サラリンクスの成績(JRA公式PDFはこちら)
通算11戦3勝【3-0-1-7】
年月日 | レース名 | 着順/ 頭数 | 馬場 | 勝ちタイム/ (着差) | 騎手 |
2010年 6月05日 | 仏ファヴォリット賞(新馬戦・3牝) ロンシャン競馬場・芝2400m | 4着/12頭 | 良 | 2分39秒8 3・3/4馬身 | C.スミヨン |
7月17日 | 仏バンシー賞(3牝) メゾンラフィット競馬場・芝2600m | 1着/13頭 | 良 | 2分54秒4 2馬身 | C.スミヨン |
8月12日 | 仏G3ミネルヴ賞(3牝) ドーヴィル競馬場・芝2500m | 4着/6頭 | 稍 | 2分46秒8 2馬身 | C.スミヨン |
9月12日 | 仏G1ヴェルメイユ賞(3上牝) ロンシャン競馬場・芝2400m | 5着/12頭 | 重 | 2分32秒4 1・1/2馬身 | G.モッセ |
10月02日 | 仏G2ロワイユ賞(3上牝) ロンシャン競馬場・芝2500m | 3着/8頭 | 重 | 2分49秒6 1・1/2馬身 | I.メンディザバル |
11月23日 | 準重賞ソリチュード賞(3牝) サンクルー競馬場・芝2000m | 7着/15頭 | 不 | 2分28秒4 8・3/4馬身 | O.ペリエ |
2011年 6月04日 | ドイツ準重賞 バーデンバーデン競馬場・芝2200m | 5着/11頭 | 良 | 2分18秒6 5・3/4馬身 | T.ヘリヤー |
7月24日 | 準重賞ペピニエール賞(3上牝) メゾンラフィット競馬場・芝2000m | 4着/14頭 | 稍 | 2分08秒0 5馬身 | G.モッセ |
8月14日 | 仏G2ポモーヌ賞(3上牝) ドーヴィル競馬場・芝2500m | 1着/10頭 | 重 | 2分53秒7 1・1/2馬身 | C.スミヨン |
9月11日 | 仏G1ヴェルメイユ賞(3上牝) ロンシャン競馬場・芝2400m | 4着/6頭 | 良? | 2分34秒3 4・3/4馬身 | L.デットーリ |
10月16日 | 加G1カナディアン国際S. ウッドバイン競馬場・芝2400m | 1着/16頭 | 重 | 2分34秒9 4馬身 | C.スミヨン |
デビューは3歳6月と遅め。デビュー戦の勝ち馬アナウンスはサラリンクス3戦目の勝ち馬でもあり、今年の仏牝馬G1ジャンロマネ賞(芝2000m)1着、つづく仏牝馬G1オペラ賞(芝2000m)で2着しました。
4戦目G1ヴェルメイユ賞は、その前走のヨークシャーオークスでスノーフェアリーに3馬身差をつけて優勝したミッデイ(今年のナッソーS.がG1競走6勝目)から1・1/2馬身差5着と好走しましたが、その後2戦して勝てず、2010年シーズンを終えました。
2011年の初戦はドイツの準重賞バーデンバーデナーホテレリー&ガストロノミー賞で、牡馬混合戦に初出走。ここの2着馬はその2走後の独G1ベルリン大賞でデインドリームから5・1/4馬身差3着する Superstition でした。フランスに戻って牝馬限定の準重賞ペピニエール賞に出走するも勝てず。
仏G2ポモーヌ賞では初めてブリンカーを装着して出走。ここまではほとんどどのレースも前に行っても中団まで、ほとんどは後方の内ラチ沿いを追走して直線にかける競馬でしたが、ここではスタートから2,3番手の外目を先行し、直線もよく伸びて、ペピニエール賞勝ち馬らを下してようやく2勝目、重賞初勝利を挙げました。ブリンカーはこの後の2戦でも装着しています。
1年ぶりのG1出走となったヴェルメイユ賞はまた最後方の内を進み、最後の直線では垂れてきた馬をさばくのに多少手間取りましたが、前が開いてからも、すぐ前にいたガリコヴァに突き放されて4着。ただしヴェルメイユ賞3着までは3歳馬で、4歳のサラリンクスより3.5kg軽い斤量での出走。勝ったガリコヴァは仏オークス2着馬で、この次走の凱旋門賞で9着し、ヒルノダムール(10着)とナカヤマフェスタ(11着)に先着しました。またサラリンクスに2馬身先着の3着馬シャレータは凱旋門賞で2着し、ジャパンカップに出走予定です。ジャパンカップではサラリンクスとの斤量差は2kg差に縮まります。
