2010年6月28日月曜日

ナカヤマフェスタも凱旋門賞へ


宝塚記念でG1初勝利を挙げたナカヤマフェスタの今後について、レース後に和泉信一オーナーが凱旋門賞に出走する意向を明らかにしました。先日お伝えしたとおり3歳馬ヴィクトワールピサも凱旋門賞出走が決まっています。

【宝塚記念】フェスタ金星差し!凱旋門賞参戦 - スポニチ
【宝塚記念】和泉オーナーG1初勝利 - デイリースポーツオンライン

ナカヤマフェスタは凱旋門賞の1次登録がある。管理する二ノ宮調教師は「凱旋門賞に行く時の飛行機も準備はしている。馬主さんと相談して決めたい」とし、和泉オーナーは「勝っても負けても凱旋門賞に行くつもりだった。現地で前哨戦を使うかなどは先生(二ノ宮師)にお任せします」「おそらく直行になるが、これから調教師と相談します」と語った。


ナカヤマフェスタが現地で前哨戦を使うとすれば、おそらくフォワ賞が有力でしょう。フォワ賞は凱旋門賞と同条件のロンシャン競馬場・芝2400mで行われる4歳以上限定G2戦。1999年には、ナカヤマフェスタと同じ二ノ宮調教師が管理していたエルコンドルパサーがフォワ賞に優勝してから凱旋門賞に進んでいる(本番は2着)。


ヴィクトワールピサは、フォワ賞と同じ日に行われるこちらもロンシャン競馬場・芝2400mの3歳限定G2ニエル賞を使う予定。

2010年6月26日土曜日

ヴィクトワールピサが凱旋門賞へ、正式決定

ヴィクトワールピサが凱旋門賞に出走すると、6月26日、管理する角居調教師から発表されました。日本の3歳馬が凱旋門賞に出走した例は現在まで無い。

ヴィクトワールピサ&武豊が凱旋門賞挑戦 - 日刊スポーツ

ヴィクトワールピサは皐月賞1着、日本ダービー3着の通算7戦5勝。8月13日に成田から出国、凱旋門賞の3歳トライアルG2ニエル賞(9月12日、ロンシャン競馬場・芝2400m)を使ってから、G1凱旋門賞(10月3日、ロンシャン芝2400m)に向かう。


エイシンフラッシュは凱旋門賞に1次登録していたがパスして、菊花賞へ。神戸新聞杯を使う予定だそうです。


ヴィクトワールピサの角居調教師のコメントは上の日刊スポーツの記事からどうぞ。ちなみに馬名「ヴィクトワールピサ(Victoire Pisa)」はフランス語で「勝利の山」を意味する。

2010年6月25日金曜日

エスポワールシチーの佐藤騎手がチャーチルダウンズ競馬場で騎乗

5月28日の記事「ペルーサ、サンテミリオン、エスポワールシチーが海外遠征を検討中」のアップデートです。

ペルーサ
サンテミリオン
エスポワールシチー
エイシンフラッシュとヴィクトワールピサ
マカニビスティー

ペルーサ
ペルーサ 凱旋門賞断念…リフレッシュ放牧へ - スポニチ
ダービー好走なら凱旋門賞出走も検討されるという話があったペルーサは、2番人気に押された日本ダービーで6着に終わったこともあって、凱旋門賞は断念し「秋はセントライト記念(9月19日、中山)か毎日王冠(10月10日、東京)で始動予定。その後の路線は未定」(藤澤和雄調教師)とのこと。



サンテミリオン
秋の再戦へ…アパパネ、ミリオン“独自路線” - スポニチ
オークス勝利後に7月3日のアメリカンオークス(ハリウッドパーク競馬場・芝2000m)に出走する可能性も言及されていたが、現在は放牧に出されており、米遠征は無くなった。どこかで一戦叩いて秋華賞へ望む予定。ちなみに、1着同着でオークスの栄誉をサンテミリオンと分け合ったアパパネは、放牧には出されず「秋はローズS.(9月19日、阪神)から始動予定で、トライアル前に栗東に入厩する」とのこと。



エスポワールシチー
米遠征エスポの佐藤騎手が本番馬場で騎乗 - 日刊スポーツ
ブリーダーズカップ・クラシック(11月6日)に出走を予定しているエスポワールシチーの佐藤哲三騎手(39)が、29日から1週間の日程で、安達昭夫師(50)とともに米視察を行い、現地で3クラほど騎乗する見込み。7月3日には今年のBC開催競馬場であるチャーチルダウンズ競馬場で騎乗する模様。

エスポワールシチー自身は、国内の南部杯(統一G1、盛岡競馬場ダート1600メートル、10月11日)を使ってBCクラシック直行か、国内で間際まで調整してから出国して、現地で前哨戦を1戦してからBCか、のどちらかの予定。帯同馬は伴わなず、現地では一頭で調教されると。



エイシンフラッシュヴィクトワールピサ
日本ダービー優勝のエイシンフラッシュと、皐月賞勝ちおよびダービー3着のヴィクトワールピサの2頭はダービー後、菊花賞に限らず凱旋門賞も出走候補に検討されていた。
ダービー馬フラッシュ「元気」放牧へ - 日刊スポーツ(6月1日)
ダービーVフラッシュ、凱旋門賞も標的! - SANSPO.com(6月1日)
ヴィクトワールピサ、凱旋門賞挑戦も含め - SANSPO.com(6月2日)
ヴィクトワール放牧へ 凱旋門賞遠征は未定 - スポニチ(6月2日)

