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2009年8月26日水曜日

レイチェルアレクサンドラは9月5日ウッドワードS.へ

レイチェルアレクサンドラの次走が9月5日のウッドワードS.(GI、サラトガ競馬場ダート9ハロン、3歳上)に決まったようです。

Super Filly Rachel Alexandra to Woodward - BloodHorse.com

レイチェルには 1954年のレース創設以来初の牝馬による勝利のかかります。主催する New York Racing Association はレイチェルの出走誘致のために賞金総額を 50万ドルから 75万ドルへと引き上げています。

またレイチェルアレクサンドラにとっては古馬との初対戦。プリークネスS.とハスケル招待H.の勝利で牝馬のみならず牡馬も含めた3歳最強の座をほぼ確定したレイチェルですが、古馬との対戦はどうでしょうか? 斤量は4歳以上牡馬の 57.2kgに対して、3歳牝馬は 54kgでの出走です。

(札幌記念ではヤマニンキングリーなど4歳以上牡馬が57kgに対して、3歳牝馬ブエナビスタ52kgでした)

ウッドワードS.の昨年08年の勝ち馬はカーリンでした。

2009年8月14日金曜日

ゼニヤッタとレイチェルのマッチレースが提案される

米牝馬2強ゼニヤッタレイチェルアレクサンドラに賞金総額200万ドル(約1億9000万円)のマッチレースが提案されました。両者のオーナーからの回答待ち中ですが、ぜひ実現してもらいたいところ。

マッチレースを提案したのはサムヒューストン競馬場のオーナー、James McIngvale 氏。自身が所有する家具販売企業 Gallery Furniture がレースのスポンサーになるとしています。このマッチレースの提案内容は以下のとおり

・勝ち馬に120万ドル、負けたほうに80万ドル
・テキサス州にあるサムヒューストン競馬場(ダート)で開催
・9月後半か10月前半に行う


ゼニヤッタ/ Zenyatta はデビュー以来12戦全勝の古馬牝馬。昨年のブリーダーズカップ・レディースクラシック(GI)勝ちなど、前走のクレメント・L・ハーシュ S.まで GI 6連勝中。一方の3歳牝馬レイチェルアレクサンドラ/ Rachel Alexandra は、牝馬としては1924年以来85年ぶりにプリークネスS.優勝。ケンタッキーダービーを約7馬身差で勝ったマインザットバードに1馬身の差を付けての勝利でした。前走ハスケル招待H.(GI)でもベルモントS.馬サマーバード(2着)に6馬身差をつけて優勝しました。


しかし、西海岸(ゼニヤッタ)と東海岸(レイチェルアレクサンドラ)とに離れて拠点を置いている点や、今年ブリーダーズカップが行われるサンタアニタ競馬場の合成馬場(ProRide、オールウェザー)をレイチェルのオーナーが嫌っており、レイチェルアレクサンドラが BC を回避をすることが確実なため、今年は2頭の対戦はなさそうだと考えられていました。

今回の提案はダートコースであることでレイチェル陣営には受け入れやすいものになっています。主にオールウェザーコースを走っているゼニヤッタも、アップルブロッサムH(GI)で4馬身差1着などダートコースで2戦2勝。特に不利な条件ではありません。またサムヒューストン競馬場は東海岸と西海岸とのほぼ中間にあることもフェアな条件です。

問題は両者の真ん中にあるといっても、ブリーダーズカップでもないのに広いアメリカ大陸の半分の距離をたった1レースのために往復するかという点でしょうか。

さらに、ケンタッキーダービー馬とベルモントS.馬に勝っているレイチェル側から見れば、ゼニヤッタは(少なくとも最近10戦は)牝馬限定戦しか走ってないのにライバルとして比較されても、と感情もあるかもしれません。一方のゼニヤッタ側から見れば、レイチェルが古馬との対戦もまだな点も気になります。またレイチェルが嫌っているからという理由で、走り慣れている BC 勝ちを含む 10戦10勝のオールウェザーコースではなくダートコースで走らなければならないのかとも考えるでしょう。

実現すればかなりの注目を集めることは間違いないですが、どうなるでしょうか? (こういうときのために、2000メートルの前半1000メートルを合成馬場、後半をダートにした競馬場を用意しておくべきですね)

2009年8月10日月曜日

ゼニヤッタ、クレメント・L・ハーシュステークスで12連勝達成

デビューから11戦全勝のゼニヤッタが現地時間8月9日、クレメント・L・ハーシュステークス(GI)に出走し、見事勝利。下はそのレース映像(YouTube)。

大外枠発走のシャドウロール装着馬がゼニヤッタ。


デルマー競馬場で行われたクレメント・L・ハーシュ S./ Clement L. Hirsch Stakes(オールウェザー8.5ハロン=約1700m、3歳上牝)は7頭立ての競馬。いつものとおり出足の鈍いスタートから、4コーナー手前まで最後方の競馬をしたゼニヤッタ/ Zenyatta は、ゴール直前でアナバーズクリエーション/ Anabaa's Creation を首差だけかわして12連勝。今回はゼニヤッタにとって最も着差の小さい勝利でした。後方から競馬をするのはいつものことですが、4コーナーで前に取り付くまで少し時間がかかった分、辛勝でした。

