昨年のG1香港ヴァーズ(芝2400m)勝ち馬(でその前走ジャパンカップ8着の)レッドカドーが追い込んでゴール前で差を詰めましたが2馬身差の2着。2011年の仏G1ガネー賞(芝2100m)勝ち馬で昨年の仏G1イスパーン賞(芝1850m)2着、昨年3着のプランテュールがさらに4・3/4馬身差の3着でした。
前哨戦のG1アルマクトゥームチャレンジ・ラウンド3(AW2000m)勝ち馬ハンターズライトは7着。同2着のカッシアーノは9着。米G1 BCレディースクラシック2連覇ロイヤルデルタは10着。米オールウェザーでG1を3勝しているデュラハンが11着。昨年2着以来の出走だったカッポーニは最下位12着。昨年の勝ち馬モンテロッソはレース直前に左前跛行が見られたため出走取り消し。
アニマルキングダムは父ルロワデザニモー、母ダリシア(独G3を1勝)、母の父アカテナンゴ、母の母の父ダンシングブレーヴという血統のアメリカ産馬。
2011年に米G3スパイラルS.(AW9ハロン)を勝って出走した米G1ケンタッキーダービーはダート初経験で優勝。米G1プリークネスS.2着を挟んで出走した米G1ベルモントS.はスタート直後に挟まれる不利もあり6着に敗れ、数日後に左後脚の骨折が判明しました。
昨年2月の復帰戦を快勝しましたがドバイワールドカップは直前に再び故障し回避。その2月以来の出走だった昨年11月の米G1 BCマイル(芝1マイル)で1・1/2馬身差2着。今年2月の前走、米G1ガルフストリームパークターフH.(芝9ハロン)も1・1/4馬身差2着してここに挑んでいました。
だから2年ぶりのG1勝利といってもわずか6走ぶりでもあります。
前走時に「今回は2着でしたが、向こう正面でスローと見るやするすると先頭に立った機動力はヴィクトワールピサやモンテロッソのような過去2年の勝ち馬に似て勝機ありそうですね。」と書きましたが、今回も最初のコーナーで外枠から押し上げて2番手を取り、概ねそのとおりの結果になりました。
このあとは渡英して6月後半の英ロイヤルアスコット開催に向かう予定で、英G1プリンスオブウェールズS.(芝10ハロン)が目標。その後、オーストラリアで種牡馬入りが予定されています。昨年ソーユーシンクが7月初旬の英G1エクリプスS.を使って(といいますか使う予定で結局2日前に故障で回避しましたが)、すぐ検疫入りすることで南半球の繁殖シーズンに間に合っていたので、使おうと思えばエクリプスS.が引退の期限ですが、まあ2回骨折している馬なので無理には使わないでしょう。
また北半球での供用について昨年、オーナーである Team Valor の代表バリーアーウィン氏が「日本、イギリス、フランスから米国内からよりも強い引き合いがある」と答えており、日本で種付けすることも十分考えられます。
ちなみにケンタッキーダービー勝ち馬が5歳まで現役を続けたのはシルバーチャーム以来のことであり、またケンタッキーダービー馬のドバイWC勝ちも同馬以来のことです。
2013年ドバイワールドカップのレース映像。外から2頭目の発走、赤の帽子、緑の勝負服がアニマルキングダム。
ドバイワールドカップ(Dubai World Cup Sponsored By Emirates Airline )
2013年3月30日、ドバイ・メイダン競馬場、AW2000m
4歳以上、牡57kg、牝55kg、G1、12頭、レース結果、総賞金1000万米ドル
着 順 | 馬名 | 性齢 オッズ | 騎手 | 着差 | 通算成績 主な成績 |
1 | アニマルキングダム Animal Kingdom | 5牡 | J.ロザリオ | 2分03秒21 | 11戦【5-5-0-1】 G1競走2勝目 |
2 | レッドカドー Red Cadeaux | 7セン | G.モッセ | 2 | 34戦【7-9-5-13】 豪G1メルボルンカップ2着 英G1コロネーションカップ2着 |
3 | プランテュール Planteur | 6牡 | R.ムーア | 4・3/4 | 20戦【6-5-2-7】 G1仏ダービー2着 |