オックスボウが3・1/4馬身差の2着。1番人気に支持された、ケンタッキーダービー勝ち馬でプリークネスS.4着のオーブは中団から差したものの2着から1・3/4馬身差の3着でした。唯一頭の牝馬アンリミテッドバジェット Unlimited Budget(ケンタッキーオークス3着、ほかに重賞3勝)は7番人気6着。
パレスマリスは父カーリン、母パレスルーモア、母の父ロイヤルアンゼムという血統。
2走前の米G1ブルーグラスS.(AW9ハロン)2着の後、ケンタッキーダービーはスミス騎手曰くブリンカー初装着が大失敗でまったく制御できず、先行馬総崩れの流れを逃げて12着。プリークネスS.は回避し、ブリンカーは外してここに出走していました。血統的にも長距離適性が高そうで、自分の流れで先行できるならという楽勝でした。
またこの次走、7月27日の米G2ジムダンディS.(ダート9ハロン)も勝って重賞連勝しました。勝ちタイムが同レースが9ハロンになった1972年以降2番目に速いというおまけ付き。8月24日の米G1トラヴァースS.(ダート10ハロン、3歳)に向かう予定です。同厩舎で7月28日の米G1ハスケル招待S.(ダート9ハロン)を9馬身差で勝ったヴェラザノも向かう模様。
ちなみに2007年にプリークネスS.を勝った父カーリンはその次走のベルモントS.で牝馬としては102年ぶりに優勝したラグズトゥリッチズの頭差2着に敗れています。アンリミテッドバジェットはそのラグズトゥリッチズ以来となる牝馬のベルモントS.出走馬でした。
パレスマリスはカーリンの初年度産駒でこれが産駒の重賞初勝利だから因縁を感じる勝利ですね(まあカーリンは2回も米年度代表馬に選ばれていますから、いまさらどうでもいい2着かもしれませんが)。
プリークネスS.に出走しなかった馬の優勝はこれで8年連続です(ただし08年のダタラ Da' Tara がプリークネスS.当日のレース2着からベルモントS.を勝っています)。
1995年以降、米3歳3冠で2冠を制したのは、
- 1995年サンダーガルチ(K=ケンタッキーダービー、B=ベルモントS.)
- 1997年シルヴァーチャーム(K、P=プリークネスS.)
- 1998年リアルクワイエット(K、P)
- 1999年カリズマティック(K、P)
- 2001年ポイントギヴン(P、B)
- 2002年ウォーエンブレム(K、P)
- 2003年ファニーサイド(K、P)
- 2004年スマーティージョーンズ(K、P)
- 2005年アフリートアレックス(P、B)
- 2008年ビッグブラウン(K、P)
- 2012年アイルハヴアナザー(K、P)
2013年ベルモントステークスのレース映像。手前から3頭目の発走、黄色の帽子がパレスマリス。
ベルモントステークス(Belmont Stakes)
2013年6月8日、アメリカ・ベルモントパーク競馬場、ダート12ハロン
3歳、G1、14頭、レース結果(PDF)、総賞金100万米ドル
着順 | 馬名 | 性齢 オッズ | 騎手 | 着差 | 通算成績(6/8)終了時点 主な成績 |
1 | パレスマリス Palace Malice | 3牡 14.8倍 | M.スミス | 2分30秒70 | 8戦【2-3-1-2】 G2で3着1回 |
2 | オックスボウ Oxbow | 3牡 11.1倍 | G.スティーヴンス | 3・1/4 | 12戦【3-2-1-6】 プリークネスS.1着 |
3 | オーブ Orb | 3牡 3.2倍 | J.ロザリオ | 1・3/4 | 10戦【5-0-2-3】 ケンタッキーダービー1着 |
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