英G1レーシングポストトロフィー(芝1マイル)2着以外は負けていないヴァンデルニーアがゴール直前でトロナドをクビ差交わして3着。2着グローリーアウェイツは単勝150倍の13頭立て最低人気(同オッズにもう1頭)、3着ヴァンデルニーアが同オッズが2頭いる6番人気ですから、勝ち馬以外は波乱の結果になりました。
ドーンアプローチは英ダービー馬ニューアプローチの初年度産駒で、母ヒムンオブザドーン、母の父フォーントリックという血統。 昨年のロイヤルアスコットの英G2コヴェントリーS.で重賞初勝利しゴドルフィンが購入すると、それ以来約3ヶ月ぶりの出走だった9月の愛G1ナショナルS.(芝7ハロン)、続いて10月の英G1デューハーストS.(芝7ハロン)も制してデビューから無敗の6戦6勝としていました。その2つのG1は父子制覇で、今回は父が2着だった2000ギニーも勝ちました。
ご存知のとおり、ゴドルフィンはアルザルーニ調教師が筋肉増強効果のあるアナボリックステロイドを管理馬に投与していたことが発覚し、英1000ギニーの有力候補だったサーティファイなどが10月まで出走停止となり、また同じモールトン厩舎の馬は「関係各所が潔白であると確信できるまで、当厩舎の馬が今季のレースに出走することはない」と発表されて閉鎖中です。
ゴドルフィンが購入した直後は「翌年の調教師はシーズン後に決める」と発表され、実際はデューハーストS.の前にボルジャー師が継続して管理する決定がなされましたが、転厩させていたらとんでもないことになっていた可能性がありました。
Dawn(ドーン)は「夜明け」の意味。ゴドルフィンのサイモン・クリスフォードが「This is a dark day for Godolphin.」と述べたドーピングの暗闇を晴らす勝利となりました。
次走に英ダービーを選ぶかどうかは未定で「数日以内に決めたい」とのこと。関係者は、10ハロンはこなせると思うが12ハロンはどうかと思っているようですね。距離適正に関わるとされるミオスタチン遺伝子多型はドーンアプローチの場合、ボルジャー師が「スプリントタイプであるC:Cとなりました」と明かしています。
ちなみに2着グローリーアウェイツについて同じショワジール産駒で仏2歳G1勝ち馬オリンピックグローリーと名前的に関係あるのかと思いましたが、同じオーナーや生産者というわけでもなく偶然一致しただけのようです。グローリーアウェイツも昨年10月の英G3オータムS.(芝1マイル)を逃げて5馬身差4着以来となる今年初出走でした。それ以外の重賞実績は英G2で9頭立て9着だからG1で買えるわけもなく、初ブリンカーの効果は抜群だったようです。
2013年G1英2000ギニーのレース映像(YouTube)。6番枠、ゴドルフィンの青の勝負服がドーンアプローチ。
2000ギニー(Qipco 2,000 Guineas Stakes)
2013年5月4日、イギリス・ニューマーケット競馬場、芝1マイル
3歳、G1、13頭、Good to Firm、レース結果、総賞金35万ポンド
着 順 | 馬名 | 性齢 オッズ | 騎手 | 着差 | 通算成績 主な成績 |
1 | ドーンアプローチ Dawn Approach | 2牡 2.375倍 | K.マニング | 1分35秒84 | 7戦【7-0-0-0】 G1競走3勝 |
2 | グローリーアウェイツ Glory Awaits | 2牡 151倍 | J.スペンサー | 5 | 9戦【1-1-2-5】 重賞3戦目初連対 |
3 | ヴァンデルニーア Van Der Neer | 2牡 21倍 | W.ビュイック | 2・1/4 | 5戦【3-1-1-0】 今年初戦の前走準重賞1着 |
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