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2010年7月31日土曜日

ポップロック、アイルランドでの初戦ギネスレースに勝利

ポップロック、アイルランド移籍後初戦のギネスレースで1着

日本からアイルランドに移籍したポップロックが、アイルランド・ゴールウェイ競馬場で行われた Guiness Race(ギネスレース、非重賞の一般戦)に出走し、2着の Caesar's Song に2馬身差をつけて快勝した。ポップロックは 2006年の豪G1メルボルンカップと有馬記念で2着、2007年のジャパンカップ2着するなど活躍したが、近年は成績が下降気味で、欧州に活路を求めてアイルランドの児玉敬厩舎に移籍していた。


レース映像は このページで見れます(英語、要会員登録)


このレース動画からキャプチャしたのが次の画像(一番上の画像も)。画質があれなのは元動画の品質のせいです。

スタート直後、ポップロック(右から2頭目)は2番手につける

1周目のゴール前

3コーナーあたりで先頭に立つ

最後は2馬身半差をつけてゴール


ギネスレース Guiness Race
ゴールウェイ競馬場・芝14ハロン(約2800m)
1着ポップロック Pop Rock
2着シーザーズソング Caesar's Song
3着エンドオブジアフェアー End of the Affair

2番手追走のポップロックが1着、3番手のシーザーズソングが2着、逃げたエンドオブジアフェアーが3着に逃げ粘るなど、前につけた馬で決まったレースでした。2着馬、3着馬は2頭とも重賞出走が(おそらく)無い上に、準重賞に出走すると上位馬にまったくかなわないレース振りなので、ポップロックが勝てたのは当然というところでしょう。


児玉調教師は、「調教がよかったが、ポップロックはこれまでとても平坦なコースしか走ったことが無かったので、このような競馬場でどれだけ走れるか、自信はもてなかった。まだ力があることが分かったし、フラン・ベリー騎手は馬場も問題なかったと言ってくれた。」とのこと。ポップロックはこの後9月のアイリッシュセントレジャー(G1)に向かう可能性がある。

2010年7月29日木曜日

レイチェルアレクサンドラ、レディーズシークレットS.に勝って連勝

昨年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラ Rachel Alexandra が、現地時間7月24日、モンマスパーク競馬場ダート1800mで行われたレディーズシークレットステークスに出走し、3馬身差で快勝。前走の G2フルールドリスH.に続き連勝しました。次走は G1パーソナルエンスンS.(サラトガ競馬場ダート2000m)が最有力候補です。ニューヨーク競馬協会はゼニヤッタ Zenyatta 誘致のため、ゼニヤッタの関係者と話し合いをした模様。


レディーズシークレットステークスのレース映像。5番枠発走の黄色の勝負服がレイチェルアレクサンドラ。逃げて2着に粘ったクイーンマーサは2番枠からの発走、白い勝負服。ちなみに昨年までサンタアニタ競馬場で行われていた G1レディーズシークレットS.とは別物。




レディーズシークレットステークス Lady's Secret Stakes
モンマス競馬場ダート9ハロン(約1800m)、7頭立て
着順馬名着差5代血統表(父)
1着レイチェルアレクサンドラ 血統(メダーリアドーロ)
2着クイーンマーサ3血統(ラーイ)
3着アスクザムーン7・3/4血統(マリブムーン)
4着ステージトリック9・3/4血統(ディストーテッドヒューモア)
5着ハーク-血統(ストリートクライ)
6着イエスシーズアレディー-血統(イエスイッツトゥルー)
7着ファビュラスベイブ-血統(タッチゴールド)


レイチェルアレクサンドラはこれで今年2勝目。通算18戦13勝。前走のG2戦で10馬身突き放したこと、昨年は3歳牝馬限定とはいえG1で20馬身差をつけたことが2回あることを考えると、非重賞のここで3馬身差しかつけられなかったことに不満は残る。また、レイチェルは昨年8月、レディーズシークレットと同条件であるモンマスパーク競馬場ダート9ハロンのハスケル招待H.に出走したが、このときの勝ちタイムが 1分47秒21、一方レディーズシークレットでは 1分49秒78と、2.5秒も遅い。


レイチェル以外の出走馬に重賞勝ち馬は1頭もいなかった。


2着のクイーンマーサ Queen Martha はイギリスからの移籍馬で、前走の芝ステークス戦(非グレードレース)がアメリカでの初出走(2着)だった。ダートはレディーズシークレットS.が初めてだったが、父ラーイ母父クリプトクリアランスという血統からこなせてもおかしくないが、力量は次にダートを走ったときに計るしかない。