2頭とも凱旋門賞出走はなくなったと言及しているブログ記事もあるが、ソースが不明なため、保留。少なくともウェブで見れるスポーツ紙の記事では、出走しないことが決まったと書かれているものは見つからない。



マカニビスティー
南関東クラシックの東京ダービー(大井競馬場ダート2000m)に優勝したマカニビスティーが、米3歳G1のハスケル招待S.(8月1日・モンマスパーク競馬場)、トラヴァースS.(8月28日・サラトガ競馬場)の両レースから招待を受けているとのこと。
マカニビスティー、米G1から招待 - デイリースポーツオンライン
管理する矢作調教師は「調査を進めているが、アンカレッジとシカゴを経由することになるし、かなりの経費がかかる。まだ3歳で無理もしたくないので実現は難しいかも。来年のドバイは前向きに考えているが」と話しているので、可能性は薄そうですが。


ちなみにハスケル招待は、今年のケンタッキーダービー馬スーパーセイバー(プリークネスS.は8着)とプリークネスS.馬ルッキンアットラッキー(ケンタッキーダービー6着)両頭の次走候補でもある(ルッキンアットラッキーはその前日のジムダンディS.の可能性も)。

2010年6月20日日曜日

スミヨン騎手が障害G1を約15秒差で圧勝

ブログ「凱旋門賞への道~フランス競馬ブログ親父」の記事「なんと、スミヨン、障害G1も圧勝で制す!2010オートゥイユ大ハードル他」で知ったのですが、5月19日に仏・オートゥイユ競馬場で行われた障害G1オートゥイユ大ハードルに、平地ではおなじみの名手クリストフ・スミヨン騎手も参戦し、大逃げの展開からなんと1着。YouTube のレース映像(下に貼り付け)によると、2着に15秒以上の大差をつける圧勝劇を見せました。このレースの大本命だった Questarabad は3着に6馬身差の2着。


スミヨン騎手が騎乗した Mandali が1着でゴール板を通過するごろになってようやく2着以下がスタンド前に到達。スミヨンに寄せられていた歓声は、一気に2着以下に対するブーイングに変わっています。



なんと、スミヨン、障害G1も圧勝で制す!2010オートゥイユ大ハードル他」にはレース写真が豊富なのでどうぞ。

2010年6月17日木曜日

バイワード、やっぱり本格化

ロイヤルアスコット開催2日目、現地時間16日、英・アスコット競馬場でG1プリンスオブウェールズステークスが行われ、バイワードが優勝しました。


ちょっと画質があれですが、プリンスオブウェールズステークスのレース映像です。内から5頭めの発走で、道中先頭から4番手を進む、鼻の先まで白い部分がかかっている馬がバイワード。



バイワードは前走の仏イスパーン賞でG1初出走、女傑ゴルディコヴァに1/2馬身差に入る健闘を見せていた。さらに3着で独ダービー勝ち馬ウィーンワルツを10馬身、また4着で昨年G1-3勝のスタセリタを16馬身離した。このイスパーン賞を取り上げた「BC マイル三連覇へ視界良好、ゴルディコヴァがG1イスパーン賞に勝利」という記事で私は、
「バイワードの父パントレセレブルの代表産駒には、古馬になってぐっと強くなったプライド(ディープインパクトが出走した2006年の凱旋門賞で2着)がいる。バイワードの好走も本格化のきざしかもしれない。」
と書いていたのですが、バイワードはやはりかなり強くなっているようです。


プリンスオブウェールズステークスでバイワードから1/2馬身差の2着は、昨年秋の英・チャンピオンS.でG1初勝利、その後ブリーダーズカップ・クラシックでも3着したトワイスオーヴァー。さらに3/4馬身差の3着には人気薄のタジーズが入った。

他の人気どころでは、ウィーンワルツは約3馬身差の5着。昨年09年のエリザベス女王杯で4着、前走仏G1ガネー賞で牡馬相手に2着だったシャラナヤが約5馬身差8着。香港G1勝ちがあるプレスヴィスが9着、ドバイワールドカップ3着のアリバーが11着、09年パリ大賞優勝、凱旋門賞3着のキャバルリーマンが最下位の12着だった。


ここに出走した実績馬がすべてイギリスの競馬を得意とするタイプかというとそうでもないですが、バイワードは前走がフロックではないことを証明しました。英仏問わず2000m前後のレースならこれからもG1で活躍しそう。


プリンスオブウェールズステークス/Prince of Wales's Stakes(芝10ハロン約2012m)
1着バイワード/Byword
2着トワイスオーヴァー/Twice Over
3着タジーズ/Tazeez

2010年6月16日水曜日

ゴルディコヴァ、クイーンアンS.に勝利、G1-9勝目を挙げる

ブリーダーズカップ・マイル3連覇を目標にしているゴルディコヴァ(牝5歳)が、現地時間15日、英・アスコット競馬場で行われたG1クイーンアンステークスに優勝し、G1レース9勝目を挙げました。


