2012年2月28日火曜日

新G1ハウヌイファームクラシックはヴェイロンがG1競走2連勝。競走馬復帰のイーグルマウンテンは9着

2月25日に行われた新G1ハウヌイファームクラシック(1600m)は前走G1ワイカトドラフトスプリント(芝1400m)勝ち馬ヴェイロンが勝ってG1競走3勝目(2着1回)を挙げました。

ヴェイロンは中団の内を追走。4コーナーで先行馬が数頭分内をあけて回ると、ヴェイロンはその開いた内を進んで、最後の直線に入ってすぐに抜け出しました。後方を進んだ2頭レディキプリングとジェイセピナは大外を回る距離損も大きく、追い上げた頃にはヴェイロンが先頭でゴールしていました。

レディキプリングは4走前にG2カルイスズステークス(芝1600m)勝ち。ヴェイロンが2着した、3走前のG1ザビールクラシック(芝2000m)は4着でした。

ジェイセピナは前走ワイカトドラフトスプリント4着。1月の新G1テレグラフH.(芝1200m)を勝ったときに「1600mのブリーダーズS.12着とマイヤークラシック15着に終わっています。前走1200mのリステッド勝ち。短い方が良さそうです。」と書いたのですが、その2走後にマイルで走ってきました。


なお、2008年にG1香港カップを優勝した8歳馬イーグルマウンテンが(7日のトライアルを1回使って)約2年ぶりに競走復帰しましたが、1着から12馬身差の9着でした。イーグルマウンテンは2010年に種牡馬入りしましたが、受精率に問題があったために種牡馬を引退していました。ほかに07年英ダービー2着、08年BCターフ2着などの成績を残しています。

2012年G1ハウヌイファームクラシックのレース映像(要登録)。

ハウヌイファームクラシック(Haunui Farm Group One WFA Classic)
2012年2月25日、ニュージーランド・オタキ競馬場、芝1600m
3歳以上、G1、10頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ヴェイロン
Veyron
6セン
2.2倍
M.ミルズ
59kg
1分34秒0319戦【12-3-0-4】
重賞3勝目
2レディキプリング
Lady Kipling
4牝
9.9倍
L.オールプレス
57kg
121戦【7-2-2-10】
G1ザビールクラシック4着
3ジェイセピナ
Guiseppina
5牝
3.9倍
J.マクドナルド
57kg
1・1/414戦【6-1-2-5】
新G1テレグラフH.1着

2012年2月27日月曜日

米G2ファウンテンオブユースS.はユニオンラグズが4馬身差の楽勝

出走メンバーからケンタッキーダービーの重要トライアルになりそうだった2月26日の米G2ファウンテンオブユースS.(ダート8.5ハロン)は、注目の1頭アルゴリズムズが直前で右前脚の管骨瘤を理由に回避。

レースはアルゴリズムズと同じプレッチャー厩舎で1番人気のディスクリートダンサーが逃げましたが、2馬身ほど後方の4番手を追走していた2番人気ユニオンラグズが4コーナーから悠々と進出し直線入り口で先頭に立つと最後は2着に4馬身差をつける楽勝で、重賞3勝目を挙げました。

前走ここと同コース・同距離のアローワンスオプショナルクレーミングで2着していたニュースペンディングが重賞初出走で2着。デビュー戦を約10馬身差圧勝し、前走は1マイルのアローワンスオプショナルクレーミングで5馬身差の完勝していたディスクリートダンサーが3着でした。


ユニオンラグズは2走前のG1シャンペンS.(ダート8ハロン)で5馬身差勝利。前走のBCジュベナイル(ダート8.5ハロン)は終始外を回らされて頭差2着。そのBCジュベナイル勝ち馬ハンセンに1月の米G3ホーリーブルS.で5馬身差をつけて勝っていたのがアルゴリズムズだったというわけで、2頭の対戦が期待されていたのです。

アルゴリズムズの怪我は今のところ深刻な状態ではないとのことですが、次走は不明。ユニオンラグズの次走は、3月31日の米G1フロリダダービー(ダート9ハロン)です。

ユニオンラグスは2戦目から前走までJ.カステリャーノ騎手が騎乗していましたが、同騎手はアルゴリズムズを選んだため、今回からルパルー騎手とのコンビ でダービー路線に向かいます。今月中旬に婚約したことが明らかになったばかりのルパルー騎手がケンタッキーダービー初制覇なるか注目です(お相手はM. ミッチェル調教師の娘で女優)。


ユニオンラグスの5代血統表。3代母 Grad Rags が英1000ギニー勝ち馬。

2012年G2ファウンテンオブユースS.のレース映像(NTRA)。YouTubeはこちらですが、なんだかカクカクした動画です。

ファウンテンオブユースステークス(Fasig-Tipton Fountain of Youth Stakes)
2012年2月26日、アメリカ・ガルフストリームパーク競馬場、ダート8.5ハロン
3歳、G2、7頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金40万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ユニオンラグズ
Union Rags
3牡
2.2倍
J.ルパルー1分42秒685戦【4-1-0-0】
G1シャンペンS.1着
2ニュースペンディング
News Pending
3牡
28.5倍
K.デザーモ47戦【1-3-0-3】
重賞初出走
3ディスクリートダンサー
Discreet Dancer
3牡
1.8倍
J.ヴェラスケス2・1/43戦【2-0-1-0】
デビュー戦10馬身差勝利

2012年2月26日日曜日

米G2サビンS.、オーサムマリアが8馬身差完勝。ロイヤルデルタが2着

2月25日に行われた米G2サビンS.は昨年の勝ち馬オーサムマリアがG1初勝利を挙げた6月のオグデンフィップスH.以来8ヶ月ぶりの出走でしたが1番人気に支持され、昨年のBCレディースクラシック勝ち馬ロイヤルデルタに8馬身差をつけて圧勝しこのレース2連覇、重賞5連勝しています。

プレッチャー調教師は「長期の休養だったから一度叩いておきたかったが、必要なかったね」と述べています。レース後の状態が良ければ、3月31日の米G2ランパートS.に向かいます。

一方、ドバイワールドカップに向けて良いレースをしておきたかったロイヤルデルタは8馬身差をつけられる完敗。ただし、ロイヤルデルタが勝ったG1を距離別で見ると次の表の成績であり、距離が延びたほうが良いと思うので今回は8.5ハロンが合わなかっただけにも思えますね。(そもそも同じ牝馬のハヴルドグレースに8馬身差で負けていたりして、ドバイで牡馬相手に勝てるほど強く無いと見ていますが)。
レース名・距離対イッツトリッキー対プラムプリティ
アラバマS.・10ハロン5・1/2馬身(2着)9馬身(4着)
BCレディースクラシック・9ハロン2・1/2馬身(2着)6馬身(5着)
イッツトリッキー:G1エイコーンS.、G1 CCAオークス勝ち。
プラムプリティ:G1ケンタッキーオークス優勝。CCAオークス2着。


2010年サビンステークスのレース映像(YouTube、埋め込み不可なのでリンク先で)。芦毛の馬がオーサムマリア。ロイヤルデルタは4番手の外を追走。

サビンステークス(Sabin Stakes)
2012年2月25日、アメリカ・ガルフストリームパーク競馬場、ダート8.5ハロン
4歳以上牝馬、G2、頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金10万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1オーサムマリア
Awesome Maria
5牝
1.9倍
J.ヴェラスケス1分42秒8213戦【8-3-1-1】
他にG1で2着2回
2ロイヤルデルタ
Royal Delta
4牝
2.1倍
J.レスカーノ89戦【5-2-1-1】
昨年の米最優秀3歳牝馬
3グルーピードール
Groupie Doll
4牝
5.2倍
C.ボレルアタマ10戦【4-3-1-2】
米G3ガーデニアS.1着

米G2サンカルロスS.はザファクターが優勝。ドバイへ向かうか

2月25日に行われた米G2サンカルロスS.は、前走同じサンタアニタ競馬場のG1マリブS.を勝っているザファクターが逃げ切って優勝し、重賞5勝目を挙げました。デビュー2戦目以降はすべて逃げて1着か4着以下かという成績ですが、少頭数になると強敵相手でも楽に逃げ切ってしまいますね。

BCスプリント勝ち馬アマゾンビーが一度は2番手に上がりましたが、最後は昨年のG2サンヴィンセントS.でザファクターの2着だったスウェイアウェイがアマゾンビーを交わし2着に入っています。アマゾンビーは3着。

ザファクターは高松宮記念に登録していますが、今回のレース後のコメントでも日本遠征には触れられず、やはりドバイ・ゴールデンシャヒーンに向かう可能性が高そうです。

2012年サンカルロスS.のレース映像

サンカルロスステークス(San Carlos Stakes)
2012年2月25日、アメリカ・サンタアニタ競馬場、ダート7ハロン
4歳以上、G2、5頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金20万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ザファクター
The Factor
4牡
1.7倍
M.ガルシア1分20秒5610戦【6-0-0-4】
G1競走2勝
2スウェイアウェイ
Sway Away
4牡
10.2倍
R.ベジャラノ1/28戦【2-3-0-3】
重賞2着3回目
3アマゾンビー
Amazombie
6セン
3.1倍
M.スミス1・3/424戦【10-4-6-4】
G1競走2勝

G3 UAE2000ギニーはキングレットが優勝。UAEダービーへ

2月9日に行われたG3 UAE2000ギニー(AW1600m)は、前走の2000ギニートライアルで1/2馬身差2着だった1番人気キングレットが後方2番手追走から最後の直線で差し切って優勝し、重賞初勝利を挙げました。ゴドルフィンとアルザルーニ調教師はUAE1000ギニー&2000ギニーダブル制覇(のちにオークスも)です。

2000ギニートライアル勝ち馬ダークマターは5着。2着に同6着のミックダームが入っています。デットーリ騎乗、サイード・ビン・スルール調教師のトライアル3着馬ラサーム Rassam は2番人気7着。

キングレットは UAEダービー(AW1900m)に出走する見込みです。5代血統表。父キングマンボ。母は英米のマイルG1で2着1回ずつ、また重賞3勝を挙げています。

