2012ケンタッキーダービーは9番人気アイルハヴアナザーが優勝

5月5日（日本時間6日）に行われた第138回・米G1ケンタッキーダービー（ダート10ハロン）は、中団を追走した9番人気アイルハヴアナザーが逃げた1番人気ボーディマイスターを残り100mで交わし、前走のG1サンタアニタダービー1着に続き重賞3連勝、G1競走2連勝でダービーを制しています。

2着に前走G1アーカンサスダービーを9馬身差で勝っていたボーディマイスター（父は日本供用種牡馬エンパイアメーカー）が入り、3着に前走G1ブルーグラスS.勝ち馬で、史上初の兄弟制覇を狙ったデュラハンが入って、重要前哨戦の1着馬が上位を占めました。

2012年ケンタッキーダービーのレース映像。外から2頭目の発走がアイルハヴアナザー。


19歳だった2006年にメキシコからカナダに拠点を移し、前の冬からカリフォルニアで騎乗するようになったグティエレス騎手はケンタッキーダービー初騎乗で初勝利。アイルハヴアナザー騎乗分を除いてこれまでの最大の勝利は加G3 BCプレミアズH.だったそうです。「とても素晴らしい馬です。彼に初めて騎乗したときから、彼がその馬だと思うと皆に話していました」と述べています。

19番枠からの優勝は史上初めて。サンタアニタダービーからの連勝は1989年のサンデーサイレンス以来。入場者数16万5307人はレコード。


アイルハヴアナザーは今年初戦で2走前のG2ロバートBルイスS.（ダート8.5ハロン）を8頭立て最低人気でしたが、2･3/4馬身差で勝っており、今年に入ってからの3走はいずれも8.5ハロン以上の重賞を勝っています。

5代血統表。父フラワーアレイは米G1トラヴァースS.勝ち馬でBCクラシック2着馬であり、ブルーミングアレー、トーセンラー、スピルバーグらの半兄でもあります。アイルハヴアナザーはその2年目の産駒で、初年度産駒には昨年の米牝馬G1アシュランドS.勝ち馬ライラックスアンドレースがおり、アイルハヴアナザーは2頭目のG1馬です。

母アーチズギャルエディスは1戦1勝。母の父アーチの代表産駒に、2010年BCクラシックでゼニヤッタの20連勝を阻止して優勝したブレイムがいます。

ケンタッキーダービー（Kentucky Derby Presented by Yum! Brands）
2012年5月5日、アメリカ･チャーチルダウンズ競馬場、ダート10ハロン
3歳、G1、20頭、レース結果（PDF）、総賞金200万ドル

着順	馬名	性齢 オッズ	騎手	着差	通算成績 主な成績
1	アイルハヴアナザー I'll Have Another	3牡 16.3倍	M.グティエレス	2分01秒83	6戦【4-1-0-1】 着外はホープフルS.6着
2	ボーディマイスター Bodemeister	3牡 5.2倍	M.スミス	1･1/2	5戦【2-3-0-0】 3歳G1優勝
3	デュラハン Dullahan	3牡 13.1倍	K.デザーモ	クビ	9戦【2-2-3-2】 2歳G1優勝