ネヴァブションは鞍上の後藤浩輝騎手がスタートから気合をつけて先手をとり、直線でもよく粘ったものの最後に交わされて1着から1・1/2馬身差の4着でした。
1着は地元香港の Viva Pataca/ヴィヴァパタカ(ビバパタカ)。2007年のこのレースで日本のアドマイヤムーンなどを抑えて優勝しており、3年ぶりの優勝だった。08年は3着、09年は2着だった。他に08年のドバイシーマクラシックで2着がある。
2着は Lizard's Desire/リザーズディザイア。南アフリカ生産で、同国を拠点にしている。今年メイダン競馬場で一般戦を2勝、マクトゥームチャレンジ3ではレッドディザイアから1・1/4馬身差の5着だったが、本番のドバイワールドカップ(GI、AW2000m)では鼻差の2着と好走した。
3着 Super Satin/スーパーサティン。前走の香港ダービー(香港GI)1着。
5着は PRESVIS/プレスヴィス。昨年のクイーンエリザベス2世カップ勝ち馬。2連覇ならず。他に09年のドバイデューティーフリー(G1)2着、シンガポール航空国際カップ(GI)2着がある。2010年のドバイワールドカップデイのトライアル競走、ジュベルハッタ(GII、ウオッカが09年に出走したレース)に優勝したが、本番のデューティーフリーでは不利を受けた影響もあり惨敗していた。
【伊藤 正徳調教師のコメント】
「全てが初めての体験でしたが、本当に良く頑張ってくれました。寒い日本から暖かい香港に来て、環境が変わったにもかかわらず良く適応してくれました。体重が減った分、最後は粘りきれませんでしたが、大敗しなかったのは力をつけた証拠だと思います。また機会があれば海外に挑戦したいです。」
【後藤 浩輝騎手(ネヴァブション号騎乗)のコメント】
「良いペースで逃げることが出来ました。馬場の内側が少し重くなっていたので、前に行った馬には厳しいコンディションでしたが、実力を完璧に出すことができたと思います。」
というわけで、メンバーの揃ったレースでしたが、日本のGIは6戦して7着が最高の成績のネヴァブションですからよく頑張ったと言えるでしょう。今後は宝塚記念を目指すようです。秋にはオーストラリア最高額の賞金を誇るメルボルンカップ(GI、フレミントン競馬場、芝3200メートル、1着賞金3,300,000豪ドル、4月25日現在で約2億8700万円)も視野に入れているとのこと。
ネヴァブションは3000m以上の GI レースでは、菊花賞で1着から1.2秒差、天皇賞(春)は2戦してそれぞれ1.3秒、2.3秒差と大きく負けていますが、一応ステイヤーズステークスの2着はあります。メルボルンカップは今年は11月2日(火)の開催なので、アルゼンチン共和国杯か天皇賞(秋)を捨ててメルボルンカップに出走することになります。アルゼンチン共和国杯はともかく天皇賞(秋)は出走しても掲示板に乗る可能性はほとんどないでしょうし、また時計のかかる馬場で行われた QE2世カップの好走を見ると、同じく時計のかかるオーストラリアにチャンスを求めるのは正解だと思うので応援したい。
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