2012年UAE2000ギニーのレース映像。後方2番手追走がキングレット。


UAE2000ギニー(UAE 2000 Guineas Sponsored By Dubal)
2012年2月9日、ドバイ・メイダン競馬場、オールウェザー1600m
3歳、G3、9頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1キングレット
Kinglet
3牡
3倍
M.バルザローナ1分37秒726戦【3-1-2-0】
重賞初出走
2ミックダーム
Mickdaam
3牡
8倍
C.スミヨン1/45戦【1-1-1-2】
重賞初出走
3マーディ
Mehdi
3牡
15倍
K.ファロン3/412戦【2-2-5-3】
英G3で7着1回

香港ゴールドカップ、アンビシャスドラゴンが優勝

2月26日に行われた香港三冠第2戦、ローカルG1香港ゴールドカップ(芝2000m)は第1戦スチュワーズカップ(芝1600m)勝ち馬のアンビシャスドラゴンが優勝し、三冠に王手をかけました。三冠達成は1994年の River Verdon 1頭のみ。第3戦は5月27日に行なわれるローカルG1香港チャンピオンズ&チャーターズ・カップ(芝2400m)です。

2着にエクステンション、3着にカリフォルニアメモリーが入り、3着までスチュワーズカップと同じ結果になりました。2年前の勝ち馬で約1年2ヶ月ぶりの出走だったコレクションが1着から約7馬身差の7着でした。シンコウキング産駒のサムザップはスチュワーズカップ4着(2・1/4馬身差)、香港ゴールドカップ5着(3馬身差)。サムザップは2400mの香港ヴァーズ2着だったので、香港チャンピオンズ&チャーターズ・カップで大きく前進が期待できます。


 アンビシャスドラゴンは2010-2011年度代表馬。ローカルG1勝利は3勝目。他に昨年の国際G1クイーンエリザベス2世カップ(芝2000m、ヴィクトワールピサが出走予定でした)を勝っています。

エクステンションは昨年3月の香港ダービー(芝2000m)でもアンビシャスドラゴンの2着。次走、国際G1チャンピオンズマイルを勝ちました。

カリフォルニアメモリーは昨年の香港ゴールドカップ勝ち馬で、昨年末の国際G1香港カップではアンビシャスドラゴンを4着に退けて優勝していました。

2012年スチュワーズカップのレース映像。勝負服は上の画像参照。


2012年香港ゴールドカップのレース映像。



香港ゴールドカップ(Citibank Hong Kong Gold Cup)
2012年2月26日、香港・シャティン競馬場、芝2000m
3歳以上、ローカルG1、10頭、レース結果
着順馬名性齢

騎手着差通算成績
主な成績
1アンビシャスドラゴン
Ambitious Dragon
5セン
2.05倍
D.ホワイト
57.1kg
2分02秒8816戦【10-3-0-4】
G1 QE2世カップ1着
2エクステンション
Xtension
4牡
6.5倍
J.ロイド
57.1kg
1・1/420戦【3-7-3-7】
G1香港マイル3着
3カリフォルニアメモリー
California Memory
5牡
2.8倍
Mチャドウィック
57.1kg
1/424戦【9-4-5-6】
G1 QE2世カップ2着

キングストレイルが英リステッドで2馬身差4着

2月25日に行われたイギリスの準重賞ウィンターダービートライアルS.(AW10ハロン)に愛移籍3戦目となるキングストレイルが出走、2ハロンあたりから先頭に立って逃げ、最後の直線を先頭で迎えると残り100mまで1馬身ほど抜け出していましたが、ゴール直前で3頭にまとめて交わされて4着に終わっています。

勝ったのはキングストレイルが1着から4・1/4馬身差の9着(13頭)だった移籍初戦で頭差2着だったジュヌーブ。同レースの勝ち馬ティンシュが1・1/4馬身差の2着でした。

斤量差はそのときと比べて次の表のとおり小さくなったのですが、逆転まではできず。ただ月1走ペースで順調に使えているし、ここ3走を見ても何度か走ればリステッド勝ちなら期待できそうそうです。
馬名1戦目3戦目(今走)
ジュヌーブ57.1kg(2着)56.7kg(1着)
ティンシュ56.2kg(1着)56.2kg(2着)
キングストレイル58.5kg(9着)57.1kg(4着)

次走は不明。ちなみにこのレースは名前のとおり、3月の英G3ウィンターダービーと同コース・同距離のトライアルレースです。

レース映像はRacing PostAt the Races でどうぞ(どちらも要登録)。以下キャプチャ画像。1戦目はこちら「キングストレイル、1年9ヶ月ぶりの復帰戦の英リステッドで9着」。2戦目はこちら「キングストレイルが復帰2戦目アイルランドで2着」。

内がオールウェザーコース。10ハロン戦はゴール手前からスタートして1周します。以下では右下を第1コーナー、上を第2コーナー、左下を第3コーナーと表記。

スタート直後。先頭集団手前、白地に赤の縦じまがキングストレイル。
スタート直後。先頭集団手前、白地に赤の縦じまがキングストレイル。
第1コーナー。キングストレイルは2番手の一番外。
第1コーナー。キングストレイルは2番手の一番外。
第1コーナーを回ったところで一気に先頭に。
第1コーナーを回ったところで一気に先頭に。
第2コーナー手前。矢印右から勝ち馬ジュヌーブ、3着ロイヤルティ、2着ティンシュ。
第2コーナー手前。矢印右から勝ち馬ジュヌーブ、3着ロイヤルティ、2着ティンシュ。
最終コーナー。矢印左からジュヌーブ、ロイヤルティ、ティンシュ。
最終コーナー。矢印左からジュヌーブ、ロイヤルティ、ティンシュ。
残り1ハロン過ぎ。まだキングストレイルが先頭。矢印左からジュヌーブ、ロイヤルティ、ティンシュ。
残り1ハロン過ぎ。まだキングストレイルが先頭。矢印左からジュヌーブ、ロイヤルティ、ティンシュ。
先頭ジュヌーブがゴール。
先頭ジュヌーブがゴール。

ウィンターダービートライアルステークス
(Get Your Bet On At bluesquare.com Winter Derby Trial Stakes )
2012年2月25日、イギリス・リングフィールド競馬場、オールウェザー10ハロン
4歳以上、準重賞、11頭、レース結果、総賞金約1万8700ポンド
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ジュヌーブ
Junoob
4セン
4倍
R.キングスコート
56.7kg
2分05秒5811戦【5-1-1-4】
重賞未出走、準重賞2着1回
2ティンシュ
Tinshu
6牝
7倍
D.オニール
56.2kg
1・1/444戦【9-6-5-24】
重賞未出走、準重賞1勝
3ロイヤルティ
Loyalty
5セン
5.5倍
J.クローリー
57.1kg
1/223戦【6-4-6-7】
重賞未出走、準重賞7着1回
4キングストレイル
King's Trail
10牡
29倍
T.クウィリー
57.1kg
クビ38戦【4-6-3-25】

2012年2月25日土曜日

G3 UAEオークス、フォールズオブローラが優勝。UAEダービーに向かう可能性も

2月23日に行われたG3 UAEオークス(AW1900m)は昨年10月の仏2牝馬歳G1マルセルブサック賞で勝ったイルーシヴケイトから6馬身差の最下位5着だったフォールズオブローラがそれ以来の出走でしたが、逃げ粘るメリーフィルデスを差し切って優勝し、重賞初勝利を挙げました。

(下にUAE1000ギニーの結果を併記)

大逃げしたメリーフィルデスが何とか2着を確保。英G3オーソーシャープS.勝ち馬でUAE1000ギニー7馬身差3着のアルシンディが3着。昨年の英G2ロックフェルS.2着で、前走UAE1000ギニーは約5馬身差2着だったピンパネルが単勝1倍台の1番人気に支持されましたが、5着に終わっています。

アルザルーニ調教師によると「UAE2000ギニーを勝ったキングレットがUAEダービーに向けて内のホープだが、メンバー次第でフォールオブローラも使う可能性がある」と述べています。昨年はクワーラー Khawlah がオークスとダービーを連勝しています。ちなみに日本からはヒヤシンスS.2着のゲンテンがUAEダービーに出走予定。

フォールズオブローラの5代血統表。父ストリートクライ。母は仏1000ギニー2着馬。母の父デインヒル。

UAEオークスのレース映像。スタート直後は4番手のゴドルフィンの勝負服で白色の帽子がフォールズオブローラ。


UAEオークス
(UAE Oaks Sponsored By The Saeed & Mohammed Al Naboodah Group)
2012年2月23日、ドバイ・メイダン競馬場、オールウェザー1900m
3歳牝馬、G3、6頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1フォールズオブローラ
Falls Of Lora
3牝
4.5倍
M.バルザローナ
55kg
2分01秒127戦【3-1-0-3】
2メリーフィルデス
Mary Fildes
3牝
34倍
J.ドイル
55kg
2・3/49戦【1-1-3-4】
英G3で7馬身差3着
3アルシンディ
Alsindi
3牝
12倍
R.フレンチ
55kg
クビ6戦【2-1-2-1】
英G3オーソーシャープS.



2月3日に行われた準重賞UAE1000ギニー(AW1600m)は昨年7月の英G2チェリーヒントンS.(芝6ハロン)の勝ち馬で、前走UAE1000ギニートライアル勝ち馬ガミラティが直線大外を楽々と差し切って優勝しました。5馬身差2着に同厩舎のピンパネル。のちにUAEオークス2着するメリーフィルデスは最下位6着。

ゴドルフィンとアルザルーニ調教師は1000ギニーとオークス(2000ギニーも)制覇です。

ガミラティは英1000ギニーまたは仏1000ギニーを狙うためUAEオークスは回避しました。5代血統表。父バーナーディニ。母は英G3勝ち馬で愛1000ギニー3着。母の父キングマンボ。

2012年UAE1000ギニーのレース映像。青色の帽子、青色の勝負服がガミラティ。


UAE1000ギニー(UAE 1000 Guineas Sponsored By Gulf News)
2012年2月3日、ドバイ・メイダン競馬場、オールウェザー1600m
3歳牝馬、準重賞、6頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績(2月25日現在)
主な成績
1ガミラティ
Gamilati
3牝
1.5倍
F.デットーリ
55kg
1分38秒846戦【3-2-0-1】
2ピンパネル
Pimpernel
3牝
3.75倍
M.バルザローナ
55kg
5・1/29戦【4-3-1-1】
英G2で2着
3アルシンディ
Alsindi
3牝
11倍
R.フレンチ
55kg
2・1/46戦【2-1-2-1】
英G3オーソーシャープS.