ゼニヤッタは昨年のブリーダーズカップ・レディースクラシック(GI)勝ちなどこれで12戦全勝です。クレメント・L・ハーシュS.は昨年に続く連覇。ただし去年までは GII。


2着のアナバークリエーションは、フランスからの移籍馬でこのレースがアメリカでの3戦目。フランスでは3歳時(07年)に GI 3着(6頭立て)と4着(フランスオークス、14頭立て)がある。今年からアメリカデビュー。移籍初戦はデルマー競馬場と同じオールウェザー使用コースのサンタアニタ競馬場の1マイル戦を3馬身差の快勝。5月の2戦目はハリウッドパーク競馬場の芝1マイルの競馬で6頭立て5着に終わっていた。


3着のリーサルハート/ Letak Heart は昨年のデルマーオークス(GI、芝9ハロン)3着、ハリウッドオークス(GII、AW8.5f)優勝、サンタポーラS.(GIII、AW6.5f)優勝の実績がある。また、昨年の Real Good Deal Stakes(デルマー競馬場オールウェザー7ハロン)をコースレコードで優勝。


4着のライフイズスウィート/ Life Is Sweet は Santa Margarita(GI)1着、Hollywood Gold Cup(GI)3着、ほか GII 2勝2着2回の実績がある。



下は BC レディーズクラシックのレース動画。最内枠発走のシャドウロール装着馬がゼニヤッタ。

2009年8月3日月曜日

レイチェルアレクサンドラ、ハスケル招待も圧勝(レース映像あり)

85年ぶり史上5頭目の牝馬によるプリークネスステークス勝利を達成したレイチェルアレクサンドラ/ Rachel Alexandra は8月2日、ハスケル招待/ Haskell Invitational S.(GI、モンマスパーク競馬場ダート9ハロン、3歳)に出走し、圧勝。これで8連勝です(GI は4連勝)です。

ハスケル招待ハンデ レース映像(YouTube、外から2頭目の発走、黄色の勝負服)


レイチェルアレクサンドラはいつもどおりの先行策から、いつもどおり直線入り口で先頭に立つと後は後続を引き離すだけ。6馬身差の圧勝で、プリークネスS.以来の牡馬相手の競馬を勝利しました。

2着は今年のベルモントS.馬サマーバード/ Summer Bird(ケンタッキーダービー6着、プリークネスS.は回避)。今年のプリークネスS.馬とベルモントS.馬の初対戦はレイチェルアレクサンドラが制しました。3着は GII 2勝のマニングス/ Munnings 。

レイチェルアレクサンドラは、ケンタッキーオークス、プリークネスステークス、マザーグースS.、ハスケル招待H と GI 4連勝。2着との着差は4戦合計で約50馬身の強さ(20馬身1/4、1馬身、19馬身1/4、6馬身)。

レイチェルアレクサンドラのオーナーはレース後、次走候補として8月29日のトラヴァースステークス(GI、サラトガ競馬場ダート10ハロン、3歳、賞金総額100万ドル)を挙げています。トラヴァースS.には、前日8月1日のウェストヴァージニアダービーで3着に終わったケンタッキーダービー馬マインザットバード(プリークネスS.2着、ベルモントS.3着)も出走を予定しており、プリークネスS.以来の対戦が見られそうです。

しかし残念なことにオーナーのピーター・ジャクソンは、以前から公言しているように今年のブリーダーズカップが行われるサンタアニタ競馬場の合成馬場を嫌って、BC 回避の方針を再び明言しました。

ケンタッキーオークス


プリークネスステークス


マザーグースステークス

2009年8月2日日曜日

WVダービー、マインザットバード3着、勝ったのは Soul Warrior

今年のケンタッキーダービー馬マインザットバード/ Mine That Bird の参戦で注目を集めたウェストヴァージニアダービー/ West Virginia Derby(GII、マウンテニアパーク競馬場ダート9ハロン、3歳限定)は、単勝24倍と低人気だったソウルウォリアー/ Soul Warrior が優勝しました。

Soul Warrior Splits 'Em in WV Derby Upset - BloodHorse

ウェストヴァージニアダービーのレース映像(YouTube)


勝ったソウルウォリアーは前走アイオワダービーで2着、6月には一般戦で2勝目を挙げていた。

道中10馬身ほど離して逃げたビッグドラマ(2着)を気にせずマイペースで3番手を走ったソウルウォリアーに対して、マインザットバードは向こう正面で脚を使いすぎたせいか、いったん交わしたソウルウォリアーにも差し返され、ビッグドラマもつかまえられず3着。上位2頭に比べて約5kgも重い斤量にしては好走したといえるかもしれませんが、似たような競馬をしたベルモントS.と同じ3着、マインザットバードには3コーナー入り口まで死んだふりの競馬が似合いそうです。