2011年ヴェルメイユ賞のレース映像。
ヴェルメイユ賞の次走はカナダに遠征してG1カナディアン国際S.に出走。1番枠発走から内ラチぴったりを回って最短コースを進むと、最終コーナーで1頭分ぽっかりと開いた最内を突いて一瞬で抜け出し、最後は2着に4馬身差をつける快勝。
カナディアン国際S.の2着は昨年の勝ち馬で、前走G1バーデン大賞ではデインドリームから13馬身差3着のジョシュアツリー。ここでは出遅れと直線入り口で前が開くまで追い出しを我慢させられましたが、よく追い上げました。さらに2馬身差3着にG1愛ダービーと米G1セクレタリアトS.勝ち馬トレジャービーチが入っています。
2011年カナディアン国際S.のレース映像。
カナディアン国際S.の1時間前には同じウッドバイン競馬場で牝馬限定のG1 E.P.テイラーS.(芝2000m)もあり、サラリンクスと同じモンジュー産駒のミスケラーが勝っています。サラリンクス陣営があえて牡馬相手のカナディアン国際を選んだ理由として 2400mの方が向いていると考えたことと、より重要なことに E.P.テイラーS.にはスミヨンが優先騎乗契約を結んでいるウィルデンシュタイン家のアドヴェンチャーシーカーが出走したため、カナディアン国際S.でないとスミヨンに乗ってもらえないから、という理由もありました。
カナディアン国際を含め、サラリンクスの3勝すべてがスミヨン騎乗でのもの。この馬に関して陣営のスミヨン騎手への信頼は厚く、ジャパンカップでもスミヨン騎手が騎乗します。
スミヨン騎手はカナディアン国際の後、サラリンクスについて「馬群の内にいるほうが好きなようです。素晴らしい末脚を持っており、ブリンカーを装着してリラックスして走れました」と述べています。これまでほとんどそうしてきたようにジャパンカップでも内でためて末脚にかける可能性が高そうです。あとはそれが可能な枠順と、サラリンクスが日本の馬場で日本馬相手にその戦法で好走できるだけの末脚を使えると考えるかどうかですね。
サラリンクス Sarah Lynx の血統(5代血統表)
モンジュー | サドラーズウェルズ | ノーザンダンサー |
フェアリーブリッジ | ||
フロリペデス | トップヴィル | |
Toute Cy | ||
スティールプリンセス | デインヒル | ダンジグ |
ラジアナ | ||
チャムパカ | カーリアン | |
フルールロワイヤル |
母母チャムパカがカーリアン×ミルリーフなのは日本向きだと思いますが、そこに母父デインヒル(だけならともかく)×父モンジューだとやっぱりサンデーの血が入っている馬に東京で対抗できなさそう、という印象しかないですが。
カナディアン国際2着のジョシュアツリーは、昨年のジャパンカップにも出走し、ブエナビスタから0.8秒差、ローズキングダムから0.5秒差10着しています。ジョシュアツリーを単純に物差しにするとサラリンクスは昨年のジャパンカップのメンバー相手に好走できますが(ちなみに昨年8着まで独占した日本馬は、6着メイショウベルーガを除く7頭がジャパンカップ出走予定)。 ただし、カナディアン国際での2頭の最終コーナーから直線までのスムーズさの違いを考慮してサラリンクスとジョシュアツリーの末脚を同じ程度だと仮定し、 さらに今年のジャパンカップでサラリンクスが去年のジョシュアツリーと同じような位置で競馬をすると仮定すると、サラリンクスは結局ジョシュアツリーと同じ程度の着順で終わりそうだと言えます。そしてサラリンクスのこれまでのレース振りから考えると、そういう競馬をする確率が高いだろうなと思うし、特に東京向きの感じもしないので私は買いません。
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