5月7日(日本時間5月8日)に行われた第137回ケンタッキーダービーはアニマルキングダム Animal Kingdom が優勝、2着にネーロ Nehro、3着はムーチョマッチョマン Mucho Macho Man でした。アニマルキングダムのヴェラスケス騎手とモーション調教師はどちらもケンタッキーダービー初勝利です。
ケンタッキーダービーのレース映像はこちら。予備1、予備2、予備3、どれもYouTubeのものです。
Kentucky Derby(G1)
第137回ケンタッキーダービー
チャーチルダウンズ競馬場・10ハロン(約2000m)
3歳以上、19頭立て
着順 | 勝負服 | 馬名 | 性 齢 | 騎手名 | 着差 | 前走レース | 前走 成績 |
1. | アニマルキングダム | 牡3 | J.ヴェラスケス | 2分02秒04 | G3スパイラルS. | 1着 | |
2. | ネーロ | 牡3 | C.ナカタニ | 2・3/4 | G1アーカンサスダービー | 2着 | |
3. | ムーチョマッチョマン | 牡3 | R.マラージ | クビ | G2ルイジアナダービー | 3着 |
アニマルキングダムはこの勝利で通算5戦3勝2着2回。重賞勝ちは前走3月26日のスパイラルステークス(レース映像)に続く2勝目です。デビュー以降の4戦は、オールウェザー(AW)1700m 2着→AW 1800m 1着→芝1600m 2着→AW 1800m 1着のため、ダート出走および2000mのレースに出走するのも初めてだったのですが、見事な勝利で3歳世代トップに立ちました。
アニマルキングダムの5代血統表。父はブラッシンググルーム系の Leroidesanimaux(米芝マイルG1競走3勝のほかBCマイル2着)、その父はバブルガムフェローの半兄キャンディストライプ。母ダリシアはドイツG3など2勝馬。ダリシアは社台グループが09年に購入しており、ダリシアの2010は社台サラブレッドクラブで募集リストに掲載されています(4月30日時点、募集価格は5月中旬頃の発表)。
ケンタッキーダービー初勝利となったベラスケス騎手はもともとG1ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルの勝ち馬で前売り2番人気のアンクルモー Uncle Mo に騎乗予定でしたが、このアンクルモーは金曜朝に回避を発表、しかしアニマルキングダムに騎乗予定だったロビー・アルバラド騎手が水曜日のチャーチルダウンズ第3レース本馬場入場の際に落馬し、馬に踏まれて鼻の骨を折る負傷をしたことをきっかけに、ベラスケス騎手へ乗り替わりになっていました。木曜日の時点では、アルバラド騎手のエージェントは土曜日には騎乗再開できると話していたのですが、アニマルキングダムのオーナー側が金曜日に?リスクは犯せないとベラスケス騎手へ替えることを決めたそうです。ちなみにアルバラド騎手は確かに土曜日に復帰しており、ケンタッキーダービーの4レース前、第7レースG1ヒューマナステークスでは単勝17倍のサシーイメージ Sassy Image に騎乗し見事優勝しています。アルバラド騎手もケンタッキーダービー未勝利です。
ケンタッキーダービー2着は前走G1アーカンサスダービー1/4馬身差2着のネーロ。アーカンサスダービー優勝のアーチアーチアーチ Archarcharch は15着でした。ネーロは前々走ルイジアナダービーも2着ですが重賞は未勝利であり、ほかに下級戦を1勝しているだけ。今回の2着でアメリカ3歳世代における最強の1勝馬になりました(笑)
今回1頭だけスリーエム(3M)社がスポンサーになることで注目されたムーチョマッチョマンは見事に3着ゲット。スリーエムの赤いロゴがパンツに入っている様子が次の画像で確認できました(画質はよくないですが)。他のジョッキーはこれが自動車メーカー「ダッジ」のロゴでした(その下の RAM という車種のロゴ)。
巨大メーカー3Mが競走馬ムーチョマッチョマンのスポンサー!になった経緯
前走G1フロリダダービー勝ち馬で1番人気だったダイアルドイン Dialed In は8着、ルイジアナダービーでネーロおよびムーチョマッチョマンを負かして優勝したパンツオンファイアー Pants on Fire は9着でした。
今年は騎手をめぐる物語が記憶に残るケンタッキーダービーになりました。
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