2013年11月3日日曜日

米G1 BCディスタフ、3歳ビホールダーがG1競走5勝目。ロイヤルデルタの3連覇ならず

11月1日に行われた米G1 BCディスタフ(ダート9ハロン、3歳以上牝馬)は、3番手追走した3番人気ビホールダーが4コーナーで先頭に立つと4番手追走した4番人気クロースハッチズに4・1/4馬身差をつけて完勝しました。3歳馬のワンツーです。

前走G1でビホールダーの2着だった6歳オーセンティシティーが3着。

2連覇中(2008年から2012年までBCレディースクラシックの名称で施行)だった1番人気のロイヤルデルタは2番手先行も4コーナーで1,2着馬についていけず8馬身差の4着に敗れ、BC史上2頭目の同一競走3連覇はなりませんでした。

また今年のケンタッキーオークス勝ち馬であり、前走10月の米G1ベルデイムS.(ダート9ハロン、3歳以上牝馬)ではロイヤルデルタに2馬身差をつけて勝ってG1競走4連勝としていたプリンセスオブシルマーは、スタートから後方のまま最下位6着に敗れています。

プリンセスオブシルマーとロイヤルデルタは案外な結果でしたが、前走ベルデイムS.で対戦したことで消耗していたのかもしれません。



ビホールダーは父ヘニーヒューズ(来年から優駿スタリオンステーションで種牡馬)、母レスリーズレディ(ステークス1勝含む米5勝)、母の父トリッキークリークという血統。3代母は昨年の米3歳2冠馬アイルハヴアナザー(血統)の3代母と7/8同血。

昨年の米G1 BCジュベナイルフィリーズ(ダート8.5ハロン、2牝)は逃げ切ってG1初勝利。その後ケンタッキオークスはプリンセスオブシルマーの半馬身差2着に敗れましたが、それを挟んで米G1ラスヴァージネスS.(ダート1マイル、3牝)、米G1サンタアニタオークス(ダート8.5ハロン、3牝)、米G1ゼニヤッタS.(ダート8.5ハロン、3歳以上牝馬)を勝っていました。

これでサンタアニタ競馬場は通算7戦【6-1-0-0】の成績で、2着1回も6.5ハロン戦であり、同競馬場の1マイル以上は6戦無敗です。またG1はすべてサンタアニタでの勝利です。


関係者によると来年もおそらく現役で、ちなみに来年のBCもサンタアニタで行われることが決まっています。

またプリンセスオブシルマーも現役続行の模様。ロイヤルデルタも来年6歳ですが、近いうちに引退するかどうか決めるとのことで、来年も現役の可能性があります。


2013年 BCディスタフのレース映像。


ブリーダーズカップ・ディスタフ(Breeders' Cup Distaff)
2013年11月1日、アメリカ・サンタアニタ競馬場、ダート9ハロン
3歳以上牝馬、G1、6頭、レース結果(PDF)、総賞金200万米ドル
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1ビホールダー
Beholder
3牝
3.8倍
G.スティーヴンズ1分47秒7712戦【8-3-0-1】
昨年はBC JF勝ち
2クロースハッチズ
Close Hatches
3牝
8.5倍
J.ロザリオ4・1/48戦【5-2-0-1】
前々走と前走3歳牝馬G1勝ち
3オーセンティシティー
Authenticity
6牝
9.8倍
J.ヴェラスケス1・3/412戦【4-5-2-1】
G1【0-3-1-0】

2013年11月2日土曜日

2013米ブリーダーズカップのネット中継サイト

日本時間11月2日および3日に行われる米ブリーダーズカップのネット中継サイトの紹介です。

ブリーダーズカップ公式
http://www.breederscup.com/
「Watch Now」をクリックでストリーミング配信を視聴可能。

米DRF
http://www.drf.com/events/breeders-cup-classic
ページ右「WATCH LIVE VIDEO」をクリックし、フェイスブックやツイッターなどでログインして視聴可能(な模様)。



ニコ生のコメントでわいわいしながら見たい人向け
http://com.nicovideo.jp/community/co1685673
2日および3日のブリーダーズカップ全競走

http://com.nicovideo.jp/community/co57827
2日(BCディスタフ)、3日(ターフ、マイル、クラシック)の予定の模様
ニコ生も映像・実況自体はアメリカの配信だろうと思います。