ゴルディコヴァが勝った2010年クイーンアンS.のレース動画。映像でもっとも手前のゼッケン番号10番、白い帽子がゴルディコヴァ。




クイーンアンS./Queen Anne Stakes(アスコット競馬場芝8ハロン約1609m)
1着ゴルディコヴァ/Goldikova
2着パコボーイ/Paco Boy
3着ドリームイーター/Dream Eater
6着リップヴァンウィンクル/Rip Van Winkle
勝ちタイム1分37秒74、結果(Racing Post)

Goldikova wins Royal Ascot's Queen Anne Stakes
1着ゴルディコヴァ(右)、2着パコボーイ(左)

ゴルディコヴァは08年09年とブリーダーズカップ2連覇。3連覇を目指しているフランスの牝馬。今年初出走の前走G1イスパーン賞をレースレコードで快勝していた。


このクイーンアンS.の昨年の覇者パコボーイがクビ差の2着。他に08年フォレ賞と前走5月15日のロッキンジステークス勝ちがあるG1-3勝馬。


このレース3強の一角だったリップヴァンウィンクルはゴルディコヴァから7馬身差6着だった。リップヴァンウィンクルは09年サセックスステークス、クイーンエリザベス2世ステークスでG1-2勝。他にエクリプスS.でシーザスターズから1馬身差2着がある4歳牡馬。



ゴルディコヴァの次走は8月のジャック・ル・マロワ賞(仏G1、ドーヴィル競馬場・芝1600m直線)、その後フォレ賞(仏G1、ロンシャン競馬場・芝1400m)、ブリーダーズカップ・マイル(チャーチルダウンズ競馬場芝1600m)へ進む模様。英ブックメーカーのウィリアムヒルズは、ゴルディコヴァBCマイル三連覇のオッズを2.75倍としている。

2010年6月14日月曜日

ゼニヤッタ、ヴァニティハンデも勝って17連勝

現地時間6月13日に米ハリウッドパーク競馬場で行われたヴァニティハンデキャップに16連勝中の牝馬ゼニヤッタが出走、2着セントトリニアンズに1/2馬身差をつけて優勝し、連勝記録を17に伸ばした。下にレース映像を貼り付けておきますが、場内の盛り上がり方がすごい。


ヴァニティハンデキャップのレース動画(YouTube)。外から2頭目の発走で、シャドウロールを装着し、道中最後方から競馬しているのがゼニヤッタ。



ヴァニティハンデキャップ/Vanity H.(オールウェザー9ハロン約1800m、牝馬限定G1、6頭)
1着ゼニヤッタ/Zenyatta(58.5kg)
2着セントトリニアンズ/St Trinians(54.4kg)
3着ザルナダ/Zardana(53.5kg)
4着ウィルオーウェイ/Will O Way(51.7kg)
5着ミスシルバーブルック/Miss Silver Brook(50.8kg)
6着チェリーブロッサムミス/Cherryblossommiss(50.8kg)

2着のセントトリニアンズは2月のサンタマリアH.で軽量を活かし、前年のBCレディースクラシック(G1)勝ち馬ライフイズスウィートを負かしていた。3月に出走した牡馬相手のG1サンタアニタH.は1着から約7馬身差の6着(14頭立て)だった。


セントトリニアンズから6馬身差の3着にはザルダナが入った。ザルダナは3月のニューオーリンズレディースS.でレイチェルアレクサンドラを破って1着。次走4月のラトロワンヌS.では1着アンライヴァルドベルおよび2着レイチェルアレクサンドラから13馬身はなされた5着だった。



ゼニヤッタはこれで17連勝。アメリカには19連勝のペッパーズブライトがいるが、こちらはニューメキシコの下級条件・ニューメキシコ産馬限定レースにしか出走しておらず、実質的にはシガーやサイテーションの16連勝が連勝記録として扱われている。ゼニヤッタは前走アップルブロッサム招待ステークスに勝って、デビュー以来無敗の16連勝としていた。


サイテーションは1948年の米3歳クラシック三冠などを含む16連勝、シガーのそれはBCクラシックやドバイワールドカップなどを含んでおり、牡馬相手のレースをしたのは昨年09年のBCクラシックだけのゼニヤッタの記録は少し見劣りするかなという気がしないでもないですが、牝馬初のBCクラシック制覇などはもちろん立派です(過去記事参照「アメリカ競馬の連勝記録」)。



ゼニヤッタはこれでヴァニティH.3連覇。次走は未定だが、6月9日付けの記事でゼニヤッタを管理するシレフス調教師は、今年夏の目標にゼニヤッタが2連勝中のクレメント・L・ハーシュS.(Clement Hirsch、8月7日)を挙げている。7月10日のハリウッドゴールドカップ(G1)については、ヴァニティハンデから間隔が短すぎると答えているから、クレメントハーシュS.に直行の可能性が高そう。


ゼニヤッタのスライドショー(全49枚の画像)

2010年6月13日日曜日

レイチェルアレクサンドラ、10馬身差圧勝で2010年初勝利

現地時間6月12日に行われたフルールドリスH.(G2、チャーチルダウンズ約1800m、3歳上牝)に昨年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラが出走し、今年3戦目にして初勝利を挙げました。