豪2歳G1ブルーダイヤモンドS.、サマレディがG1初勝利

2月25日に行われた豪2歳G1ブルーダイヤモンドS.(芝1200m)は、いったんは中団に下げた1番人気サマレディが3ハロン手前から上がっていき、残り300mで抜け出すと、中団から差してきた2番人気ノールッキングバックに3馬身差をつけて優勝し、G1初勝利を挙げています。

前哨戦である豪G3ブルーダイヤモンドプレリュード・フィリーズ(牝)とここを連勝するのは2004年のアリンギ Alinghi(G1競走4勝)以来8年ぶり。ちなみに昨年はセポイが、ベルエスプリット Bel Esprit(G1競走2勝、ブラックキャビアの父)以来9年ぶりに豪G3ブルーダイヤモンドプレリュード・C&G(牡セン)から連勝しました。


2着だったノールッキングバックは重賞初出走ですが、前走は1着賞金が114万豪ドルの高額賞金レース「マジックミリオンズ2歳クラシック」でも2着しています。デビューから2連勝、前走は準重賞勝ちのアームドフォーアクションが3着し、牝馬が上位3着まで独占しました。

豪G3ブルーダイヤモンドプレリュード・C&G勝ち馬ジェネラルリッパ General Rippa は12着。同2着ルサンボ Rusambo が5着でした。

2012年のレース映像。濃緑の帽子、濃緑と白の勝負服がサマレディ。

サマレディの5代血統表。父モアザンレディ、半姉は豪重賞2勝馬(現在9戦5勝)。

ブルーダイヤモンドステークス(Patinack Farm Blue Diamond Stakes)
2012年2月25日、オーストラリア・コーフィールド競馬場、芝1200m
2歳、G1、16頭、レース結果、総賞金100万豪ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1サマレディ
Samaready
2牝
2.25倍
C.ニューイット
54.5kg
1分10秒473戦【3-0-0-0】
重賞2勝目
2ノールッキングバック
No Looking Back
2牝
6.5倍
N.ラウィラー
54.5kg
3馬身3戦【1-2-0-0】
3アームドフォーアクション
Armed For Action
2牝
26倍
C.ウィリアムズ
54.5kg
1着から
5馬身
3戦【2-0-1-0】
準重賞1勝

豪G1オークリープレート、セポイは5着。ウーリムがG1初勝利

2月25日に行われた豪G1オークリープレート(芝1100m、ハンデ戦)は、ここまで11戦10勝2着1回、ゴールデンスリッパーなどG1競走3勝の3歳牡馬セポイが1番人気で出走しましたが、2-4番手追走馬が10、11、15着に終わる展開を逃げて、さらに古馬相手に58kgのトップハンデはやはりきつく、最後の直線でいったんは抜け出しましたが残り100mで力尽き5着に敗れてました。それでも1着からは1馬身差で、予定通りドバイゴールデンシャヒーンに向かうだろうと思います。

勝ったのは豪G1エミレーツS.(芝1600m)で4馬身差7着以来、4ヶ月ぶりの出走だった6番人気ウーリムで、最後方追走から直線では大外から追い込んでゴール直前で差しきりG1初勝利を挙げました。重賞は豪G3BRCスプリント(芝1350m)と、2走前の 豪G3tab.com.au S.(芝1400m)につづく3勝目。

豪G1ゴールデンスリッパー(芝1200m)でセポイから3.3馬身差3着だったエリートフォールズが、斤量差が2kgから7kgに広がって逆転し2着に入っています。


前走1200mの準重賞を勝って約2年9ヶ月ぶりに重賞に出走してきたファシルタイグレが3着。母父フジキセキのヨーセイは13着でした。昨年の勝ち馬イーグルフォールズは最後不利もありましたが最下位。

2012年オークリープレートのレース映像。最後方追走、オレンジ色の帽子、メンコがウーリム。ウーリムの5代血統表


オークリープレート(Sportingbet Oakleigh Plate)
2012年2月25日、オーストラリア・コーフィールド競馬場、芝1100m
3歳以上、G1、17頭、レース結果、総賞金40万豪ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ウーリム
Woorim
6セン
21倍
D.ブロウン
55.5kg
1分03秒4937戦【11-6-3-17】
2010年に豪G1で3着
2エリートフォールズ
Elite Falls
3牝
51倍
C.ニューイット
52.0kg
0.1馬身11戦【2-3-1-5】
豪G2リースリングS.1着
3ファシルタイグレ
Facile Tigre
5セン
26倍
D.ニコリック
54.0kg
1着から
0.3馬身
16戦【7-3-3-3】
準重賞2勝

豪G1フューチュリティーS.、ペンタイア産駒ムファサがG1競走9勝目

2月25日に行われた豪G1フューチュリティーS.(芝1400m)はペンタイア産駒で1番人気のムファサが逃げ切って優勝し、G1競走9勝目を挙げました。豪G1は昨年10月のトゥーラックH.(芝1600m)以来となる2勝目(どちらもコーフィールド競馬場)。他7勝はニュージーランドG1です。昨年のこのレースは4着でした。

3、4番手を追走した2番人気のピンカーピンカーが、豪G1コックスプレート(芝2040m)を勝ったときのように最内を突くも、前を捕らえきれずに2着。

こことおなじコーフィールド競馬場・芝1400mの豪G1オーアS.でブラックキャビアから3.8馬身差3着だったプレイイングゴッドはムファサから4.5馬身差の4着でした(もちろんオーアS.でブラックキャビアはほとんど追って無いので比較できないですが)。

2012年フューチュリティーS.のレース映像。ムファサの5代血統表


余談ですが、この日の第1レースで母エイシンシェルビーの4歳牝馬 Rock Of Ages(ファストネットロック産駒)が勝って8戦5勝としています。そのうち重賞でも見かけるかもしれません。
 
フューチュリティーステークス(Cathay Pacific Futurity Stakes)
2012年2月25日、オーストラリア・コーフィールド競馬場、芝1400m
3歳以上、G1、8頭、レース結果、総賞金50万豪ドル
ムファサはオーストラリアではキングムファサ King Mufhasaで登録されています
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ムファサ
Mufhasa
7セン
2.63倍
N.ラウィラー
59.0kg
1分23秒8249戦【18-6-5-20】
前走は新G1で2着
2ピンカーピンカー
Pinker Pinker
4牝
3.5倍
C.ウィリアムズ
57.0kg
1.3馬身17戦【6-3-2-6】
コックスプレート以来の出走
3アダマンティウム
Adamantium
3牡
10倍
G.ボス
55.5kg
1着から
3.0馬身
9戦【2-1-3-3】
豪G2オータムS.3着

2012年2月22日水曜日

ブラックキャビア2週間の放牧。ドバイも回避。次走は4月28日か5月12日

3連闘するか注目されたブラックキャビアですが、2月25日の豪G1フューチュリティーS.(芝1400m)には出走しないことが決定されました。ムーディー調教師によると、同じ1400mの豪G1オーアS.のように楽勝できると思うが、5週で4レースはさすがに多すぎると考えたとのこと。また、参戦の可能性もあったドバイゴールデンシャヒーンも回避。特に問題はなく、むしろ好調だが、6月のイギリス遠征に向けて万全を期すためであると述べられています。

Why Peter Moody won't race Black Caviar in Melbourne | Black Caviar
前走の記事→豪G1ライトニングS.、ブラックキャビアが19連勝

すでに2週間半の予定で放牧に出されており、次走は早ければ4月28日の豪G1ロバートサングスターS.(モーフェットビル競馬場・芝1200m)。また5月12日の豪G1 BTCカップ(ドゥームベン競馬場・芝1200m、昨年も優勝)か、同日の豪G1グッドウッド(モーフェットビル競馬場・芝1200m)の出走も検討されている。

ムーディー師はドバイレーシングクラブがブラックキャビア出走のために尽くしてくれたことに感謝を示しています。タペタの馬場に対応できると考えているし、120万ドルの1着賞金も魅力的だが、英G1ダイヤモンドジュビリーS.遠征の前に自国を離れることはしないことにしたとのこと。


というわけで、2ヶ月ほどブラックキャビアの出走は無し。1,2戦してイギリス遠征へ。また英ロイヤルアスコット遠征について、6ハロンのダイヤモンドジュビリーS.は何度も言及されていますが、1マイルのクイーンアンS.は一言も触れられていないので、やはりフランケルの対決も実現しなさそうです。遠征前にオーストラリア国内で出走する可能性があるとする3レースとも1200mですしね。

フランケル対ブラックキャビア戦の可能性を整理。実現するなら6月のクイーンアンS.が最有力だが

上の記事で書き忘れましたが、現在はムーディー師の管理馬であるニュージーランド1000ギニーの勝ち馬キングスローズ(他に豪マイルG1で出走機会2戦連続2着)がクイーンアンS.に出走し、その後にガリレオを種付けされてニュージーランドに帰る予定であるので、これとの兼ね合いもあるのかもしれません。


ちなみに5月12日のレースについてですが、グッドウッドは別定戦でありブラックキャビアは他馬より重い斤量を背負うことになるため、 昨年も勝った定量戦のBTCカップに出走する可能性が高いと思います。

2012年2月20日月曜日

香港クラシックマイルはスイートオレンジ。クラシックカップはザイダン。ともに香港ダービーへ

1月25日に行われた香港4歳シリーズ第1戦、ローカルG1香港クラシックマイル(芝1600m)は、最後の直線で3番手追走の5番人気スイートオレンジと、その2馬身後ろを追走した圧倒的1番人気フェイフェイの追い比べになり、残り100mでフェイフェイが一度は先頭に立つ勢いでしたが、すぐに内からスイートオレンジが差し返して優勝しています。クビ差2着にフェイフェイ。昨年末のG1香港スプリントで3・1/4馬身差7着のアドミレーションが3着でした。

スイートオレンジは2010年までアイルランドで4戦し、準重賞1勝、G3キラヴーランS.で2着。その後、香港に移籍しています。今回が重賞初勝利。ちなみに昨年のクラシックマイル勝ち馬は日本でもセントウルS.2着、スプリンターズS.5着したラッキーナインです。