レイチェルアレクサンドラから約20馬身差4着のステージトリック Stage Trick は、前走G3オービアステークスで1着から2馬身差3着がある。ステージトリックが実力だけ走ったとするなら、レイチェルも牝馬同士の実力関係としてはそれなりに評価できるのだが、最初からG1に出てくれれば、ものさしも必要ないわけで、次こそ上位馬との対戦を期待したい。




レイチェルアレクサンドラの次走候補
レイチェルアレクサンドラの今シーズン最終目標は 11月のブリーダーズカップ。ということもあって、アスムッセン調教師は次走の選定基準について「(レースの格などではなく)レースの時期が最重要だ」と話しています。最有力候補は 8月29日の牝馬限定 G1パーソナルエンスンS.ですが、昨年3歳のレイチェルが古馬牡馬を蹴散らした G1ウッドワードS.の可能性もある(過去記事「レイチェルアレクサンドラ、古馬初対戦ウッドワードS.を勝利」リンク先にレース映像あり)。


ニューヨーク競馬協会(NYRA)は、パーソナルエンスンS.にゼニヤッタも誘致し、昨年から期待されていた2頭の対戦を実現するため、ゼニヤッタ関係者と話し合いをしているとのこと。ゼニヤッタは08年、09年と2連覇している G1クレメント・L・ハーシュS.(8月6日)を目指していましたが、
  • 「クレメント」は距離が約1700mと短いこと
  • デルマー競馬場のオールウェザー人工馬場に問題が生じていること
を理由に、「クレメント」に出走するか決定できない状況にあります。ゼニヤッタ陣営は複数のレース候補を検討しているようですが、まだ何も決まっていないとしています。NYRA は両頭の出走がかなえば、賞金を増額する見込み。ただし、ブリーダーズカップ2ヶ月前の時期にゼニヤッタが東海岸まで遠征してくるとは思えないので、実現の可能性は低いでしょう。


ちなみにレイチェルアレクサンドラが過去に出走したレースでは プリークネスS.の1900mが最も長く、パーソナルエンスンS.に出走すれば 2000mは初めてである。

2010年7月25日日曜日

"キングジョージ"はハービンジャーが11馬身差圧勝

現地時間7月24日にイギリス・アスコット競馬場で行われたキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1)は、重賞3連勝中だった4歳馬ハービンジャーが11馬身差圧勝で G1 初勝利。今年の愛ダービー馬ケープブランコが 2着。英ダービーを7馬身差圧勝したワークフォースは 1番人気に押されたが、ハービンシャーから17馬身離された5着に終わった。


2010年キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス

レース映像は YouTube から(予備12)。上の画像はスタート直後のもので、右からコンフロント、ワークフォース、ハービンジャー、ダリアカーナ、ケープブランコ、ユームザインの順です。



キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス
King George VI And Queen Elizabeth Stakes

アスコット競馬場・芝12ハロン、Good to Firm
G1、1着賞金 約7500万円
着順馬名着差5代血統表(父)
1着ハービンジャー Harbinger 血統(ダンシリ)
2着ケープブランコ Cape Blanco11血統(ガリレオ)
3着ユームザイン Youmzain血統(シンダー)
4着ダリアカーナ Daryakanaクビ血統(セルカーク)
5着ワークフォース Workforce血統(キングズベスト)
6着コンフロント Confront6血統(ネイエフ)
取消ダーレミ Dar Re Mi-血統(シングスピール)


ハービンジャーは「キングジョージ」を勝利して通算9戦6勝(2,3,7着を1回ずつ)。昨年4月にデビュー戦を2着した後、2戦目で初勝利を挙げる。7月にグッドウッド競馬場・芝12ハロンの G3ゴードンS.で重賞に初挑戦し、優勝する。しかし、1番人気に押された4走目グレートヴォルティジュールS.(芝12ハロン、G2)を最下位の7着に敗れ、続く G3セントサイモンS.も3着に負けて、3歳シーズンを終えた。4歳初戦は G3ジョンポーターS.に出走し重賞2勝目を挙げると、5月の G3オーモンドS.も優勝。さらに G2ハードウィックS.も優勝し、グループレース3連勝でキングジョージに出走した(リンク先はレース動画)。


ハービンシャーのハードウィックS.まで全8戦に騎乗したライアン・ムーア騎手はキングジョージでは、自身初の英ダービー勝利をもたらしてくれたワークフォースに騎乗。ハービンジャーはオリビエ・ペリエ騎手に乗り替わっていた。キングジョージでつけた11馬身差はハービンジャー自身最高着差である。


