2012年1月31日火曜日

米G2フォワードギャルS.、ブロードウェイズアリバイが約17馬身差圧勝

1月29日に行われた3歳牝馬限定の米G2フォワードギャルS.(ダート7ハロン)は、重賞初出走のブロードウェイズアリバイが、2着に16・3/4馬身差をつける圧勝で3連勝、通算4戦3勝としています。またプレッチャー調教師はこの直後のホーリーブルS.も勝って重賞連勝です。

2着のセイアノヴィナはBCジュベナイルフィリーズこそ10着に終わりましたが、前走G3オールドハットS.(ダート6ハロン)で2着。7月にもG2で2着しています。また3着馬サクリスティはそのオールドハットS.の勝ち馬であり、このメンバーでこの圧勝なら短距離G1を勝つ可能性はかなり高そう。

ブロードウェイズアリバイの5代血統表。 ひとつ上の姉に米G1マザーグースS.(ダート8.5ハロン)3着馬アールジプシーゴールド(父バーナディニ)がいます。


2012年フォワードギャルS.のレース映像。逃げるのがブロードウェイアリバイ。外目の2番手を追走するのが2着セイアノヴィナです。

フォワードギャルステークス(Forward Gal Stakes)
2012年1月29日、アメリカ・ガルフストリームパーク競馬場、ダート7ハロン
3歳牝馬、G2、6頭、レース結果(PDF)、総賞金20万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ブロードウェイズアリバイ
Broadway's Alibi
3牝
2.2倍
J.ヴェラスケス1分21秒944戦【3-1-0-0】
重賞初出走
2セイアノヴィナ
Say a Novena
3牝
5.2倍
E.トゥルージロ16・3/49戦【3-4-0-2】
ステークス2勝
3サクリスティ
Sacristy
3牝
3.6倍
K.デザーモ25戦【2-2-1-0】
G3オールドハットS.1着

米G3ホーリーブルS.、アルゴリズムズが5馬身差完勝。最優秀2歳馬ハンセンは2着

1月29日に行われた米G3ホーリーブルS.(ダート1マイル)は、前日のG1サンタモニカS.を10万ドル上回る総賞金40万ドルのレースで、3戦無敗のBCジュベナイル勝ち馬であり最優秀2歳牡馬に選ばれたハンセンが出走。

ハンセンは水が浮く不良馬場を過去3戦と同じようにスタートから逃げましたが、道中ハンセンから数馬身後ろの3番手を追走していたアルゴリズムが最後の直線入り口であっさりとハンセンを交わすと、5馬身差をつけて優勝し、重賞初出走初勝利を挙げています。

ハンセンから1/2馬身差の3着に最後方待機していたマイアドニスが入っています。重賞初出走だった前走のG3デルタダウンズジャックポットS.では先行馬に厳しい競馬で逃げつぶれ9着でした。


アルゴリズムズはこれで3戦3勝。前走はダート6.5ハロン戦を1馬身差で勝っていました。ちなみにこのときの2着馬もホーリーブルS.に出走し、2番人気に支持されましたが6頭立て最下位に終わっています。5代血統表。バーナーディニ(ベルナルディーニ)産駒。G3で3着のある母Ava Knowsthecode の子では4頭めの重賞勝ち馬です。2010年のキーンランド・セプテンバー・1歳馬セールにおいて17万ドルで取引されていました。

父バーナーディニにも騎乗したアルゴリズムズのカステリャーノ騎手は「距離が問題になるとは思わない」と述べており、血統からも距離に不安はなさそうで、今後はケンタッキーダービー路線でも注目です。


2012年ホーリーブルS.のレース映像。埋め込み不可なのでリンク先YouTubeでどうぞ。芦毛がハンセン。3番手外を追走の6番がアルゴリズムズ。


ホーリーブルステークス(Holy Bull Stakes)
2012年1月29日、アメリカ・ガルフストリームパーク競馬場、ダート1マイル
3歳、G3、6頭、不良、レース結果(PDF)、総賞金40万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1アルゴリズムズ
Algorithms
3牡
3.5倍
J.カステリャーノ1分36秒173戦【3-0-0-0】
重賞初出走
2ハンセン
Hansen
3牡
1.9倍
R.ドミンゲス54戦【3-1-0-0】
BCジュベナイル1着
3マイアドニス
My Adonis
3牡
23.2倍
E.トゥルージロ1/27戦【2-3-1-1】
ステークス1勝