スイートオレンジの5代血統表高松宮記念に登録している米G1・2勝馬ザファクターと同じウォーフロント産駒。


2012年ローカルG1香港クラシックマイルのレース映像。3番枠、オレンジの帽子がスイートオレンジ。その一つ内、2番枠発走がフェイフェイ。


香港クラシックマイル(Mercedes-Benz Hong Kong Classic Mile)
2012年1月125日、香港・シャティン競馬場、芝1600m
4歳、ローカルG1、10頭、Good To Yielding 、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1スイートオレンジ
Sweet Orange
4牡
14.3倍
W.マーウィング
約57.2kg
1分37秒6413戦【4-5-1-3】
次走G1で2着(下)
2フェイフェイ
Fay Fay
4セン
1.5倍
D.ホワイト
約57.2kg
クビ10戦【5-4-0-1】
重賞初出走。ここまで4連勝
3アドミレーション
Admiration
4牡
17倍
T.クラーク
約57.2kg
1・3/417戦【6-1-5-5】
G2香港JCスプリント3着
成績は2012年2月20日現在。



2月19日に行われた4歳シリーズ第2戦、ローカルG1香港クラシックカップ(芝1800m)は、香港クラシックマイルは逃げて8着に終わっていたザイダンが中団外を追走から残り300mで抜け出すと、最後方追走から大外を追い込んできたスイートオレンジの猛追をハナ差だけ凌いで優勝しました。重賞初勝利。

スイートオレンジはラスト400mを勝ち馬より約0.7秒速い22秒26で走りましたが、さすがに位置取りが悪かった。ただスイートオレンジは最初から出たなりに競馬するつもりだったとのこと。4歳シリーズ第3戦、3月18日の香港ダービー(芝2000m)へ向けてマーウィング騎手は「200mメートル延長は向いていると思います」と述べています。

1着ザイダンや3着馬ドミナント、3馬身差7着のダンエクセルらJ.ムーア調教師の管理馬も香港ダービーへ。このダンエクセルは昨年のG1愛チャンピオンS.でソーユーシンクから10馬身差4着だったダンボインエクスプレスです。

ザイダンは2010年までイギリスで走り4戦2勝。準重賞を1勝し、G1レーシングポストトロフィーは10頭立て8着。その後に香港に移籍。5代血統表。父ストリートクライ。


昨年はアンビシャスドラゴンがこのレースと香港ダービーを連勝し、次走、香G1クイーンエリザベス2世カップ(2000m)も勝って 2010-2011年度代表馬に選ばれています。

2012年ローカルG1香港クラシックカップのレース映像。ザイダンは3番枠発走。スイートオレンジは外から2頭目の発走。


香港クラシックカップ(Mercedes-Benz Hong Kong Classic Cup)
2012年2月19日、香港・シャティン競馬場、芝1800m
4歳、G1、14頭、Good、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ザイーダン
Zaidan
4セン
16.1倍
O.ドゥルーズ1分48秒7015戦【5-1-1-8】
重賞初勝利
2スイートオレンジ
Sweet Orange
4牡
7.4倍
W.マーウィングハナ13戦【4-5-1-3】
3ドミナント
Dominant
4牡
38倍
N.カラン1・1/28戦【2-1-2-3】
英G3ヨークS.3着

ヘルメットもモシーンもマナワヌイも負けた18日の豪重賞

18日のオーストラリア競馬は6つの重賞が行われ、6レースともG1馬が1番人気で出走しましたが、ブラックキャビアが勝ったライトニングステークスを除く5重賞で1番人気馬がすべて負けてしまいました。まあ、斤量差があったり長期休み明けだったりで、むしろ健闘したとも言えますが、おもしろい結果だと思ったのでまとめて紹介します。


G1クラウンオークス(芝2500m)を9馬身差で圧勝し、G1ゴールデンスリッパー(芝1200m)2着、G1シュウェップス1000ギニー(芝1600m)2着のモシーンは先日、吉田勝己氏が所有権の半分を購入しています。

18日に行われた3歳牝馬限定のG3ザ・ヴァニティは、前走1200mの準重賞を勝っていたモシーンが2番手追走から最後の直線中頃で先頭に立ちましたが、ゴール直前ですぐ後ろを追走していたショパホリックがわずかに差し切って優勝し、重賞初勝利を挙げました。モシーンは他馬より3.5kg重い斤量だったので十分な結果だと思います。

モシーンは3月3日のG1オーストラリアンギニー(芝1600m)へ。一方でショパホリックは来週の3歳牝馬限定G2戦へ向かい、オーストラリアンギニーは使わないようです

2012年ザ・ヴァニティのレース映像

ザ・ヴァニティ(The Vanity)
2012年2月18日、オーストラリア・フレミントン競馬場、芝1410m
3歳牝、G3、8頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ショパホリック
Shopaholic
3牝
14倍
D.ダン
54.0kg
1分22秒719戦【4-1-2-2】
準重賞3,4着
2モシーン
Mosheen
3牝
1.5倍
D.ニコリック
57.5kg
0.1馬身11戦【4-3-2-2】
3エンジェルオブマーシー
Angel Of Mercy
3牝
21倍
C.ウィリアムズ
54.0kg
1着から
0.2馬身
5戦【1-1-1-2】
重賞初出走
 
 


ザ・ヴァニティに続いて行われたG3ハイエスS.は、昨年のコーフィールドギニー(芝1600m)などG1を3勝しているヘルメットが単勝1倍台で出走しましたが、そのヘルメットが勝ったG2ギニープレリュードで6着に負けていたザッツザワンが勝ち、重賞初勝利です。

ヘルメットは5着も、勝ち馬より3.5kg重い斤量でしたからそう悲観する内容でも無いですが。

ヘルメットやザッツザワンはモシーンと同じG1オーストラリアンギニーへ進みそうです。さらにヘルメットは(ハイエスS.前の予定では)UAEダービーへ向かうはずです。

2012年ハイエスS.のレース映像

ハイエスステークス(CS Hayes Stakes)
2012年2月18日、オーストラリア・フレミントン競馬場、芝1410m
3歳牡セン、G3、10頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ザッツザワン
That's The One
3セン
7.5倍
C.ウィリアムズ
54.0kg
1分22秒085戦【3-1-0-1】
準重賞2着
2デサークル
Decircles
3牡
7.5倍
G.ボス
54.0kg
1馬身7戦【1-3-0-3】
G3で2着1回
3インスティンクション
Instinction
3牡
12倍
C.ニュウィット
56.5kg
1着から
1.2馬身
8戦【3-1-1-3】
準重賞2連勝
3ハイリーリコメンディッド
Highly Recommended
3牡
17倍
L.ノーレン
54.0kg
同着10戦【1-1-5-3】
G3で2着1回




以上はフレミントン競馬場の結果。次の3重賞はどれもウォリック競馬場・芝1200mで、勝ち馬はすべてデインヒル系でした。

牝馬限定のG2ブリーダーズクラシックには、豪G1ドゥームベン10000の勝ち馬ビーデッドが1番人気で出走。ビーデッドはG1を8戦して、【1-3-3-1-0】と4着を外したことがありません(ドゥームベンを除く7戦は10頭以上が出走)。昨年6月のG1タタソールズティアラ(芝1200m)2着以来休養していましたが、今年1月末と2月初旬にバリアトライアルを2回使って、8ヶ月ぶりの復帰戦でした。

しかしレースはそのタタソールズティアラ12着だったステップスインタイムの逃げ切って重賞初勝利。ビーデッドは直線で進路を変えるロスも大きかったですね。

2012年ブリーダーズクラシックのレース映像

ブリーダーズクラシック(NSW Thoroughbred Breeders Classic)
2012年2月18日、オーストラリア・ウォリック競馬場、芝1200m
4歳以上牝馬、G2、9頭、総賞金17万5000豪ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ステップスインタイム
Steps In Time
4牝
7倍
J.カシディー56.0kg1分09秒587戦【4-1-1-1】
準重賞1勝
2ビーデッド
Beaded
6牝
2.5倍
C.ブラウン58.0kg0.8馬身23戦【10-7-5-1】
G1で4戦連続連対
3レッドトレーサー
Red Tracer
4牝
3倍
J.ボウマン56.5kgクビ14戦【6-3-4-1】
G1エプソムH.3着



続いて行われた3歳G2ロイヤルソヴリンS.(芝1200m)はG1 T.J.スミスクラシック(芝1600m)2着のホットスニッツェルが2番手追走から残り1ハロン過ぎで先頭に立つと、G1ゴールデンローズ(芝1400m)勝ち馬マナワヌイの猛追を凌いで優勝し、重賞2勝目を挙げました。

G1コーフィールドギニーでヘルメットの2着もあるマナワヌイは重賞5勝目ならず。G1スプリングチャンピオンS.(芝2000m)勝ち馬ドクタードゥームは5着。

レース前の報道によると、ホットスニッツェルは10月のG1コックスプレート(芝2040m)が長期目標でそれまではマイル路線を中心に進むとのこと。次走もG2のホバートヴィルS.(芝1400m)から3月17日のG1ランドウィックギニー(芝1600m)へ向かうようです。マナワヌイもランドウィックギニーへ。

2012年ロイヤルソヴリンS.のレース映像

ロイヤルソヴリンステークス(Royal Sovereign Stakes)
2012年2月18日、オーストラリア・ウォリック競馬場、芝1200m
3歳牡セン、G2、13頭、総賞金17万5000豪ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ホットスニッツェル
Hot Snitzel
3セン
4.75倍
J.ボウマン
56.0kg
1分08秒9912戦【5-2-2-3】
G1クールモアスタッドS.6着
2マナワヌイ
Manawanui
3セン
2.38倍
T.ベリー
56.0kg
10戦【6-2-1-1】
G1ゴールデンローズ1着
3モーメントオブチェンジ
Moment Of Change
3セン
4倍
B.シン
56.0kg
1.8馬身3戦【2-0-1-0】
重賞初出走



3歳牝馬限定のG2ライトフィンガーズS.(芝1200m)は重賞初出走のシーサイレンが3番手追走から直線で外に持ち出して先頭に立ち、内から差してきたG1フライトS.の1,2着馬の追い上げをおさえて優勝しています。デビュー戦3着からこれで3連勝。

