2012年6月17日日曜日

仏G1ディアヌ賞(仏オークス)、ヴァリヤラ Valyra が優勝。ビューティーパーラーは2着。

6月17日に行われた仏G1ディアヌ賞(仏オークス、芝2100m)は、3番手追走したビューティーパーラーが1200m付近で早くも先頭に並びかけると、直線入り口で抜け出し、勝利目前に見えましたが、残り200mで8,9番手追走のヴァリヤラ(?、Valyra)に並ばれるとしぶとく粘ったものの最後は3/4馬身差交わされ2着でした。さらに3馬身差の3着にラジュワが、さらに4馬身差の4着にフォーシズオブダークネスが入っています。

仏オークスのレース映像。ゲート向かって右から4頭目がビューティーパーラー。


逃げた2番人気のキストは11着、2番手追走ベストオブオールは12着、4番手サガワラ(仏G1サンタラリ賞1着)は8着と前に厳しい競馬で、ビューティーパーラーはデビューから4戦がすべて1600m戦だったにもかかわらず2着に残ったのだから強い競馬といえるのですが、惜しい結果でした。


ヴァリヤラはこれで3戦3勝。4月に1900mのデビュー戦を3/4馬身差で勝ち、2戦目の前走は2000m条件戦を3馬身差で勝って、追加登録で仏オークスに出走していました。父アザムール、母ヴァリマ、母の父リナミックスという血統。半兄が1850mの仏G3で2着。また半姉が一昨年の仏オークス9頭立て7着。

3頭出しアガ・カーン殿下ではほかの2頭のほうが実績があり、仏G3クレオパトル賞を楽勝したダルカラ(娘のザーラ所有生産)に主戦のルメール騎手が、前走の仏G1サンタラリ賞を勝ったサガワラに2番手のモッセ騎手が騎乗しましたが、人気を集めたその2頭ではダルカラの5着が最高。しかし人気薄であっても「ザルカヴァの再来」をとりあえず阻止したのがザルカヴァの馬主であるアガカーン所有馬であったというのはさすがと言わざるを得ない。


ビューティーパーラーは父ディープインパクト、母バステット、母の父ジャイアンツコーズウェイという血統のイギリス産馬。母バステットが日本に送られてディープインパクトと2年連続で交配され、08年に日本で生まれたのがビューティーパーラーの全兄バロッチ Barocci(仏G3プランスドランジュ賞2着。ちなみにそのときの3着馬は今月9日の米G1を勝った)。そしてディープの仔を受胎したままイギリスに移ったバステットが産んだのがビューティーパーラーです。


ちなみにG1仏ダービーの2着は母の父サンデーサイレンスのセイントバウドリーノだったので、今年は仏ダービー、オークスともサンデーサイレンスの孫が2着に入ったことになります。

ディアヌ賞 - 仏オークス(Prix De Diane Longines)
2012年6月17日、フランス・シャンティ競馬場、芝2100m
3歳牝馬、G1、全馬57kg、結果、総賞金100万ユーロ
馬名 性齢
オッズ
騎手 タイム着差 通算成績
主な成績
1 ヴァリヤラ
Valyra
3牝
29倍
J.ムルタ 2分10秒11 3戦【3-0-0-0】
2000m条件戦3馬身差勝ち
2 ビューティーパーラー
Beauty Parlour
3牝
17倍
C.スミヨン 3 5戦【4-1-0-0】
G1仏1000ギニー1着
3 ラジュワ
Rjwa
3牝
2倍
T.ジャルネ 3/4/2012 6戦【2-1-2-1】
仏G1サンタラリ賞2着
仏G3ペネロープ賞3着
4 フォーシズオブダークネス
Forces of Darkness
3牝
46倍
I.メンディザバル 4 9戦【3-0-2-4】
仏G1サンタラリ賞3着
5 ダルカラ
Dalkara
3牝
8.3倍
C.ルメール クビ 4戦【3-0-0-1】
仏G3クレオパトル賞1着
6 レオパルティ
Leaupartie
3牝
58倍
G.ベノワ 短クビ 3戦【1-1-0-1】
2100m条件戦3・1/2馬身差勝ち
7 アップ
Up
3牝
49倍
R.ムーア 1/2 7戦【1-2-1-3】
G1仏1000ギニー2着
8 サガワラ
Sagawara
3牝
12倍
G.モッセ クビ 5戦【2-2-0-1】
仏G1サンタラリ賞1着
仏G3ヴァントー賞2着
9 プティットノブレス
Petite Noblesse
3牝
12倍
M.ギュイヨン 10 5戦【2-1-0-2】
仏1000ギニー8着
10 トワリュンヌ
Trois Lunes
3牝
25倍
F.ベルトラス 20 5戦【1-2-1-2】
仏G3ヴァントー賞
11 キスト
Kissed
3牝
5.8倍
J.オブライエン 大差 3戦【2-0-0-1】
英準重賞1着
12 ベストオブオール
Best Of All
3牝
80倍
A.クラストゥス 1 5戦【1-0-0-4】
仏G3ロワイヨーモン賞7着


ビューティーパーラーの成績
年月日 レース名 タイム 着順(着差)
2011年9月7日 アレダムール賞
ロンシャン競馬場・芝1600m
1分42秒40 1着(8馬身)
9月30日 エスメラルダ賞
サンクルー競馬場・芝1600m
1分43秒0 1着(3・1/2馬身)
2012年4月15日 G3グロット賞
ロンシャン競馬場・芝1600m
1分37秒82 1着(4・1/2馬身)
5月13日 G1仏1000ギニー
ロンシャン競馬場・芝1600m
1分37秒15 1着(1馬身)
6月16日 G1仏オークス
シャンティイ競馬場・芝2100m
2分10秒11 2着(3/4馬身)

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