今年7年ぶりに現役復帰した50歳のゲイリー・スティーヴンス騎手はプリークネスS.3勝目。「われわれは自信があった。7年の引退を経てクラシックを勝つより素晴らしいことはないだろうね」と述べています。ルーカス調教師はこのレース6勝目で、3冠14勝目は史上最多。ちなみにスティーヴンス騎手の3冠初勝利はルーカス調教師のウィニングカラーズに騎乗した1988年のケンタッキーダービーでした。
先行した2番人気のイッツマイラッキーデイが2着。マイルートが差して3着。
ケンタッキーダービー馬で1番人気のオーブは後方につけ向こう正面でいったん前との差を詰めましたが3コーナー辺りで離され、さらに6・3/4馬身差の4着。最後の直線も2頭ほど交わしたように完全にばてていたわけではなかったですが勝負どころでついていけず万事休す。
オックスボウは父オーサムアゲイン、母ティズアメイジング(未出走。ティズナウの全妹)、母の父シーズティジーという血統。昨年7月の米G1ハスケル招待S.(ダート9ハロン、3歳)を先行して勝ったペインターも父オーサムアゲイン、母がティズナウの全姉ティズソーという血統です。
デビューから6戦目、重賞2戦目だった米G3ルコンテS.(ダート1マイル70ヤード)は後にケンタッキーダービー2着するゴールデンソウルに11馬身差をつけて圧勝し重賞初勝利。
その次走の米G2リズンスターS.は1頭だけ重い斤量で1馬身差の4着。米G2レベルS.は頭差の2着。米G1アーカンサスダービーはいつもと違った後方からの競馬で5馬身差の5着。前走のケンタッキーダービーは2番手先行して6着に粘りこむ健闘。
今回2着のイッツマイラッキーデイもケンタッキーダービーは中団前目につけて15着と敗れており、一方オーブとマイルートはダービーほぼ最後方追走から1着5着していたから、先行馬がほぼ総崩れの流れだったケンタッキーダービーで前に行った組の巻き返しという、オーブが負けるとすればこうなると大方が予想したとおりの結果になりました。
(ちなみに3月の米G1フロリダダービー(ダート9ハロン)は先に先頭に立ったイッツマイラッキーデイをオーブが差し切って優勝)
ルーカス調教師によると「オーナーがとても前向き」だそうでベルモントS.出走はありそう。またオーブはマゴーヒー調教師が「レース後の状態が良く、オーナーが望むなら」とのこと。
2013年プリークネスS.のレース映像(YouTube)。1番枠がオーブ、6番枠がオックスボウ。
なお、この1レース前に行われた米G3ディキシーS.(芝9ハロン、3歳以上)もゲイリー・スティーヴンス騎手騎乗の11頭立て8番人気スカイリングが逃げ切って重賞初勝利を挙げています。ルーカス調教師、馬主カルメットファームというのもオックスボウと同じ。
ハットトリック産駒のハウグレートはスカイリングから1・1/2馬身差の4着。2着オプティマイザーと3着ウィルコックスインはどちらも重賞2勝以上で、過去1年以内に芝G1で2着がある2頭だから、なかなか頑張りました。
2013年ディキシーS.のレース映像(YouTube)。右から6頭めの発走(7番のゲート)がハウグレート。
プリークネスステークス(Preakness Stakes)
2013年5月18日、アメリカ・ピムリコ競馬場、ダート9.5ハロン
3歳、G1、9頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金100万ドル
着 順 | 馬名 | 性齢 オッズ | 騎手 | 着差 | 通算成績 主な成績 |
1 | オックスボウ Oxbow | 3牡 16.4倍 | G.スティーヴンズ | 1分57秒54 | 11戦【3-1-1-6】 重賞2勝目 |
2 | イッツマイラッキーデイ Itsmyluckyday | 3牡 9.5倍 | J.ヴェラスケス | 1・3/4 | 12戦【5-3-1-3】 重賞1勝 |
3 | マイルート Mylute | 3牡 11.9倍 | R.ナプラヴニク | 1/2 | 11戦【2-3-3-3】 G2で2着1回 |
4 | オーブ Orb | 3牡 1.7倍 | J.ロザリオ | 6・3/4 | 8戦【5-0-1-2】 重賞3勝 |
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