昨年10月のG1フライトS.を6馬身差で勝って重賞3連勝としていたストリーマが、それ以来となる4ヶ月ぶりの出走で2着。G1フライトS.2着馬で、G1ブルーダイヤモンドS.ではセポイから4馬身差2着したハロウェルベルが、G1シュウェップス1000ギニー4着以来、4ヶ月ぶりの出走で3着でした。


シーサイレンは1月にもレースに使われていた分有利でした。なお、母父バブルガムフェローで昨年11月の準重賞勝ち馬 Emmaleneが3馬身差5着。母父サンデーサイレンスで、昨年8月の準重賞勝ち馬ニーリング(シュウェップス1000ギニー7着)は13着でした。
 
ライトフィンガーズステークス(Light Fingers Stakes)
2012年2月18日、オーストラリア・ウォリック競馬場、芝1200m
3歳牝馬、G2、15頭、総賞金17万5000豪ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1シーサイレン
Sea Siren
3牝
13倍
J.カシディ
56.0kg
1分09秒474戦【3-0-1-0】
重賞初出走
2ストリーマ
Streama
3牝
2.25倍
J.ボウマン
56.0kg
短クビ9戦【4-3-1-1】
G1フライトS.1着
3ハロウェルベル
Hallowell Belle
3牝
13倍
C.ブラウン
56.0kg
1/2馬身10戦【1-6-2-1】
G1シュウェップス1000ギニー4着

2012年2月19日日曜日

ロケットマンが2011年シンガポール年度代表馬

2月16日、シンガポールの年度代表顕彰が発表され、ロケットマンが2011年度代表馬に選出されました。2年連続の受賞です。最優秀スプリンターおよび最優秀古馬にも選ばれています。

Rocket Man wins second Horse of the Year title

またステイゴールド産駒で史上2頭目のシンガポールゴールドカップ3勝馬となったエルドラドが最優秀ステイヤーに選ばれました。

受賞馬は次のとおり。成績は2012年2月18日までの通算と、カッコ内は2011年限定の成績。

年度代表馬、最優秀スプリンターおよび最優秀古馬 ロケットマン Rocket Man
24戦18勝(8戦6勝、G1ドバイゴールデンシャヒーン1着、G1クリスフライヤーインターナショナルスプリント1着、ローカルG1ライオンシティカップ1着)

最優秀2歳馬 ミスタービッグ Mr Big
9戦5勝(6戦4勝2着2回、重賞2勝)
Elusive Quality産駒

最優秀3歳馬 ジンジャーブレッドマン Gingerbread Man
18戦10勝(9戦6勝2着1回、重賞3勝、G1シンガポールギニー1着)
Shamardal 産駒。昨年の最優秀2歳馬

最優秀4歳馬および最優秀マイラー ベターザンエヴァー Better Than Ever
22戦15勝
(9戦3勝2着3回、重賞3勝、G1クランジマイル1着、G1シンガポールダービー2着)
フレンチデピュティ産駒(オーストラリア産馬です)。昨年の最優秀3歳馬

最優秀ステイヤー エルドラド El Dorado
44戦9勝(9戦2勝、G1シンガポールゴールドカップ1着)
ステイゴールド産駒





最優秀ポリトラック馬 ドクターグリゴロス Dr Grigoros
9戦5勝(6戦5勝、9月のハンデ戦で2着ミスタービッグより4kg重い斤量を背負って優勝)
My Halo 産駒

アニマルキングダムが復帰戦快勝。ドバイワールドカップへ

昨年のケンタッキーダービー馬プリークネスS.2着アニマルキングダム Animal Kingdom が、ベルモントS.6着以来となる約8ヶ月ぶりの復帰戦を2馬身差で快勝しました。

レース映像はこちら(YouTube)。埋め込み不可なのでリンク先で。出遅れる大外枠発走の馬がアニマルキングダム。

18日に出走したのは総賞金6万ドルの芝8.5ハロン戦(グレードなし)で、2着馬は重賞未出走馬。オーナーは「あくまで復帰戦なので望んでいたとおり、負荷の軽いレースになってよかったです」と述べました。アニマルキングダムはこのあと、3月31日のドバイワールドカップを目標にしています。

アニマルキングダムはベルモントS.後、左後肢に亀裂骨折が判明、さらに数日後の検査でもう一箇所の骨折が発見されたため、2011年はもう出走しないと発表されていました。

ブラックキャビアは3連闘するかも

本日19日にムーディー調教師が述べたところによると、レース後の状態も良いので、25日のG1フューチュリティーS.(芝1400m)に出走するかもしれないとのこと。

というわけで今週の経過次第ですが、3週連続G1参戦があるかもしれません。昨日書いた「ブラックキャビアは3連闘せず」は訂正します。G1フューチュリティーS.を勝てば20連勝となり、オーストラリア競馬最多連勝記録を樹立します。

2月22日追記:ブラックキャビア2週間の放牧。ドバイも回避。次走は4月28日か5月12日
というわけで、 フューチュリティーS.は出走しません。

ハットトリック産駒ハウグレートは3月11日のパームビーチS.で重賞初出走か

3連勝中のハットトリック産駒ハウグレート Howe Great の次走は3月11日に行なわれる米G3パームビーチS.(ガルフストリームパーク競馬場・芝8.5ハロン)になりそうです。

Animal Kingdom sharp, Motion maps out plan for three-year-olds - Thoroughbred Times

またモーション調教師によると、パームビーチS.でもこれまでのように良い競馬をできた場合は、4月14日の米G1ブルーグラスS.(キーンランド競馬場・AW9ハロン)に進むだろうとのこと。

調教後の様子→http://yfrog.com/oez0rzf
前走のレース映像
ハットトリック産駒ハウグレート、キトゥンズジョイS.優勝

ちなみにハウグレートの前走キトゥンズジョイで2着だったラッキーチャッピーは、18日の米G3エルカミノリアルダービー(AW9ハロン、レース映像)でハナ差2着しました。勝ち馬ダディーズノーズベストはBCジュベナイルターフ6着馬(約4馬身差)。3・1/2馬身差の3着ハンサムマイクはG3で2着があり、G1キャッシュコールフューチュリティーで14頭立て7着(約3馬身差)していました。




また同じハットトリック産駒のダビルシムについて、仏2000ギニーを目標とすることが決まったと紹介しましたが、フェルラン調教師が仏2000ギニー後に英G1セントジェームズパレスS.(6月19日、ロイヤルアスコット開催・芝1マイル)に出走する可能性に言及しています。

ダビルシムの春は仏2000ギニー後に英国遠征 | netkeiba.comニュース
DABIRSIM SIDESTEPS NEWMARKET GUINEAS | Sporting Life

種牡馬としての価値を考えた場合、海外で勝っておくのも重要なことだから、とのこと。英G1セントジェームズパレスS.は昨年フランケルが勝ったレースで、日本からもグランプリボスが参戦し、8着だったレースです。

2012年2月18日土曜日

【訂正あり】ブラックキャビアは3連闘せず

2月22日追記:ブラックキャビア2週間の放牧。ドバイも回避。次走は4月28日か5月12日
やはりフューチュリティーS.は出走しないことになりました。


【19日追記】 本日19日にムーディー調教師が述べたところによると、レース後の状態も良いので、25日のG1フューチュリティーS.(芝1400m)に出走するかもしれないとのこと。【追記ここまで】

G1オーアS.からの連闘でG1ライトニングS.を勝ったブラックキャビアについて、ムーディー調教師は「来週は走らせない。今日はタフなレースになったので3連闘はできない。オーナーと話し合ってドバイに行くことになれば、今日のレースがドバイ前の最後のレースである。ドバイに出走しない場合、6月のイギリス遠征に備えて、国内でのプランを考える」と述べ、25日のG1フューチュリティS.(1400m)出走は止めることを明らかにしました。
もともとムーディー師はドバイ遠征するつもりはなかったところにオーナーの強い希望があり、最近になってドバイ遠征の可能性が高くなっています。オーナーの希望なのだから遠征すると思います。

ドバイに出走する場合はG1ドバイゴールデンシャヒーン(メイダン競馬場・AW1200m)が有力。ただし直線1000mで行われた今日のライトニングS.後にムーディー師が「彼女は直線競馬が好きだ」と述べており、今年からG1に昇格したアルクォズスプリント(直線芝1000m)を考慮する可能性もありますが、アルクォズスプリントはグローバルスプリントチャレンジ対象競走ではなく、1着賞金も半分であることから、普通にゴールデンシャヒーンを選ぶでしょう。


無敗の19連勝はオーストラリアにおける最多記録。また、オーストラリア競馬の連勝記録としては22連勝が最高のようですが、ひとつは現存しない競走体系の、父がクォーターホースである馬によって記録されたもので、もうひとつは地方競馬(草競馬?)によるものであるため、1910年代に記録された19連勝が実質的な連勝記録として扱われているとのこと。

Black Caviar out to join Hall of Fame inductee Ajax on 18 consective wins on Saturday-  www.thoroughbrednews.com.au

つまりブラックキャビアは最多連勝記録に並んだもののドバイに行く場合は記録更新は先の話になりそうです。


ドバイ後は昨年から予定していたイギリス遠征です。
  • 6月23日 G1ダイヤモンドジュビリーS.(アスコット競馬場・芝6ハロン)
  • 7月14日 G1ジュライカップ(ニューマーケット競馬場・芝6ハロン)
どちらもグローバルスプリントチャレンジ対象競走。前者はロイヤルアスコット開催で、その後は後者の出走も考えられています。ロイヤルアスコット前にオーストラリア国内で1,2走して備えるという話もありましたが、具体的なレースなど不明。


また現在のところ可能性は低いですが、ダイヤモンドジュビリーS.ではなく6月19日のクイーンアンS.(芝1マイル)に出走してフランケルとの対戦もあるかもしれません。

フランケル対ブラックキャビア戦の可能性を整理。実現するなら6月のクイーンアンS.が最有力だが

豪ブラックキャビアが無敗の17連勝
豪G1CFオーアS.、ブラックキャビア初の1400mも克服し無敗の18連勝。3連闘の可能性も

高松宮記念に登録の米国馬ザファクターの成績と血統

3月25日の高松宮記念に、昨年アメリカでG1を2勝したザファクターが予備登録し出走可能馬として選出されました。米スプリント路線では1番上ではないがそのすぐ下ぐらいの実力で、スタートがよく先行力もあります。新・中京競馬場は直線が長くなり、坂が設けられたことにより、むしろ先行馬に以前ほど厳しくない高松宮記念に変化すると予想しているので、出走してきたら警戒すべき相手です。

