ペルーサ(牡3、藤澤和雄厩舎、山本英俊オーナー)
前走の青葉賞を4馬身差で勝利。5月30日の日本ダービーに出走予定で、ダービーと同条件の東京競馬場・芝2400mを快勝しているため、ダービーでも有力視している人も多いでしょう。私もそうですが。
【ダービー】ペルーサ、凱旋門賞挑戦へ本気 - SANSPO.com
ペルーサは10月4日に行われる凱旋門賞(G1、ロンシャン競馬場芝2400m)に出走することを検討しているとのこと。上の記事によると、
藤沢和調教師は20日、「輸送や検疫の問題もあるし、あくまでもダービーが終わってからのことだけどね」と前置きした上で続けた。「ダービーを勝ったら行くとかではなく、ロンシャンに連れて行っても恥ずかしくないクラスの馬かどうか、それだけの競馬を見せてくれればチャレンジするつもりです」ということで、「最低条件はダービーに勝つこと」などとは言われていないため、ダービー2着でも「凱旋門賞に連れて行っても恥ずかしくないクラス」だと判断できれば、行くのかもしれません。ただし藤澤調教師や山本オーナーが「ダービーで勝てないなら凱旋門賞ではとてもじゃないが通用しない」と考えているならやはり「最低でもダービー勝利」が必要でしょう。
ペルーサは凱旋門賞の1次登録は済ませており、遠征が正式に決まれば8月初旬に出国する予定。3歳限定の前哨戦、ニエル賞(9月12日、G2、ロンシャン、芝2400メートル)をステップにして本番の凱旋門賞に挑む。
サンテミリオン(牝3、古賀慎明厩舎、吉田照哉オーナー)
先日のオークスでJRA史上初G1同着優勝という激闘を見せてくれたサンテミリオンは、米G1アメリカンオークス挑戦の可能性があります。
サンテミリオン、米挑戦も視野に - デイリースポーツオンライン
アメリカンオークスは、ハリウッドパーク競馬場芝2000mで行われます。今年は7月3日の開催。古賀氏が管理していたアサヒライジングは4年前に、桜花賞4着オークス3着の後アメリカンオークスに出走し、2着だったことがある。日本馬はこれまで4頭がアメリカンオークスに出走し、ダンスインザムード2着、シーザリオ1着、前述アサヒライジング2着、ローブデコルテ5着だった。ローブデコルテ以外の3頭に共通するのは中山小回りを先行して好走歴があったこと。中山競馬場芝2000mの若竹賞(500万下)1着や、1800mのG3フラワーカップ3着など小回りでもそれなりの結果を残しているサンテミリオンは、アメリカンオークスにおける日本馬好走パターンにも合致しており心強い。
ちなみにハリウッドパーク競馬場は財政難のため、今年は大レースを中心に賞金額が大きく減額されており、アメリカンオークスの総賞金は昨年の70万ドルから25万ドルへ変更されている。
エスポワールシチー(牡5、安達昭夫厩舎、友駿ホースクラブ)
09年のジャパンカップダート、今年2010年のフェブラリーステークス勝利で日本競馬ダート界に君臨するエスポワールシチーのブリーダーズカップ・クラシック挑戦が正式に決まっています。日本馬としては08年のカジノドライヴ以来のBC出走です。BCに備えるため、帝王賞は回避する模様。
エスポワール、BCクラシック挑戦が決定 - 日刊スポーツ
ブリーダーズカップに出走するには多額の追加登録料が必要です。エスポワールシチーの場合、エスポワールシチー自身は未登録ですが、父ゴールドアリュールは種牡馬登録しているため、支払う登録料は25万ドルとのこと。優駿ホースクラブの一口馬主さんたちはそれぞれ7万円を負担されるようです(追加支払いではなく、前走かしわ記念の賞金をプールしておいてそこからまかなうようです)。
毎年、各競馬場の持ち回りで開催されるブリーダーズカップは、今年はチャーチルダウンズ競馬場で行われます。ケンタッキーダービーを開催する競馬場ですね。チャーチルダウンズ競馬場はアメリカの競馬場の中では直線が長く約376mあります。日本の主要競馬場ダートコースの直線の長さは次のとおり。
東京競馬場 | 501.6m |
中山競馬場 | 308m |
京都競馬場 | 329m |
阪神競馬場 | 352.5m |
エスポワールシチーは、昨年09年のJCダート、今年のフェブラリーステークスと、阪神および東京ダートG1勝ちがあり、直線が長いコースでも問題ないのは明らか。というよりむしろ直線の長いコースのほうが着差が大きい傾向にあり、得意なのでしょう。あとはアメリカの競馬が普段小回りの競馬をしているため、日本より先行力のあるメンバーがそろっている点がどうかでしょう。
エスポワールシチーの次走は未定です。11月6日のBCクラシック前に現地でアメリカで1戦使いたいと安達調教師が話しており、10月2日のジョッキークラブゴールドカップ(G1、ベルモント競馬場ダート2000m)が有力視されている。