日本語出馬表(いずれも「おうまのアイコン」さん)
BCディスタフ 2013 出走馬展望 
BCターフ 2013 出走馬展望
BCマイル 2013 出走馬展望
BCクラシック 2013 出走馬展望

ちなみに1日目(日本時間2日)の第1レース、芝6・1/2ハロンのアローワンス戦(総賞金7万ドル)の勝ち時計は1分12秒42でした。昨年の同コースの米G1 BCターフスプリント(総賞金100万ドル)は1分11秒39でしたから、芝は昨年と同じかそれ以上に速い馬場でしょう。

2013年10月7日月曜日

トレヴについて調教師は「来年の現役と、年内もう1走するなら香港を希望」

凱旋門賞を勝ったトレヴについてツイッターで競馬メディア記者らが伝えるところをまとめると(どちらも信頼できるアカウントです)、ヘッドマーレック調教師は「オーナーの許可があれば来年も現役で凱旋門賞2連覇を目指す」

また「来年も現役なら凱旋門賞2連覇のために休ませることを進言するが、年内にもう1走するなら香港だろう」とのこと。

ジャパンカップにノヴェリストが来日する可能性があるだけにトレヴも来てくれればすごく盛り上がるんですが。東京ならオルフェーヴルやキズナ(やジェネンティルドンナら)とどういう結果になるのか見たいですよねー。

2013年10月6日日曜日

2013年凱旋門賞、トレヴが5馬身差圧勝で5戦無敗、G1競走3連勝。オルフェーヴル2着、キズナ4着

10月6日に行われた仏G1凱旋門賞(芝2400m、3歳以上牡牝)は、後方につけた2番人気トレヴがフォルスストレートで進出し残り500mの直線入り口で先頭に並びかけると、先行したアンテロと後方追走のオルフェーヴルの2頭の叩き合いを尻目に、5馬身差をつけて圧勝しました。

2着にオルフェーヴル、クビ差の3着にアンテロ。

トレヴの直後を追走したキズナはトレヴを追いかけて残り400mぐらいではわずかに2番手まで上がったように見えますが、内から盛り返したオルフェーヴル、アンテロに徐々に遅れてアンテロから2馬身差の4着に敗れました。


他の人気上位馬では今年英愛10ハロンG1を3勝したアルカジームは6着(キズナからは4馬身差)、英ダービー馬ルーラーオブザワールドは7着、パリ大賞勝ち馬フリントシャー8着、ブラジル出身(で南米芝最強クラス)のゴーイングサムウェアが9着、英セントレジャー勝ち馬リーディングライト12着など。


ちなみに私の予想(カッコ内は結果)は、
◎オルフェーヴル(2着)
○キズナ(4着)
▲トレヴ(1着)
△ペンライパビリオン(5着)  
△リーディングライト(12着)
△オコヴァンゴ(14着)
でした。


トレヴは父モティヴェーター、母トレヴィーズ、母の父アナバーという血統のフランス産馬。2代母がトリプティクの3/4同血という良血。半兄が仏G2で3着1回。

昨年9月の未出走馬戦を1・1/2馬身差で、今年5月にデビュー2戦目の条件戦(どちらも牝馬限定芝1600m)を3・1/2馬身差で連勝し、6月に行われた前走の仏G1ディアヌ賞(仏オークス、芝2100m、3歳牝馬)は4馬身差、従来のレコードを2.13秒上回るレコードで圧勝。

その後カタールのJoaan Bin Hamad Al Thani 氏が購入。前走の古馬初対戦だった仏G1ヴェルメイユ賞(芝2400m、3歳以上)も、2着に1・3/4馬身差をつけて完勝していました。

またヴェルメイユ賞で騎乗したデットーリ騎手は水曜日に足首を骨折したため、仏オークスまで騎乗していたジャルネ騎手に戻っていました。同騎手は92年 Subotica、94年カーネギー以来の凱旋門賞3勝目。