米G1サンタモニカS.、ホームスウィートアスペンが重賞初勝利

1月28日に行われた今年最初の米G1、サンタモニカS.(牝馬限定)は、同じサンタアニタ・ダート7ハロンで行われた昨年末のG1ラブレアS.4着ホームスウィートアスペンが逃げ、ステークス競走2連勝中の1番人気ルーモアに一時は先頭を譲りましたがすぐに先頭を奪い返すと、最後の直線ではラブレアS.2着のシュガーインザモーニングとの追い比べを制して優勝し、重賞初勝利をG1で挙げました。

ラブレアS.1着のテディースプロミスは1頭だけ斤量が2kg重かったほかに、勝ち馬のすぐ後ろで窮屈な競馬になったことが響いたのか、直線も伸びず5着に終わっています。

サンタモニカS.のレース映像。4番がホームスウィートアスペン。


サンタモニカステークス(Santa Monica Stakes)
2012年1月28日、アメリカ・サンタアニタパーク競馬場、ダート7ハロン
4歳以上、G1、7頭、レース結果(PDF)、総賞金30万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ホームスウィートアスペン
Home Sweet Aspen
4牝
6.8
J.ロザリオ1分21秒429戦【4-3-0-2】
G3エイトベルS.2着
2シュガーインザモーニング
Sugarinthemorning
4牝
5.5
R.ベジャラノクビ13戦【5-3-1-4】
G1デビュタントS.6着
3シーズチーキー
She's Cheeky
7牝
19.4
J.タラモ2・1/423戦【3-7-7-6】
09年サンタモニカH.(当時AW)3着

2012年1月29日日曜日

キングストレイルが復帰2戦目アイルランドで2着

アイルランドに拠点を移して現役復帰したキングストレイルは1月27日、愛ダンダーク競馬場・AW2100m(1着賞金約90万円)に6頭立て5番人気で出走、残り1ハロン過ぎで一瞬先頭にたったように見えましたが、その直後に最後方待機していたソロパフォーマーに交わされ、1馬身差2着でゴールしています。

ここの出走メンバーはたとえばイギリスなら準重賞も厳しいくらいだろうし、強いメンバーだとは全く云えませんが、どんなメンバー・クラスであれ、復帰した以上はこうやって好走してくれるとうれしい。昨年12月の復帰初戦、イギリス準重賞で9着(過去記事) も見せ場はありましたし、レースを選べば1勝はできそうです。

レース映像はこちら(要登録) 。下のキャプチャで、赤と白の勝負服・帽子がキングストレイル。紫と白の縦じまの胴をした勝負服が勝ったソロパフォーマーです。
スタート直後。2番手内がキングストレイル。ソロパフォーマーはスタートが悪く最後方。
スタートから40秒後ぐらい
1100m通過あたり
最後の直線入り口
残り1ハロン
ゴール

南アG1 J&Bメット、3冠牝馬イググが優勝

1月28日に行われた南アG1 J&Bメット(芝2000m)は、昨年の南アフリカ牝馬三冠イググ Igugu がゴール直前で逃げねばるブラヴュラ(2年前のG1ケープダービー勝ち馬)を1/2馬身差しきって優勝、G1競走4勝目を挙げました。3着に前走G1クイーンズプレート(芝1マイル)勝ち馬ギミーザグリーンライトが入っています。

イググ陣営はこの後ドバイ出走を希望していますが、昨年、南アフリカでは過去6年で最も多いアフリカ馬疫(African Horse Sickness)の罹患が確認され、輸出検疫が極めて厳しくなっており、条件が緩和されず出国がかなわない場合には7月のG1ダーバンジュライ連覇を目指すとのことです。

南アG1J&Bメットのレース映像。青の帽子、黄色地の勝負服がイググ。


J&Bメット(J & B Met)
2011年1月28日、南アフリカ・ケニルワース競馬場、芝2000m
3歳以上、G1、15頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1イググ
Igugu
4牝
1.75倍
A.デルペッチ57.02分03秒7512【10-2-0-0】
G1競走4勝目
2ブラヴュラ
Bravura
5セン
16倍
A.マーカス
60.0
1/2G1ケープダービー1着
3ギミーザグリーンライト
Gimmethegreenlight
3牡
7倍
P.ストリダム
54.0
1・1/4G1クイーンズプレート1着

2012年1月28日土曜日

豪ブラックキャビアが無敗の17連勝

1月27日に行われた豪G2オーストラリアS.(芝1200m)に年度代表馬ブラックキャビアが出走、メンバーも弱く、約3ヶ月ぶりでもいつもどおりの楽勝でした。

レース映像。ピンク地に黒の水玉がブラックキャビア。

ムーディー調教師「とても良い状態で戻って来れました。気性も良く、動きは凄く、今後が素晴らしい6ヶ月になるようにと思っています。」

このあとは2月11日のG1 C.F. オーアS.から2月25日のG1フューチュリティS.へ。どちらもコーフィールド競馬場・芝1400mで、ブラックキャビアにとっては1400m初挑戦です。ノーレン騎手はレース後に「1400mの方が良いということも十分考えられます」と述べています。

ムーディー調教師はその後のことは白紙だとしていますが、DRFは、昨年も制したG1ニューマーケットH.(フレミントン1200m)から、(登録のある)ドバイゴールデンシャヒーン(メイダン1200m)という路線に言及しています。

そしてロイヤルアスコット出走が今期の最終目標です。イギリス遠征については6月のG1ゴールデンジュビリーS. (6月18日、アスコット競馬場)とG1ジュライカップ(7月9日、ニューマーケット競馬場、どちらも6ハロン)が検討されているようです。

オーストラリアステークス(Essendon Mazda Australia Stakes)
2012年1月27日、オーストラリア・ムーニーヴァレー競馬場、芝1200m
3歳以上、G2、6頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ブラックキャビア
Black Caviar
5牝
1.05倍
L.ノーレン1分09秒4417戦【17-0-0-0】
2ゼディナイト
Zedi Knight
7セン
31倍
J.モット4.3馬身37戦【11-5-4-17】
前々走で準重賞勝ち
3ダウトフルジャック
Doubtfull Jack
5セン
51倍
J.ベンボウ1着から
8.8馬身
26戦【9-3-2-12】
豪G2シュウェップスS.2着

2012年1月26日木曜日

桂ざこば所有のチョウマル、豪デビュー

1月21日、落語家である桂ざこばさんの所有するチョウマル Chomaru が豪ゴールドコースト競馬場の未勝利戦(1200m)でデビューしました。

桂ざこば師匠のチョウマル号 - Japanese Jockey in Brisbane - 楽天ブログ(Blog)

騎乗した藤井勘一郎騎手がブログで紹介しています。レース結果を書いて無いのは「関西エリアの毎日放送で、2月6日あたりの「ちちんぷいぷい」という番組でレースの模様は放映される」からでしょうかね。

着順だけでも気になる人はこちら(英語)をどうぞ。馬名は Chomaru ですよ。

チョウマルは2011年1月のマジックミリオン・ゴールドコースト・1歳馬セールにおいて4989豪ドルで落札され、桂ざこばさんの所有馬になったようです。そのデビュー戦には同セールでチョウマルより10倍、20倍で落札された既走馬も出走していました。

2012年1月23日月曜日

新G1テレグラフH.、軽量ジェイセピナがG1初勝利

1月21日に行われた新G1テレグラフH.(芝1200m)は、前走G1レイルウェイS.(芝1200m)を勝っていた1番人気アトミックフォースが最後の直線で先に抜け出したところを、後方待機の6kg軽い2番人気ジェイセピナが大外から差し切って勝ち、重賞初勝利をG1で挙げました。G1を8勝しているペンタイア産駒で昨年のこのレースの勝ち馬ムファサは取り消して出走しませんでした。

ジェイセピナはG1には過去2走し、どちらも1600mのブリーダーズS.12着とマイヤークラシック15着に終わっています。前走1200mのリステッド勝ち。短い方が良さそうです。父ジョハー(BCターフ勝ち)にとっても産駒G1初勝利でした。

レース映像(要登録)。

なお、直線の残り300mで3番人気ダーハムタウンのV.コルガン騎手が落馬したことについてアトミックフォースのラウィラー騎手は騎乗停止処分を受ける可能性がありそうです

テレグラフハンディキャップ(J & N Berkett Telegraph Handicap)
2012年1月21日、ニュージーランド・トレンサム競馬場、芝1200m
3歳以上、G1、18頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ジェイセピナ
Guiseppina
5牝
4.7倍
J.マクドナルド
53.0
1分06秒9412戦【6-1-1-4】
準重賞2勝
2アトミックフォース
Atomic Force
6セン
2.7倍
N.ラウィラー
59.0
クビ37戦【11-7-6-13】
前走G1レイルウェイS.1着
3エルチコ
El Chico
7セン
47.1倍
L.オールプレス
55.0
3/463戦【13-10-7-33】
昨年重賞2勝

