2012年12月2日日曜日

米G1クラークH.、シャックルフォードが引退レースを逃げ切ってG1競走3勝目

11月23日に行われた米G1クラークH.(ダート9ハロン、3歳以上)は、2番人気シャックルフォードが2番手追走のテイクチャージインディに1馬身差をつけて逃げ切り、G1競走3勝目で引退レースを飾りました。2頭いたG1馬のワンツー。

1番人気のルナヴィクトリーが4番手追走から4着でした。


シャックルフォードは父フォレストリー、母オーツィー (米2勝)、母の父アンブライドルドという血統。半姉に米G1アラバマS.勝ち馬レディジョアン(ディープインパクトの子を産んでいます)。ちなみにオーツィーは来年フランケルと交配予定だそうです。

2011年に米G1プリークネスS.(ダート9.5ハロン)でクラシック優勝。今年は5月に米G1メトロポリタンH.(ダート1マイル)を制していました。米G2チャーチルダウンズS.(ダート7ハロン)も優勝。ほかに2011年の米G1 BCダートマイルで2着でした。

この競走を最後に引退し、2013年からはダービーダンファームで種牡馬入り。初年度種付け料は2万米ドルと発表されています。

シャックルフォードでクラシック初勝利を挙げたローマンズ調教師(今年G1競走9勝)は「引退レースで見せて欲しいと思っていたレースをしてくれました。とても誇りに思っています。彼は私のキャリアを新しいレベルに引き上げてくれました。」と述べています。

2012年クラークH.のレース映像。内から2頭目の発走がシャックルフォード。


参考:2011年プリークネスS.のレース映像。5番枠がシャックルフォード。

どうでもいいですが、"Preakness 2011" でYouTubeを検索すると、レース映像より当日に同競馬場で行われたビキニコンテストのほうが上に表示されるんですね。レース映像の70倍も再生されてるんだから当然か。


クラークハンディキャップ(Clark Handicap)
2012年11月23日、アメリカ・競馬場、ダート9ハロン
3歳以上、G1、9頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金40万ドル
着
順
馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1シャックルフォード
Shackleford
4牡
3.9倍
J.カスタノン
54.4kg
1分49秒1220戦【6-5-1-8】
重賞4勝
2テイクチャージインディ
Take Charge Indy
3牡
6.8倍
C.ボレル
53.1kg
19戦【2-3-1-3】
米G1フロリダD.1着
3バーボンカレッジ
Bourbon Courage
3牡
6.8倍
L.ゴンカルヴェス
53.1kg
アタマ8戦【3-2-1-2】
米G2勝ち

米G1ガゼルS.、ダンスカードが4馬身差の楽勝でG1初勝利。プエルトリコG1馬が3着

11月24日に行われた米G1ガゼルS.(ダート9ハロン、3歳牝馬)は、逃げた1番人気ダンスカードが最後の直線入り口で後続を突き放すと、ドミンゲス騎手が後ろを何度も振り返る余裕を見せ4馬身差で楽勝し、重賞初勝利をG1で挙げました。

最後方追走の5番人気シーアイランドが、2番手から粘りこみを図ったマイワンディーズガールをゴール直前でクビ差差して2着に入っています。ステークス2連勝中だった2番人気ブックレビューは後方のまま5着。


ダンスカードは父タピット、母テンプティングノート(米9戦2勝)、母の父エディターズノートという血統。全兄に米G2で2着1回のテンプテッドトゥノート。2011年2月のファシグティプトン・フロリダセールにおいて2番目に高い75万ドルで落札されていました。

今年5月のデビュー戦は2着。2戦目で初勝利を挙げると前走のステークス競走も7馬身差で圧勝して3連勝中で、今回が重賞初出走でした。

マクローリン調教師によると次走は来年から創設されるヒューストンレディースクラシック(1月26日、ダート8.5ハロン、総賞金40万ドル)になるかもしれないとのこと。


また3着のマイワンディーズガールは米国産馬でプエルトリコで走って17戦13勝、G1競走2勝という成績。6月のプエルトリコG1ディア・デ・ロス・パドレス賞(ダート8.5ハロン、3歳以上牝馬)は古馬相手に3馬身差で完勝し、8月の同G2ロベルトクレメンテ賞(ダート8.5ハロン、3歳以上牝馬)もほぼ同メンバーに約2kg以上重い斤量を背負いながら12馬身差で圧勝していました。そのG2後に米移籍し、前走11月15日の米デビュー戦ダート6.5ハロン戦を1馬身差できっちり勝っていました。

今回は出走馬の重賞上位実績が6着ジェミマズパールのG3で3着2回と、最下位7着ワイルドキャッツスマイルのG2・2着1回3着1回くらいでそれほど強いメンバーではなかったですが、3着なら移籍は成功でしょう。

2012年ガゼルS.のレース映像(YouTube)。ダンスカードは芦毛。


ガゼルステークス(Gazelle Stakes)
2012年11月24日、アメリカ・アケダクト競馬場、ダート9ハロン
3歳牝馬、G1、頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金35万ドル
着
順
馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ダンスカード
Dance Card
3牝
2.65倍
R.ドミンゲス1分50秒395戦【4-1-0-0】
重賞初勝利
2シーアイランド
Sea Island
3牝
23.7倍
J.レスカーノ411戦【3-4-0-4】
G1アラバマS.6着
3マイワンディーズガール
My Wandy's Girl
3牝
4.45倍
J.ヴェラスケスクビ19戦【14-2-2-1】
プエルトリコ重賞3勝