次走は不明ですが、オーナーの許可があれば調教師は来年も現役を続けて凱旋門賞2連覇を目指したいと。


凱旋門賞はこれで牝馬による3連覇(2011デインドリーム、2012ソレミア)。ただ牝馬の優勝は今年を入れて近20年で4勝目でもう1例は08年のザルカヴァですからこの6年で牝馬の4勝です。

強いのは分かっていましたが、ロンシャンの馬場とはいえまともに走ったオルフェーヴルに5馬身もつけるほど強い馬だとはちょっと思いませんでしたね。


オルフェーヴルは道中かかったしぐさもやや見られ、トレヴに、続いてキズナに最終コーナーで外から蓋をされましたが、最終的に5馬身差なら完敗。

さすがに来年も現役ということは無いと思うので、体調が許すならジャパンカップ、有馬記念と走って欲しいですが、鼻出血で宝塚記念を回避したわけですから無理せずに。


キズナはトレヴと一緒に上がっていったのが最後に響いての4着で、仕掛けを待てば2着はあったかもしれませんけど、2着になるためにわざわざフランスに行ったわけではないので結果的に4着でもしょうがないかなと。

武豊騎手はオルフェーヴルかトレヴを負かせば勝てると思ってたんじゃないですかね。トレヴが上がっていく以上ついていくしかないし、同時に付いていく事でオルフェーヴルの前に出たトレヴの代わりに勝負どころでオルフェーヴルを蓋することも出来るという素晴らしい騎乗でした。

それでも英ダービー馬や、英愛の10ハロンG1で今年5戦3勝2着1回3着1回のアルカジームには4馬身以上先着していますから、4着でもむちゃくちゃ強いのは間違いないなく、3歳牡馬ならアンテロと並んで世界最強クラスであることは証明できました。

(それにしても武豊騎手はなぜ海外だと、日本で昔得意としていたような自分から前を捕らえに行く競馬をするんでしょうね。近年もこの競馬を日本で出来ていれば例えば菊花賞は今の倍は勝てたんじゃないかと思うんですが)


2013年凱旋門賞のレース映像。ゲート向かって右から3頭目、灰色の勝負服がトレヴ。


凱旋門賞(Qatar Prix de l'Arc de Triomphe)
2013年10月6日、フランス・ロンシャン競馬場、芝2400m
3歳以上牡牝、G1、17頭、重(souple)、レース結果、総賞金480万ユーロ
着順馬名性齢
オッズ
騎手着差通算成績
主な成績
1トレヴ
Treve
3牝
5.8倍
T.ジャルネ
54.5kg
2分32秒045戦【5-0-0-0】
G1競走3連勝
2オルフェーヴル
Orfevre
5牡
2.3倍
C.スミヨン
59.5kg
520戦【11-6-1-2】
3歳三冠
有馬記念、宝塚記念
3アンテロ
Intello
3牡
11倍
O.ペリエ
56kg
クビ9戦【6-0-3-0】
仏ダービー
4キズナ
Kizuna
3牡
7.5倍
武豊
56kg
29戦【6-0-1-2】
東京優駿(日本ダービー)
5ペンライパヴィリオン
Penglai Pavilion
3牡
55倍
M.バルザローナ
56kg
28戦【4-0-2-2】
仏G2ドーヴィル大賞2着

2013年凱旋門賞のネット中継(キズナ、オルフェーヴル)

キズナ、オルフェーヴルが出走を予定している2013年凱旋門賞の見れるネット中継サイトです。地上波でもテレビ中継がありますから、テレビの見れる人はJRAのこのページを参考にしてください。

出馬表
凱旋門賞 2013 出走馬展望 【おうまのアイコン wire-to-wire】


2013凱旋門賞の主な出走予定馬紹介と予想



中継サイト
外国語
http://www.amwestentertainment.com/arc-de-triomphe/live-video/(これが1番安定しているはず)

Daily Racing Form Live Video Player(米競馬メディアDRFのサイト)

フランス競馬(ネット競馬の「おにぎりくん」さんという情報通の方のサイトが、フランスの中継サイトを埋め込んでいる)

ニコ生
http://com.nicovideo.jp/community/co57827

まあ地上波中継もあるので以上で十分でしょう。