2010年2月27日土曜日

最下位10着でも1000万円

4月9日に行われるアップルブロッサムインビテーショナル(Apple Blossom Invitational)の賞金配分についてです。


アップルブロッサムは、09年のブリーダーズカップ・クラシックの勝ち馬ゼニヤッタと09年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラとの初めての対戦が行われる予定です。この両牝馬が出走してきた場合、このレースの総賞金は通常の50万ドル(4500万円、1ドル=90円として)から500万ドル(4億5000万円)に引き上げられます。

10頭立てで行われるアップルブロッサムのこの賞金は、1着馬が半分の2億2500万円を、2着馬が9000万円、3着馬が4500万円、4着馬が2700万円、5着馬が1800万円、6着以下10着までがそれぞれ1000万円という具合に配分されます。

Oaklawn to pay $5-million purse through tenth place - Thoroughbred Times

アップルブロッサムは牝馬限定戦の GI レースです。2頭の出走を誘致するために賞金を引き上げたとはいえ、10着まで最低でも1000万円というのは破格の数字。たとえばレイチェルアレクサンドラはここまで、GI 5勝(牡馬 GI 3勝)、GII 3勝をあげていますが、それで稼いだ賞金は約2億2000万円と日本では考えられない少なさです。この賞金に魅かれたのか、ゼニヤッタとレイチェルを実質的に除く残り8頭の出走枠に(1,2着に入る可能性はかなり低いにもかかわらず)45頭が登録したようで、フルゲートで行われる見込みです。

Apple Blossom Invitational 公式サイト

2010年2月13日土曜日

レイチェルアレクサンドラの2010年初戦は3月13日

09年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラの2010年初戦は3月13日にフェアグラウンズ競馬場 (ルイジアナ州 ニューオーリンズ)で行われるニューオーリンズレディーズステークス / New Orleans Ladies Stakes に決まりました。

Rachel Works; Pointed Toward FG Stakes

ニューオーリンズレディーズステークスはダート1700mで開催されます(どうもフェアグラウンズ競馬場が昨年秋、レイチェル誘致のために新設したレースらしいです)。賞金総額は20万ドル。


ちなみに同日サンタアニタ競馬場で行われるサンタマルガリータH.にはもう一頭の最強牝馬ゼニヤッタが出走予定です。そのあと4月9日のアップルブロッサムH.で二頭が対決する予定です。

2010年2月12日金曜日

4月9日に決定、ゼニヤッタ対レイチェルアレクサンドラ

09年のブリーダーズカップ・クラシックに勝ったゼニヤッタと、同年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラの2頭の牝馬の初対戦が、4月9日のアップルブロッサム招待H.(GI)で実現することに決まりました。

Rachel Vs. Zenyatta Showdown is Back On

すこし前にアップルブロッサムを開催するオークローン競馬場が、2頭が出走した場合、賞金総額を50万ドルから500万ドルにすることを表明、ゼニヤッタ陣営は出走を決めたのですが、レイチェル陣営は復帰は早くて3月中旬になりそうで、そこからアップルブロッサムを使うには「間隔が短すぎてフェアでは無い」としていました。


レイチェル陣営の意見を受けてオークローン側がアップルブロッサムを当初の4月3日から9日に遅らせることを提案、ゼニヤッタ、レイチェルアレクサンドラ両陣営が出走を承諾し、初対戦が実現することになったというわけです。


アップルブロッサムはダート1800mで行われる予定。ゼニヤッタはオールウェザー中心に、レイチェルアレクサンドラはダートのみを使われてきたので、ダート開催というのはレイチェルに有利とも考えられますが、一方でゼニヤッタは08年のこのレースを自身最多の着差(4馬身)で圧勝しています。また09年にはミレイディH(GII)にも優勝し、ダートでも2戦2勝です。

私はレイチェルアレクサンドラが勝つと思います。

2010年2月11日木曜日

レイチェルアレクサンドラのオーナー、ゼニヤッタと3連戦を提案

09年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラと、09年のBCクラシック勝ち馬ゼニヤッタとの最強馬対決に注目が集まっていますが、レイチェルアレクサンドラのオーナー、ジェス・ジャクスンがゼニヤッタとの3連戦を提案しました。ただし同時に、2頭の出走を条件に賞金が500万ドルまで引き上げられることが提案されている4月のアップルブロッサムステークスへの出走には難色を見せており、アップルブロッサムS.へゼニヤッタを出走させることを決めているゼニヤッタのオーナー、ジェリー・モスを困惑させています。

Rachel Alexandra Won't Run in Apple Blossom

09年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラの主要オーナーが、「レイチェルをゼニヤッタとアップルブロッサム(GI)で対戦させることは無い」と語った。しかし、2頭の最強牝馬が集う3連戦を計画していることを明かした。

ジェス・ジャクスンは、「NTRA(全米サラブレッド競馬協会)のトップと協議中で、ゼニヤッタのオーナーと詳細を決める機会を望んでいる」と話した。

2月10日に発表したプレスリリースのなかでジャクスンは、調教のスケジュールとレースの日程、および賞金額がまとまれば、3連戦が実現するだろうとしている。

「ファンもメディアも2頭について話している」とジャクスンは話す。「私も含めて全員がレイチェルとゼニヤッタとの対戦を見たいと思っている。わたしは、1戦だけに限らず、今年中に数回見れたらいいと思っている」「われわれは NTRA のトップ、アレックス・ウォルドロップに、調教スケジュール、レーススケジュール、賞金額、その他もろもろについて調整してほしいと話している。クラシック3冠に匹敵するような3連戦を組んで合意したい」