フルールドリスハンデキャップのレース動画(YouTube から)。外から2頭目の発走がレイチェルアレクサンドラ。



フルールドリスH.(5頭立て)
1着レイチェルアレクサンドラ
2着ディスティンクティヴディキシー/Distinctive Dixie
3着ジェシカイズバック/Jessica Is Back

レース映像どおり、直線で後続をぐんぐん引き離し、2着のディスティンクティディキシーに10-1/2馬身差をつける圧勝。これで今年初勝利を挙げ、昨年最後に出走した9月のウッドワードステークス以来の勝利です。レイチェルは09年、プリークネスステークスハスケル招待ハンデウッドワードS.と牡馬相手のG1 を3勝していたが、今年に入ってからは牝馬限定戦を2走し、ニューオーリンズレディースステークスでダート初出走のザルダナの、また次走G2ラトロワンヌS.ではアンライヴァルドベルのそれぞれ2着に敗れていた。


ただしレイチェルアレクサンドラ完全復活という印象はまだ無い。というのもフルールドリスH.2着のディスティンクティヴディキシーは、レイチェルの前走ラトロワンヌS.にも出走しており、そのときはレイチェルから13馬身差後方でゴールしていた相手。今回レイチェルは一頭抜け出したことで最後までいっぱいに走っていないから、13⇒10馬身と差が詰まったのはしょうがないとしても、前走より弱い相手に前走と同じだけ走った結果として勝つことができたとも言えるからです。


またフルールドリスH.と同日行われたG1オグデンフィップスH.(ベルモントパーク約1700m、3歳上牝)にはラトロワンヌS.でレイチェルを頭差負かしたアンライヴァルドベルが出走し、こちらは2-3/4馬身差の2着にやぶれている。1着のライフアットテンは4連勝中で、前走G3で重賞初勝利を挙げていた。アンライヴァルドベルも決して弱い馬ではないが、充実してきたばかりの相手(ライフアットテン)に簡単に負けるような馬ではあり、これに負かされたレイチェルにもまだ疑問符が付く状態かなと。やはり牡馬相手か、せめて牝馬G1に出走して、ラトロワンヌS.やフルールドリスH.を明らかに上回るパフォーマンスを見せてほしいなと思います。レイチェルアレクサンドラの次走はまだ不明。



追記:
6月12日のチャーチルダウンズ競馬場ではフルールドリスH./Fleur de Lis H.のほかに、3歳上G1スティーヴン・フォスターH./Stephen Foster H.がフルールドリスH.と同じダート9ハロン(約1800m)で行われ、勝ちタイムは 1:49.37だった。フルールドリスH.の勝ちタイムは 1:48.78だから、レイチェルは時計の面では、同日の古馬牡馬G1を上回った。

2010年6月12日土曜日

カジノドライヴはまだ温泉療養中

4月に「カジノドライヴは温泉療養中」と紹介しましたが、今もまだ同じ「JRA競走馬総合研究所常磐支所」にいるようです。

10/06/10【福島】馬の温泉2(競走馬総合研究所常磐支所) | ぎんいろけいば

競馬関係のイラストレーター、ギンさんのブログで紹介されています。カジノドライヴを撮った写真も掲載されているけど、馬体がピカピカで療養中とは思えない。早く復帰してほしいものです。

2010年6月7日月曜日

ロペデベガがフランスダービー優勝、父子2冠達成

6月6日に行われたフランスダービー(ジョッケクルブ賞)はロペデベガ Lope De Vegaが優勝。仏2000ギニー優勝につづきフランス3歳クラシック2冠を達成した。今年のフランスダービーは23頭という多頭数で、ロペデベガは20番枠が嫌われたのか5番人気(PMUのオッズ)だった。


外枠発走から2番手の競馬をしている、赤い勝負服の馬がロペデベガ。



フランスダービー(シャンティー競馬場芝2100m)
1着ロペデベガ Lope De Vega(父シャマルダル、血統表
2着プラントゥール Planteur(父デインヒルダンサー、血統表
3着パンペルデュ Pain Perdu(父ヴェスポン血統表



ロペテベガが勝ったフランス2000ギニーの映像はこちら。ダービーでは先行したが、2000ギニーでは後方から大外を追い込んで1/2馬身差つけていた。



ロペテベガは通算6戦4勝。重賞2勝(G1-2勝)。母父がマキャベリアン産駒のヴェットーリで、ロペデベガは距離万能の種牡馬マキャベリアンの3×3をもつ。父シャマルダルも仏2000ギニーおよび仏ダービーに優勝しており、親子2代での仏クラシック2冠制覇を達成した。



2着プラントゥールは、前走ノアイユ賞で英ダービー2着のリワイルディングに1・1/2馬身差つけて優勝していた。ここまで4戦3勝で、2番人気だった。プラントゥールの母父がジャイアンツコーズウェイで、ロペデベガの父シャマルダルもジャイアンツコーズウェイ産駒だから、ジャイアンツコーズウェイからみのワンツーになった。


3着パンペルデュは7番人気。前走G3フォルス賞(ロンシャン芝2000m)はクビ差2着だった。重賞勝ちはないが、ここまで全レース連対した堅実ぶりで、ここも3着に食い込んだ。通算7戦2勝2着4回3着1回。



前走ダンテステークスで、後の英ダービー馬ワークフォースに3馬身差をつけて快勝していた1番人気の Cape Blanco は10着だった。

2010年6月6日日曜日

ベルモントステークスは Drosselmeyer が優勝

現地時間6月5日に行われた米三冠最終戦ベルモントステークスは、ドロッセルマイヤーが優勝、重賞初勝利を挙げた。

レース動画。ドロッセルマイヤーは内から7頭め、白帽、白勝負服の馬。動画予備1.