ハットトリック産駒ハウグレート、キトゥンズジョイS.優勝

1月21日に行われたキトゥンズジョイステークスにハットトリック産駒のハウグレートが出走し、1番人気ラッキーチャッピーに2・1/2馬身差をつけて逃げ切りました。ハットトリック産駒が北米ステークスを勝つのはこれが初めて。

レース映像。


昨年アニマルキングダムでケンタッキーダービーを勝った Team Valor 所有馬のワンツーで、Team Valor にとってステークス250勝目の記念の勝利でした。2着ラッキーチャッピーはBCジュベナイルターフ(1マイル)3・1/2馬身差4着馬で、今後はUAEダービー出走も検討されている素質馬です。その相手にハウグレートは楽勝でしたし、次走以降は重賞でも期待できそうです。次走は不明。

ちなみに初勝利はダート6.5ハロンで、2勝目は芝8.5ハロンです。

キトゥンズジョイステークス(Kitten's Joy Stakes)
2012年1月21日
アメリカ・ガルフストリームパーク競馬場、芝8.5ハロン、総賞金10万ドル
3歳、オープン、7頭、レース結果(PDF)
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ハウグレート
Howe Great
3牡
5.7倍
E.プラード1分40秒424戦【3-1-0-0】
2戦目から3連勝
2ラッキーチャッピー
Lucky Chappy
3牡
2.1倍
J.カステリャーノ3/46戦【2-2-1-1】
米G3バーボンS.3着
3エンパイヤビルダー
Empire Builder
3牡
18.2倍
A.ギャラルド2 6戦【2-0-1-3】
キトゥンズジョイ産駒

2012年1月18日水曜日

ブラックキャビアは27日のG2オーストラリアS.から始動

昨年11月にG1パティナックファームクラシックを勝って以降レースに出走していない豪州年度代表馬ブラックキャビアは1月27日のG2オーストラリアS.で再始動の予定です。昨年暮れに帰厩し、17日火曜日にコーフィールド競馬場で800mの調教を行っており順調のようです。

Racing Victoria Limited - Racing Victoria Limited - Black Caviar back at Peter Moody’s
AUSTRALIA Caulfield workout for Black Caviar - Horse Racing News | Racing Post

オーストラリアS.のあとは2月11日のG1 C.F. オーアS.から2月25日のG1フューチュリティS.へ。どちらもコーフィールド競馬場・芝1400mでおこなわれ、ブラックキャビアにとって1200mを超える距離への出走はこれが初めてのことです。

ブラックキャビアは現在16戦全勝。上の3レースを勝てば無敗の19勝となり、アメリカでの記録ですが同じ牝馬のゼニヤッタが記録した19連勝をオーストラリア内のレースで超えてから英ロイヤルアスコットに向かいたいと考えているとのこと。(まあアメリカの連勝記録自体はラピッドレダックスによって更新されていますが)

現時点ではイギリス遠征について、どちらも6ハロンのG1ゴールデンジュビリーS. (6月18日、アスコット競馬場)とG1ジュライカップ(7月9日、ニューマーケット競馬場)が検討されています。

ハットトリック産駒ダビルシムは英・仏2000ギニー両睨み

昨年フランスの2歳G1モルニ賞ジャンリュックラガルデール賞を勝ち、カルティエ賞最優秀2歳牡馬にも選ばれたダビルシム Dabirsim の春のローテについて、管理するフェルラン調教師は次の2通りを考えているが、どちらに向かうかはまだ全く決まっていないと述べています。

仏G3フォンテーヌブロー賞(4月15日)からG1仏2000ギニー(5月13日)
または
仏G3ジェベル賞(4月5日)からG1英2000ギニー(5月3日、ニューマーケット1マイル)

"Dabirsim is well!"
Christophe Ferland : "Dabirsim va bien !"
Guineas target for Dabirsim yet to be finalised | UK Bloodstock News | Racing Post
Des nouvelles de Dabirsim - Plat | Zone-Turf.fr