ジェリー・モス(妻のアンとゼニヤッタを共同所有する)はジャクスンが発表した提案に驚いた様子を見せ、AP通信に「彼が何を話しているのかわからない。3連戦? どこで、いつやるんだ?」と話した。

オークローン競馬場は1週間前に、レイチェルアレクサンドラとゼニヤッタの2頭が出走するならという条件付で4月3日に行われるアップルブロッサム(GI)の総賞金を50万ドルから500万ドルに増額することを発表している。

モスはAP通信との電話インタビューに「(レイチェル陣営が)アップルブロッサムに出走させようとしないのは恥ずべきことだ」「一方で、『別のプランがあるんだ。3連戦を提案したい。当然でてくれるよね』と言われても、今まで一言も相談されてもいない(のだからどうすればいい?)。実際なんと言えばいいのか分からない」

モスは、ゼニヤッタが3月13日のサンタマルガリータH.(GI)に出走する予定は変わらない、その後アップルブロッサムに行く予定だ、と話した。

「その次のことを考えるのは、アップルブロッサムが終わってからだ」とモスは話す。チャーチルダウンズ競馬場で11月5日6日に行われるブリーダーズカップが目標であり、「ブリーダーズカップこそ名誉あるレースだ。BCでチャンピオンが決定されるべきだ」と付け加えた。


ジャクスン陣営はアップルブロッサムを問題外だと考えている。

「(ゼニヤッタとの対戦という)ハイレベルの戦いであることや、歴史的一戦であることを考えると、4月3日というのは好ましくない、とジャクスンに伝えてある」と調教師のスティーヴン・アスムッセンは話した。「(レイチェルの)6ヶ月の休養のあと、この対戦にふさわしいレベルに調教を行うには時間が必要だ。すべてがスケジュールどおりに進み、天候のせいで遅れが出ないとしても、前哨戦を戦えるのは3月中旬になってから、というのが妥当なところだ。そのあと中2週でゼニヤッタと対戦せよというのはフェアではない」


レイチェルアレクサンドラは、牝馬としては1924年の Nellie Morse 以来となる牡馬クラシック第2冠プリークネスステークス(GI)制覇を成し遂げた。負かした相手には同年のケンタッキーダービー馬マインザットバードも含まれている。レイチェルは09年、牡馬混合 GI 3戦を含む出走全レースに勝利している。

ゼニヤッタは牝馬としては史上初めてブリーダーズカップ・クラシックに優勝、14戦して全勝している。

NTRA の CEO、ウォルドロップはジャクスンの声明の後に自身も声明を発表し、「NTRA はレイチェルアレクサンドラとゼニヤッタとの対戦、またはシリーズ戦を実現させるために、あらゆる努力を続ける。2頭の関係者と引き続き前向きに協議するつもりだ」としている。

2010年2月9日火曜日

08年凱旋門賞ザルカヴァの初仔は牝馬

2008年の凱旋門賞を圧勝した牝馬ザルカヴァ/Zarkava の初仔が、2010年2月6日に誕生しました。

Zarkava's First Foal Is a Filly - BloodHorse.com

誕生した牝馬の父は、2003年の凱旋門賞など9戦8勝(GI4勝)のダラカニ/Dalakhaniで、2003年のカルティエ賞年度代表馬(ヨーロッパ年度代表馬)です。ザルカヴァも2008年のカルティエ賞年度代表馬であり、父母合わせて16戦15勝、GI9勝、しかも両親とも「凱旋門賞勝ち+カルティエ賞年度代表馬」という豪華すぎる血統の子供の誕生です。


ダラカニの産駒には、キングジョージやブリーダーズカップ・ターフに優勝しジャパンカップにも出走した(4着)コンデュイットや、アイリッシュオークスを制したムーンストーンがいます。普通「初子は小さめに生まれる」といわれますが、牧場関係者によると、「ザルカヴァの子は、初子の牝馬にしては良いサイズだ」とのこと。


ザルカヴァは今年、2009年カルティエ賞年度代表馬シーザスターズ/Sea the Starsが種付けされる予定です。シーザスターズはダラカニと同じく、凱旋門賞を勝っていますが、史上初めて同一年に英2000ギニー、英ダービー、凱旋門賞に優勝するという快挙を成し遂げ、世界中の競馬ファンを驚かせたのは記憶に新しいところで、こちらも楽しみです。

2010年2月4日木曜日

ゼニヤッタ、2010年3月13日に今年初戦か

09年の BC クラシックを制した牝馬ゼニヤッタ / Zenyatta について、3月13日にサンタアニタ競馬場で行われるサンタマルガリータハンデキャップ(GI、1800m)に出走することが検討されているようです。

Zenyatta Could Run in San Margarita Handicap

サンタマルガリータH.は、4歳以上の牝馬限定戦。オールウェザーコースで施行されます。ゼニヤッタが出走するかどうかはハンデ次第のようです。


しかし、この時期のアメリカ国内のレースが候補に挙がっているということは、ドバイ・ワールドカップ出走はもうぜんぜん考えていないということなんでしょう。