ハービンジャーの父ダンシリは、ディープインパクトが出走した2006年の凱旋門賞に優勝したレイルリンクの父でもある。ダンシリの父はデインヒル、さらにその父はダンチヒ。


2着のケープブランコは英G2ダンテS.1着の後、仏ダービーに出走するも 10着。次走愛ダービーに優勝していた。(過去記事「ケープブランコが愛ダービー制覇」レース映像など)



デビュー2戦目のダンテS.でケープブランコの 2着に敗れたワークフォースは、その次走、英ダービーを 7馬身差で圧勝し、ラムタラのコースレコードを 1秒近く更新していた(過去記事「英ダービーはワークフォースが優勝」)。「キングジョージ」では 1番人気だった。


昨年まで3年連続で凱旋門賞2着のユームザインが「キングジョージ」 3着。4年連続も十分狙えそう。ドバイシーマクラシックでブエナビスタを 2着に負かしたダーレミは直前に負傷し、大事を取ってキングジョージは回避。ほかの出走馬については「前半戦の総決算キングジョージ 合田直弘 世界の競馬 - netkeiba」「キングジョージVI&QES 展望 - おうまのアイコン」あたりをどうぞ。



ハービンジャーのマイケル・スタウト調教師はレース後、今後の目標について「凱旋門賞へ向かうだろう」と言及した。ハービンジャーは、3戦目からキングジョージまで 12ハロン以上のレースを 7戦連続で出走しているから当然でしょう。2着のケープブランコを管理するオブライエン調教師は、「もしかすると(8月17日の)英インターナショナルステークスに出走するかもしれない」と話した。インターナショナルS.は 2005年にゼンノロブロイが出走した約2100mのレースです。ユームザインは凱旋門賞へ直行のようです。ワークフォースの次走は不明。


追記:ハービンジャーの次走は、8月17日の英インターナショナルステークス(約2092m)にほぼ決まりました。詳しくは「ハービンジャーの次走は英インターナショナルステークスか」をどうぞ。

2010年7月19日月曜日

スノーフェアリーが愛オークス快勝で英愛オークス連覇

7月18日にアイルランド・カラ競馬場で行われたアイリッシュオークスは、前走の英オークスで G1 初勝利を挙げたスノーフェアリー/Snow Fairy が8馬身差で圧勝し、史上13頭めとなる英愛オークス連覇を成し遂げました。

Snow Fairy completes scintillating Oaks double - Racing Post
Snow Fairy's Irish Oaks win outs her in the Ouija Board class - Telegraph
Snow Fairy completes the double - The Irish Times


愛オークスのレース映像。いまのところ画質が悪いものしか見つからないので、あとで差し替えるかも。黄色の帽子、赤い袖の勝負服がスノーフェアリー。道中は中段後ろあたりにつけています。




スノーフェアリーは最後の直線残り2ハロン付近で抜け出すと、あとは後続を突き放す一方で、最終的には8馬身差をつける圧勝。2着には人気薄のミスジーンブロディー/ Miss Jean Brodie、3着にはさらに人気薄のレディルーパス/ Lady Lupus が入った。

英オークス2着のミーズナー/ Meeznah は4着、英オークス3着リメンバーウェン/ Remember When は9着、1番人気でデットーリが騎乗したゴドルフィンのヒバーイェブ/ Hibaayeb は最下位だった。


過去記事「フェイムアンドグローリー3連勝、英オークスは伏兵スノーフェアリーが勝利



スノーフェアリーを管理するエド・ダンロップ調教師は、自身が管理して英愛オークスダブル制覇を達成した名牝ウィジャボードと同じような路線を歩ませるつもりのようです。ウィジャボードは3歳時の2004年、英愛オークスを連勝したあと、凱旋門賞、ブリーダーズカップ・フィリーアンドメアターフを走っている(ウィジャボード - Wikipedia)。「英オークスと愛オークスでは追加出走料を払って出走することについてオーナーを説得することが出来た。米ブリーダーズカップについても説得するつもりだ」とのこと。また、ダンロップ調教師は8月のヨークシャーオークス出走するかもしれないと言及し、さらに来年4歳時も現役続行するつもりであると発表している。


惨敗したヒバーイェブについてはレース後の検査ではケガなど異常がないと確認された模様。デットリー騎手は「(雨が降って)柔らかい馬場が合わなかった」と話しています。公式発表は"Good To Yielding"(やや重)でした。