直線競馬の英2000ギニーに向かう場合は、メゾンラフィット競馬場の直線・芝1400mで行なわれるジェベル賞を使い、ロンシャン競馬場・芝1600mの仏2000ギニー(プール・デッセ・デ・プーラン)は同コースのフォンテーヌブロー賞を叩くというプランです。


フェルラン調教師によるとダビルシムは冬の間も運動を続けており、すでに素晴らしい馬なのですごく成長したということは無いが、体重は増え力強さを増しているとのこと。また距離についてマイルは問題ないが仏ダービー(2100m)についてダビルシムがこなせるか大きな疑問があると述べており、マイル路線にとどまることもありそうです。

2012年1月17日火曜日

2011年エクリプス賞、米年度代表馬はハヴルドグレース

アメリカの年度代表馬顕彰であるエクリプス賞が現地時間1月16日に発表され、年度代表馬(Horse of the Year)には牝馬のハヴルドグレース Havre de Grace が選ばれました。牝馬が年度代表馬に輝くのは09年レイチェルアレクサンドラ、2010年ゼニヤッタに続き3年連続のことです。

ハヴルドグレースは2011年7戦5勝2着1回。牝馬G1のアップルブロッサムH.でG1初勝利を挙げ、おなじく牝馬G1のベルデイムS.では、その次走でBCレディースクラシックを勝つロイヤルデルタに8馬身差をつけて圧勝しました。ベルデイムS.の前走G1ウッドワードS.(下の動画)では牡馬相手でしたが2着フラットアウトに1・1/4馬身差をつけて完勝。ちなみにフラットアウトはその次走のジョッキークラブゴールドカップで、次走BCクラシックを勝つドロッセルマイヤーを2着に下してG1初勝利を挙げました。

ハヴルドグレースは2番人気で出走したBCクラシックは4着に敗れています。



エクリプス賞各賞は次のとおり。カッコ内は2011年中の成績。
最優秀2歳牡馬:ハンセン Hansen(BCジュヴェナイル優勝)
最優秀2歳牝馬:マイミスオーレリア My Miss Aurelia(BCジュベナイル・フィリーズなどG1競走2勝)
最優秀3歳牡馬:アニマルキングダム Animal Kingdom(ケンタッキーダービー優勝)
最優秀3歳牝馬:ロイヤルデルタ Royal Delta(BCレディースクラシックなどG1競走2勝)
最優秀古馬牡馬:アクラメーション Acclamation(TVGパシフィッククラシックS.などG1競走3連勝)
最優秀古馬牝馬:ハヴルドグレース
最優秀牡馬スプリンター:アマゾンビー Amazombie(BCスプリントなどG1競走2勝)
最優秀牝馬スプリンター:ミュージカルロマンス Musical Romance(BCフィリー・アンド・メア・スプリント優勝)
最優秀芝牡馬:ケープブランコ Cape Blanco(アーリントンミリオンなど米G1競走3勝)
最優秀芝牝馬:スタセリタ Stacelita(フラワーボウル招待S.などG1競走2勝)
最優秀障害馬:ブラックジャックブルース Black Jack Blues(グランドナショナル優勝(米障害最高賞金レース))
最優秀馬主:Ramsey, Kenneth L. and Sarah K.(2004年以来2回目)
最優秀生産者:アデナスプリング(8年で7回目)
最優秀調教師:ウィリアム(ビル)・モット(BCクラシック勝ち馬ドロッセルマイヤーの調教師)
最優秀騎手:ラモン・ドミンゲス(勝利数・獲得賞金額とも2011年首位)
最優秀見習騎手:Kyle Frey
特別賞:ラピッドレダックス(連勝記録を樹立)
功労賞:コット・キャンベル(1973年に一口(というか共有?)馬主クラブの"Dogwood Stable"を創設)

各賞の投票数内訳はこちら(上位3頭まで)またはこちらをどうぞ。BCターフを勝ったセントニコラスアベイは最優秀芝牡馬の3位。最優秀3歳牡馬はケンタッキーダービー勝ち馬アニマルキングダムと、G1キングスビショップS.およびBCダートマイルを勝ったケイレブスポッセの2頭の大接戦でしたが前者が受賞しています。

2012年1月15日日曜日

グーグルアースがアルゼンチンG3優勝

1月13日に行われた亜G3ブエノスアイレス賞(ダート1600m、3歳以上)は3番人気のグーグルアースが逃げ切って優勝し、重賞初出走初勝利を挙げています。

馬名はアルファベット表記だと「Google Earth」。Google を馬名に含む馬はたとえばデルタブルースの4代母 Bonnie Google(1959年生)など過去にもいますが、今の時代にグーグルのサービスと全く同一の馬名を採用できるとは驚きました。