米G1シガーマイルH.、ステイサースティがG1競走2勝目

11月24日に行われた米G1シガーマイルH.(ダート1マイル、3歳以上)は、前走G1 BCフィリーアンドメア・スプリント(ダート7ハロン)勝ち馬で、7ハロンG1競走3勝含む重賞5連勝だった牝馬グルーピードールが1番人気に支持され、3番手追走から残り1ハロンで先頭に立ちましたが、4番手追走していたステイサースティがゴール直前でハナ差差しきって優勝しG1競走2勝目を挙げました。グルーピードールも牡馬と同斤量だから見事な競馬でした。

馬主リポールステーブルとT.プレッチャー調教師はこの勝利でこの日のアケダクト競馬場でここまで行われた重賞を3連勝です。しかしこのひとつ後の米G1ガゼルS.に両者の出走馬はありませんでした。

昨前の米G1ハスケル招待H.(ダート9ハロン)、2走前に米G1サンタアニタスプリントチャンピオンシップS.(ダート6ハロン)を勝っているコイルが3着。2010年の勝ち馬でG1競走3勝のジャージータウンは熱発のため回避し、そのまま予定通り引退しました。


ステイサースティは父バーナーディニ、母マロツィア(英1勝)、母の父ストームバードという血統。昨年のG1ベルモントS.(ダート12ハロン)で2着し、その2走後に米G1トラヴァースS.(ダート10ハロン)でG1初勝利を挙げました。

ちなみに半兄アンドロメダズヒーローも2005年に米G1ベルモントS.2着しています。日本で走ったバントライン(父シーキグザゴールド)もステイサースティの半兄ですが去勢されているのが惜しい。

前走の米G1ジョッキークラブゴールドカップ(ダート10ハロン)は逃げてハナ差2着。さらに5馬身離れた3着が、その次走BCクラシックを逃げ切ったフォートラーンドです。

ステイサースティは馬主のマイク・リポール氏がBCで2歳馬のラシックス使用が禁止されたことに抗議して同馬主のほかの有力馬とともにBCを見送っていました。ジョッキークラブJC勝ち馬フラットアウトもBCクラシック3着でしたし、ステイサースティがクラシックに出走したところも見たかったですね。

ステイサースティはこれで引退。クールモアの米アシュフォードスタッドで種牡馬入りします。

2012年シガーマイルH.のレース映像。最内枠発走1番がステイサースティ、大外枠発走ゼッケン5番がグルーピードール。


シガーマイルハンディキャップ(Cigar Mile Handicap)
2012年11月24日、アメリカ・アケダクト競馬場、ダート1マイル
3歳以上、G1、5頭、Fast、レース結果(PDF)、総賞金35万ドル
着
順
馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ステイサースティ
Stay Thirsty
4牡
3.75倍
R.ドミンゲス1分35秒4717戦【5-5-1-6】
G1競走2勝目
2グルーピードール
Groupie Doll
4牝
2.05倍
R.マラージハナ17戦【9-4-2-2】
G1競走3勝
3コイル
Coil
4牡
6.0倍
M.ガルシア213戦【6-2-3-2】
G1競走2勝

2012年12月1日土曜日

グレイトジャーニー産駒トザン Tozan がオーストリア・ローカルG2勝ち

11月4日に行われた中欧オーストリアのローカルG2  Großer Preis der Österreichischen Lotterien(芝1700m、2歳、総賞金2万ユーロ)は、フランス生まれのトザン Tozan が最内から追い上げ、外から差した1番人気マジックアート Magic Art をクビ差退けて勝ちました。

トザンの父はG3シンザン記念を勝ったグレイトジャーニーで、同馬は現役引退後、フランスで種牡馬入り。現3歳が初年度産駒です。

France Galop でかんたんに調べられる範囲では、3歳世代は32頭が240回出走し14勝。2歳世代は17頭が73回出走し4勝という産駒成績です(11月30日時点)。準重賞以上の勝利は無し。なおこの統計にトザンなどは含まれていません。France Galop のサイトだけでももう少し詳しく調べようと思えばできるのですが面倒すぎるので省略します。

スノーフェアリー、薬物規定違反で仏G1ジャンロマネ賞の優勝剥奪

今年8月19日の仏G1ジャンロマネ賞(芝2000m)のレース後の検体から抗炎症剤が検出されたためスノーフェアリーの1着が剥奪されました。2位入線イジートップが繰り上がり優勝です。

スノーフェアリーは昨年末に香港で屈腱炎を発症して休養し、ジャンロマネ賞は昨年のエリザベス女王杯以来となる9ヶ月ぶりの復帰戦でした。

Dunlop sorry after Snow Fairy stripped of Romanet win - Racing Post
Snow Fairy stripped of Group One Prix Jean Romanet win at Deauville in August | Mail Online
BBC Sport - Snow Fairy stripped of Deauville victory after positive drug test

4500ユーロの罰金が課されたエド・ダンロップ調教師「ドーピング検査の結果、ジャンロマネ賞の勝利が失格となり残念です。スノーフェアリーは昨年末に屈腱炎を発症し、その治療のため抗炎症薬が必要でした。しかし知らされていた以上に残留期間が長かったようです。調教師である私に最終的な責任があります。すべての関係者にお詫びします。」

オーナーのレーシングマネージャー「2ヶ月前にフランスギャロップからこの問題を知らされ、調査に協力してきました。」


抗炎症剤は普段は使用することに問題はないですが、何らかの薬物の影響下にある状態でレースを争われることを防ぐため、レース後の検体から体内で自然に作られない化学物質が検出されないこととする規定に引っかかった、というわけで2006年の凱旋門賞でディープインパクトが失格になったのと同じです。

またフランスでは今年5月の仏G1イスパーン賞(芝1850m)で2着に入ったシリュスデゼーグルについてもレース後に抗炎症薬が検出され、のちに失格処分となりました。ちなみにこのときは陣営が投与をしていないと事実を争ったことにより処分が下されるまで5ヶ月かかっています。