2010年ベルモントステークス(ベルモントパーク競馬場ダート約2400m)
1着ドロッセルマイヤー/Drosselmeyer(父ディストーテッドヒューモア、血統表
2着フライダウン/Fly Down(父マインシャフト、血統表
3着ファーストデュード/First Dude(父スティーヴンゴットイーヴン、血統表


今年のケンタッキーダービー馬スーパーセイバーとプリークネスS.馬ルッキンアットラッキーの2頭はベルモントS.に出走してこなかった。両レースの勝ち馬がベルモントS.に出走しないのは2006年以来のこと。ただしそれぞれの2着馬アイスボックスとファーストデュードは出走したため、何とかぎりぎりメンバーの水準は保ったかなというレースでした。

Drosselmeyer wins Belmont Stakes 2010
Drosselmeyer wins Belmont Stakes 2010


1着のドロッセルマイヤーはこの勝利で通算9戦3勝(重賞1勝)となった。リズンスターS.(G2)4着、ルイジアナダービー(G3)3着の後、賞金が足りなかったため、ケンタッキーダービーは回避し、ベルモントパーク競馬場で行われたドワイヤーS.(G2)に出走する。このレースでフライダウンから6馬身差2着に敗れていたが(レース動画)、本番では巻き返した形になった。ドロッセルマイヤーの母ゴールデンバレット/Golden BalletはサンタアニタオークスとラスヴァージネスS.でG1を2勝した。ドロッセルマイヤー自身はキーンランドセールで60万ドルの高値で取引された。



2着フライダウンは前走ドワイヤーS.で重賞初勝利。ベルモントS.では先に抜け出したドロッセルマイヤーをゴール手前で猛然と追い詰めたが、3/4馬身差届かず2着に終わった。ドワイヤーS.で6馬身差をつけて負かした相手に本番で敗れる結果となった。これで通算6戦3勝。半姉に06年G2ラカナダS.(サンタアニタ競馬場)勝ち馬 Seafreeがいる。



2着からクビ差3着ファーストデュードはプリークネスS.2着から参戦、それ以前には G1フロリダダービー5着、G1ブルーグラスS.3着があった。


4着ゲームオンデュード / Game on Dude は5月8日のローンスターダービーを4・1/2馬身差で快勝してここにのぞんでいた。Kダービー2着のアイスボックス/Ice Box はいいところ無く9着に敗れた。


ドロッセルマイヤーはこれまであまり良績が無いので、いまのところぱっとしない感じ。しかし先日、引退・種牡馬入りが発表された昨年のベルモントS.の覇者サマーバードは、G2アーカンソーダービー3着、ケンタッキーダービー13馬身差6着に敗れた後、ベルモントS.1着、ハスケル招待2着、トラヴァース1着、ジョッキークラブ金杯1着、BCクラシック4着と一流馬に上り詰めたので、ドロッセルマイヤーにも同じような成長力を期待したい。

英ダービーはワークフォースが優勝

現地時間6月5日にエプソム競馬場で行われたイギリスダービ-は、ワークフォースが7馬身差で圧勝。初重賞制覇がダービーでした。鞍上のライアンムーア騎手は先日のオークスに続く優勝でダービー勝利は初。


Workforce wins Derby Stakes


英ダービー(エプソム競馬場・芝約2400m、12頭立て)
1着ワークフォース/Workforce(3人気7倍、父キングズベスト、血統表
2着アットファーストサイト/At First Sight(12人気101倍、父ガリレオ、血統表
3着リワイルディング/Rewilding(2人気5.5倍、父タイガーヒル、血統表


英ダービー、レース映像(YouTube)
レース動画はすでに YouTubeにあるのですが、埋め込みできないので上のリンクから見てください。ピンクの帽子、道中2番手追走がワークフォース。


ワークフォースは09年9月のデビュー戦(芝7ハロン)を6馬身差で快勝。2戦目は5月のダンテS.で、それまで3戦3勝重賞2勝のケープブランコ/Cape Blanco(英ダービー未出走)から 3・1/4馬身差の2着だった。キャリア3戦目での英ダービー制覇となった。過去にはラムタラがキャリア2戦目で英ダービ-に勝利しているが、過去10年に限ればキャリア3戦目の出走馬では01年ゴーランの2着が唯一の連対例だった。勝ちタイム2分31秒33はラムタラのコースレコードを1秒近く更新した。


ワークフォースの父はキングズベストで、先日の日本ダービーを優勝したエイシンフラッシュと同じである。母父サドラーズウェルズ。母ソヴィエトムーンはG1レーシングポストトロフィーおよびG1英セントレジャー勝ちがあるブライアンボルーの全妹。



7馬身差2着のアットファーストサイトはエイダン・オブライエン厩舎のペースメーカーだったが、まさかの逃げ残りで2着。4月のバリサックスS.(G2、芝10ハロン)短頭差2着。5月のダービートライアルS.では1着ミダスタッチ(英ダービー5着)から6馬身差の3着だった。これまで4戦1勝だった。

