米牝馬2強ゼニヤッタとレイチェルアレクサンドラに賞金総額200万ドル(約1億9000万円)のマッチレースが提案されました。両者のオーナーからの回答待ち中ですが、ぜひ実現してもらいたいところ。
マッチレースを提案したのはサムヒューストン競馬場のオーナー、James McIngvale 氏。自身が所有する家具販売企業 Gallery Furniture がレースのスポンサーになるとしています。このマッチレースの提案内容は以下のとおり
・勝ち馬に120万ドル、負けたほうに80万ドル
・テキサス州にあるサムヒューストン競馬場(ダート)で開催
・9月後半か10月前半に行う
ゼニヤッタ/ Zenyatta はデビュー以来12戦全勝の古馬牝馬。昨年のブリーダーズカップ・レディースクラシック(GI)勝ちなど、前走のクレメント・L・ハーシュ S.まで GI 6連勝中。一方の3歳牝馬レイチェルアレクサンドラ/ Rachel Alexandra は、牝馬としては1924年以来85年ぶりにプリークネスS.優勝。ケンタッキーダービーを約7馬身差で勝ったマインザットバードに1馬身の差を付けての勝利でした。前走ハスケル招待H.(GI)でもベルモントS.馬サマーバード(2着)に6馬身差をつけて優勝しました。
しかし、西海岸(ゼニヤッタ)と東海岸(レイチェルアレクサンドラ)とに離れて拠点を置いている点や、今年ブリーダーズカップが行われるサンタアニタ競馬場の合成馬場(ProRide、オールウェザー)をレイチェルのオーナーが嫌っており、レイチェルアレクサンドラが BC を回避をすることが確実なため、今年は2頭の対戦はなさそうだと考えられていました。
今回の提案はダートコースであることでレイチェル陣営には受け入れやすいものになっています。主にオールウェザーコースを走っているゼニヤッタも、アップルブロッサムH(GI)で4馬身差1着などダートコースで2戦2勝。特に不利な条件ではありません。またサムヒューストン競馬場は東海岸と西海岸とのほぼ中間にあることもフェアな条件です。
問題は両者の真ん中にあるといっても、ブリーダーズカップでもないのに広いアメリカ大陸の半分の距離をたった1レースのために往復するかという点でしょうか。
さらに、ケンタッキーダービー馬とベルモントS.馬に勝っているレイチェル側から見れば、ゼニヤッタは(少なくとも最近10戦は)牝馬限定戦しか走ってないのにライバルとして比較されても、と感情もあるかもしれません。一方のゼニヤッタ側から見れば、レイチェルが古馬との対戦もまだな点も気になります。またレイチェルが嫌っているからという理由で、走り慣れている BC 勝ちを含む 10戦10勝のオールウェザーコースではなくダートコースで走らなければならないのかとも考えるでしょう。
実現すればかなりの注目を集めることは間違いないですが、どうなるでしょうか? (こういうときのために、2000メートルの前半1000メートルを合成馬場、後半をダートにした競馬場を用意しておくべきですね)
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