Rachel Alexandra Won't Run in Apple Blossom
09年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラの主要オーナーが、「レイチェルをゼニヤッタとアップルブロッサム(GI)で対戦させることは無い」と語った。しかし、2頭の最強牝馬が集う3連戦を計画していることを明かした。
ジェス・ジャクスンは、「NTRA(全米サラブレッド競馬協会)のトップと協議中で、ゼニヤッタのオーナーと詳細を決める機会を望んでいる」と話した。
2月10日に発表したプレスリリースのなかでジャクスンは、調教のスケジュールとレースの日程、および賞金額がまとまれば、3連戦が実現するだろうとしている。
「ファンもメディアも2頭について話している」とジャクスンは話す。「私も含めて全員がレイチェルとゼニヤッタとの対戦を見たいと思っている。わたしは、1戦だけに限らず、今年中に数回見れたらいいと思っている」「われわれは NTRA のトップ、アレックス・ウォルドロップに、調教スケジュール、レーススケジュール、賞金額、その他もろもろについて調整してほしいと話している。クラシック3冠に匹敵するような3連戦を組んで合意したい」
ジェリー・モス(妻のアンとゼニヤッタを共同所有する)はジャクスンが発表した提案に驚いた様子を見せ、AP通信に「彼が何を話しているのかわからない。3連戦? どこで、いつやるんだ?」と話した。
オークローン競馬場は1週間前に、レイチェルアレクサンドラとゼニヤッタの2頭が出走するならという条件付で4月3日に行われるアップルブロッサム(GI)の総賞金を50万ドルから500万ドルに増額することを発表している。
モスはAP通信との電話インタビューに「(レイチェル陣営が)アップルブロッサムに出走させようとしないのは恥ずべきことだ」「一方で、『別のプランがあるんだ。3連戦を提案したい。当然でてくれるよね』と言われても、今まで一言も相談されてもいない(のだからどうすればいい?)。実際なんと言えばいいのか分からない」
モスは、ゼニヤッタが3月13日のサンタマルガリータH.(GI)に出走する予定は変わらない、その後アップルブロッサムに行く予定だ、と話した。
「その次のことを考えるのは、アップルブロッサムが終わってからだ」とモスは話す。チャーチルダウンズ競馬場で11月5日6日に行われるブリーダーズカップが目標であり、「ブリーダーズカップこそ名誉あるレースだ。BCでチャンピオンが決定されるべきだ」と付け加えた。
ジャクスン陣営はアップルブロッサムを問題外だと考えている。
「(ゼニヤッタとの対戦という)ハイレベルの戦いであることや、歴史的一戦であることを考えると、4月3日というのは好ましくない、とジャクスンに伝えてある」と調教師のスティーヴン・アスムッセンは話した。「(レイチェルの)6ヶ月の休養のあと、この対戦にふさわしいレベルに調教を行うには時間が必要だ。すべてがスケジュールどおりに進み、天候のせいで遅れが出ないとしても、前哨戦を戦えるのは3月中旬になってから、というのが妥当なところだ。そのあと中2週でゼニヤッタと対戦せよというのはフェアではない」
レイチェルアレクサンドラは、牝馬としては1924年の Nellie Morse 以来となる牡馬クラシック第2冠プリークネスステークス(GI)制覇を成し遂げた。負かした相手には同年のケンタッキーダービー馬マインザットバードも含まれている。レイチェルは09年、牡馬混合 GI 3戦を含む出走全レースに勝利している。
ゼニヤッタは牝馬としては史上初めてブリーダーズカップ・クラシックに優勝、14戦して全勝している。
NTRA の CEO、ウォルドロップはジャクスンの声明の後に自身も声明を発表し、「NTRA はレイチェルアレクサンドラとゼニヤッタとの対戦、またはシリーズ戦を実現させるために、あらゆる努力を続ける。2頭の関係者と引き続き前向きに協議するつもりだ」としている。
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