2012年3月15日木曜日

G1ラテンアメリカ・ジョッキークラブ協会大賞はクイックカサブランカがG1競走2連勝

3月10日に行われた亜G1ラテンアメリカ・ジョッキークラブ協会大賞(ダート2100m)は、3番手を先行した亜G1カルロスペレグリーニ大賞(芝2400m)勝ち馬エクスプレッシヴヘイローが最後の直線で一度は先頭に立ちましたが、エクスプレッシヴヘイローのすぐ後ろを追走していた智G1エルダービー(芝2400m)勝ち馬クイックカサブランカが内からじわじわと追い上げ、残り100m過ぎで交してG1競走2勝目を挙げました。

エクスプレッシヴヘイローから5馬身差3着にこのパレルモ競馬場でダート重賞を2連勝したことがあるイブマン。亜G1ダルドロチャ大賞(ダート2400m)でエクスプレッシヴヘイローを3着に負かして優勝していたミスターネダウィが6着。G1ミゲル・アルフレード・マルティネスデオス大賞(芝2000m)9馬身差圧勝のブギーマンが7着。亜G1サンマルタン将軍大賞(ダート1800m)勝ち馬アリストシティーが8着。昨年の亜G1アルゼンチン共和国大賞(ダート2000m)と亜G1エストレージャス大賞クラシック(芝2000m)を連勝したスターランナーが1番人気でしたが最下位に沈んでいます。


南米主要国の持ち回りで行われるラテンアメリカ・ジョッキークラブ協会大賞は南米で最も重要な中距離馬齢戦に位置づけられている競走です。

オーストラリアでハイリストが「ブラックキャビアさえいなければ」状態であるのと同じように、チリで「あいつさえいなければ」という成績なのがクイックカサブランカであり、前走のエルダービー勝利時には次のように紹介しました。
智G1エルダービー、クイックカサブランカがG1初勝利
クイックカサブランカは昨年4月のデビュー戦で勝ったあと、ここまで7戦してG1で2着4回3着1回、G2とG3でそれぞれ2着1回ずつという成績(G1ナシオナルリカルドリヨン大賞の1位入線2着降着含む)。

そのうち、前走を除く6回連続でオマイヤド(9戦8勝2着1回)のひとつ下のポジションであり、他に先着を許した相手は前走G1チリ・セントレジャーで女傑アマニの2着、G1エルエンセーヨでディーメケーの3着だけ。この3頭のいない舞台ではありましたが、ようやくの2勝目でG1戴冠です。
で、そのオマイヤドやアマニがいない舞台であれば、クイックカサブランカがラテンアメリカ・ジョッキークラブ協会大賞さえ勝ってしまったわけで、今シーズンのチリ3歳はレベルがとても高かった可能性を示す結果になりました。

ちなみにオマイヤドはアメリカに移籍しており、すでにドライスデール調教師のもとで調教されています。オマイヤドと同オーナーのアマニも移籍しドライスデール師が管理するという話でしたが、すでに移動したのかも含めて詳細不明。


クイックカサブランカの5代血統表。母 Quick は未勝利馬ですが、その全兄は1991年の南アフリカ年度代表馬 Ilustrador です。

2012年ラテンアメリカ・ジョッキークラブ協会大賞のレース映像。6番の白い帽子、紺色地に白のラインの勝負服がクイックカサブランカ。外の11番枠、黄色地に青のラインが入った(前から見ると日本の「エア」と同じ)勝負服がエクスプレッシヴヘイロー。


ラテンアメリカ・ジョッキークラブ協会大賞
(Gran Premio Asociación Latinoamericana de Jockey Clubes e Hipódromos)
2012年3月10日、アルゼンチン・パレルモ競馬場、ダート2100m
3歳以上、G1、15頭、レース結果
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1クイックカサブランカ
Quick Casablanca
3牡
24.95倍
G.Ulloa
56kg
2分05秒8310戦【3-6-1-0】
G1で2着4回
2エクスプレッシヴヘイロー
Expressive Halo
4牡
5.6倍
J.Noriega
60kg
1/214戦【5-1-3-5】
亜G1ナシオナル大賞1着
3イブマン
Ibeman
5牡
24.5倍
R.Blanco
61kg
515戦【6-2-4-3】
G1で3着1回

0 件のコメント: