちなみに上位4着までは父か母父がサドラーズウェルズ系です。

ゴールデンリラックはレース動画を見る限り、折り合いに問題は無いのでディアヌ賞(仏オークス、芝2100m)もいけそうです。オーナーの Gestut Ammerland は昨年ロペテヴェガで仏牡馬クラシックの仏2000ギニー、仏ダービーの2冠を制しており、2年連続のクラシック2冠も夢ではありません。

2011年5月15日日曜日

ファーストデュードがやっと重賞初制覇

5月6日にチャーチルダウンズ競馬場で行われたG3アリシーバステークス(9ハロン)は、グレードレース未勝利だったファーストデュード First Dude が優勝、ようやく初重賞制覇を挙げました。

4,5番手を進む赤い帽子(7番)がファーストデュードです。


ファーストデュードは昨年ブルーグラスS.3着、プリークネスS.2着、ベルモントS.3着、ハスケル招待H.3着、トラヴァースS.3着と昨年G1で5戦連続好走したものの、いまだ重賞未勝利でした。


アリシーバS.は6着までがハナ、アタマ、クビ、クビ、ハナ差という大接戦でした。2着は09年のUAEダービー勝ち馬リーガルランサム Regal Ransom が09年スーパーダービー2着以来のグレードレース6戦ぶりの連対。3着は重賞初出走のエクイストリオ Equestrio でした。

昨年のクラークハンデキャップ、今年のドンハンデキャップとG1を連勝したジャイアントオーク Giant Oak は5着、そのジャイアントオークを前走G2ニューオーリンズハンデキャップで3着に負かしていたミッションインパジブル Mission Impazible は7着でした。この2頭は上位馬より2.7kg斤量が重かったのも効いたかもしれません。


2010年ハスケル招待H.(レース映像あり)
2010年ベルモントステークスは Drosselmeyer が優勝(レース映像あり)
2010年プリークネスステークスの結果(レース映像)
ドンH.はジャイアントオーク Giant Oak が優勝

キャンフォードクリフスがG1ロッキンジステークス優勝(レース動画あり)

5月14日に行われた英G1ロッキンジステークス(ニューベリー競馬場、芝1マイル、約1609m)は昨年マイルG1を3勝したキャンフォードクリフス Canford Cliffs が10ヶ月ぶりの実戦でしたが、2着に1・1/4馬身差をつけて楽勝しました。これでBCマイル4連覇を目指す女傑ゴルディコヴァや、英2000ギニーを楽勝したフランケルらとの対決が楽しみになりました。

レース動画は以下から。オレンジと黒の帽子がキャンフォードクリフスです。予備1(Sporting Life)


ロッキンジステークス2着は昨年のイタリアダービー(G2、2200m)などグレードレース3勝馬のワースアド Worthadd(おそらくイタリア外での初出走)、3着は昨年の英G2サマーマイルS.など、グレードレース4勝のプレミオロコ Premio Loco(昨年G1サセックスS.3着)。

昨年の仏G1ジャンプラ賞勝ち馬で、英2000ギニー、仏2000ギニー、セントジェームズパレスS.の3歳マイルG1で3戦連続2着していたディックターピン Dick Turpin は4着、昨年のエクリプスS.および2連覇中のチャンピオンS.とG1を3勝しているトワイスオーヴァー Twice Over はドバイWC9着以来の出走でしたが、6着でした。こちらは距離不足だったでしょうか。


キャンフォードクリフスの次走は、ゴルディコヴァも出走してくる可能性のあるG1クイーンアンS.が予定されています。

ゴルディコヴァ、クイーンアンS.に勝利、G1-9勝目を挙げる(レース動画あり)

キャンフォードクリフスの5代血統表。母の父マルジュは今年の桜花賞馬マルセリーナと共通します