2012年亜G3ブエノスアイレス賞のレース映像。水色の帽子・勝負服がグーグルアース。


ブエノスアイレス賞(Clásico Buenos Aires)
2012年1月13日、アルゼンチン・パレルモ競馬場、ダート1600m
3歳以上、G3、5頭、レース結果(要登録)
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1グーグルアース
Google Earth
3牡
4.3
P.G Falero
55kg
1分35秒846戦【2-1-1-2】
重賞初出走
2ドリーマーエンペラー
Dreamer Emperor
4牡
1.65
J.G Ruiz Diaz
60kg
2・1/211戦【4-2-0-5】
G2インヴァソール賞1着
3サイパンダージュ
Sipan Dagh
4牡
4.8
E.R Talaverano
60kg
ハナ12戦【7-0-2-3】
G2・G3を計5勝
1年3ヶ月ぶりの出走

2012年1月9日月曜日

新G1ザビールクラシック、母父シンコウキングのシーズシンセーショナルがG1初勝利

2011年12月26日に行われた新G1ザビールクラシック(芝2000m)は逃げた1番人気ヴェイロンを後方5,6番手を追走した2番人気シーズシンセーショナルが残り100mで差し切って優勝し、G1初勝利を挙げました。1年前2010年の勝ち馬ブーミング Booming は3番人気5着。

シーズシンセーショナルは母の父がシンコウキングという血統です。5代血統表。2011年の豪G1クイーンズランドオークス(芝2400m)3着で、連闘で出走した豪G1クイーンズランドダービー(芝2400m)は2着でした。2000m以上のレースは今回を含めて5戦し2勝2着2回3着1回という好成績。

2011年G1ザビールクラシックのレース映像(要登録)。後方5,6番手の内を追走する、帽子と袖が白と黒の格子柄の勝負服がシーズシンセーショナルです。

ザビールクラシック(Zabeel Classic)
2011年12月26日、ニュージーランド・エラズリー競馬場、芝2000m
3歳以上、G1、14頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1シーズシンセーショナル
Shez Sinsational
4牝
3.7
J.マクドナルド
56.5
2分02秒3415戦【5-5-2-3】
G1豪QLDダービー2着
2ヴェイロン
Veyron
6セン
2.8
L.イネス
59.0
1・1/217戦【10-3-0-4】
新G1イースターH.1着
3ドクターフリーマントル
Doctor Fremantle
7牡
33.3
N.ラウィラー
59.0
3/4  24戦【5-3-1-15】
英重賞4勝

新G1レイルウェイS.、アトミックフォースがG1競走2勝目

1月1日に行われた新G1レイルウェイS.(芝1200m)は中団の外を追走した1番人気のアトミックフォースが大外から差し切って優勝し、2011年4月の豪G1ザギャラクシー(芝1100m)に続くG1競走2勝目を挙げました。このあとは21日の新G1テレグラフH.(芝1200m)に登録しており、これには昨年の勝ち馬でペンタイア産駒のムファサも登録しています。

2010年の新G1ニュージーランド2000ギニー3着、同1000ギニー2着のトワイリングセイビングが3着に入っています。

2012新G1レイルウェイS.のレース映像(要登録)。

レイルウェイステークス(Blandford Lodge Railway Stakes)
2012年12月1日、ニュージーランド・エラズリー競馬場、芝1200m
3歳以上、G1、14頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1アトミックフォース
Atomic Force
6セン
2.0
N.ラウィラー
58.0
1分11秒5736戦【11-6-6-13】
G1競走2勝目
2ザハンブレ
The Hombre
5セン
17.1
S.スプラット
55.0
1/227戦【5-8-2-12】
豪G3ラフハビットS.1着
3トワイリングセイビング
Twilight Savings
4牝
5.6
L.オールプレス
54.0
1・3/418戦【6-4-3-5】
近4走で重賞1勝2着2回

2012年1月6日金曜日

米G1競走4レースがG2降格。G2・4レースがG1昇格

昨年11月末に行われたアメリカグレードステークス委員会において、G2・4レースを2012年からG1に昇格すること、およびG1・4レースをG2に降格することが決定されています。

