9月30日のG1スプリンターズステークスに出走を予定している香港馬
リトルブリッジ Little Bridge についてです。
ほかに香港ラッキーナイン、シンガポールのキャプテンオブヴィアスも出走予定。
香港での実績:ラッキーナイン(国際G1勝ち) > リトルブリッジ(国際G2勝ち)
海外での実績:ラッキーナイン < リトルブリッジ
ラッキーナインがスプリンターズステークス5着、G1ドバイゴールデンシャヒーン3着と香港とは異なる馬場にも幅広く適応しているが勝ちきれないのに対し、リトルブリッジは海外は1戦のみも英G1キングズスタンドS.1着しています。
リトルブリッジの成績(
JRA公式PDF)
通算20戦10勝【10-2-1-07】
下の表はJRAのPDFのコピー。 クリックで拡大できます。1000mおよび1200mの持ち時計に色をつけてあります。
格の「1」は国際G1、「2」は国際G2。 「HK」は香港ローカル重賞。
香港公式では香港で走った19戦すべてのレース映像が見れます。青背景、白い馬のアイコンをクリック。 キングズスタンドS.は
こちら。奥から6頭目の好スタートがリトルブリッジ。
表にはありませんが、9月1日にバリアトライアルもこなしています(
映像。9月1日の第1レース選択)。
英G1キングズスタンドS.勝ち馬がその年のスプリンターズS.に出走するのは、06年テイクオーバーターゲット(当時G2)、09年シーニックブラストに続き少なくとも3例目。それ以外の例は未確認。テイクオーバーターゲットはスプリンターズS.逃げ切り優勝。シーニックブラストは最下位16着でした。
表中に2度登場するジョイアンドファンは昨年のG1香港スプリント頭差2着馬で今年のドバイG1アルクォーツスプリント3着馬。リトルブリッジとは3回以上戦っており、買ったり負けたりしています。
リトルブリッジは3連勝中ですが、最初の2戦はラッキーナインやジョイアンドファンら香港スプリントの上位グループが海外遠征などのため出走していなかったからで、それをもって4月からまたぐっと強くなった、とは言い切れず。あくまで上位グループの1頭ですが、かなりの実力があるのはたしか。
Mahmoud さんの過去記事によると、計時開始タイミングの違いを考慮すると香港のタイムから1.2秒引くと日本のタイムに換算できるということで、つまり持ち時計最速は1分07秒4。過去6年の勝ち時計は次のとおりです。
06年1分08秒1(テイクオーバーターゲット)
07年1分09秒4(アストンマーチャン、この年だけ不良馬場)
08年1分08秒0(スリープレスナイト)
09年1分07秒5(ローレルゲレイロ)
10年1分07秒4(ウルトラファンタジー)
11年1分07秒4(カレンチャン)
時計は十分と。香港スプリント界のトップグループだから当然ですが。
国際G2ジョッキークラブスプリントは先行して外からスムーズに交わし、
英G1キングズスタンドS.も好スタートからほとんど逃げ切りに近い競馬。一方、内目追走した国際G1
香港スプリントは狭くなるシーンがあり、同じく不利のあったカレンチャンに1/4馬身先着しただけ。ほかのレースもそうですが、基本的に他馬の間を鋭く抜け出してこれるというタイプではないと思っています。
血統
日本語(netkeiba)、
英語。ミスタープロスペクターの2×4
父ファルタートの代表産駒に、G1香港チャンピオンズマイル勝ち馬で、安田記念で6着、5着したサイトウィナーなど。G1勝ち馬は7頭、計11勝で、いずれも1600m以下のレースです。
母の父ゴールドブローズは現役時代G2を勝つにとどまったが、種牡馬としては死亡するまでの5シーズンで、1600mG1を2勝したバズライトイヤー、1400mG1を2勝したグロートと2頭のニュージーランドG1馬を輩出。また母の父としては1600以下でG1馬を3頭。それ以外にも今年の
星ローカルG1シンガポールダービー(芝2000m)を8馬身差圧勝したチェイスミー、シンガポールで12戦12勝と
無敗を続けるスーパーイージーが代表的です。
父、母の父ともに、スプリントというより1400m-1600mを中心に1200m-2000m程度までこなせることがあるというタイプです。
ただし昨年の新G1レイルウェイS.(芝1200m)を勝ったミスラジェディーアンはリトルブリッジと同じ父ファルタート、母の父ゴールドブローズだから、ファルタート産駒で1200m以下のG1を勝った3頭のうち2頭が同じ父と母父の組み合わせです。
個人的には内過ぎない枠なら先行してくれるだろうし買いたいなと。