ちなみに愛オークス有力馬の1頭だった Rosanara が飛行機を怖がってフランスから出国できず、愛オークス出走を断念しています(「ROSANARA、飛行機を怖がり愛オークス出走断念」)。その前日には、凱旋門賞に日本から出走する予定のナカヤマフェスタが、「今回は初めての空輸となるため、JALカーゴから輸送用のストールを(21日~8月2日)借りて積み込みの練習をする」というニュースがあったばかりですが、練習して備えておくのはホントに大事ですね。

2010年7月14日水曜日

レッドディザイアもBC遠征検討

レッドディザイアが秋にアメリカ遠征を検討しているとか。

レッドディザイア、BC挑戦も - SANSPO.com
レッドディザイア 再び海外「BCターフ」参戦も -スポニチ
レッドディザイアに米国遠征プラン - スポーツ報知

ヴィクトリアマイル4着のあと、調教中に鼻出血を発症し宝塚記念を回避していましたが、アメリカでは鼻出血予防剤ラシックス(サリックス)の使用が許されているなど鼻出血対策が整っているため、アメリカへ遠征を検討しているとのこと。海外遠征が決定しているわけではなく、秋のスケジュールを海外か国内か近日中に決定するとのこと。アメリカの場合、BCクラシックかBCターフかどちらかが候補らしいです。


ちなみにBCクラシックにはエスポワールシチーが出走する予定です。ほかにヴィクトワールピサナカヤマフェスタが凱旋門賞に出走することも決まっているなど、今年秋は(春もそうだったが)海外遠征が多くなりそうです。

Date With Destiny 初勝利のレース映像

ジョージワシントン George Washington が遺した唯一の産駒デイトウィズデスティニー Date With Destiny が7月9日、ニューバリー競馬場・芝7ハロン(約1400m)のメイドンでデビューし初勝利を挙げました。

ジョージワシントンとデイトウィズデスティニーについて、くわしくは合田直弘さんのコラム「この世に遺した唯一の産駒 - netkeiba」をどうぞ。


デイトウィズデスティニー初勝利のレース動画はこのページで見れます。外(左)から2頭目の発走で、赤の勝負服(下の画像参照)

Date With Destiny by George Washington first win


デイトウィズデスティニーの次走は合田さんのコラムによると、「8月7日にニューマーケットで行なわるG3スイートソレラSか、8月28日にグッドウッドで行なわれるG3プレスティージSになるか、いずれにしても重賞に挑むことになりそうだ」ということです。

2010年7月5日月曜日

【画像・動画あり】16歳女子がチェコダービーの勝利騎手に

現地時間6月27日に行われたチェコダービーは、タルガド / Talgado が道中最後方から大外を抜け出し、2着のウラン / Ulan に3馬身差をつけて快勝しました。タルガドに騎乗していたのは16歳の女性騎手マリア・マグダレナ・ロザック / Maria Magdalena Rossak(次の画像)。

Maria Magdalena Rossak who won Czech Derby
Photo from Racing Post

Czech Derby winner Talgado ridden by 16-year-old Maria Magdalena Rossak
ロザック騎手とタルガド


勝ったタルガドは3番枠発走。スタート直後に行き脚が付かず、いったん最後方に下がっているのがそうです。(勝負服は上の画像を参考に)


タルガドは前走6月6日のダービートライアルを勝って、ダービーに出走。馬主がロザック騎手の両親であることから、乗り替わっての出走となりました。チェコダービーの勝ちタイム2分28秒46はレコード。タルガドはダービーを勝って今年5戦2勝。通算7戦4勝。距離伸びてよかったようです(血統表)。


レーシングポスト紙の記事は、ロザック騎手はチェコでの騎乗経験はなく、また、他地域ではアマチュア騎手として騎乗経験がある、パナマにあるラフィット・ピンカイ・ジュニアの騎手学校に通ったことがある、と紹介しています。


ただしチェコの競馬会のホームページによると、ロザック騎手はチェコでの騎乗経験が(ダービーを含めて)7回あり、2008年に1度だけ勝利騎手になっています。ダービーがチェコでの2勝目。女性騎手がチェコダービーを勝ったのは1972年以来2度目で、スロバキア人女性としては初めて。


レース映像を見ると、やはり騎手としてはまだまだなのか動作がぎこちなく見えるが、勝ったんだから立派なものです。

ケープブランコが愛ダービー制覇

現地時間6月27日、アイルランド・カラ競馬場で行われたアイリッシュダービー(愛ダービー)に10頭が出走し、前走仏ダービーで10着だったケープブランコ / Cape Blanco が優勝しました。これで通算6戦5勝。G1は初勝利。