アットファーストサイトの父はガリレオ(その父サドラーズウェルズ)。母ヒーリングミュージック/Heeling Music のデビュー戦は武豊が騎乗し優勝している。アットファーストサイトの半姉は未勝利馬だが、祖母Helvellyn 産駒には米G1ハリウッドダービー2着のFast And Furious、および米G2勝ち馬 Herboriste がいる。



2着から1/2馬身差の3着リワイルディング(デットーリ騎乗)はこれまで4戦2勝2着1回。4月の仏G2ノアイユ賞で2着、5月の準重賞コックトハットS.を4馬身差で快勝していた。半姉にG1ドバイシーマクラシックでブエナビスタを破ったダーレミがいるほか、兄2頭もG1勝ちがあるという良血馬。英ダービーにはもともと未登録で、馬主のゴドルフィンは7万5000ポンド(約1000万円)の追加登録料を払って参戦していた。父はジャパンカップにも参戦したタイガーヒル(スペシャルウィークの10着)。

2010年6月5日土曜日

フェイムアンドグローリー3連勝、英オークスは伏兵スノーフェアリーが勝利

現地時間6月4日に行われたコロネーションカップ(英G1)は、前走を圧勝していたフェイムアンドグローリーが優勝しG1連勝。またその2レース後に行われた英オークス(英G1)では、前走リステッド戦を3馬身差快勝していたスノーフェアリーが優勝した。スノーフェアリーは単勝7番人気、3着までが 7、10、5番人気と英オークスは荒れた結果になった。


コロネーションカップのレース映像(YouTube)
英オークス(YouTube)
YouTube にレース動画がありますが、ブログ記事中に埋め込みできないので上記リンク先で見てください。


1着フェイムアンドグローリー(右)と2着サリスカ

フェイムアンドグローリー / Fame and GloryWikipedia)は、08年クリテリウム・ド・サンクルー(仏2歳G1)優勝。09年に英ダービー2着、愛ダービー1着などがある。凱旋門賞ではシーザスターズの6着に敗れ、続く英チャンピオンS.でも6着に敗れた。成長力に疑問符が付いたが、2010年は初戦3着の後、5月3日ムーアズブリッジS.(G2)を5馬身差1着、5月23日タタソールズゴールドカップ(愛G1、カラ競馬場、芝約2112m)を7馬身差で圧勝(YouTube レース動画)していた。


コロネーションカップ(英・エプソム競馬場、芝約2400m、9頭立て)
1着フェイムアンドグローリー
2着サリスカ /Sariska(昨年の英愛オークス馬、チャンピオンS.3着)
3着ハイヒールド / High Heeled(09年英オークスでサリスカの3着)
4着ユームザイン / Youmzain(昨年まで3年連続で凱旋門賞2着)
5着キャヴァルリーマン / Cavalryman(09年仏G1パリ大賞1着、凱旋門賞3着)


フェイムアンドグローリーはなかなかメンバーのそろったコロネーションカップを1・1/2馬身差で優勝して、欧州古馬中距離戦線の主役であることをアピールした。フェイムアンドグローリーの次走について発表は無いが、おそらくキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでしょう。今年の感じだと3歳馬以外に負ける可能性はなさそうか。



ミーズナー(左、青帽)、スノーフェアリー(右、黄色帽)
英オークス(英・エプソム競馬場、芝約2400m、15頭立て)
1着スノーフェアリー / Snow Fairy(父Intikhab、ロベルト系、血統表
2着ミーズナー / Meeznah(父ダイナフォーマー、ロベルト系、血統表
3着リメンバーウェン / Remember When(父デインヒルダンサー、血統表

スノーフェアリーは2歳時に6戦1勝。7ハロン(約1400m)のG3戦で僅差3着、3馬身差4着があった。今年初出走?のファッションステークス(リステッド準重賞、芝約2000m)は距離が伸びたのが良かったのか3馬身差快勝していた。


スノーフェアリーの父Intikhab はマイルG2クイーンアンS.(現G1)を8馬身差圧勝した馬で、その代表産駒はマイルG1戦2勝のRed Evie / レッドエヴィー、仏2歳G1クリテリウム・ド・サンクルー(芝2000m)勝ち馬Paita / パイタ がいる。母父チャーンウッドフォレスト / Charnwood Forest もマイル戦で活躍したが、その母父にサドラーズウェルズを持つ。スノーフェアリーの母母父マージュは、自身はマイル戦で活躍したが、代表産駒にジャパンカップでスペシャルウィークの2着だったインディジェナスがいるなど、産駒は中長距離で活躍している。というわけで、母系からスタミナをもらったと考えるのが妥当かと。

(追記:スノーフェアリーはこのあと、7月のアイリッシュオークスも優勝し、英愛オークス連覇を達成しています。レース映像などは「スノーフェアリーが愛オークス快勝で英愛オークス連覇」をご覧ください。また、8月のG1ヨークシャーオークスでは、ミッデイの2着でした(ミッデイは昨年のBCフィリー&メアターフ勝ち馬で、レッドディザイアも出走した今年のBCフィリー&メアターフは2着だった)。「ヨークシャーオークスはミッデイが優勝、1番人気サリスカはゲート膠着」)