ほかにもG2⇔G3など入れ替えがあり、詳しくは「Four New Grade I Stakes for 2012 | BloodHorse.com」およびその記事中のリンク先を見てもらうとして、G1関連は次のとおり。

G1昇格レース
BCジュベナイル・フィリーズ・ターフ(2歳牝馬)
BCターフ・スプリント(3歳以上)
コティリオンS.(パークスレーシング・ダート8.5ハロン、3歳牝馬)
ジェニーワイリーS.(キーンランド・芝8.5ハロン、4歳以上牝馬)

G2降格レース
ホープフルS.(サラトガ・ダート7ハロン、2歳)
ラフィアン招待H.(サラトガ・ダート9ハロン、3歳以上牝馬)
ハリウッドターフカップS.(ハリウッドパーク・芝12ハロン、3歳以上)
パットオブライエンS.(デルマー・ポリトラック7ハロン、3歳以上)


有力馬を集めることについてホープフルS.は開催時期が早過ぎる、ハリウッドターフカップS.はBC直後であるという日程上の理由「も」あったと思いますが、それよりも結局は賞金の高低の影響が大きいと思われ、経済原理が作用した結果になったという印象です。

2012年1月5日木曜日

米G1ラブレアS.、テディースプロミスがG1初勝利

12月31日に行われた米3歳牝馬限定G1ラブレアS.(ダート7ハロン)はスタート直後は中断につけたテディースプロミスが、半マイル通過までに早めに押し上げ、最終コーナー出口で先頭に立つと最後までしっかり伸びて初ステークス勝ちをG1で挙げました。

2着にシュガーインザモーニングが入り、5,6番人気の決着。昨年10月に米G1レディースシークレットS.(ダート8.5ハロン)2馬身差3着し、BCフィリー・アンド・メア・スプリント11着だったグレートホットが3着。G1で3勝2着2回、BCフィリー・アンド・メア・スプリント5着だったタービュラントディセントが圧倒的1番人気に支持されましたが6着に終わっています。

テディースプロミスは昨年2月に米G3ラハブラS.(芝6.5ハロン)9着が唯一の重賞出走経験でした。Teddy's Promise という馬名の「Teddy」はおそらくオーナーブリーダーである Ted Nichols & Judy Nichols 夫妻(?)から取られたものだと思います。お二人にとってもG1初勝利だったとのこと5代血統表。父ソルトレイク、母父カポーティ。

2011年ラブレアS.のレース映像。


ラブレアステークス(La Brea Stakes)
2011年12月31日、アメリカ・サンタアニタパーク競馬場、ダート7ハロン
3歳牝馬、G1、9頭、Fast、レース結果(PDF)、賞金総額30万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1テディスプロミス
Teddy's Promise
3牝
17.5倍
V.エスピノーザ1分20秒4713戦【5-2-1-5】
重賞初勝利
2シュガーインザモーニング
Sugarinthemorning
3牝
17.9倍
G.ゴメス2・1/412戦【5-2-1-4】
G1デビュタントS.6着
3グレートホット
Great Hot
3牝
9.3倍
C.サザーランド1・3/49戦【4-0-3-2】
G2レイヴンランS.1着

ラピッドレダックスが22連勝で記録更新を継続

1月4日に米ローレルパーク競馬場で行われたスターターアローワンス戦(ダート1マイル)に21連勝中のラピッドレダックスが出走。前走でも1/2馬身差2着に食い下がられたオーサムリズムに3/4馬身差まで迫られましたが逃げ切って22連勝とし、近代アメリカ競馬の連勝記録の更新を続けています。

1月4日のレース映像。黄色の勝負服の逃げ馬がラピッドレダックス。2番手追走がオーサムリズム。



ラピッドレダックスは前走12月13日のスターターアローワンス戦を勝って、サイテーションらに並ぶ年間最多勝記録19勝に並んでいました。2011年中にもう1走して20勝の新記録に挑戦して引退という記事もありましたが、出走はしませんでした。また4日のレース後にはオーナーのコール氏が健康な状態なら走らせ続けますと述べています

そもそも「ラピッドレダックスがスターターアローワンス戦に出走できるのは2011年一杯まで」という話だったのが、昨年暮れ頃から「あの競馬場なら来年2012年もまだ出走できる」という話も見かけるようになって結局のところラピッドレダックスが連勝を続けるに有利な条件がいつまで続くのかよくわかりませんが、また勝ったら(あるいは負けたら)記事にします。