高松宮記念(GI)-海外からの予備登録馬及び選出馬-- JRA

ただし、ザファクターはドバイにも登録しています。日本遠征に関するバファート調教師のコメントもないですし、高松宮記念には出走する可能性はほとんど無いと思いますが、もしかするとゴールデンシャヒーンのメンバー次第で高松宮記念に回ってくるつもりなのかもしれないので、いちおう成績を紹介しておきます。


ザファクターの成績
9戦5勝【5-0-0-4】
表は重賞のみ。
年月日レース名
(D=ダート、AW=オールウェザー)
着順/
頭数
勝ちタイム/
(着差)
騎手
2011年
2月20日
G2サンヴィンセントS.
サンタアニタ競馬場・D7ハロン
1着/5頭1分20秒34
3/4馬身
M.ガルシア
3月19日G2レベルS.
オークローンパーク競馬場・D8.5ハロン
1着/9頭1分42秒19
6・1/4
M.ガルシア
4月16日G1アーカンサスダービー
オークローンパーク競馬場・D9ハロン
7着/13頭1分49秒34
約9馬身
M.ガルシア
8月28日G1パットオブライエンS.
デルマー競馬場・AW7ハロン
1着/5頭1分21秒56
1・3/4馬身
M.ガルシア
10月08日G1エンシェントタイトルS.
サンタアニタ競馬場・D6ハロン
4着/6頭1分08秒24
約7馬身
M.ガルシア
11月05日G1 BCダートマイル
チャーチルダウンズ競馬場・D1マイル
8着/9頭1分34秒59
約12馬身
M.ガルシア
12月26日米G1マリブS.
サンタアニタ競馬場・D7ハロン
1着/10頭1分19秒89
3・1/4馬身
M.ガルシア

ザファクターはデビュー戦(4着)を除いていずれも逃げています。3戦目以降の7戦はすべてグレードレースです。芝の経験が無いことは気になります。

パットオブライエンS.は逃げ切って優勝。4着馬スマイリングタイガーは前々走のG1トリプルベンドH.優勝。また2着馬キャンプヴィクトリーはそのトリプルベンドH.でも2着しており、またトリプルベンドH.3着馬はのちにBCスプリントを勝つアマゾンビーでした。

真ん中の枠がザファクター。


エンシェントタイトルS.ではそのアマゾンビーの4着。2,3番手追走馬がそれぞれ6頭立ての5,6着に敗れる先行馬に厳しい競馬でした。

ゼッケン1番がザファクター。上のレースだけ勝負服が違うので注意。



BCダートマイルも逃げましたが、2番手追走シャックルフォード(プリークネスS.勝ち馬)に直線入り口で交わされると脚がもうありませんでした。シャックルフォードは2着に粘りましたが、9頭立て8、9番手を追走していた2頭が1,3着というレース展開でした。ちなみにこのBCダートマイル勝ち馬は、G2レベルS.で前残りの展開を中団から唯一追い上げてザファクターの6馬身差2着したケイレブスポッセです。



マリブS.は1番人気で完勝。ただし2-5番人気のうち、重賞経験があったのは3人気7着だったスマッシュだけ(G2で2着1回)という低レベルのメンバーでした。2,3着馬はその後も重賞には出走していません。




ザファクターの5代血統表。父はダンジグ系ウォーフロント。母の父がミスワキ。ミスタープロスペクターの5×3のクロスがあります。

ウォーフロントは2012年の種付け料が6万ドルの人気種牡馬。現役時代はG2を1勝し、短距離G1で2着2回しました。

ザファクターの叔父チーフシアトル(父シアトルスルー)は、どちらも8.5ハロンのG1シャンペンS.とBCジュベナイルで2着。

豪G1ライトニングS.、ブラックキャビアが19連勝

 
2月19日に行われた豪G1ライトニングS.(芝1000m)は、昨年5月のG1BTCカップの1,2,3着だったブラックキャビア、ヘイリスト、バファリングの3頭がスタートから馬体を並べて先行。バファリングが残り300mで着いていけなくなり、ヘイリストもよく食い下がりましたが残り200mでブラックキャビアが突き放して優勝、これで19連勝です。

2012年ライトニングS.のレース映像

ヘイリストが1.8馬身差2着。11月の豪G1パティナックファームクラシックでもブラックキャビアの2着だったバファリングは、約4馬身差3着。3番人気の3歳馬フォックスウェッジが4着。

ヘイリストもやはりさすがだと思される強い競馬でしたが、5月のBTCカップから長期休養、1月末にバリアトライアルを1走しただけでしたから、できればもう1走して調子を上げておきたかったところです。対ブラックキャビアは4戦連続2着。

オーストラリアの芝ではもう完全に決着がついたと思いますが、メイダン競馬場のタペタ適性次第で逆転できる水準にあるかも知れないから、ゴールデンシャヒーンでの対戦も見たい。ヘイリストは行かないでしょうが。

ちなみにブラックキャビア(上)、ヘイリスト(下)のスタートからのラップは次の通りでした。カッコ内は通過順。
13.54 (2)     10.21 (2)     9.98 (1)     10.40 (1)     11.40 (1)     55.53
13.51 (1)     10.19 (1)     10.04 (2)     10.43 (2)     11.59 (2)     55.76


なお、5レース前の第1レースでブラックキャビアの半弟が出走しデビュー戦を勝利で飾っています。レース映像


ブラックキャビアの次走以降の予定について書きました。
ブラックキャビアは3連闘せず

ライトニングステークス(Coolmore Lightning Stakes)
2012年2月19日、オーストラリア・フレミントン競馬場、芝1000m
3歳以上、G1、9頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ブラックキャビア
Black Caviar
5牝
1.1倍
L.Nolen
56.5kg
55秒5319戦【19-0-0-0】
2ヘイリスト
Hay List
6セン
12倍
G.Schofield
58.5kg
1.8馬身21戦【14-5-0-2】
G1競走2勝
3バファリング
Buffering
4セン
71倍
M.Rodd
58.5kg
3.8馬身20戦【8-4-2-6】
重賞3勝

2012年2月17日金曜日

新G1ワイカトドラフトスプリント、ヴェイロンがG1競走2勝目

2月11日に行われた新G1ワイカトドラフトスプリント(芝1400m)は、中団を進んだ、このレース3勝目を狙うムファサが残り200mで先頭に立ちましたが、ムファサのすぐ後方をマークするように追走していた3番人気ヴェイロンがすぐに外から並びかけ、残り100mで交わして優勝しました。

ヴェイロンは前走G1ザビールクラシック(芝2000m)で2着。昨年4月の新G1イースターH.(芝1600m)に続きG1競走2勝目。次走は2月25日の新G1ハウヌイファームクラシック(芝1600m)の予定。

ペンタイア産駒のムファサはG1競走9勝目ならず。次走はヴェイロンと同じくハウヌイファームクラシックか、または昨年4着だった同日の豪G1フューチュリティS.(芝1400m)の予定。ブラックキャビアがフューチュリティS.に出走するなら前者に向かうとのこと。


なお、豪G1ヴィクトリアダービー(芝2500m)勝ち馬サングスターは最下位8着。3月3日の豪G1オーストラリアンギニー(芝1600m)への叩き台にしても負けすぎな気がしますが、4月14日の豪G1オーストラリアンダービー(芝2400m)が最大目標です。


2012年G1ワイカトドラフトスプリントのレース映像(要登録)。

ワイカトドラフトスプリント(Waikato Draught Sprint)
2012年2月11日、ニュージーランド・テラパ競馬場、芝1400m
3歳以上、G1、8頭、レース結果、総賞金20万NZドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ヴェイロン
Veyron
6セン
5.7倍
L.Innes
59.0kg
1分20秒9918戦【11-3-0-4】
重賞3勝目
2ムファサ
Mufhasa
7セン
2.2倍
S.Spratt
59.0kg
3/448戦【17-6-5-20】
G1競走8勝
3ファズル
Fazzle
5牝
32.8倍
J.Waddell
57.0kg
1・1/222戦【6-2-2-12】
1400mの牝馬限定G2勝ち

新G1インターナショナルS.、母父シンコウキングのシーズシンセーショナルがG1競走2勝目

2月11日に行われた新G1インターナショナルS.(芝2000m)は、2走前に同距離の新G1ザビールクラシックを勝っていた1番人気シーズシンセーショナルが2着に3・1/4馬身差をつけて楽勝、G1競走2勝目を挙げました。

重賞5勝馬で、昨年10月の新G1スプリングクラシック(2040m)2着同着ホールドイットハーヴィーが3番人気2着。昨年11月の新G1ニュージーランド2000ギニー(1600m)勝ち馬ロックンポップが2番人気3着。


ロックンポップはこのあと、3月3日の新G1ニュージーランドダービー(芝2400m)へ向かいます。初めての2000mかつ古馬初対戦だった今回は4コーナーで大外を回されて3着に敗れましたが、ザビールクラシック3着馬や、1月のG1ソーンドンマイル2着馬には先着しており、ダービー母子制覇のチャンスは十分あります。


なおこの2レース前に行われたG2では、NZ1000ギニー勝ち馬プラネットロックが4着に敗れました。これで2000mは3歳牝馬限定重賞の2戦とも4着。どちらも僅差で、前走は逃げて0.9馬身、この日は勝ち馬と同じ位置から追われて1.3馬身差という結果でしたが、他馬と同斤量なのに2戦連続で敗れては、3月17日のG1ニュージーランドオークス(芝2400m)での2冠は容易でなさそうです。


2012年G1インターナショナルS.のレース映像(要登録)。

インターナショナルステークス(Darci Brahma International Stakes)
2012年2月11日、ニュージーランド・テラパ競馬場、芝2000m
3歳以上、G1、11頭、レース結果、総賞金20万NZドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1シーズシンセーショナル
Shez Sinsational
4牝
2.5倍
J.McDonald
57.0kg
2分03秒4817戦【6-5-2-4】
重賞2勝目
2ホールドイットハーヴィー
Hold It Harvey
7セン
8.6倍
L.Allpress
59.0kg
3・1/464戦【14-12-11-27】
重賞5勝
3ロックンポップ
Rock 'n' Pop
3牡
4.3倍
M.Cameron
54.0kg
3/4 7戦【3-2-1-1】
G1新2000ギニー1着

