そのエイダン・オブライエン調教師の英ダービー馬ルーラーオブザワールドはデビュー戦以来3戦振りとなるジョセフ・オブライエン騎手とのコンビで出走しましたが、最後方追走して直線は大外に持ち出されたものの伸びきれずに10馬身差の5着に終わっています。同2着のリバタリアンはガリレオロックとほぼ同位置追走から8着。
後方にいたガリレオロックとフェスティヴチアーが2、3着に入っているからルーラーオブザワールドとリバタリアンは位置取りが後ろ過ぎたのは言い訳になりません。ただ今回の勝ちタイム2分27秒17は2001年のガリレオの2分27秒10以来となる好時計で、反対に英ダービーは遅いタイムでの決着でしたから、遅い馬場向きなのかもしれません。
(英ダービーの)勝ちタイム2分39秒06は2001年以降だと2002年についで2番目に遅いのですが、前日の英オークスも2番目、2レース前のコロネーションカップも3番目に遅い時計で決着しておりそういう馬場だったということでしょう(コロネーションカップは一昨年までダービー前日、昨年2012年から当日に施行)。
G1英ダービー、ルーラーオブザワールドが3戦無敗でG1初勝利
トレーディングレザーは父テオフィロ、母ナイトヴィジット(未出走)、母の父シンダーという血統のアイルランド産馬で、父と母もジム・ボルジャー師の生産馬でした。また1,2,4,5着は父または父の父がガリレオです。
テオフィロ産駒としては3頭目のG1勝ち馬となりました。これ以前の2頭は2歳G1勝ちであり、2歳5戦5勝のみで引退した父にとっては、2世代目のトレーディングレザーが3歳12ハロンG1を勝ってくれたというのは非常に大きな意味があります。
昨年10月、デビュー3戦目の英G3オータムS.(芝1マイル、2歳)を勝ち重賞初勝利。今年2走目で前々走のG1愛2000ギニーは5馬身差の3着でしたが、前走の愛準重賞シルヴァーS.(芝10ハロン、3歳以上)はG2 UAEダービー勝ち馬ラインズオブバトルに3馬身差をつけて快勝していました。
ちなみに3走前、今年初戦で英ダービーの前哨戦の一つ、英G2ダンテS.はリバタリアンから1・1/4馬身差の2着してから愛2000ギニーに向かいましたが、英ダービーについてはボルジャー師が「(同じく自身が管理する)ドーンアプローチに何か問題があれば出走させるつもりで登録していただけ」と述べていました。
まあテオフィロ×シンダーだから遅い時計だった英ダービーでも好走したかは分かりませんが、しかしドーンアプローチは結局あの結果ですから、愛2000ギニーではなく英ダービーに出ていたらどうだったか気になりますね。
次走について明言されていませんが、7月27日の英G1”キングジョージ”に登録しており、ウィリアムヒルのオッズでは7倍の4番人気(3歳馬では1番人気)です。セントニコラスアビーが3.5倍の1番人気。
2013年愛ダービーのレース映像。3番手、白地の勝負服がトレーディングレザー。予備(要登録)。
アイリッシュダービー(Dubai Duty Free Irish Derby)
2013年6月28日、アイルランド・カラ競馬場、芝12ハロン
3歳牡牝、G1、9頭、Good To Firm、レース結果、総賞金125万ユーロ
着 順 | 馬名 | 性齢 オッズ | 騎手 | 着差 | 通算成績 主な成績 |
1 | トレーディングレザー Trading Leather | 3牡 7倍 | K.マニング | 2分27秒17 | 8戦【4-2-1-1】 重賞2勝目 |
2 | ガリレオロック Galileo Rock | 3牡 10倍 | W.ローダン | 1・3/4 | 5戦【1-1-2-1】 英ダービー3着 |
3 | フェスティヴチアー Festive Cheer | 3牡 34倍 | S.ヘファナン | 1・3/4 | 5戦【1-0-2-2】 英ダービー12着 2走前仏G2で頭差3着 |
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