2010年7月29日木曜日

レイチェルアレクサンドラ、レディーズシークレットS.に勝って連勝

昨年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラ Rachel Alexandra が、現地時間7月24日、モンマスパーク競馬場ダート1800mで行われたレディーズシークレットステークスに出走し、3馬身差で快勝。前走の G2フルールドリスH.に続き連勝しました。次走は G1パーソナルエンスンS.(サラトガ競馬場ダート2000m)が最有力候補です。ニューヨーク競馬協会はゼニヤッタ Zenyatta 誘致のため、ゼニヤッタの関係者と話し合いをした模様。


レディーズシークレットステークスのレース映像。5番枠発走の黄色の勝負服がレイチェルアレクサンドラ。逃げて2着に粘ったクイーンマーサは2番枠からの発走、白い勝負服。ちなみに昨年までサンタアニタ競馬場で行われていた G1レディーズシークレットS.とは別物。




レディーズシークレットステークス Lady's Secret Stakes
モンマス競馬場ダート9ハロン(約1800m)、7頭立て
着順馬名着差5代血統表(父)
1着レイチェルアレクサンドラ 血統(メダーリアドーロ)
2着クイーンマーサ3血統(ラーイ)
3着アスクザムーン7・3/4血統(マリブムーン)
4着ステージトリック9・3/4血統(ディストーテッドヒューモア)
5着ハーク-血統(ストリートクライ)
6着イエスシーズアレディー-血統(イエスイッツトゥルー)
7着ファビュラスベイブ-血統(タッチゴールド)


レイチェルアレクサンドラはこれで今年2勝目。通算18戦13勝。前走のG2戦で10馬身突き放したこと、昨年は3歳牝馬限定とはいえG1で20馬身差をつけたことが2回あることを考えると、非重賞のここで3馬身差しかつけられなかったことに不満は残る。また、レイチェルは昨年8月、レディーズシークレットと同条件であるモンマスパーク競馬場ダート9ハロンのハスケル招待H.に出走したが、このときの勝ちタイムが 1分47秒21、一方レディーズシークレットでは 1分49秒78と、2.5秒も遅い。


レイチェル以外の出走馬に重賞勝ち馬は1頭もいなかった。


2着のクイーンマーサ Queen Martha はイギリスからの移籍馬で、前走の芝ステークス戦(非グレードレース)がアメリカでの初出走(2着)だった。ダートはレディーズシークレットS.が初めてだったが、父ラーイ母父クリプトクリアランスという血統からこなせてもおかしくないが、力量は次にダートを走ったときに計るしかない。


レイチェルアレクサンドラから約20馬身差4着のステージトリック Stage Trick は、前走G3オービアステークスで1着から2馬身差3着がある。ステージトリックが実力だけ走ったとするなら、レイチェルも牝馬同士の実力関係としてはそれなりに評価できるのだが、最初からG1に出てくれれば、ものさしも必要ないわけで、次こそ上位馬との対戦を期待したい。




レイチェルアレクサンドラの次走候補
レイチェルアレクサンドラの今シーズン最終目標は 11月のブリーダーズカップ。ということもあって、アスムッセン調教師は次走の選定基準について「(レースの格などではなく)レースの時期が最重要だ」と話しています。最有力候補は 8月29日の牝馬限定 G1パーソナルエンスンS.ですが、昨年3歳のレイチェルが古馬牡馬を蹴散らした G1ウッドワードS.の可能性もある(過去記事「レイチェルアレクサンドラ、古馬初対戦ウッドワードS.を勝利」リンク先にレース映像あり)。


ニューヨーク競馬協会(NYRA)は、パーソナルエンスンS.にゼニヤッタも誘致し、昨年から期待されていた2頭の対戦を実現するため、ゼニヤッタ関係者と話し合いをしているとのこと。ゼニヤッタは08年、09年と2連覇している G1クレメント・L・ハーシュS.(8月6日)を目指していましたが、
  • 「クレメント」は距離が約1700mと短いこと
  • デルマー競馬場のオールウェザー人工馬場に問題が生じていること
を理由に、「クレメント」に出走するか決定できない状況にあります。ゼニヤッタ陣営は複数のレース候補を検討しているようですが、まだ何も決まっていないとしています。NYRA は両頭の出走がかなえば、賞金を増額する見込み。ただし、ブリーダーズカップ2ヶ月前の時期にゼニヤッタが東海岸まで遠征してくるとは思えないので、実現の可能性は低いでしょう。


ちなみにレイチェルアレクサンドラが過去に出走したレースでは プリークネスS.の1900mが最も長く、パーソナルエンスンS.に出走すれば 2000mは初めてである。

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