新G1ソーンドンマイル、ペンタイア産駒セイノーモアがG1初勝利

1月28日に行われた新G1ソーンドンマイル(芝1600m、ハンデ戦)は、重賞初出走で2番人気に支持されたペンタイア産駒セイノーモアが、中団前目の追走から直線で先行馬の外に出されると残り200mで一気に差しきって優勝し、重賞初勝利をG1で挙げました。

前走G1ザビールクラシック(芝2000m)勝ち馬で、1番人気だった母父シンコウキングのシーズシンセーショナルは7馬身差の11着でした。セイノーモアに比べて3.5kg重い斤量よりも、2000m以上を得意とする馬なのでマイルが合わなかったのでしょう。次走2月11日の新G1インターナショナルS.(芝2000m)でG1競走2勝目を挙げています。


セイノーモアの女性見習い騎手ロージー・マイヤーズとポール・ダンカン調教師のコンビは昨年ニュージーランドオークスを制しています。次走は不明ですが、6月の新G1ウィンターS.(牝馬限定、1400m)を目標にするとのこと。

ペンタイア産駒のG1勝ちは11頭目。マイルG1勝ち馬は4頭目です。セイノーモアの5代血統表

2012年G1ソーンドンマイルのレース映像(要登録)。

ソーンドンマイル(Harcourts Thorndon Mile)
2012年1月28日、ニュージーランド・トレンサム競馬場、芝1600m
3歳以上、G1、18頭、レース結果、総賞金20万ニュージーランドドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1セイノーモア
Say No More
4牝
6.5倍
R.Myers
52.0kg
1分37秒699戦【5-3-0-1】
2ポストマンズドーター
Postmans Daughter
4牝
34倍
R.Hutchings
56.0kg
1・3/419戦【5-3-0-11】
新G2カウンティーズC1着
3ジェットセットラド
Jetset Lad
4セン
18.6倍
S.Spratt
52.0kg
クビ19戦【4-3-4-8】
新マイルG3で2着

2012年2月16日木曜日

ダビルシムは仏2000ギニーへ。4月15日のG2フォンテーヌブロー賞から始動

昨年のカルティエ賞欧州最優秀2歳牡馬に選ばれたハットトリック産駒ダビルシム Dabirsim は英2000ギニーには出走せず、その1週間後のG1仏2000ギニー(5月13日、プール・デッセ・デ・プーラン)に出走することになりました。管理するフェルラン調教師が述べています。

Dabirsim to miss 2 000 Guineas for Longchamp - Racing Post

また、今年初戦は仏2000ギニーと同じロンシャン競馬場・芝1600mで行なわれる4月15日のG2フォンテーヌブロー賞になるとも言及されています。ダビルシムのG1・2勝で騎乗したデットーリ騎手が引き続き騎乗するのかは不明。また仏2000ギニー後についても不明です。


昨年の仏2000ギニーは、その前年2010年にモルニ賞およびジャンリュックラガルデール賞(どちらも2011年にダビルシムが勝利)で2着し、フォンテーヌブロー賞で3着していたティンホースが勝っています。


ダビルシムは現在5戦5勝。
主な勝ち鞍
仏G1モルニー賞(ドーヴィル競馬場・芝1200m)
仏G1ジャンリュックラガルデール賞(ロンシャン競馬場・芝1400m、下にレース動画、内から2頭目の発走)

フランケル対ブラックキャビア戦の可能性を整理。実現するなら6月のクイーンアンS.が最有力だが

ソース:theage.com.au
超スローペースをきっちり折り合って初めての1400mも難なくこなしたことにより、ブラックキャビア Black Caviar が6月の英ロイヤルアスコット遠征で1マイル戦のG1クイーンアンS.に出走し、フランケル Frankel と対戦する可能性がわずかに出てきました。フランケル陣営が腹を決めて早めにクイーンアンS.出走を明言すれば実現するかもしれません。

ブラックキャビアのピーター・ムーディー調教師が前走2月11日のG1オーアS.後に「世界は彼女が支配している。パンドラの箱を開けたくは無いが、フランケルとの対決さえ可能だろう。(BHA英国競馬統轄機構が?)十分に大きなにんじんをぶら下げてくれれば私たちは考慮するかもしれない。そうなれば世界で最も優れた競走馬がどの馬かがはっきり決まる。」と述べ、オーナーの少なくとも一人も同様に考えているようで、ブラックキャビア陣営は条件次第で対フランケルを1マイル戦で構えるつもりです。

ムーディ師のコメントなどから対戦が成立する条件として
  • フランケルがクイーンアンS.に出走する(は当然として)
  • 賞金の増額
ことが最低でも必要になりそうです。

ところで Mahmoud さんが「勝った時の特別ボーナスを設けて、Frankelともども安田記念あたりに招待すれば盛り上がる」とコメントをくれたのですが、たしかに安田記念なら高額賞金と、両者からほぼ等距離の中立の地を用意できるわけで、JRAはロイヤルアスコットでの対戦が決まってしまう前に勧誘してほしいですね。提案するだけでも世界中の競馬ファンに喜んでもらえると思います。



さて、まずフランケルの予定について。フランケルの今年のスケジュールのうち、ほぼ確定しているのは次の2レースであり、ロッキンジS.で始動予定です。
  • 5月19日 G1ロッキンジS.(ニューベリー競馬場・芝1マイル)
  • 7月7日 G1エクリプスS.(サンダウンパーク競馬場・芝10ハロン)
フランケルがこの2レースの間に1走挟むならロイヤルアスコットになるでしょう。その場合、予定を早めて10ハロン戦に出走するなら6月20日のプリンスオブウェールズS.(今年が創設から150年目)、1マイル戦なら6月19日のクイーンアンS.です。

ただしフランケルのオーナーであるカリッド・アブドゥラ殿下のレーシングマネージャー、テディ・グリムソープ氏は「ロイヤルアスコットのどのレースに出るか、言明するには早すぎます。またクイーンアンS.の賞金が増額されるとしてもその決定にはほとんど影響しないでしょう。クイーンアンに出走するかもしれませんが、今年はあくまで10ハロン戦をこなすこと主に考えています。」と述べたようです。「10ハロン」について同じことを1月にも述べていました。

アブドゥラ殿下は昨年7月、フランケルの古馬初対戦だったG1サセックスS.後に「セシル調教師がそうしたいなら来年も現役として走らせます」と述べていたので、セシル調教師が対戦を決めれば殿下も承認すると思いますが、2月15日現在、セシル師のコメントはありません。



次に賞金についてですが、ダイヤモンドジュビリーS.とクイーンアンS.はほぼ同額で1着賞金15万ポンド(約1800万円)ほど。それよりブラックキャビアに関して重要なのはグローバル・スプリント・チャレンジ(GSC)と、豪G1パティナック・ファーム・クラシックに関するボーナスについてです。

ブラックキャビアがイギリス遠征でスプリント路線を走るなら
  • 6月23日 G1ダイヤモンドジュビリーS.(アスコット競馬場・芝6ハロン)
  • 7月14日 G1ジュライカップ(ニューマーケット競馬場・芝6ハロン)
の2戦を予定しています。クイーンアンに出走するならダイヤモンドジュビリーS.は出走し無いでしょう。

ブラックキャビアは2月18日の豪G1ライトニングS.に出走予定で、3月31日のドバイゴールデンシャヒーンに出走する可能性も高く、どちらも勝った場合、英スプリント2戦のうち、どちらかを勝てば GSC の100万米ドル(約7700万円)ボーナスを受け取る最低条件をクリアします。そのためクイーンアンS.に出走するなら、7700万円のボーナスがジュライカップの1戦に懸かってしまうことになります。


また GSC第9戦でもある豪G1パティナック・ファーム・クラシックにはオーストラリアで独自のボーナス(60万豪ドル、約5000万円)が設定されており、これは

1)パティナックファームクラシック勝ち馬が GSC対象競走のうちのひとつ(豪開催以外)を翌年7月31日までに勝利する
または
2)過去1年以内のグローバル・スプリント・チャレンジ(GSC)対象競走(豪開催以外)勝ち馬がパティナックファームクラシックを勝利する
という条件です。

ブラックキャビアは昨年パティナックファームクラシックを勝っています。ドバイで勝てば関係ないですが、ドバイで負けてクイーンアンS.に出走するなら、(1)のボーナスと、条件(2)の前半を満たす機会がこれもジュライカップの1戦に懸かってしまいます。

と、そういうわけでクイーンアンを選ぶなら、なんらかの保障というか賞金を増額して欲しいとブラックキャビア陣営が思うのも当然でしょう。

ただ賞金増額は2頭の対戦のためなら容易だろうし、最近だとアメリカの事例ですが、2010年にゼニヤッタと前年の年度代表馬レイチェルアレクサンドラとの対戦のため、米G1アップルブロッサム招待の総賞金が2頭の出走を条件に50万ドルから500万ドルに引き上げられたこともありました(レイチェル回避のため実現せず、元の50万ドルで施行)。



長くなりましたが、2頭の事情はこんなところです。まあ、6月と先の話ですから、他に対戦が実現しない理由としてブラックキャビアがドバイで惨敗した場合などいろいろと考えられますが、とりあえずいまはフランケル陣営の決定を待つ段階です。

そして、以前にムーディー師がたしか「イギリスで1200mを走るならオーストラリアで1400mは走っておきたい」というようなことを仰っていたと記憶していますが、クイーンアンに出走するなら4,5月にオーストラリア内で1600m戦にブラックキャビアを経験させておきたいとも考えるでしょう(1800m戦出走は無さそうですが)から、フランケルの決定も早いほうが良いですね。

なんとしても実現して欲しいですが、どうなりますか。


ブラックキャビアの次走、18日のG1ライトニングS.は8頭立ての予定で、G1・2勝、ブラックキャビアの2着3回があるヘイリストとは昨年5月のG1BTCカップ以来の対戦です。またG1クールモアスタッドS.でセポイに0.2馬身差まで詰め寄ったフォックスウェッジも出走予定。

フランケル Frankel
4歳牡馬。9戦9勝(7-8ハロン)
2011年度ワールドサラブレッドランキング1位
2011年カルティエ賞欧州年度代表馬
G1競走5勝(レーシングポストトロフィー、英2000ギニーセントジェームズパレスS.サセックスS.クイーンエリザベス2世S.

ブラックキャビア Black Caviar
5歳牝馬。18戦18勝(1000m-1400m)
2011年度ワールドサラブレッドランキング2位
2010-2011年度オーストラリア年度代表馬
G1競走8勝(パティナックファームクラシック2連覇、ライトニングS.、ニューマーケットH.、ウィリアムレイドS.、TJスミスS.BTCカップ、オーアS.)。

2012年2月14日火曜日

智G1エルダービー、クイックカサブランカがG1初勝利

2月5日に行われたチリのダービーにあたる智G1エルダービー(芝2400m)はクイックカサブランカが先行策から直線入り口で先頭に立つと、最後は2着に3・3/4馬身差をつけて優勝しました。Gonzalo Ulloa 騎手はダービー初勝利。

2012年G1エルダービーのレース映像。外から2頭目の発走、赤の帽子、シャドウロール装着馬がクイックカサブランカ。


クイックカサブランカは昨年4月のデビュー戦で勝ったあと、ここまで7戦してG1で2着4回3着1回、G2とG3でそれぞれ2着1回ずつという成績(G1ナシオナルリカルドリヨン大賞の1位入線2着降着含む)。

そのうち、前走を除く6回連続でオマイヤド(9戦8勝2着1回)のひとつ下のポジションであり、他に先着を許した相手は前走G1チリ・セントレジャーで女傑アマニの2着、G1エルエンセーヨでディーメケーの3着だけ。この3頭のいない舞台ではありましたが、ようやくの2勝目でG1戴冠です。


2着にクイックカサブランカの同厩で、前走のG2戦2着だったピムスが入り、同G2で5着だった9番人気ソイバカンが3着に入っています。2番人気に支持された牝馬マリアモレナ(G1ポーラ・デ・ポトランカス勝ち馬で、ナシオナルリカルドリヨン大賞3着、エルエンセーヨ4着)は5着。G1ラスオークス勝ち馬ラハイナは9着でした。

クイックカサブランカの5代血統表。母 Quick は未勝利馬ですが、その全兄は1991年の南アフリカ年度代表馬 Ilustrador です。

エルダービー(El Derby)
2012年2月5日、チリ・ヴァルパライソ競馬場、芝2400m
3歳、G1、14頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1クイックカサブランカ
Quick Casablanca
3牡
1.9倍
G.Ulloa
58kg
2分25秒169戦【2-6-1-0】
2ピムス
Pimm´s
3牡
1.9倍
H.I.Berrios
58kg
3・3/411戦【4-3-1-3】
重賞未勝利
3ソイバカン
Soy Bacan
3牡
20.7倍
R.Cisternas
58kg
1着から
5馬身
12戦【1-1-3-2】
重賞未勝利

2012年2月12日日曜日

米G1ガルフストリームパークH.、ゲットストーミーがG1競走3勝目

2月11日に行われた米G1ガルフストリームパークH.(芝9ハロン)は2番人気のゲットストーミーが逃げ切って優勝し、G1競走3勝目を挙げました。前走G2フォートローダーデールS.繰り上がり2着のホリンジャーが3番手追走から2着に入っています。一方、そのフォートローダーデールS.勝ち馬で1番人気に支持されたシルヴァーメダリオンは、2番手追走から直線入り口ではもう手ごたえがなく最下位に敗れました。

ゲットストーミーは昨年、G1シャドウェルターフマイルS.2着から臨んだBCマイルは12着に敗れましたが、4,5月にG1を連勝していました。ちなみに09年にG3を連勝、2010年にG2を連勝、2011年にG1を連勝して前走までに重賞を計6勝というリズムで走っています。次走は昨年制したG1メイカーズマークマイルS.の予定なので頭から狙うのも良いかもしれません。

ゲットストーミーの5代血統表。今年はあと3,4走して、一昨年11着、昨年12着に敗れたBCマイル(今年はサンタアニタ競馬場)に向かうとのこと。

2012年G1ガルフストリームパークH.のレース映像はこちら(YouTube)。

ガルフストリームパークハンディキャップ(Gulfstream Park Turf Handicap)
2012年2月11日、アメリカ・ガルフストリームパーク競馬場、芝9ハロン
4歳以上、G1、7頭、レース結果(PDF)、総賞金30万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ゲットストーミー
Get Stormy
6牡
3.6倍
R.ドミンゲス1分52秒7827戦【11-4-3-9】
重賞7勝目
2ホリンジャー
Hollinger
5セン
7.2倍
J.レスカーノ1/216戦【5-3-3-5】
重賞未勝利。前走G3で2着
3ビッグブルーキトゥン
Big Blue Kitten
4牡
7.7倍
J.ルパルー28戦【5-0-3-0】
G2を1勝

米G1ドンH.、ヒムブックが重賞初勝利

2月11日に行われた米G1ドンH.(ダート9ハロン)は、前走G1シガーマイルH.2着だったヒムブックが中団追走から、先に抜け出したミッションインパジブルをハナ差差し切って優勝し、重賞初勝利をG1で挙げています。3着に前走G3ディスカバリーH.(ダート9ハロン)勝ち馬リディームドが入っています。

ヒムブックの5代血統表。父は2010年BCクラシック勝ち馬ブレイムの父でもあるロベルト系 Arch。

昨年のプリークネスS.勝ち馬シャックルフォードBCダートマイル2着以来の出走で1番人気に支持されましたが2番手追走の7着。5戦無敗だったトリックマイスターが2番人気で、逃げて6着でした。昨年のBCクラシック1番人気5着のフラットアウトは54.8kgのトップハンデで5着。


軽量馬が勝ったわけですが、たとえば2着のミッションインパジブルは昨年のスティーヴンフォスターH.、前走のクラークH.に続きダート9ハロンのG1で2着3回目なので、それをきっちりおさえたヒムブックもなかなかだと思いますよ。

2012年G1ドンH.のレース映像はこちら(YouTube)。外から2頭目の発走がヒムブックです。

ドンハンディキャップ(Donn Handicap)
2012年2月11日、アメリカ・ガルフストリームパーク競馬場、ダート9ハロン
4歳以上、G1、11頭、Good、レース結果(PDF)、総賞金50万ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ヒムブック
Hymn Book
6セン
7.5倍
J.ヴェラスケス
52.6kg
1分49秒1614戦【7-4-1-2】
G2サバーバンH.2着
2ミッションインパジブル
Mission Impazible
5牡
9.9倍
J.カステリャーノ
53.1kg
ハナ16戦【3-6-2-5】
G2競走2勝
3リディームド
Redeemed
4牡
9.6倍
E.プラード
53.5kg
3・1/49戦【5-2-2-0】

2012年2月11日土曜日

豪G1CFオーアS.、ブラックキャビア初の1400mも克服し無敗の18連勝。3連闘の可能性も

2月11日に行われた豪G1 C.F.オーアS.にブラックキャビア Black Caviar が出走、昨年10月の豪G1コーフィールドカップ勝ち馬サザンスピードに3馬身差をつけて快勝しました。3着に豪G1キングストンタウンクラシック(芝1800m)2連覇のプレイイングゴッドが入っています。

レース映像はこちらか下に貼り付けたYouTube動画をどうぞ。ピンク地に黒の水玉の勝負服がブラックキャビア。最後は完全に流してますね。



これまでの最長出走距離が1200mのブラックキャビアにとって初の芝1400mであり、またここ数走と比べて強敵相手でしたが、オーナーの一人は「これまでで最高の走りだったかもしれない」と述べています。これでデビューから無敗の18連勝。

次走についてP.ムーディー調教師によると7日後の豪G1ライトニングS.(フレミントン競馬場・芝1000m)を使うかもしれず、その後、今回と同じコーフィールド競馬場・芝1400mのG1フューチュリティS.(2月25日)へ向かい、さらに初の海外遠征となるG1ドバイゴールデンシャヒーン(メイダン競馬場・オールウェザー1200m)という路線になりそうです。

もともとの予定では、今回のCFオーロS.のあとはフューチュリティS.の予定でしたが、ムーディー調教師によると、「フューチュリティS.に備えるには(今回のレースより強い)ギャロップが必要かもしれないと考えているから(どうせならレースを使う)」という理由で、ライトニングS.出走を検討しているようです。ライトニングS.はグローバル・スプリント・チャレンジの第1戦に指定されているような重要なレースなんですけど、調教代わりに使うつもりのようですね。

ほかの理由として考えられることは、ムーディー調教師が前走の豪G2オーストラリアS.前に「アメリカで同じ牝馬のゼニヤッタが記録したデビューからの19連勝を(海外遠征の前に)オーストラリア内のレースで超えたい」と述べていたことです。ここで言う「海外遠征」は6月の英ロイヤルアスコット出走のことだったのですが、3月末のドバイ出走が決まったことで、その前に20連勝をするにはフューチュリティS.以外にもう1走する必要があり、ライトニングS.が候補に挙がったということでしょう。

ライトニングS.には、オーストラリアでブラックキャビアの2着が3回あるG1・2勝馬ヘイリスト Hay List も出走予定で、昨年はこの2頭のワンツーでした。


ちなみにアメリカ遠征の可能性は賞金が低すぎるために全く無く、また日本遠征については高額賞金は何事にも代えがたい水準だが、検疫の問題で難しいとのこと

C.F.オーアステークス(Sportingbet C.F. Orr Stakes)
2012年2月11日、オーストラリア・コーフィールド競馬場・芝1400m
3歳以上、G1、9頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ブラックキャビア
Black Caviar
5牝
1.05倍
L.ノーレン
57.0kg
1分25秒1418戦【18-0-0-0】
2サザンスピード
Southern Speed
4牝
16倍
C.ウイリアムズ
57.0kg
3.3馬身14戦【5-2-1-6】
3プレイイングゴッド
Playing God
4牡
61倍
S.パーンハム
59.0kg
1着から
3.8馬身
22戦【7-4-4-7】