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2011年10月17日月曜日

ダンシングレインの成績・血統・映像の紹介(エリザベス女王杯出走予定)

今年2011年のG1英オークスとG1独オークスを勝ったダンシングレインが11月13日のエリザベス女王杯に出走するようなので、ダンシングレインの成績と血統について紹介します。

ダンシングレイン Dancing Rain の成績
通算7戦4勝2着2回【4-2-0-1】
年月日レース名着順/
頭数
勝ちタイム/
(着差)
騎手
2010年
10月19日
牝馬限定新馬・未勝利戦
ヤーマス競馬場・約1609m
2着/9頭1分45秒76
(3・1/2馬身)
M.ヒルズ
2011年
4月15日
牝馬限定新馬・未勝利戦
ニューベリー競馬場・約2017m
1着/11頭2分7秒73
1・1/4馬身
K.ファロン
5月13日準重賞
ニューベリー競馬場・約2012m
2着/8頭2分6秒94
(アタマ)
E.アハーン
6月3日G1英オークス
エプソム競馬場・約2423m
1着/13頭2分41秒73
3/4馬身
J.ムルタ
7月17日G1愛オークス
カラ競馬場・約2414m
5着/9頭2分42秒97
(2・1/2馬身)
J.ムルタ
8月7日G1独オークス
デュッセルドルフ競馬場・2200m
1着/16頭2分20秒32
3馬身
K.ファロン
10月15日G2フィリーズ・アンド・メアズS.
アスコット競馬場・約2414m
1着/10頭2分27秒29
2馬身
J.ムルタ
前走の正式名称は「ブリティッシュ・チャンピオンズ・フィリーズ・アンド・メアズ・ステークス」で、来年からはG1昇格がほぼ確定しています。

2011年G1英オークスのレース映像。



2011年G1愛オークスのレース映像。



2011年G1独オークスのレース映像。


2011年G2ブリティッシュ・チャンピオンズ・フィリーズ・アンド・メアズS.のレース映像(映像が数秒止まる箇所があります)。


昨年のエリザベス女王杯を勝ったスノーフェアリーは英愛オークスを連勝したあと、古馬牝馬相手のG1ヨークシャーオークス2着、3歳牡馬相手のG1英セントレジャー4着してから来日しました。

ダンシングレインは全7戦が牝馬限定戦で、古馬相手は前走が初めて。そこでは、G1ヨークシャーオークス2着馬の4歳馬ヴィータノーヴァや、愛オークス2着で前走G1オペラ賞3着の3歳馬バニンパイヤらを相手に逃げ切って優勝しています。実績的には昨年のスノーフェアリーに匹敵するか少し劣る程度であると考えて良いでしょう。

【持ち時計】英愛独オークスがどれも遅い決着だったのは、英オークスはスローペースが、愛独オークスは馬場が悪かったことが理由です。速い時計で逃げ切った前走は、2010年にハービンジャーが「キングジョージ」(アスコット12ハロン)で出したコースレコード2分26秒78より約0.5秒遅いだけの勝ちタイムでした。持ち時計の心配は必要ないです。

【脚質】英オークスと近2走は逃げ切り勝ち。その間の愛オークスは、道中4番手の競馬から仕掛けどころで反応が鈍く、ようやくスピードが乗った頃には後方にいたライバル馬数頭にすでに交わされており、それが壁になってスムーズに進めませんでした。これについてムルタ騎手らは脚を余して負けたと考えていて「今後は同じ間違いを犯さない」と述べています。なのでエリザベス女王杯では出遅れない限り逃げるか、2,3番手の積極的な競馬をするはずです。

ダンシングレイン Dancing Rain の血統
Danehill DancerデインヒルDanzig
Razyana
Mira AdondeSharpen Up
Lettre D'Amour
Rain FlowerIndian RidgeAhonoora
Hillbrow
Rose Of JerichoAlleged
Rose Red
ノーザンダンサーの4×4。リボーの5×6。

父Danehill Dancer、母父Indian Ridge だけ見ればマイラー血統ですが、母Rain Flower は、日本で種牡馬入りした英ダービー馬ドクターデヴィアスの半妹。さらにドクターデヴィアスの父は Ahonoora なので、Rain Flower はドクターデヴィアスの3/4同血です。ダンシングレインは祖母のスタミナの源泉となっている Alleged や Northern Dancerを活かす Ribot とNDのクロスを持っていて、この辺が父Danehill Dancer でも距離適性を長くしているでしょうね。

ドクターデヴィアスを母父に持つダイワエルシエーロは日本のオークスで向こう正面入り口から先頭に立って逃げ切っています。ドクターデヴィアス産駒のほとんどは切れ味より持続力タイプで、距離が持たないマイラーか、よどみの無い流れの中距離以上で活躍しました。ダンシングレインは後者に分類できます。

海外馬が日本で走る場合に最も気になるのは、「サンデー系の瞬発力に対抗できるのか」ということ。ダンシングレインも瞬発力勝負では分が悪いでしょうが、ここ2走は上で述べたように逃げることに決めて結果を出してきました。エリザベス女王杯でも極端にペースを落とさず、それなりのペースで逃げて持続力勝負に持ち込むと考えられるため、それを支援する血統背景もあって好走する可能性は高いでしょう。


なお昨年の覇者スノーフェアリーが今年もエリザベス女王杯に参戦することがエド・ダンロップ調教師の公式サイトで発表されました。スノーフェアリーは今年未勝利ですが、愛チャンピオンS.2着、凱旋門賞3着、英チャンピオンS.3着と牡馬に混じって高いレベルで好走を続けており、今年も最有力です。

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