愛ダービーのレース映像。勝ったケープブランコは外から2頭目の発走、青帽子。道中では中段前目に付けています。



愛ダービー(アイルランド・カラ競馬場、芝2400m)
勝ちタイム2分28秒68
1着ケープブランコ(血統
2着ミダスタッチ(血統
3着ジャンフェルメール(血統

上位2頭はガリレオ産駒のワンツー。またジャンフェルメールの父はモンジューで、上位3頭までをサドラーズウェルズ系が占めた。

2着ミダスタッチ / Midas Touch は英ダービー5着でダービートライアルS.勝ちがある。3着ジャンフェルメール / Jan Vermeer は英ダービー4着馬で、5頭出しだったAオブライエン厩舎が上位3頭を占めた。

また英ダービー2着のアットファーストサイトは5着。前走キングエドワードVIIステークス(英G2)を勝って中8日で出走してきたモンテロッソ / Monterosso が1番人気に押されたが、4着だった。



ケープブランコは通算4戦目の英G2ダンテS.を勝利し、重賞3勝目を挙げた。ダンテS.は英ダービーと相性がよく、ケープブランコも英ダービーに進むかと思われたが、管理するオブライエン調教師は英ダービーをほかの有力馬セントニコラスアビーなどに任せ、ケープブランコを仏ダービーに回して両制覇を狙いました。

しかし、ダンテS.で3馬身差2着に負かしたワークフォースに英ダービーを勝たれる結果に。オブライエン厩舎の馬では、ペースメーカーだったはずのアットファーストサイトが2着に逃げ残っただけで、有力馬は上位には入ったものの、いいところ無く終わりました。またセントニコラスアビーは直前に回避。


ケープブランコが英ダービーに出走していても、7馬身差圧勝を見せたワークフォースに勝てたかどうかは怪しいですが、愛ダービー勝利を見ると(2100m の仏ダービーではなく)「素直に英ダービーに出走した方が良かったのでは」という感じは否めない。


ケープブランコの次走は「キングジョージ」の予定で、ワークフォースと再戦する可能性が高い。

2010年7月3日土曜日

凱旋門賞でナカヤマフェスタ×蛯名コンビ復活

今年の凱旋門賞に参戦することが決定している宝塚記念馬ナカヤマフェスタの騎手が、宝塚記念で騎乗していた柴田善臣から蛯名正義に乗り替わることが決まりました。

フェスタ凱旋門賞へ「チーム・エルコン」再結成 - スポニチ

スポニチの記事によると、8月9日に出国、9月12日の前哨戦フォワ賞を叩いてから凱旋門賞に挑む予定で、フォワ賞から蛯名騎手が騎乗する。


ナカヤマフェスタは、デビュー戦を内田博幸騎手で勝利。2戦目以降は7戦連続で蛯名騎手が騎乗し、東京スポーツ杯2歳S(G3)1着、セントライト記念(G2)1着していた(日本ダービー4着)。今年2010年に入ってからの2戦は柴田善騎手が騎乗し、メトロポリタンステークスと宝塚記念を連勝した。
ナカヤマフェスタの成績一覧 - netkeiba


というわけで「乗り替わり」というより「元の騎手に戻った」と言えますが、ナカヤマフェスタは柴田善騎手で2連勝。また、蛯名騎手はメトロポリタンS.および宝塚記念ともほかの馬で参戦していた(トップカミングとフォゲッタブル)こともあって、乗り替わりはすこし意外です。


ただし、ナカヤマフェスタを管理するのは、蛯名騎乗のエルコンドルパサーで凱旋門賞2着の経験がある二ノ宮調教師。中日スポーツの記事によると、二ノ宮調教師は乗り替わりについて「コースをよく知っている蛯名騎手に依頼しました」と話していて、やはり過去に凱旋門賞でコンビを組んだ関係もあっての蛯名騎手への乗り替わりのようです。



今年の凱旋門賞には、皐月賞1着、日本ダービー3着のヴィクトワールピサも参戦予定。ヴィクトワールピサは、武豊騎手負傷のため皐月賞と日本ダービーで岩田騎手が騎乗していたが、オーナーの意向で凱旋門賞とその前哨戦ニエル賞で再び武豊騎手にもどることが決まっている。
凱旋門賞、騎乗オファーに感謝感激 - 武豊オフィシャルサイト