クビ差2着ミーズナーは2歳時に1400m3着、1600m3着。前走5月23日のニューマーケット競馬場芝2400mの一般戦を9馬身差圧勝。こちらも距離伸びてよかった馬だろうと思う。オークスでは単勝25倍だった。父ダイナフォーマー、母父サドラーズウェルズ、母母父ミルリーフで、血統から馬券を買う人ならヒモに買うことはできたでしょう。


3着リメンバーウェンは前走愛1000ギニーを1/2馬身差4着。英1000ギニー、愛1000ギニーそれぞれの上位3頭が出てこなかったオークスならこれぐらいは活躍できるか。父は昨年の英愛リーディングサイヤーであるデインヒルダンサー。母父ダイイシスは英愛オークス三冠馬を2頭(Ramruma、Diminuendo)輩出している。


1番人気の無敗馬アヴィエイト / Aviateは1着から13馬身差7着、2番人気 Akdarena(前走芝2000mG3勝ち)は9馬身差6着だった。

2010年6月4日金曜日

ウオッカがシーザスターズの仔を受胎!

Gilltown Stud でのウオッカ
Gilltown Stud でのウオッカ

昨年欧州競馬を席巻したシーザスターズの仔をウオッカが受胎したことが確認されたようです。シーザスターズを繋養するアガカーンスタッドのサイトで発表されています。

VODKA IN FOAL TO SEA THE STARS - Aga Khan Stud

4月11日に行われたシーザスターズとの1度目の種付けでは受胎が確認されなかったため、4月28日に2度目の種付けが行われていた(5月9日付サンスポ参照)。しかしこの2度目でも受胎が確認されなかったため(5月12日確認)、三度目の交配が行われ、これが成功したのだと思われます(追記:「3度目の交配でも受胎が確認できなかった」と言及する5月25日頃のブログ記事等が見つかったので、4回目で成功したのかもしれませんが不明)。 日刊スポーツの記事によると、3度目の種付けが成功したとのこと。


ウオッカは5年間、アイルランドのギルタウンスタッドで繁殖生活を送り、その間は欧州の一流種牡馬との交配が予定されている。ウオッカの谷水雄三オーナーによると産駒は日本で走らせるようなので、シーザスターズとの仔も日本で走るのでしょう。


シーザスターズは英2000ギニー、英ダービー、凱旋門賞など9戦8勝G1レース6勝。自身の競争成績・パフォーマンスはもちろん、母が凱旋門賞を制したアーバンシー、半兄ガリレオが英愛ダービー、キングジョージなどに優勝し種牡馬としても活躍しているなど、その良血も魅力で多くの優秀な繁殖牝馬を集めている。これまでにシーザスターズと交配されたG1 馬には、無敗の凱旋門賞(08年)馬ザルカヴァ / Zarkava、00年英オークス勝ち馬ラヴディヴァイン / Love Divine、06年英1000ギニー優勝スペシオーサ / Speciosa、08年英オークス馬ルックヒア / Look Hereの受胎が確認されている。またザルカヴァの母ザルカシャもシーザスターズの仔を受胎した。

2010年6月3日木曜日

サマーバード引退、種牡馬入り

昨年のベルモントステークス優勝馬サマーバード / Summer Bird の引退が決まりました。昨秋の骨折が完全に治っていないために厳しい調教に復帰できないと判断されたとのこと。

Champion Summer Bird Retired - BloodHorse.com

サマーバードは昨年秋、ジャパンカップダート出走のために来日しましたが、直前に骨折が見つかり回避しました。帰国後に手術を受け、休養。5月22日の記事「昨年の米クラシック馬がそろそろ復活」で紹介したように、今年夏のレース復帰を目指して帰厩したばかりでした。本格的な調教を始める前にX線を使った検査をしたところ、厳しい調教には耐えられないだろうと判断され、オーナーと調教師とが話し合った結果、引退が決まったとのこと。2011年シーズンから種牡馬入りする模様。

ベルモントステークスのレース映像、赤い帽子、青の勝負服の後方からレースを進めているのがサマーバード。



サマーバードのオーナーブリーダー、K.K. Jayaramanのコメント
「30年サラブレッド生産を行ってきた中で、サマーバードは最も大きな興奮を、特にベルモントS.を勝利したときにもたらしてくれました。彼のおかげでたくさんのすばらしい人々と知り合うことができました。(昨年は)とてもすばらしい1年でした。彼は私たち(本人と妻)がそれまで行ったことの無かった場所に連れて行ってくれました。」


サマーバードの主な戦績(9戦4勝2着1回3着1回、G1レース3勝)
アーカンサスダービー(G1)15馬身差3着
ケンタッキーダービー(G1)14馬身差6着
ベルモントステークス(G1)1着
ハスケル招待ハンデ(G1)6馬身差2着
トラヴァースステークス(G1)1着
ジョッキークラブ金杯(G1)1着
ブリーダーズカップ・クラシック(G1)3馬身差4着
(リンク先は過去記事、レース動画あり)

同一年にベルモントS.、トラヴァースS.、ジョッキークラブゴールドカップを制したのは1989年のイージーゴア以来。サマーバードはこの活躍で09年の最優秀3歳牡馬に選ばれた。


