2012年7月6日金曜日

エストレジャス大賞クラシック、エクスプレッシヴヘイローが6馬身差完勝。他

6月30日に行われたアルゼンチン版ブリーダーズカップ「エストレジャス大賞」のまとめです。全部で6レースで、上から順に

ジュベナイルフィリーズ(2歳牝馬、ダート1600m)
ジュベナイル(2歳牡馬、ダート1600m)
マイル(3歳以上、ダート1600m)
クラシック(3歳以上、ダート2000m)
ディスタフ(3歳以上牝馬、ダート2000m)
スプリント(3歳以上、ダート1000m)


エストレジャス大賞ジュベナイルフィリーズ(2歳牝馬、ダート1600m)はスタートから400m辺りで先頭に立ったバンバジェーンとカルディンが最後の直線でも馬体を合わせて抜け出しましたが、カルディンが残り200mでG1勝ち馬バンバジェーンを競り落とし、1・1/2馬身差つけて優勝しました。

カルディンは父ローマンルーラー、母コモドーラ(未出走)、母の父コンフィデンシャルトークという血統。前走の亜G1ポトランカス大賞(芝1600m、2歳牝馬)で1番人気4着に終わっていました。そのときの勝ち馬キャンディネバダは4着。亜G1ホルヘデアトゥーチャ大賞(ダート1500m、2歳牝馬)勝ち馬スマッシンググローリーは1番人気7着でした。

2012年エストレジャス大賞ジュベナイルフィリーズのレース映像。ゲート左から2頭目がカルディン。


エストレジャス大賞ジュベナイルフィリーズ
(Gran Premio Estrellas Juvenile Fillies)
2012年6月30日、アルゼンチン・パレルモ競馬場、ダート1600m
2歳牝馬、G1、14頭、レース結果、1着賞金40万6350アルゼンチンペソ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1カルディン
Caldine
2牝
5.65倍
P.Falero1分34秒143戦【2-0-0-1】
初勝利もダート
2バンバジェーン
Bamba Jane
2牝
5.6倍
E.Talaverano1・1/24戦【2-1-1-0】
亜G1サトゥルニノ・J・ウンスエ大賞
3サンドパース
Sand Puce
2牝
8.65倍
R.Blanco短クビ4戦【1-1-2-0】
G1で3戦し3,2,3着



エストレジャス大賞ジュベナイル(ダート1600、2歳牡馬)は、4番手追走した7頭立て6番人気インディポイントが逃げ粘る1番人気キュリオソジョンを差しきり、最後は3馬身差をつけて優勝しました。

インディポイントは父インディキング、母ボールドブラフ(米5勝、重賞未出走)、母の父パインブラフという血統。過去2走は重賞を2戦してダート1400mのG2で2着、同1500mのG3で3着でしたが、そこで先着を許した計3頭はいずれもここには出走して来ず(理由は未確認)、であれば重賞出走経験があったのはインディポイントとハグリッド(G2で6着)だけなので、人気薄でしたが順当な勝利と言えると思います。

ちなみにジュベナイルフィリーズ2着のバンバジェーンと、ジュベナイル2着のキュリオソジョンはどちらも日本導入種牡馬ヨハネスブルグ産駒です。

2012年エストレジャス大賞ジュベナイルのレース映像。 黄色の帽子がインディポイント。


エストレジャス大賞ジュベナイル(Gran Premio Estrellas Juvenile)
2012年6月30日、アルゼンチン・パレルモ競馬場、ダート1600m
2歳牡馬、55kg、G1、7頭、レース結果、1着賞金40万6350アルゼンチンペソ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1インディポイント
Indy Point
2牡
15.05倍
G.Hahn1分33秒437戦【2-2-3-0】
重賞3戦目で初勝利
2キュリオソジョン
Curioso Johan
2牡
1.55倍
J.Ricardo32戦【1-1-0-0】
デビュー戦1馬身差勝ち
3サラセン
Sarracen
2牡
7.95倍
A.Domingos63戦【1-0-2-0】
前走初勝利。重賞初出走



エストレジャス大賞マイル(ダート1600、3歳以上)は3番手追走の圧倒的1番人気エヴィラシオが同馬主のペースメーカー、サルディネロを残り300mで交わすと2着に3馬身差をつけて優勝し、重賞初勝利をG1で挙げました。2着に最後方追走のエンペラドルフアンが入っています。サルディネロのリカルド騎手はエンペラドルフアンに抜かれる直前まで追い上げられていることに気づいてなかったようにも見えましたが、2馬身差をつけられているので、最後まできっちり追っていても着順は変わらなかったかもしれません。

昨年の勝ち馬で重賞2連勝していたピックアウトは2番人気4着。

エヴィラシオは父マニュピレーター、母リアクト(米未出走)、母の父モナーコスという血統。米G1勝ち馬2頭の母であるピュアプロフィットの3×4。また全弟のブラックコヨーテが4月に亜G3を勝っています。

エヴィラシオ自身はデビューから2連勝して望んだ昨年9月の亜G1ポージャデポトリージョス大賞で4着に敗れ、そこから9ヶ月ぶりに出走した前走を勝っています。これで通算5戦4勝。

2012年エストレジャス大賞マイルのレース映像。黒地6番のゲート発走がエヴィラシオ。


エストレジャス大賞マイル(Gran Premio Estrellas Mile)
2012年6月30日、アルゼンチン・パレルモ競馬場、ダート1600m
3歳以上、59.5kg、3歳2kg減、G1、11頭、レース結果
1着賞金22万5000アルゼンチンペソ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1エヴィラシオ
Evilasio
3牡
1.5倍
J.Villagra1分33秒275戦【4-0-0-1】
G1初勝利
2エンペラドルフアン
Emperador Juan
3牡
43.8倍
M.Leyes324戦【3-6-5-10】
G2で2着2回
3サルディネロ
Sardinero
3牡
1.5倍
J.Ricardo24戦【2-0-1-1】
前走G1で4着(8頭)




エストレジャス大賞クラシック(ダート2000m、3歳以上)は、3番手の内を追走した1番人気エクスプレッシヴヘイローが残り300mで逃げ馬を交わして先頭に立つと、2着を6馬身突き放して優勝し、G1競走4勝目を挙げました。

2着に亜G1オノール大賞(ダート2000m)でエクスプレッシヴヘイローを3着に下して勝っていたラビッドインザライが入っています。

エクスプレッシヴヘイローは父ヘイローサンシャイン、母エンブラッセモア(亜未出走)、母の父ライドザレイルズという血統。前走も亜G1アルゼンチン共和国大賞(ダート2000m)を勝っています。また昨年12月には「南米の凱旋門賞」亜G1カルロスペレグリーニ大賞(芝2400m)も勝ちました。現在アルゼンチンの、というより南米を代表する1頭です。

2012年エストレジャス大賞クラシックのレース映像。エクスプレッシヴヘイローは3番枠のシャドーロール装着馬。


エストレジャス大賞クラシック(Gran Premio Estrellas Classic)
2012年6月30日、アルゼンチン・パレルモ競馬場、ダート2000m
3歳以上、4歳以上60kg、3歳2.5kg減、G1、8頭、レース結果
1着賞金68万7500アルゼンチンペソ

馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1エクスプレッシヴヘイロー
Expressive Halo
4牡
2.05倍
P.Falero1分59秒4118戦【7-2-4-5】
重賞5勝目
2ラビッドインザライ
Rabid In The Rye
3牡
5.45倍
E.Taraverano68戦【2-1-1-4】
昨年のジュベナイル3着
3ミスターバティム
Mr. Batim
3牡
25倍
E.Pavon1/27戦【3-1-1-2】
ダート重賞初出走




エストレジャス大賞ディスタフ(ダート2000m、3歳以上牝馬)は、最後の直線で4,5番手追走のカリベイビーと3番手追走のキャッチザマッドが外から馬体を合わせて先頭に立つと、残り1ハロンでカリベイビーが前に出て、キャチザマッドに1馬身差をつけて優勝しました。

ダート2000mの亜牝馬G1を2連勝中だったマリブクイーンは4着。昨年のジュベナイルフィリーズなど亜2歳牝馬G1を2連勝したことがあるガムザフィナは1番人気でしたが、カリベイビーと同じ位置で競馬をしたものの3・1/2馬身差の3着でした。

カリベイビーは父アプティテュード、母カリマーシャル(亜G3勝ち)、母の父パレードマーシャルという血統。2走前に亜牝馬G1フィルベルトレレナ大賞(ダート2000m)で2着しましたが、前走の亜牝馬G1クリアドレス大賞(ダート2000m)は1番人気4着に終わっていました。これが重賞初勝利です。

エストレジャス大賞ディスタフのレース映像。大外6番枠がカリベイビー。


エストレジャス大賞ディスタフ(Gran Premio Estrellas Distaff)
2012年6月30日、アルゼンチン・パレルモ競馬場、ダート2000m
3歳以上牝馬、4歳60kg、3歳以上2.5kg減、G1、9頭、レース結果
1着賞金22万5000アルゼンチンペソ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1カリベイビー
Kali Baby
3牝
4.3倍
P.Falero2分00秒729戦【4-2-1-2】
重賞初勝利
2キャッチザマッド
Catch The Mad
4牝
4.25倍
E.Talaverano121戦【5-8-4-4】
G1【3-4-3-3-0】
3ガムザフィナ
Gamuza Fina
3牝
2.45倍
J.Noriega2・1/27戦【4-1-2-0】
前走G3勝ち



エストレジャス大賞スプリント(ダート1000m、3歳以上)は、9番人気ドンペダルがゴール直前で先に抜け出したウンクラシコを差し切って優勝しました。またアンギオロもゴール直前で2着に上がっています。前走の亜G1ブエノスアイレス市大賞(ダート1000m)2着馬ウォッチハーが1番人気でしたが4着に終わっています。そのブエノスアイレス市大賞勝ち馬チャールズキングもいないので若干低調なメンバーだったかもしれません。

ドンペダルは父オーペン、母ドナストリーパー(亜重賞3勝)、母の父サザンヘイローという血統。重賞出走は昨年11月の亜G1マイプ大賞(ダート1000m)4馬身差7着以来、3走ぶり通算2戦目のことで、前走ハンデ戦も4着に敗れているくらいだから人気薄も当然のことでした。

エストレジャス大賞スプリントのレース映像。5番枠、赤いシャドーロール装着馬がドンペダル。


エストレジャス大賞スプリント(Gran Premio Estrellas Sprint)
2012年6月30日、アルゼンチン・パレルモ競馬場、ダート1000m
3歳以上、4歳以上60kg、牝馬3kg減、3歳2kg減、G1、12頭、レース結果
1着賞金16万8750アルゼンチンペソ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ドンペダル
Don Pedal
5牡
14.2倍
M.Fernandez54秒4316戦【6-1-0-9】
重賞2戦目
2アンギオロ
Angiolo
3牡
3.9倍
P.Falero短クビ7戦【4-1-1-1】
亜2歳G1サンティアゴルーロ大賞1着
3ウンクラシコ
Un Clasico
3牡
6.3倍
E.Talaverano短アタマ10戦【3-2-2-3】
亜G3を1勝

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