私はサマーバードをアメリカの牡馬ではダート最強と思っていたので、この引退は残念。特にトラヴァースS.とジョッキークラブ金杯で2度負かしたクオリティロードが、今年2月のドンハンデで12馬身差圧勝、先日のメットマイルでも完勝と両G1で印象的なレースを続けただけに、サマーバードへの期待も大きく、無事に復帰して欲しかった。


サマーバードは、「アンブライドルド(ケンタッキーダービー)、グラインドストーン(ケンタッキーダービー)、バードストーン(ベルモントステークス)、サマーバード(ベルモントステークス)と4代続けて」(Wikipedia)米クラシック競争に優勝しており、種牡馬入り後は5代連続クラシック制覇がかかる。



ちなみにサマーバードをケンタッキーダービーで負かしたマインザットバードは、こちらも昨年のBCクラシック(9着)以来休養中だったが、復帰にむけて順調なようです。8月7日のホイットニーハンデ(G1)を使うつもりで、その前に1戦するかは不明。ホイットニーハンデにはクオリティロードも出走予定。

2010年6月2日水曜日

レイチェルアレクサンドラが6月12日に出走か

Rachel Alexandra with trainer Steve Asmussen

昨年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラ / Rachel Alexandra が6月12日に出走するとのこと。

Rachel Alexandra's Next Start Will Be June 12 - BloodHorse.com


レイチェルの次走候補は6月12日に行われる次の4レース(いずれもダート戦)
スティーヴン・フォスターH.(G1、チャーチルダウンズ約1800m、3歳上)
オグデンフィップスH.(G1、ベルモントパーク約1700m、3歳上牝)
フルールドリスH.(G2、チャーチルダウンズ約1800m、3歳上牝)
オービアS.(G3、デラウェアパーク約1800m、3歳上牝)


スティーヴン・フォスター・ハンデキャップだけが牡牝混合戦で、他は牝馬限定戦です。レイチェルアレクサンドラは、今年初戦のニューオーリンズレディーズステークスでザルナダ / Zardana の2着に、2走目のラトロワンヌステークスでアンライヴァルドベル / Unrivaled Belle の2着にそれぞれ敗れており、今年初勝利を期待したい。ちなみにオグデンフィップスにはザルダナが出走予定です。オーナーのジェス・ジャクソンは「レイチェルは以前よりずっとよくなっている。最終目標はブリーダーズカップだ」としています。


個人的には今年2走がいずれも1700m戦で負けていることや、昨年のレース振りから考えて、少しでも距離を伸ばして1800m戦を使ったほうが好結果につながると思います。それに牡馬相手にも対戦して欲しいので、ぜひスティーヴン・フォスターでお願いしたい。


翌6月13日にはゼニヤッタがヴァニティハンデキャップ(G1)への出走を予定しており、レイチェルアレクサンドラも12日に勝利して、ゼニヤッタのライバルであるところを改めて証明したいところです。

2010年6月1日火曜日

クオリティロードがメトロポリタンH.優勝、G1連勝

2月のドンハンデ(G1)を12馬身差で圧勝したクオリティロード/Quality Roadが、5月31日、約4ヶ月ぶりの出走となったメトロポリタンハンディキャップに出走し、2着のマスケットマンに 1・1/2馬身差をつけて優勝、通算7勝目、G1競争3勝目を挙げました。


G1 メトロポリタンハンディキャップ / Metropolitan Handicap(メット・マイル)
ベルモントパーク競馬場ダート1マイル(約1600m)、賞金総額50万ドル
勝ちタイム1分33秒11
1着クオリティロード
2着マスケットマン / Musket Man
3着ティズウェイ / Tizway

メトロポリタンハンディキャップのレース映像。外枠発走でスタート直後は2番手、すぐに先頭に立つ黄色の勝負服がクオリティロード。



クオリティロードは昨年、G2ファウンテンオブユースS.、G1フロリダダービーを連勝し、ケンタッキーダービーの最有力候補に上がったものの、直前のケガでクラシック路線を回避していた。夏に復帰して G2を1勝したものの、ベルモントS.馬サマーバードに 2戦続けて敗れ、その後ブリーダーズカップ・クラシックを同レース史上初めて出走取り消し。09年春のような輝きは失っていたのですが、今年は復帰してから G3、G1、G1と3連勝。


2着マスケットマンは、昨年ケンタッキーダービーで1着マインザットバードから約7馬身差3着、プリークネスS.で 1着レイチェルアレクサンドラから 1・1/2馬身差3着。その後ケガなどの理由で休養し、今年復帰してからは距離不足にも思える 7ハロン戦G1ハナ差2着、G2を3馬身差3着した。


クオリティロードがトップハンデの 56.2kg、マスケットマンが 53.1kgと、負担重量に3キロの差があっての快勝です。クオリティロードは(ムスケットマンも)完全復活といって良さそう。クオリティロードは次走、8月7日のホイットニーハンデ(G1、サラトガ競馬場)に出走予定で、もしかするとその前に 7月7日のサバーバンH.(G2、ベルモントパーク競馬場)に出走するかもしれないとのこと。サバーバンH.は 10ハロン戦なので、ぜひ出走して欲しいところですがどうなるでしょうか。